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由美子の冒険、オーストラリア編 (2006年5月〜2006年10月作品)


由美子の冒険、オーストラリア編 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/18 (木) 16:09
5月の連休前、3週間足らずオーストラリアに出かけました。旅行をすると
その紀行文を書いて知人達に読んでいただく習慣がいつの間にか出来ていて
知人の中には、目の不自由な方もいて、「・・・旅に出かけたような気分に
なる・・」と、私の拙い文章でも期待されるようになり、今回もそのつもり
で準備を始めています。

一方、ここへ投書するものにも、オーストラリア旅行を題材にしたものを書
きたいと思っていたりして、結局二兎追うようになり、いずれも中途半端に
なりそうで、とりあえず、この欄への投稿を優先して、後へ引けない状態に
自分を追い込んで、ともすればサボってしまう自分を奮い立たせることにし
ました。ここに発表した全てを、知人に見せるまでにまだ条件が整っていま
せんので、編集しなおして、紀行文を別にまとめる予定です。

また、紀行文は記憶が新鮮な内に書くことが大切なので、敢えて、二編同時
進行で投稿します。ご了解ください。
   
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

1  気になる二人、そして大迷走

「ねえ・・、あなたあの二人、あそこに居るわ・・」
鶴岡と由美子は、成田空港の出発ロビーに居ます。一年前、任期満了で役員を退
任した鶴岡は、その後の整理がついてやっと長期休暇が取れるようになりました。
そして二人は旅立ちを決め、ここへやってきたのです。

由美子が目線で示す先に、ひときわ目立つ派手な衣装を身に着けた40歳代後半
に見える婦人とまだ童顔の面影が残る青年のカップルが居ました。このカップル
を成田エクスプレスの車内でも鶴岡達は見ました。その時、婦人とその青年は別
の席に離れて座っていて、最初、由美子は二人がカップルだと気がつきませんで
したが、なにげなくその婦人を見ていた由美子が直ぐにその青年と夫人の関係を
見抜きました。婦人のその青年を見る目線の強さが「・・尋常でなかった」と、
後になって由美子が鶴岡に説明していました。

出国手続きが終わり、待合室に入ると、その婦人と青年はもう、誰憚ることなく
カップルとして寄り添ってソファーに座っています。
「多分、飛行機の席は一緒ね、私だったらそうするわ」
由美子が二人の関係を分析して得意そうに鶴岡に解説しています。鶴岡はほとん
ど興味を示しません。男も女も鶴岡が興味を持つ人種ではなかったのです。

役員退任後、鶴岡に関連会社でのポストが好条件で提示されましたが、彼はそれ
を丁寧に断りました。残された人生を会社勤めとは違った別の生き方をしたいと
考えていて、由美子に相談したところ、彼女も快くそれを承諾したのです。
「子供たちはもう、一人前だし、後は私達だけの生活よ、
いいわよ、好きなようにしてちょうだい」
由美子の言葉に励まされて、鶴岡は決心しました。そして、昨年の暮れにサラ
リーマン人生にピリオドを打ちました。

暖かい南半球に行こうと決めたのは由美子でした。最初はニュージランドへ行
こうと決め、いろいろ調べてほぼそこに決まっていたのですが、決行間際に
なって、いろいろな雑用が突然降って湧いたように二人を取り巻き、せっかく
の計画がフイになり、今回はダメかなとあきらめかけた時に、三月半ばに
なって、幸運にも向こう一ヶ月間、雑用から開放される見通しが立ち、二人は
バタバタとオーストラリア行きの準備を始めました。

先ず出発日を三月中ごろと決めて、これにあわせてインターネットで航空便を
確保して、現地のコンドミニアム、ホテルもネットで予約しました。帰りは現
地がイースターの休日に入る前に出国することにして、4月12日には帰国す
ることにしました。そして、出発の日、三月二十七日、二人は逃げるように慌
しく成田にやってきたのです。東京はまだコートが無いと肌寒く感じる気候で
すが、二人は現地の気候に合わせて、Tシャツに薄手の上着一枚の軽装で成田
にやってきました。3週間後にここへ戻ってくる頃には、この服装が不自然で
なくなっている計算です。

「あの方は、北へ行くのね・・、きっと・・」
由美子がそっと、鶴岡の耳に囁きました。そのつもりであたりを見渡すと、鶴
岡達と同じように初夏の服装をしている人、厚手のセーターを着こんで、ダウ
ンコートを手にしている人もいます。空港の出発ロビーには季節感が乏しいこ
とを鶴岡は初めて認識しました。商用で海外に出かける時は、出発ロビーはた
だ慌しい場所だったのですが、こうしてレジャーで出かける身で周りの景色を
見ると、こんな些細なことまでが新鮮に見えてくるのです。

9時間チョッとの飛行時間で、シドニーに着きました。ここで国内便に乗り換
えて、鶴岡夫妻はゴールドコースト空港を目指しました。




由美子の冒険、オーストラリア編(2) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/20 (土) 10:35
9時間チョッとの飛行時間で、シドニーに着きました。ここで国内便に乗り換え
て、鶴岡夫妻はゴールドコースト空港を目指しました。鶴岡夫妻はここで2週間
ほどのんびりと久しぶりの長期休暇を過ごす計画です。その後、シドニーに戻っ
て数日過ごし、イースター前にそこを出発して帰国する予定です。ゴールドコー
ストのコンドミニアムとシドニーのホテルを予約した以外、鶴岡は何も決めない
で日本を飛び出してきました。

「向こうについてから、いろいろ考えればいいわ・・、
何もすることがなければ、ゴルフを楽しんでその後は、ごろごろして居ればいい
わよ、ただ日本を離れるだけで良いのよ」
いつもは主導権を握って、いろいろ旅行計画を詳細に決める由美子には珍しく、
今回はかなり手を抜きました。彼女は出発の日まで、いろいろと雑用が多くて、
旅行計画作成にほとんど手を出すことことができなかったのです。それで、結果
として鶴岡流の「当って砕けろ方式」になりました。

三月のゴールドコーストは、盛夏を過ぎて、初秋に入っていて、観光客も真夏ほ
ど多くなく、最盛期にはサーファーや、海水浴客で賑わう海岸線は人影がまばら
です。それでも、気温は25度を越えていて、海水浴が快適な気候です。
鶴岡は、観光客やサーファーを避けて、ゴールドコースト空港から車で40分ほ
どのところにあるリゾート地に宿を定めました。そこは、この地の観光名所であ
るサーファーズ・パラダイス海岸の北20キロほどの所にあり、ゴルフ場を背景
にして高級別荘が立ち並び、ヨットハーバーには高級クルーザが並んでいる有名
なリゾート地で、観光客もそこまでは足を伸ばしません。

空港でレンタカーを借り、ゴルフバッグ二個、スーツケース二個、機内持ち込み
バッグ二個を積み込むと小型車のトランクも、後部座先も荷物でいっぱいになり
ました。由美子がナビゲーターをかって出ました。レンタカーに備え付けの道路
マップはかなり充実した内容のマップですが、勿論現地のもので、英語表記は当
然として、編集方法が日本の地図とかなり異なります。首を捻りながらマップを
調べている由美子の様子を見ながら、当面このナビゲーターはあてにならないと
鶴岡は覚悟しました。

「ああ・・、やっとこのマップの読み方が分ったわ・・・・」
由美子が、得意げに鶴岡に告げたのは、この車がほとんど目的地に着く頃でした。
そんなわけで、鶴岡の車は電子ナビゲーターもなく、道路マップも使用できない
状態で、ただ道路標識と、鶴岡の方向感覚を頼りに、見知らぬ土地に飛び出した
のです。
幸いこの地は日本と同じ左側通行で、レンタカーも日本製で、右ハンドルです。
初めての土地ですが、田舎町で、道は一本道のはずだと地図を良く確かめないで
鶴岡は車をスタートさせました。鶴岡のこの油断が失敗の始まりでした。

海岸線に沿って、北上して、サーフーズパラダイスあたりまでは順調にやってき
たのですが、突然前方に行き止まりの標識が現れました。その先は海になってい
ます。あたりを見回すと幸い、3人の住人が道路で立ち話をしています。鶴岡が
車を降りて、近づくと三人は立ち話を途中で止めて、笑顔で鶴岡を迎えてくれま
した。老域に入った夫婦と、水道工事会社の従業員らしき中年の男性です。側に、
彼のバンが止まっていて、社名がそのボデイに大きく書かれています。

コンドミニアムを予約した時、事務所からメイルに添付して送られて来た、事務
所の住所を書いた紙を鶴岡はその住人に見せて、ここへ行きたいのだが、道に
迷ってしまったと告げました。
事務所の住所は、タイプ文字ですが、その事務所の場所を示す地図らしきイラス
トは、鶴岡が改めてみると、こんなものだったかと驚くほど幼稚な手書きの絵で
す。これでは分るはずがないとその紙を住人見せながら、鶴岡は絶望的な気持ち
になっていました。もっと慎重に、出発前に目的地の番地と地図を照合しておけ
ば良かった、せめて、正式の地図をここへ持ってくればよかったと思っても、後
の祭りです。道路マップはあるのですが、それは由美子が目下マップの読み方を
勉強中で、急場には間に合いません。

案じたとおり、三人はああでもない、こうでも無いとそのイラスト入りいかがわ
しい用紙を、眺めていましたが、なかなか結論が出ません。
「ショッピングセンターよ・・・、ほら、ここに書いてあるわ
ショッピングセンタへの道を教えて上げなさい」
老夫人が突然、断定的に発言しました。その一言で、大勢が決まりました。思え
ばこの老夫人の一言がその日の大迷走のトリガーでした。

配管業者が手に持っていた紙に、イラストを書いて、ショッピングセンターへの
道順を鶴岡に教えてくれました。鶴岡はこうして、二枚目のイラストを入手でき
たのです。
三人に丁寧にお礼を言って、車に戻って、そのイラストを見ると、何と配管材の
納品伝票の裏に、そのイラストが書かれていました。貴重な用紙を犠牲にして、
配管工が教えてくれたその道を鶴岡は辿ることにしました。

由美子の冒険、オーストラリア編(3) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/21 (日) 21:31
慣れない外国の町並みは、何処へ行っても同じ様に見え、その上、交差点はラン
ドアバウトと呼ばれるロータリーで、日本なら交差点ごとに道路標識が有り、現
在地点を簡単に認識できるのですが、それがここでは道路標識はほとんど見当た
らず、自分の車が今何処に居るのか判断する方法がないのです。
「これは、この国の方針よ、きっと・・・・、
外国に対する警戒心から、わざと道路標識をなくして、交差点を全てランドアバ
ウトにしているのよ、日本の城下町ではわざと道を曲げ、行き止まりを作ってい
るでしょう。あれと、同じよ、外国人が迷子になるように仕向けているのよ」
由美子夫人が、手にした道路マップと車の現在位置を合わせることが出来なくて
業を煮やして、怒りを露にして、言い出しました。

由美子夫人が看過したように、オーストラリア政府の国防政策のせいだとは断定
するには無理が有りますが、道路標識は日本の10分の一以下で、ドライバーは
標識を頼りに運転できないと鶴岡は観念しました。
そして問題はランドアバウトと呼ばれる奇妙な交差点です。オーストラリアの交
通事情に詳しくない方は、日本の交差点が全てロータリーになっていて、一切信
号機が無い姿を想像いただくと、ランドアバウトの概念が分っていただけます。
道路が交差すると必ずそこはロータリーになり、ロータリーに入ったドライバー
はその中でぐるぐる回っている間に方向感覚を失い、直進も、右折も分らなく
なって、一瞬の判断で飛び込んだ道がとんでもない道であったりして、結果とし
て迷路に入り込んでしまうのです。

普段、交差点のある道路に慣れた日本のドライバーには、このランドアバウトは
油断できない迷路の入口になります。ランドアバウトを二つ、三つ過ぎると、日
本のドライバーは完全に方向感覚を失います。直進しているはずなのに自分がど
の方向に走っているか、分らなくなるのです。元来た道に戻ろうとしても、それ
すら出来なくなるのです。一度、迷うと、その恐怖心で、ランドアバウトを通過
すると、もうダメだと観念して、ドライバーは何も考えないでただ、自信なさげ
に車を走らせることになります。この状態で、目的地に無事付くことが出来たら、
それこそ奇跡です。

鶴岡達に奇跡は起こりませんでした。二人は、迷路のような住宅街に迷い込み、
何人もの住民に例のいかがわしいイラスト付き住所を書いた紙を示して、道を尋
ねるのですが、ある人はその行き先に首を捻り、ある人は簡単にそこへ行く道筋
を教えてくれました。

「ホープアイランド」にある、「マリーン・ショッピングセンター」、これが住
民に示した鶴岡の行き先です。首を捻った人は、ホープアイランドは判るがそこ
にあるショッピングセンターの位置を知らなかったのです。この反応が後で考え
ると正しかったのですが、鶴岡は首を捻った人のことを無視して、あっさりと道
筋を教えてくれた人を信用しました。

道を親切に教えてくれた人は、「ショッピングセンター」に反応して、その人が
住んでいる地域で一番大きなショッピングセンターへの道筋を教えてくれたので
す。ある意味でこれは当然の反応です。不明瞭な発音で英語を話す日本人が、
ショッピングセンターを探しているのです。当然近くのショッピングセンターへ
の道筋を教えるのが自然の成り行きです、
結果として、鶴岡達は、近辺にある数ヶ所のショッピングセンターをぐるぐる巡
ることになり、結局は住宅街の中で完全に迷子になりました。さらに悪いことに、
このあたりは入り江が入組んでいて、道路が途中で突然切れて、その先は海とい
う場合が多いのです。

40分もあれば到着できるはずだと教えられていたのですが、空港を出発して3
時間が経過しても、二人は途方にくれて、閑静な住宅街の中に居たのです。道を
尋ねようにも人っ子一人見当たらないのです。もと来た道を戻りたいと思っても、
ランドアバウトを何個も通過した後では、どの方向に戻って良いかも判らなく
なっていました。勿論いま、何処にいるのかさえも分らないのです。

途方にくれながら車をゆっくり走らせながら、それ以上深みに陥らないように、
同じ道を行ったり来たりして、住人の姿を求めました。迷路に迷い込んだ探検家
がロープを延ばし、帰り道を確保するような慎重さで、住宅街の中を、住人を求
めて鶴岡は車を走らせました。

「あの時はこれではいつまで経っても目的地に行けないと思ったわ
携帯電話もないし、夜になったら、危険だし、どうすれば良いか判らなかったわ・・
でも、お父さんが側にいたから、ちっとも、心配はしなかったけれど・・」
目的のコンドミニアムについてから、由美子夫人が、鶴岡にしみじみとその地で
の迷走を思い出して、笑顔で話しました。鶴岡自身も、暗くなる前にモーテルを
見つけることを真剣に考え始めていましたが、そのことを、その時は勿論、後に
なっても鶴岡は由美子には話しませんでした。

住民の姿を求めて、車を行ったり来たりさせているところへ、やっと道の奥から
車が一台やってきて、直ぐ側の住宅に入り、車から降り立ったのはその家の主婦
で、買い物袋を提げていました。急いで側により、例の通り、鶴岡は道を訪ねま
した。
しばらく考えていた主婦が、鶴岡達がこの住宅街に入ってきた方向を指差し、か
なり複雑な道のりを丁寧に教えてくれました。主婦が教えてくれた道は、最初訪
ねたショッピングセンターへの道筋でした。あの配管工が教えてくれたショッピ
ングセンターです。そこは目的地でないことは分っていましたが、少なくともこ
こに止まっているよりは先が見えます。それに今、鶴岡達がいる場所もその主婦
のおかげで特定することが出来ました。今の窮地から脱出できる目安が出来たの
です。

由美子の冒険、オーストラリア編(4) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/22 (月) 15:05
「やはり・・、元の道を戻ることになるのね・・・振り出しに戻るのね・・
でも、振出への道順が分ったのが収穫よ・・、行きましょう」
3時間あまりを浪費してしまって、すっかりしょげ返って、元気がない鶴岡を励
ますように、由美子が彼の肩を叩きました。そして、車をUターンさせて、まさ
にそこを離れようとした時、バックミラーに先ほどの主婦があたふたとこちらに
むかって駆けてくる姿が見えました。

「ホープアイランドへ行くのでしょう・・、
私、先ほど間違った道を教えたのよ、
近くのショッピングセンターへの道を教えたのよ、ごめんなさい・・」
主婦は息を弾ませながら、しきりに謝って、とにかく間に合ってよかったと笑
みを浮かべました。家に入って、間違いを教えたことに気がついて、急いで駆け
出してきたと言って、息を弾ませているのです。

「この道を真っ直ぐ行くと、直ぐ、ハイウエイ4号線にぶつかるから、
それを右に曲がって、4号線を真っ直ぐ北上すると、ホープアイランドに着くわ、
町に入ったら・・・、そこで
マリーン・ショッピングセンターの位置を誰かに教えてもらうといいわよ」
やっと先が見えてきました。手にしたマップで現在地とホープアイランドをよう
やく由美子が見つけました。その主婦の言うとおり、現在地とホープアイランド
が四号線で結ばれています。この地図さえあれば後は簡単です。

丁寧にその主婦にお礼を言って、二人はまた車をUターンさせて、教えられた道
を辿りました。この時になって、初めて鶴岡は自分の間違いに気がつきました。
ショッピングセンターを質問の表に出しすぎたのが誤りだったのです、先ずホー
プアイランドを目指し、そこに着いてからショッピングセンターの名前を持ち出
せば、こんなに迷うことはなかったのです。

4号線を順調に北上して、走行距離から考えて、ホープアイランドが目と鼻の位
置にやってきたと思われる地点で、鶴岡達は比較的大きなラウンドアバウトに行
き当たりました。真っ直ぐ行くか、右折するか悩むところです。鶴岡は迷わず右
折を選びました。右折した道に入ると、目下住宅地造成中と分る広い工事現場が
広がっていました。同乗している由美子は少なからず慌てて居ます。このままで
は広い造成中の荒野でまた、迷子になる可能性が高いのです。由美子は鶴岡との
トラブルを恐れず、車にストップを命じて、もう一度、行き先を、訪ねた方が良
いと提案しました。
鶴岡も弱気になっていて、素直に由美子のアドバイスを受け入れて、道路工事の
現場で働いているトラックの運転手に近づき、道を尋ねました。

「あの人は、道が分かれた所に来ると、必ず間違った方向を選ぶのよ
それでいて、その方向が正しいと言い張るから始末が悪いのよ
もう少し、自信なさげにその道を選べば、私だって、チェック出来るのよ」
後になって、この日の大迷走を人に話すとき、由美子が笑いながら、それでもか
なり真剣に鶴岡の方向音痴を言いふらしました。

「・・あそこに見えるのが・・、ほら、マリーン・ショッピングセンターだよ・・」
その親切な運転手は遠くを指差して、黒く見えるビルの影を指し示しました。
そちらへは、鶴岡が選択した右折でなくて、直進がやはり正しかったのです。
「本当に・・、マリーン・ショッピングセンターですか、本当ですか・・」
鶴岡と由美子は、思わず万歳をして、遠くに見えるビルの姿をじっと見つめまし
た。思えば、4時間、ぐるぐるといろんな所を巡り歩いて、沢山の人に助けられ
て、やっと目的地が見えてきたのです。大げさに言えば、アメリカ大陸を発見し
たコロンブスの心境に鶴岡と由美子はなっています。

マリーン・ショッピングセンターは、文字通り、ヨットハーバーの側にありまし
た。小規模なスーパマーケットを中心に数軒のレストランと、10軒ほどの商店
が集まった、ごく小さなショッピングセンターでした。回りは荒野です。これで
は少し離れた町の人がその名前を知らないはずだと、鶴岡は由美子の顔を見て、
笑い出しました。
「銀座に居て、私達の町にある小さなスーパマーケットの名前を出したようなも
のね、分りっこないわよ、迷子になって当然よ・・・、
普通の人は、道を聞くとき、先ず、町の名前を出すわよね・・」
鶴岡の訊ね方が悪いと暗に非難する口調で由美子が言いました。由美子のその言
葉に一言も反論できない鶴岡はこの日の大迷走を一日も早く忘れたい様子です。
全ての原因は田舎町と侮って、この地でのドライブを甘く考えたしっぺ返しでし
た。

訪ねるコンドミニアム業者の事務所はショッピングセンターの二階にありました。

由美子の冒険、オーストラリア編(5) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/23 (火) 23:39
訪ねるコンドミニアム業者の事務所はショッピングセンターの二階にありました。
そこから車で7分ほどの所に目指すコンドミニアムがあります。事務員が簡単な
イラストを差し出して、コンドミニアムまでの道順を説明してくれました。鶴岡
にはそのイラストが何やら不吉な予感のするものに見えました。そもそも大迷走
の原因はこの事務所から送られてきたショッピングセンター周辺の地図だったの
です。それと同じタッチで描かれたそのイラストを見て、鶴岡が不吉な予感を
持ったのは当然です。

A3サイズの用紙に、ショッピングセンターを起点にした簡単な道順が書いてあ
り、迷いようがないほど簡単明瞭な地図です。
「・・コンドミニアムは集落になっていて、一般道からこの集落に入る時に、こ
の鍵を使って、ゲートを開けてください。この鍵は住民だけが持っているもので
す。出る時は車が近づくと自動的にゲートは開きます」
その担当者は白いプラスチックカードがついた鍵を手渡してくれました。その白
いプラスチックカードの中に半導体センサーが組み込まれていて、そのカードを
ゲートの近くにあるセンサーに近づけると自動的にゲートが開く仕掛けになって
いるのです。

ゲートの前に車を止め、白いカードをセンサーに近づけるのですが、中世の城門
に似た頑丈な鉄製のゲートは一向に開こうとしません。鶴岡がもたついていると、
後で車のホーンが鳴り、突然ゲートが開きました。たまたま後からやってきた住
民がゲートを開けてくれたのです。後の車に手を上げてお礼の合図を送って、鶴
岡は勇躍その集落に車を進めました。
それからが大変でした。4桁の数字で目的の家を探すのですが、広い集落の中に、
300軒を越える住宅が有り、その各々に番号がついていて、一軒、一軒目的の
番号と照らし合わせながら車を走らせるのです。探せど、探せど、その番号は見
当たりません。ようやく、これは変だと鶴岡は気がつきました。

また、住民のお世話になることに・・、幸い家の前で車から荷物を降ろしている
人物に、あの不吉なイラストを示して、目的の家番号を探していることを質問し
ました。
「・・・ここではないね・・、この絵にある、このビレッジへ行きなさい・・」
何と、別の集落に入り込んでいたのです。
道理で鶴岡の白いカードでゲートが開かなかったのです。後で分ったことですが、
ホーップアイランドには、沢山の集落が有り、それぞれが独立に管理されていて、
他の集落の住人が迷い込むことは出来ない仕組みになっているのですが、たまた
ま後からやってきた住民の車がゲートを開ける間に鶴岡は間違った集落にまんま
と入り込んだのです。

7分で到着できるはずの道のりを一時間費やして、やっと目的のビレッジに付き
ました。白いカードを近づけると、高さ4メートル、幅3メートルはある鉄製の
格子扉がゆっくりと開きました。思わず由美子が手を叩きます。門の中は別世界
です。ゴルフ場のアプローチを思わせる広い芝生の中の道をゆっくり辿ると、若
い住民が住む瀟洒な4階建てのアパートが見え、その側に広い庭を持つ住宅が数
軒あり、その前を過ぎると、鶴岡たちのビレッジです。
スペイン風の白壁、赤い瓦が綺麗な2階建ての一軒家が30戸ほど立ち並んでい
ます。目的の家番号は直ぐ見つかりました。その中庭に車を止めて、二人は握手
して、どちらともなく抱き合いました。思えば長い旅でした。このドライブで、
二人は今回の旅行が終わったような気分に、その時はなりました。

コンドミニアムは、二階建ての一軒家で、30戸ほどの同じ様な建物が集落を
作っていて、庭続きにゴルフ場がある典型的なリゾート集落です。この地は複雑
に入組んだ入り江に沿って作られた一大リゾート地で、その広大な地域に、二つ
の18Hゴルフ場を取り囲みようにして、鶴岡達が住んでいるようなリゾート集
落が10数個散らばっていて、その他にショピング・センター、ヨットハーバー、
十数軒のレストラン、小規模のホテルなどが効率よく配されています。
ここには別荘が多いのですが、永住している住民もいて、その多くはリタイヤー
したお金持ちの老人たちで、のんびりと余暇を楽しんでいます。
週末になると、ここに別荘を持っている働き盛りの人々が集まってきて、少し賑
わいますが、普段は閑散としています。

稀に、この地を選んで移ってきた子育て中の家族を見ることが有り、子供たちが
元気に駆け回る姿を見ると鶴岡はほっとしました。ゴルフを楽しみ、美味しい食
事をいただき、良い景色の中で余暇を過ごせても、子供たちの声が聞こえない集
落は何かが欠けていて、物足りない、人工的なパラダイスに見えるのです。
「私達に住んでいる町に比べて、ここはゴルフ場をはじめ、余暇を楽しく過ごす
環境には恵まれていて、何不自由ない生活のように見えるけれど、
何か寂しいわね・・、
長くこの地で生活するとなると、少し考えるわね・・・」
家々の庭に整然と設置された庭の灯が輝き、よく手入れされた芝生を綺麗に浮か
び上がらせている光景を見ながら、そっと由美子が鶴岡に囁きました。

夜の9時を少し回ったところです。由美子と鶴岡は閑散とした、住宅街の道路に
立って、南十字星を探しています。その可憐な星座は直ぐに見つかりました。
スペイン風の赤い屋根と、白い壁が満月の青白い光に浮かび上がり、丁度その屋
根の上に南十字星が乗っかっています。息を呑むほどの絶景ですが、何故か命の
息吹を感じないのです。
鶴岡の住む地域で、この時間であれば、どこからか子供達のはしゃぐ声が聞こえ
てきたり、テレビの音声が路上に洩れてきたり、帰りを急ぐサラリーマン達の足
音がこつこつと聞こえてきたり、雑然として、そこには人間の生きているざわめ
きが絶えないのです。

一時間近く二人は路上で時間を過ごしましたが、周りは虫の音と、風の音だけで
した。
「でも・・・、短期間逗留して、命の洗濯をするには最適の所ね、
ここを選んでよかったわ・・、南十字星も見ることが出来たし・・」
由美子は、そっと鶴岡に体を寄せて、微笑みました。


由美子の冒険、オーストラリア編(6) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/24 (水) 09:42
2 隣人 

「ねえ・・、貴方・・、ねえ・・パパ・・」
由美子が、何か大声で叫んでいると思いながら、応えようとしても鶴岡は声が出
せないのです。南十字星を見て、開け放した居間で絡み合い、その後で飲んだ地
酒のワインが美味しくて、鶴岡にしては少し量を過ごしたのです。
激しく揺り動かされて、鶴岡はやっと目覚めました。由美子の真剣な顔が目の前
に有ります。鶴岡は寝ぼけ眼を擦り、ようやくここが遠く日本から離れたコンド
ミニアムの寝室であることに気付きました。

「変な音がするのよ・・・・、怖いわ・・・」
由美子が恐怖で震えて、鶴岡にかじり付き、それでも声を潜ませて、鶴岡に囁き
ました。由美子が寝室の北側の窓を黙って指し示しています。寝室は建物の二階、
北西の角に有ります。由美子の指差す方向には、このビレッジ共用のプールが有
ります。鶴岡宅の二階からプールの水面が半分ほど見えます。物音はそちらから
聞こえてきます。

「ねえ・・、獣が泳いでいるような音よ・・、カンガルーかしら・・、
それとも・・・・」
カンガルーが泳げるか否か、鶴岡はその知識の持ち合わせが有りませんが確かに
かなり大きな水音がします。このビレッジの周りはゴルフ場と未開の荒野です。
凶暴な野獣が迷い込んでも不思議は有りません。ベッドサイドの時計は真夜中の
2時を示しています。
鶴岡の眠気は一気に吹き飛びました。緊急の時は電話機で5桁の番号を押すと2
4時間体制でチェックしているガードマンセンターと繋がることを教えられてい
て、こんなに早くその番号が役に立つとは鶴岡は思ってもいませんでした。

ベッドからゆっくり降りて、ブラインドのブレードを一枚そっと開いて、プール
の水面を覗きました。各建物の玄関に常夜灯があるだけで、プールには照明は有
りませんが、半月の青白い光が水面を照らしていて、水面が波立っているのが見
えます。何者かがプールに居ることは確かです。プールの周りに椰子の木が植
わっていて、その大きな葉が鶴岡の視界をさえぎっていて、水中に居る動物の姿
を確認することが出来ません。
いつの間にか、由美子が側に来て、鶴岡にそっと体を寄せています。由美子の体
から、強い女の香が立ち上がっています。寝る前、愛し合った二人はほとんど裸
で、由美子はベビードールのピジャマ一枚です。

「どう・・、見える・・・、何か居るでしょう・・怖いわ・・・
ああ・・思い出したわ、ここにはワニが居ると案内書に書いてあったわよ・・・」
まさか住宅地のプールにワニが居るはずが無いと鶴岡は言いかけて、その言葉を
飲み込みました。大きな影がゆっくりと視界に現れたのです。
「ああ・・、ワニよ・・・、それに二匹も居るわ・・・」
由美子はワニと思い込んで居ます。ワニの手はあんなに長くないはずだと、鶴岡
はワニに見えるその動物の正体に見当つけました。こうした光景を鶴岡が見るの
初めてでは有りません。フランスでも、アメリカでも旅先で何度か真夜中のプー
ルで見た光景を鶴岡は思い起こしています。

「あら・・、人間ね・・、嫌だわ・・・、丸裸よ・・
あら、あら・・、仲良く抱き合っているわ、あら・・・ジョンソンさんよ・・」
鶴岡の住まいから通りを隔てて50メートル程はなれた家に、オーストラリア人
のジョンソン夫婦が休暇で来ていて、鶴岡達は昼間挨拶を交わしました。その二
人が深夜泳いでいるのです。昼間確かめたところ、このビレッジに今、滞在して
いるのは鶴岡とジョンソンの二組だけでした。
プールサイドに上がった二人はどちらともなく抱き合い、そこで絡み合いを始め
ました。淡い月光に照らされて、濡れた裸体がキラキラ光り、大柄な白いからだ
とやや色濃い体が絡み合い、上になり、下になりしています。さすがに声を潜め
ているようで、時々肉が絡み合う音が鶴岡達に聞こえてきます。

「綺麗ね・・、気持ち良さそうね・・、
あの奥さん・・・、随分ね・・・」
上を向いて寝ている男の上に、女が跨りさかんに身体をゆすって、女が自分の乳
房を両手でもみあげて悶えています。それを見て、由美子がうらやましがってい
るのです。
ジョンソン夫人は30歳代後半で、大人しい、物静かな女性です。細身で、ミク
ロネシヤ系の血が混ざった美人です。そして細身の身体で、それを支えるのが
ちょっと可愛そうに見えるほど圧倒的な胸が特長です。子供は居ないと言ってい
ました。

鶴岡と由美子はただ、美しい景色を見ているような気分で、その光景から目を離
すことが出来ません。二人は絡まりあったまま、水の中に転がり込みました。そ
の中でも二人は繋がりを解きません。鶴岡と由美子はそこまで見て、ブラインド
のブレードを元に戻しました。
「ねえ・・、私達もあそこでやってみる・・、きもちいいわよ・・、きっと・・」
由美子はネグリジェを既に脱ぎ去って、濡れた股間を鶴岡に擦りつけながら、囁
きました。鶴岡はその返事の代わりに男根を一気に由美子に突き刺し、由美子の
脚を肩に担ぎこみました。
部屋の外と、中で密かな男と女の喘ぎ声が暫く続きました。

「この国の男達の間で密かに語り継がれている伝説があるのだが・・・
今日は、それをツルオカに確かめたいのだよ、楽しみにしていたのだよ」
プールでの一件から二日ほど経ったある日、鶴岡達はジョンソン家に招待されまし
た。庭には、簡単なバーベキュー料理が準備されていました。

由美子の冒険、オーストラリア編(7) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/25 (木) 11:55
由美子と夫人はダイニングテーブルにファッション雑誌を広げて、さかんにショッ
ピング情報を交換しています。女達のテーブルから少し離れたソファーに鶴岡と
ジョンソンが座っています。ソファーの低い位置から女達の座っているダイニン
グテーブルを見ると、丁度女達の下半身を下から覗くことになります。
先ほどから、ジョンソンは由美子の身体を舐めるように見ています。酔いが回っ
て、遠慮を忘れたようで、彼の視線は執拗に由美子の体を這いまわっています。
由美子は肌にぴったり張り付いた赤いショートパンツに、タンクトップの黄色い
シャツのいでたちで、パンツの股間は、鶴岡でさえハッとするほど亀裂の形を鮮
明に浮き上がらせています。

夫人は豊かな胸がほとんどあふれているミニの白いワンピースです。薄暗がりの
部屋の中で褐色の肌が引き立つ憎い衣装で鶴岡は彼女から目を離すことが出来ま
せん。由美子と話しこみながら、夫人は脚を高く組んでいて、黄色いビキニタイ
プのショーツが鶴岡から良く見えます。切れ込んだ股間のボトムにショーツが食
い込んで、そこは開放されているのと同じ光景です。
二人の女達は、男達の眼を十分意識していて、時々男達の方をチラチラ見ながら、
脚を組み替えたり、胸をゆすったりして、男達の反応を楽しんでいるようです。

酔いが回るに従い、例の通り、女性の話になり、ジョンソンがオーストラリアの
男性はアジア系の女性に憧れていると前置きして、密かに男達の間で語られてい
るアジア系女性に関する伝説の真否を鶴岡に確かめたいと言い出しました。
「アジア系の女性の身体は華奢で、それに合わせてあそこが小さいから、
締め付けが強くて、一度それを経験すると病み付きになると・・・、
この国の男の間では信じられているよ、ツルオカの意見をぜひ聞きたいよ」

ジョンソンは、この国の男の間では普通サイズの身体ですが、それでも180セ
ンチほどの身長で、90キロを超える体重が有ります。股間のサイズは鶴岡には
分りませんが、こうした話題を出すほどですから、そのサイズに自信があるはず
です。
「難しい質問だが、一般論はともかく由美子のことならいくらか話せるが・・」
「うん、うん、それで良いよ・・、ミセス・ユミコの話を聞かせてくれ」
ジョウンソンはすっかりその気になって、露骨な興味をむき出しにして、身を乗
り出しました。そして、その視線は、由美子の股間にほとんど向けられています。

由美子はジョンソンに向けて、脚を少し開いて、そこを十分曝しています。赤い
ショートパンツが亀裂に食い込んで、はっきりと陰唇の盛り上がりが二人の男か
ら見えます。由美子はジョンソンの視線を感じているはずですし、彼の肉棒がい
きり立っているのも、例の女神の神通力で十分察知しているはずです。
「普通の状態では僕の指一本がやっと入るほどだよ・・」
鶴岡はそういって、人差し指をジョンソンの前に立てました。ジョンソンがその
指を握っています、それはジョンソンの小指程度の太さしかありません。

「それで、興奮して濡れた時はどうなるの・・」
ジョンソンは明らかに興奮して、鶴岡を見て、そして由美子の股間に視線を走ら
せています。由美子が何を思ったか、ショートパンツの裾に指を入れ、指をもぞ
もぞと動かしています。その様子は亀裂が痒くて我慢できないという仕草に男達
には見えます。

由美子の指は亀裂に到達したようで、そこをもぞもぞやっています。ジョンソン
は会話を中止して、今は、由美子のその部分に集中しています。由美子の動作は
一緒に居る夫人には見えない角度で、二人の女は何がおかしいのか、陽気に笑っ
ています。由美子は夫人との会話を楽しみながら、指を相変わらず動かしていま
す。ショートパンツの裾がかなり上に巻き上げられて、白いショーツさえ見えて
いて、よく注意すれば陰毛さえ見えるような気がします。由美子は誰にも見られ
ていないといった様子で、無意識を装って、そこを刺激しています。
最後にそっとホールに指を入れた様子を見せて、由美子は指を抜き取り、その指
をショーツにこすり付けています。
ジョンソンがほっと肩で息をして、ようやく鶴岡との会話に戻りました。

「濡れても、せいぜいこれがやっと入る程度で、かなりきつい思いをするよ・・」
鶴岡は人差し指と中指をジョンソン前に立てました。ジョンソンが大きな手で二
本の指を握り、そのサイズを慎重に計っています。ジョンソンは酔いと興奮でか
なり熱くなっていますが、鶴岡の示すサイズを確かめて、驚きと沸きあがる興奮
で言葉を失っています。ただ荒い息をしながら、何度も、鶴岡の指を握っていま
す。そして、粘りつくような視線を由美子の股間に送っています。

「私少しいただき過ぎたわ・・、お腹がきつくて・・・
少し、失礼するわね・・・・、こちらに来て少し太ったみたい・・・」
由美子がショートパンツの前開きのチャックを少し開いてそこに手を添えていま
す。
「私が楽にしてあげるわ・・・・、
なんだったら、パンツを脱いでも良いのよ・・、その方が彼ら喜ぶわよ」
夫人がケラケラと笑って、男達をチラチラ見ながら、立ち上がり、由美子の股間
に手を伸ばして、さらにチャックを大きく開きました。

「キャー・・、ストップ・・、でもこれで随分楽になったわ・・」
由美子は夫人の行動に驚きながらも、笑いながら、これで助かるわと言って、
チャックは開いたままの状態で、夫人との話に戻っています。そして由美子は巧
みに体をひねて、ショートパンツの前を男達の目に余すところなく曝して、さら
に脚を開いています。
ショートパンツのチャックは全開されていて、白いビキニのショーツが顔を出し、
そこにうっすらと暗い影が見えます。ビキニの前布のボトムはほとんどひも状に
なって、亀裂に埋もれていて、大陰唇が露出して、陰毛もわずかですがそこから
顔を出しています。

由美子の冒険、オーストラリア編(8) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/26 (金) 22:17
由美子に男達の話は聞こえないはずですが、ジョンソンの粘りつくような視線を
股間で感じ取り、彼が異常に勃起しているのを見抜いているはずで、そうした男
達の欲望が高まると、由美子はいつものサービス精神を発揮して、下着を見せ、
さらにそこをいっぱい開いているのです。
夫人も男達の視線が熱くなっていることに気がついているようで、ミニのワン
ピースの裾はほとんど上にまくれ上がって、ショーツが露出していて、ボトムは
布が亀裂の中に埋没して、陰毛のない亀裂がはっきり見えます。由美子の痴態と
比べても遜色有りません。二人の女は、男達を落す作戦を展開し始めたようです。

「おう・・、良い眺めだ・・、ミセス・ユミコは素晴らしい女性だね
鶴岡がうらやましいよ・・、
陰毛も濃いようだね、ワイフはほとんど陰毛がないだろう・・」
ジョンソンはそれほど多毛でない由美子の陰毛を見て、濃い陰毛だといっていま
す。日本人の中では由美子は薄いほうで、もっと多い人になると、今、由美子が
穿いているショートパンツの裾から陰毛の先が見えるほどだと、鶴岡がかなり
オーバーな表現をしています。
鶴岡はそれほど重要でないことで、あえていい加減なことを口にする癖が有り、
この時もつい調子に乗って云ってしまったようです。

「そんな・・、頭の毛でないのよ・・・
そんな長い毛の女性がいるはずないでしょう」
由美子に知られるとそう言って叱られることは確実ですが、酔いと興奮で男達
の頭が少し狂ってきたようで、この程度の冗談は許してやっても良い範囲です。
「ミセス・ユミコのあそこが伝説どおり狭いことが良くわかったよ
夢に見た女性が目の前にいるのだね・・・・・
ワイフに比べると、指二本は違うよ・・・」
ジョンソンの説明が正しいとすると、夫人の膣は鶴岡の指を4本飲み込むこと
になります。今度は鶴岡が眼を剥く番です。

「ワイフはワインのボトルを飲み込むことが出来るよ・・・、ハハ・・・」
鶴岡がさらに驚いた顔で、夫人の細い体とそのきれいな亀裂を改めて見つめて
います。ジョンソンが笑みを浮かべているのを見て、これがジョンソン流の冗
談だと分り、鶴岡も一緒になって笑い出しています。
「由美子だって、その気になれば・・・・
四本の指を飲み込むことが出来るよ・・・」
鶴岡は奇妙な競争心から、ジョンソンに訂正を入れています。四本を受け入れ
ることが出来るが、二本の指でも十分満足できる体だと、鶴岡は妙に、力を入
れて説明しています。ジョンソンがそれを見て、笑みを浮かべてしきりに頷い
ています。二人の男は相当酔っているようです。二人の女性に男達の話が聞こ
えるとただでは済まないことになります。

「ツルオカ・・、そんなこと俺は良く知っているよ、
俺を誰だと思っているのだ、プッシーの専門家といわれているのだよ、
当然だよ、ミセス・ユミコは4本どころか、6本でもOKだとおもうよ・・・
でも・・、二本でも十分だというところが凄いのだよ・・・」
ジョンソンが笑いながら、あそこが十分狭いことが貴重なのだと鶴岡に教えて
います。

由美子の冒険、オーストラリア編(9) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/27 (土) 09:44
女達が立ち上がり、ベランダに置かれたリクライニングシートに席を移して、庭
続きのゴルフコースを眺めながら、冷たい飲み物を喉に流し込んでいます。
男達に体を曝して、その熱い視線をほとんど露出した亀裂で感じて、十分興奮し
ていて、股間の濡れと逆比例して、喉の渇きを強烈に感じているようです。
今までファッション雑誌を見ながら、男達に股間を見せながら、彼女達も男達と
同様、雑誌とはほとんど関係のないHな話題で話し込んでいたのです。

「プールサイドで絡み合っていたでしょう・・、
私、夜中に起こされたのよ・・、マリーが旦那様の上に乗って悶えていたわ
とっても綺麗で、うらやましかったわ・・、
勿論、私達そのままでは眠れなかったわ・・・夜明けまで頑張ったのよ
翌朝はふらふらで、ぐったりしてお昼寝よ、フフ・・・」
夜中のプールサイドの情事を見たと、由美子が夫人に告げて、多分由美子達に見
られているだろうと思っていたが、そう思うと余計興奮したと、夫人が正直に話
したことがきっかけで、男達と同じ様に話題がそちらのほうへ移りました。

「ねえ・・、ユミコ・・、旦那様以外と寝たことあるでしょう・・・
そう・・、何人なの・・・ええ・・、数え切れないほど・・・・
凄い・・・、私ね・・・、あなたに初めて会った時から、
そう思っていたわ、この人、その方面では相当経験があると思ったのよ・・」
夫人が由美子に笑いながら、由美子の男性経験を質しています。由美子は女性か
らこの種の質問がある時は、ほとんどの場合、隠さずありのままに話すことにし
ています。隠しても、同性には隠し切れないことを知っているのです。

「私達は、お互いに二度目の結婚で、三年前一緒になったのよ、
新婚だから、他の男に抱かれるチャンスは作らないようにしていたけれど
でも最近、チャンスがあれば、抱かれてもいいと思い始めているのよ・・」
艶然と笑いながら、他人棒願望が強いことを夫人は由美子に話しています。
「・・主人と結婚するまでは、沢山ボーイフレンドが居たのよ、
一晩で10人を相手にしたこともあったわ、
あら・・、誤解しないでよ・・・・わたしプロの経験はないのよ
勿論、遊びでよ・・・、フフ・・・・」
夫人は遠くを見るような眼に淫蕩な影を見せています。由美子には良くわかる
のです。ある年齢になると、女は成熟して、無性に男が欲しくなり、ほとんど
見境なく欲情してほとんどの男を受け入れるようになるのです。夫人はその最
中にいるようです。
由美子から見てもこぼれるような色気が夫人の全身からあふれて、その気になれ
ば男に不自由することは無いと思えますが、由美子が見る所、彼女は堅実で、主
人に隠れて浮気に陥るほど愚かではないようです。

「ねえ・・、もしもよ・・、主人がユミコを抱きたいと言ったらどうする」
強いお酒を一気に喉に流し込み、夫人が妖艶な笑みを浮かべて、由美子に訊ねまし
た。
「先ほどから、ユミコの身体を舐めまわすように見ているわ
あのいやらしい目つきで女を見る彼を久しぶりに見たわ・・、
最近はダメなのよ・・・、それがこちらに来て・・
少しね・・、元気になったのよ、フフ・・・」
夫人が含み笑いをしながら、悪戯ぽい顔で由美子を見つめて囁いています。由美
子はジョンソンが由美子を見て、ひどく勃起していることを良く知っています。
求められれば、嫌をいわない由美子です。夫人の質問にあいまいな笑顔で由美子
は応えています。

「私は、ツルオカが好きよ、とってもセクシイよ・・」
鶴岡がセクシイだと聞いて、由美子はいささか驚いています。

由美子の冒険、オーストラリア編(10) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/28 (日) 18:10
「私は、ツルオカが好きよ、彼、とってもセクシイよ・・」
鶴岡がセクシイだと聞いて、由美子はいささか驚いています。ジョンソンに比較
して、小柄で、精力も強いようには見えません。由美子はジョンソンのシンボル
がかなり立派なものだと察知していて、せいぜい日本人の平均サイズである鶴岡
のものと、ジョンソンのものとは比較にならないと由美子は思っています。

「ツルオカは小柄で、セックスが強いとは思えないけれど
彼の内側から出ているインテリジェンスにたまらなく惹かれるわ」
鶴岡の側に居ると、優しく抱擁されているようで、安心してすべてを彼に託して、
その胸に飛び込めると夫人は言いました。男性の性的魅力とは、その意味かと由
美子は改めて夫人の言葉を噛み締めました。シンボルの大きさでもなく、体の強
さでもなく、夫人は男の内側にある魅力に注目しているのです。それをセクシイ
と表現するのです。英語の深い意味を由美子は夫人から教えられた気持ちです。

「結婚する相手は勿論、一夜の浮気相手でも、心を惹きつける人を私は選ぶのよ、
一度結婚に失敗して、このことが大切だと気がついたのよ」
夫人は由美子の疑問を見通したように、解説を付け加えました。勿論、由美子
だって、心の通い合う相手が好きですが、一夜の戯れでただ抱かれるだけなら、
シンボルが立派で、身体が強い男を選びます。性的魅力の要件ナンバーワンに、
知力と心の問題を取り上げる夫人の見識に、驚き、そして感動したのです。

「ねえ・・、私はツルオカに抱かれたいわ・・、二人で男達を誘惑しない・・、
主人はあなたに夢中のようだし、ツルオカは私が落して見せるわ」
夫人がとんでもない提案をしています。その頃、男達は由美子のサイズを話題
にして盛り上っていたのです。このように、男達より先に女たちが動き出して
いたのです。

「ツルオカ・・、一度で良い、ユミコを抱きたい・・、ダメかな・・・
この機会を逃したら、俺は一生後悔すると思っているよ・・・・
僕の思い込みかも知れないがユミコは明らかに僕を誘っているよ・・・
マリーは君のような男性が好きだよ・・・・
マリーを説得して、君が彼女を抱くのは自由だよ・・
とにかく、二人で女達を攻めて見よう・・」
マリー夫人を鶴岡が抱いても良いから、由美子を抱かせろとジョンソンは鶴岡
に詰め寄っています。鶴岡がコックリと頷くのを確かめて、ジョンソンは眼を
輝かせています。そして、立ち上がり、由美子の側に近づきました。彼は興奮
の限界に来ていて、勝負を急いでいるようです。由美子は勿論ジョンソンの意
図を十分見通していて、彼を迎える準備が心と体に出来上がっています。

由美子と夫人は背の部分が自在に動くリクライニングシートにそれぞれ座って
いて、ジョンソンが由美子に近づき、近くに在った足置きのストールを引き寄
せ、彼の膝が由美子の脚の間に入り込むほど由美子に近づいて、座りました。
由美子は笑みを浮かべて、ジョンソンの膝を嫌がっていません。彼の視線の先
に、ジッパーが大きく開かれて、白いビキニのショーツが顔を出している由美
子の股間が見えるはずです。
やや色付いた大陰唇も、そしてかなりの陰毛が顔を出しているはずです。ほと
んど由美子のその部分に顔をつけるほど屈み込んで、ジョンソンは由美子に何
やら冗談を言っています。由美子が艶然と笑いながら、背もたれを少し後に倒
し、片脚を少し上げています。由美子の股間のその全貌がジョンソンに十分に
曝されています。ジョンソンは息を荒げて、今にも由美子に飛びかかりかねな
い様子です。

夫人がにこやかに笑いながら立ち上がり、由美子の肩に手を掛けて、ウインク
を送り、そして、ジョンソンの耳に何事か囁きました。彼の顔がぱっと輝き、
夫人を抱きしめ熱いキッスを送っています。夫人は艶然と笑って、その場を離
れました。夫人の許しが出て、ジョンソンはもう、まっしぐらに由美子を攻め
る構えです。

夫人はミニのワンピースの裾をほとんど腰まで持ち上げて、鶴岡の側に来まし
た。黄色いショーツのボトムが濡れて染みが広まっています。そうして鶴岡の
手を取って、由美子達から少し離れたところにあるソファーに彼を連れて行き
ました。そのソファーは恐ろしく背の部分が高く、ジョンソンが座っても後ろ
から彼の姿は見えないほどです。勿論、鶴岡と夫人はすっぽりそのソファーに
隠れてしまうはずです。鶴岡は夫人に手を引かれるまま、ソファーに座ろうと
して、由美子の姿を目で追いました。

由美子は、背もたれをいっぱいに倒して、そこに長々と寝そべり、両脚をいっ
ぱいに開いています。いつの間にかタンクトップのシャツは脱ぎ捨てていて、
赤いショートパンツは剥ぎ取られてジョンソンの足元に捨てられています。
ビキニのショーツは腰紐が解かれて、由美子の股間にボロ布のように落ちてい
ます。あきれるほど素早い男の仕業に鶴岡は苦笑しています。丸裸になった由
美子の亀裂は男に曝され、ぶつぶつ泡を吹き始めています。
ジョンソンの唇がゆっくり由美子の亀裂に近づきました。

由美子の冒険、オーストラリア編(11) 鶴岡次郎 投稿日:2006/05/31 (水) 23:32
ジョンソンの唇がゆっくり由美子の亀裂に近づきました。ジョンソンの吐息を、
そして舌先をその部分に感じて、由美子はさらに両脚を広げて、両足先を高く
持ち上げています。
「あら・・、ユミコ・・・・、随分早いわね・・・、
ツルオカ・・・私達も、ねえ・・・」
由美子の様子を見ていた夫人が、鶴岡に唇を重ねてきて、二人はソファーに倒
れこむようにして座りました。

喜悦よりは、苦痛に近い表情を浮べて、由美子は首を大きく仰け反らせて、
ジョンソンの頭を両手で股間に押し付けながら、両脚を高々と天井に突きあげ
ています。その由美子の姿が鶴岡の視界から消えました。鶴岡と夫人はソ
ファーに座り激しく唇を貪りあっています。

「ああ・・、もう・・・、入れて・・、もう入れて・・」
由美子の悲鳴が鶴岡と夫人の耳に届いてきました。
夫人はその場に立ち上がり、由美子の方を見ています。ジョンソンが大急ぎで
ズボンを脱ぎ、シャツを剥ぎ取り、大きく開いた由美子の両脚の間に彼の腰を
入れています。彼の手で支えられた白い肉棒が由美子の亀裂に触れています。
男が腰を前に出すと、肉棒はズルズルとその中に吸い込まれました。由美子が
悲鳴を上げ、両手を宙に泳がせています。

由美子が貫かれたのを確認した夫人は、ワンピースの裾を持ち上げ、鶴岡に
ショーツの紐を解くように言いました。黄色いショーツがはらりと落ちて、や
や褐色の綺麗な亀裂が現れました。少し口を開いて、真っ赤な内壁が外に少し
はみ出ていて、そこは滴るほど濡れています。夫人がゆっくり脚を拡げていま
す、鶴岡がそこに口を寄せました。夫人は呻きながら、ワンピースを脱ぎ捨て
ています。巨大な乳房が揺れて、肉のぶつかる音がそこから湧き上がっています。
「乳鳴り」の音です。うわさに聞いていて、鶴岡は今までに経験したことがない
幻の音です。夫人の亀裂からあふれる愛液をすすりながら、鶴岡は頭上で踊る巨
大な乳房の動きをうっとりして眺めています。
「乳鳴り」の音に重なるように、ピチャピチャと淫靡な音が由美子とジョンソ
ンのいる所から響いてきました。

由美子が、丸裸のジョンソンに貫かれて、悶えています。ジョンソンは超スピー
ドで挿入まで突っ走ったようで、彼が由美子の側へ行って、5分も経過していな
い間に、男根を由美子の膣に納めたのです。
「これだ・・・、締まる・・・、きつい・・ううん・・いい・・」
ジョンソンは腰を激しく動かし、伝説の膣に挿入した感動で、うわ言のように声
を出しています。もう少しゆっくり腰を動かした方がさらにその味を十分味わう
ことが出来るのですが、今の彼にはその余裕は有りません。最後まで一気に走る
つもりのようです。
由美子は両脚を高く上げて、大柄なジョンソンの激しく動く腰を受け止めていま
す。視線を下に移すと、生白いジョウンソンの肉棒が由美子の亀裂に深々と入り
込んでいて、白い泡をその接点付近で吐き出しながら、激しく前後に動いていま
す。

夫人が鶴岡のズボンとショーツを抜き取り、跳ね上がるように現れた男根を握り、
その上に跨って、愛液の滴る亀裂を肉棒の上に落としました。夫人が手で支えな
くても鶴岡の肉棒は自立して、夫人の亀裂に入ろうとしています。
「ああ・・ん、凄いわ・・・・、こんなの初めてよ
握っていなくても良いのね・・・固いわ・・・、いい・・、ああ・・・・」
夫人が眼を閉じて、肉棒の感触を確かめています。奇妙な破裂音がして、褐色の
亀裂に鶴岡の肉棒が吸い込まれています。夫人は乳房を震わせて、身体を上下さ
せながら、獣のような呻き声を出しています。

二組の男女が放つ、呻きと淫靡な水音が部屋の中に響いています。由美子と夫人
がほとんど同時に逝きました。男達は申し合わせたように、爆発を必死で我慢し
ています。ジョンソンも鶴岡同様50歳を越えているはずで、二人はこの後の激
戦を思って、発射をセーブしているのです。

二組の男女はベランダから庭へ出て、プールへと歩いています。月光が4人の裸
体を照らしています。路上には誰も居ません。・・・

由美子の冒険、オーストラリア編(12) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/01 (木) 12:20
二組の男女はベランダから庭へ出て、プールへと歩いています。月光が4人の裸
体を照らしています。路上には誰も居ません。今のところこの地域の住人はこの
4人です。周りは何処までも広がる荒野とよく手入れされたゴルフ場のグリーン
が見えるだけです。裸体を曝そうと、いくら大きな声を出そうと、誰もそれをと
がめません。半月と南十字星が見つめているだけです。
4人の男女は原始の姿に戻って、月光を浴びて路上をゆっくりと歩いています。
月の光には霊力が有り、それを裸体に浴びると男と女も息絶えるまで交わり続け
ると言われているのですが、おそらく4人はその伝説を知らないのでしょう。

戸外に出た時から、4人は身体の底からみなぎる力を感じています。男達は先ほ
ど発射をセーブして持久戦に備えたのですが、その心配は無用のようで、今は少
年のように、出しても、出しても尽きない命の力を体に感じています。湧きあが
る情欲が男の眼を眩まして、側に居る女達をこの上なく美しいものに変えていま
す。

女達は月の光を全身に浴びて、はっきりと子宮が収縮するのを感じています。そ
して、無性にその中に強い男根を受け入れたくなっています。もう、股間から湧
き出る愛液は雫になって、ポタポタと路上に落ちて、彼女たちの歩いた後に点々
と染みを残しています。

4人はただ黙りこくって、歩いています。4人の切羽詰った息遣いが静かな域内
に高く響いています。

「ねえ・・、ここで抱いて・・、もう・・、プールまで我慢できないわ・・・
はやく入れて・・、これが欲しい・・・、ああ・・、はやく・・・ゥ」
由美子がたまりかねて、ジョンソンの股間を握り、路上に跪いて、その大きな肉
棒にしゃぶりついています。口に余る肉棒に舌を絡め、精液と唾液の入り混じっ
た粘液で顔を光らせ、唸り声を上げて由美子は一心にそれを舐めています。彼女
の股間から、愛液とも小水とも判別できない多量の液が路上に流れ出て、大きな
染みを作り出しています。

夫人は鶴岡に片足を絡めて、濡れた股間を男の脚に押し付け、両手を男の首にか
け、激しい吸引音を上げながら男の唇を吸っています。鶴岡が夫人の脚を片手で
支えて、一気に腰を突き出し、挿入を果たしました。一気の突入で膣内に蓄えら
れていた愛液が、強い圧力で押し出されて一筋の線になって遠くまで飛び、月光
に煌きながら、路上に落ちて黒い影を作り出しています。

ジョウンソンが肉棒をしゃぶっている由美子をゆっくり抱き上げ、身体を反転し
て、由美子の両脚を上にしてぶら下げています。それでも由美子は肉棒を両手で
握り、一心にそれに舌を絡めています。ジョンソンが軽々と由美子を支えながら
両手で由美子の脚をいっぱいに拡げています。Y字型に吊り下げられた由美子は
苦痛と快感の入り混じった、奇妙な陶酔で、意味不明の言葉とも、叫びとも判ら
ない声を出しています。
ジョンソンの眼下に、愛液を満々と溜め込んで、蠢いている女陰が全て曝されて
います。濡れてべっとりと肌に張り付いている陰毛、その中からせり出している
薄紫の大陰唇、そして、サーモンピンクの膣壁、突然、淫核から激しい音がして、
陰水が大量に湧き出してきました。ジョンソンは躊躇わずそこに口を寄せ、陰水
を貪り始めました。吹き上がる陰水を顔で受けて、男の顔はびしょ濡れです。男
は由美子のそこを食い尽くすような勢いで吸い付き、舐めまわし、歯さえも立て
ています。快感と苦痛の入り混じった刺激に耐えかねて、由美子は口に咥えた肉
棒を手で握り、絶叫して悶えています。

路上で立ち姿勢のまま、下から肉棒をはめ込まれ、全身を男に絡ませて喘いでい
る褐色の肌を持った女、Y字型に男に吊り下げられ、その股間に男の頭を挟み込
み、恍惚状態で白い男根を貪り、興奮のあまり陰水を吐き出し、それを男に与え
ている白い肌を持った女。原始の男と女さながらに喘ぎ、悶え、叫んでいる二組
の男女を、半月の青白い光が路上にくっきりと浮かび上がらせています。

プールまでの50メートルの間に4人の男女は、上になり、下になり、時には後
から、果ては二人の男が女の上と下の口を肉棒で同時に攻めることまでして、延
々と絡み続けました。ようやくプールに行きついた時は、さすがに4人はぐった
りして、そこで絡み合うことが当初の目的であったことも忘れ、冷たい水に身体
を浸し、火照った体を休めています。

プールサイドのデッキに長々と裸体を伸ばし、濡れたからだを月光に曝している
4人の男と女・・・。悠久の時が静かに流れています。この瞬間、1000年を
一気に遡っても、この姿は変わらないでしょう。二人の女の瞳から涙が溢れ、そ
れが頬を伝い、デッキに流れ落ちています。言葉に出来ない感動と充実感が女達
を捕らえ、その思いが涙になっているのです。

鶴岡が由美子を、ジョンソンが夫人を、そっと抱き締め、彼女たちの頬に流れる
涙を口で啜っています。

由美子の冒険、オーストラリア編(13) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/04 (日) 14:03
鶴岡が由美子を、ジョンソンが夫人を、そっと抱き締め、彼女たちの頬に流れる
涙を口で啜っています。女達は優しい笑顔を見せて、ただ、じっとして男達の愛
撫を受け止めています。女の涙に男達は何を感じ取ったのでしょう。こんな時、
男はその疑問を口にしないのがベターです。さすがに、鶴岡もジョンソンもその
辺りのことは心得ているようで、ただ、黙って女を優しく抱きしめ、女達の優し
い肌の感触を、その香を心行くまで楽しんでいる様子を見せています。

「ねえ・・あなた、私・・、幸せだわ・・・、口では言い表せないほどよ
こんな時・・・・、女はきっと受胎するのね・・・」
由美子が突然、鶴岡に囁くように言いました。勿論、由美子も夫人もピルの愛用
者でその心配はないのですが、女の身体がはっきりそのことを感知したのです。
由美子はそのことを思わず口に出して、恥かしそうに鶴岡の胸に顔を埋めていま
す。おそらく夫人も由美子と同じように、そのことを感じているに違いありませ
ん。それほど、月の光は妖しく、全ての生き物をめくるめく思いに引きずり込む
ものなのです。
女達は高まる気持に身を任せ、なんの躊躇いもなく、奔放に男根を体に飲み込ん
で、めくるめく思いに身体を預けました。そして、これが女の幸せだと女達は感
じ取ったのです。そんな時、生命が芽生える実感をメスは身体で感じ取るのです。

プールからの帰り道、ジョンソンは由美子の後ろに立って、彼女の股間に指を入
れて、ほとんど由美子の体を持ち上げるようにして歩いています。由美子は嬉し
そうな嬌声を声高に発して、背の高いジョンソンの肉棒をしっかり握って歩いて
います。ジョンソンの家まではほんの50メートルですが、その間に我慢できな
くなった二人はまた路上で絡み合いを始めました。

綺麗に手入れされた芝生の上に由美子を跪かせて、男が彼女の背後から一気に肉
棒を挿入しています。かなり大きな男根が苦もなく由美子の体内に吸い込まれて
います。高い破裂音が辺りにこだまし、由美子は大声で叫んでいます。ジョンソ
ンが由美子の臀部を平手で叩き始めました。

「ギャ・・、痛い・・・、痛いわ・・」
ジョンソンは由美子の悲鳴を聞いてもやめません、益々興奮にして、力をこめて、
平手を使っています。その肉を打つ音が通りに木霊しています。
「痛いわ・・、痛いわ・・ああ・・・もっと・・、もっと・・強く・・・」
臀部の激痛が由美子に快感をもたらし始めたようです。由美子は呻き、悶え、亀
裂から凄まじい量の愛液を垂らしています。

「ああ・・・チ○ポ良い・・、チ○ポ良い・・ああ・・、むむ・・・・
オマ○コが痺れるわ・・、もっと強く・・・・逝くわ・・・逝く・・・」
由美子が我を忘れて、逝く体制に入ったようです。ハワイで歴戦の勇士を何人も
ダメにした、由美子の締めが始まるようです。
二人の様子を見ていた鶴岡は危険を感じて、二人に歩み寄ろうとしました。

その時でした、ジョンソンが悲鳴を上げて、両腕を気が狂ったように振り回して、
腰を引こうと、力を入れています。気が遠くなるような激痛がジョンソンを襲っ
ているはずです。固く締まった由美子の陰唇はジョンソン一人の力では、どうす
ることも出来ません。
鶴岡は慌てた様子で、ものも言わないで夫人の手を引き、二人に駆け寄り、ジョ
ンソンの身体を後から支えました。最初は笑っていた夫人も、夫の様子が異常な
ことに気がついて、鶴岡の指示に従って、由美子の体を支えています。絡み合っ
た二人がその姿勢のまま倒れこむと、勃起した肉棒に異常荷重が掛かり、最悪は
再起不能になるほどに男根が損傷される危険があるのです。

鶴岡はジョンソンが倒れこまないように支えながら、指を二人の性器が合体した
隙間に無理やり差し込もうとしています。ゴボ、ゴボと音がして、膣に外部の空
気が入り込みました。その瞬間を逃さず、鶴岡はジョンソンの身体を後ろに強く
引きました。
ボコンと高い音がして、ジョンソンが尻餅を付き、由美子が崩れるように芝生に
長々と倒れこみました。二人の性器から、愛液と精液が大量に流れ出しています。

「昨夜はお世話になりました。主人はまだ寝ています。
今は元気がありませんが、多分元に戻ると思います
ご心配を掛けました。ツルオカの適切な処置のおかげです
今日一日休ませて、痛みが和らいだら、
予定を切り上げて、明日、シドニーに帰ることにしております。
帰ったら、病院に連れてゆきます」
翌日昼過ぎに、夫人が鶴岡宅を訪ねてきました。込みあがる笑を押さえながら話
す余裕があるようで、ジョンソンの病状を夫人はそれほど深刻に考えていないよ
うです。いずれにしても、鶴岡の適切な処置が効果を上げたようです。

一方、加害者の由美子はすっかりしょげ返って、夫人にしきりに頭を下げています。
「ユミコ・・、あなたには何の責任もないのよ・・・・
むしろ、素晴らしい経験をした夫はあなたに感謝しているわ
私は・・・、正直に言うと、ちょっと悔しいの、
だって、そうでしょう、私はいくら頑張ってもあのまねは出来ないもの・・、
でも、凄いわね・・・・、ユミコのここは・・・・
私が夫なら、命を掛けてもいい・・・、あなたをもう一度抱くわ・・・・」

夫人は由美子を抱き締め、優しく由美子を慰めました。そして、鶴岡の側により唇
を合わせました、次第に二人は舌を絡めあう、デイープキッス移行しています。長
いキッスで、夫人は身体をくねらせて、その大きな乳房を鶴岡に押し付けています。
由美子はただ黙って、二人が抱き合うのを見ています。夫人は鶴岡とのキッスを由
美子に見せ付けたかったようです。

ジョンソン夫妻は翌日、鶴岡達に見送られて、この地を発つことになりました。
「ツルオカ、素晴らしい経験だったよ、伝説は本当だったね・・
俺は、このまま一生女が抱けなくなっても悔いはないよ、
ユミコを大切にしてくれよな・・・もう、会うことはないね、では・・・」
そして、由美子を抱き締め、舌を絡めています。由美子は涙を流し、悶えながら、
男の唇を受け止めています。唾液が二人の唇から垂れて、二人の顎を濡らしていま
す。しばらく二人の抱き合う姿を見ていた夫人が鶴岡に抱き付き、舌を絡めてきま
した。二組の男女は呻き声を出しながら、強く抱き合って、別れのキッスをしてい
ます。今日、別れたら、もう、二度と会えないことが4人にはよく判っているので
す。

ジョンソン夫妻は手を振りながら、帰って行きました。由美子の臀部に残った、赤
あざは帰国してからも消えることはなく、一ヶ月ほどして、やっとあざの色が薄れ
てきて、完全に消えるまでに3ヶ月かかりました。

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(13) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/04 (日) 14:13
愛読者の皆様
旅行で一週間ほど留守にします。帰りましたらまたよろしくお願い
します。

それにしてもいよいよですね、サッカー・・・、「・・こんな大切な
時に日本を離れるのは、非国民だと・・」と娘婿は言っていますが
一勝でも出来ると良いですね。

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(13) 由美子 投稿日:2006/06/04 (日) 19:38
鶴岡さんはじめまして。(^^)
いつも楽しく!?読ませていただいております。
私が最近こちらのサイトを見るようになったのですが、鶴岡さんの由美子シリーズは同じ名前なので何だかとても興奮して読んでいます。
帰国されてからの執筆を楽しみにしております。
お気を付けていってらっしゃいませ。<(_ _)>

由美子の冒険、オーストラリア編(14) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/15 (木) 10:10
3 ゴルフ

このリゾート地には3ヶ所、計72ホールのゴルフ場が有り、上空から見ればゴ
ルフ場の中に、リゾート集落が点在していることになり、この辺りの住人はゴル
フ場の中に住んでいるのと変わり有りません。
一番近いゴルフ場には鶴岡宅から徒歩で行きつけます。そして他の二つのクラブ
ハウスへも車を使って10分以内で行き着ける近さです。さらに、少し足を伸ば
すと、車で30分以内の範囲に、10ヶ所近いゴルフ場が有ります。人口密度を
考えると、このゴルフ場の数は日本人には異常な多さです。

プレー料金は日本と同じ程度か、ちょっと安い程度でそれほど違わないのですが、
入り江を配したウォーターハザード、南国ムードいっぱいの椰子の林、そして何
よりも広々として良く手入れされたコース、全てが平均的日本のコースを上回り
ます。平日も休日も同じ料金で、平日に行っても地元プレヤーがかなり多くて、
いつも適当に賑わっています。この国の人々のゴルフ好きを改めて鶴岡は知らさ
れました。

自宅からモータウエイを使って30分ほど離れたゴルフ場に行くと、そこにはも
う、観光客はほとんど居ません。野生のカンガルーがコースに顔を出す原生林に
取り囲まれたコースです。日曜日、そこでプレーしている時、鶴岡達は後ろの組
から声を掛けられました。オーストラリア人らしき二人の中年男性が笑顔で鶴岡
達に声を掛けてきたのです。
「今日は相当込んでいるから、一緒にプレーしませんか・・」
さすがに日曜日は混んでいて、ホールごとの待ち時間がだんだん長くなっていた
のです。

女性の入った組の後で回るより、4人一組の方が良いと思った様です。スティー
ブとピーターの二人は、ニュージランドから、1週間の休暇でこの地にやってき
た仲の良いビジネスパートナーだと自己紹介しました。ニュージランドは今の時
期初冬に入っていて、場所によってはゴルフが出来なくなっているので、二人は
常夏のゴールドコーストにやってきたのです。日本人が台湾へ出かけるよりもっ
と手軽な様子です。

「韓国人・・、ああそう日本人・・、そうですか」
ステイーブが間違えたと同じ様に、この国に来て以来、鶴岡達は必ず韓国人か、
中国人に間違われます。それほど両国の人がこの国では多いのです。十数年前、
鶴岡が商用でこの地を訪ねていた頃はアジアからの旅行者も、滞在者も日本人が
目立っていて、日本人であることを間違われたことはありません。この数年で随
分と雰囲気が変わったものです。そういえば、シドニー空港でも案内掲示板に日
本語表記はなくって、漢字とハングル文字だけでした。日本人は漢字が分るから
と平仮名交じりの日本語は省略されているようです。
「どうして日本語案内がないの・・、失礼ね・・、パリではあったわよ・・」
由美子が憤慨していましたが、鶴岡はこれが世界の流れだと、両国の発展ぶりを
改めて感じ取って、複雑な気持ちになっていました。

「僕は日本車のデイラーで、日本人スタフが5人いるよ・・」
少し背の高いスティーブが握手を求めてきました。40歳代中ごろの年で、頭髪
が少なくなっていますが、見るからに精力的な男で、大きな体でぶんぶんクラブ
を振り回していました。この男は気が短いようで、いらいらしながらゴルフをや
り、自称ハンデイ16だといっていましたが、飛距離は素晴らしいのですが
ショットが不安定で、ハンデイ10の鶴岡は余裕を持て彼のプレーを見ていまし
た。

スティーブは鶴岡達が日本人だと分り、気を許したようです。彼の経営する会社
で、日本人スタッフはかなり良い仕事をしていて、スティーブは日本人を信頼し
ているのだと鶴岡は理解しました。
二人男は由美子にかなり関心を持っているらしく、プレーそのものより、由美子
と一緒に居ることが目的で声を掛けてきたと思うほど、由美子に異常接近してい
ました。
ジョンソンが言っていたこの国の男達が密かに語り継いでいる伝説、アジア系女
性の性器にたいして男達の抱いている憧憬が、隣国ニュージランドにも伝わって
いることは確かです。それに、暫く妻子の下を離れて、気楽な旅行です、女性と
の交遊に独身男のように大きな期待と渇望が二人の男の中でどす黒く渦巻いてい
るのは確かです。

そんな男達の欲望を由美子が気がつかない筈はなく、ことさらに屈み込んで下着
を男達に見せたり、ゴルフクラブの銘柄に関心がある素振りでクラブをチェック
しながら男達の体に柔らかい彼女の身体を摺り寄せるようにしていました。男も
女も肌の感触と汗と体臭の入り混じった異性の香を嗅いで高まり、互いに強く求
め合うようになっていました。そして、ついに男達に誘いに乗って由美子は男二
人のカートに同乗することになりました。

鶴岡のゴルフの腕がずば抜けていて、残り三人があちこちボールを飛ばすので、
そのほうが効率的なことは確かですが、二人掛けのカートの席で、大男二人の間
に窮屈そうに座り込んだ由美子を見ていると無事ラウンドが終わりそうに思え
ません。由美子は直ぐに窮屈だといって、助手席に居るピーターの膝の上に座っ
ていました。ピータは勿論大歓迎で、ユミコを軽々と膝の上に抱き上げて、その
手は彼女の腰と胸に宛がっています。

この日、由美子はマイクロミニに近い白いスカートに、タンクトップのシャツで
ブラはつけていません。真夏の気候ですからこれで十分なのですが、虫除けスプ
レイのお世話にならないと、大変なことになり、そのため、由美子はカートに
乗っている時は膝の上に大きなバスタオルを載せています。
ピーターの右手がそのバスタオルの中でもぞもぞ動いていて、そのつど由美子が
笑いながらピーターを睨んでいますが、彼女は両脚を軽く開いたままで、ピー
ターの手を強く拒む様子を見せていません。胸に延びた左手はシャツの下にもぐ
りこみ、乳房をまさぐっていて、由美子はこれも笑いながら許しています。

次第に由美子の顔が紅潮して、視線が朦朧としています。もう、笑顔を浮かべる
余裕がなくなり、悦楽に顔を時々ゆがめています、両脚をだらしなく開き、膝の
タオルはいつの間にか取り去られ、由美子の開いた股間にピータ太い指が添えら
れ、それが微妙に動いているのが、鶴岡から良く見えます。申し訳程度のわずか
な布で股間を被っている由美子のショーツが脇に押しやられて、ピーターの指が
亀裂に直接添えられています。由美子はそれを感じて、さらに大きく股を開いて
います。もう、由美子はピーターの膝の上で全てを開放して、悶えています。

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(14) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/15 (木) 10:24
由美子さん、そして愛読者の皆様
今日から復帰します。サッカーは残念な結果でしたね。

由美子さん・・、
こう呼ぶと他人とは思えない気持ちになり、不思議な感情
にとらわれます。
まだ、時差ボケが抜けないので、執筆ピッチを上げること
は出来ませんが投稿を開始しました。ご支援をお願い
申します。

二人の由美子を登場させるストリーも面白いですね(笑)
いずれ機会があれば考えてみます。今後ともよろしくお
願い申します。

                    ジロー

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(14) 由美子 投稿日:2006/06/15 (木) 12:53
お帰りなさいませ。
首を長〜くしてお待ちしていました。
今後の小説の展開を楽しみにしています。

由美子の冒険、オーストラリア編(15) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/18 (日) 19:49
「ああ・・ん、ピーター・・、ダメ・・、もう止めて・・・
ほら・・、主人が、主人がこちらを見ているわよ・・・ダメ・・・
ああ・・・・、指が・・・、ああ・・ん、抜けたわ・・、フ・・
もう・・、悪戯はだめよ・・・・、ふふ・・・・」
由美子はピーターの巧みな指さばきにほとんど身を任せて、彼の太い指を第二間
接まで飲み込んでいましたが、突然我に返りました。側に落ちていたタオルを急
いで拾い上げ、股間を隠しながら、ピーターに少し強い調子で囁き、鶴岡が見て
いることを男に知らせました。

大好きな、異国の男達の体臭に包まれ、カッーと欲情してほとんど我を忘れて、
簡単にピーターの指を許してしまったことを、由美子は後悔しています。普段の
由美子であれば、彼女自身が仕掛けることがあっても、初対面の男にここまで許
すことは有りません。何かが由美子を狂わせたようです。

由美子の体を膝に載せ、彼女の体臭に包まれ、我慢できなくなったピーターは当
然撥ね付けられることを覚悟して、女の胸と股間にそろそろと指を伸ばしたので
すが、女がそれを拒否しないのを知って、さらに燃え上がり、側に居るステイー
ブのことさえ忘れて由美子の体をまさぐり、はては亀裂に指を入れ、その部分を
丹念に擦り始めていたのです。

大量の愛液を指先で感じて、これは拾い物だ行きつくところまで行こうとピー
ター決心したのです、その時です、由美子が突然蘇り、彼女の亭主、鶴岡が見て
いると囁いたのです。彼は慌てて指を引き抜きました。男の指に白い愛液がべっ
とりと付着しています。男はそれを口に運び、指をおいしそうにしゃぶりながら
由美子にだけ判るウインクを送りました。由美子は眩しい表情で、男のウイ
ンクを受け止め、少し頬を紅潮させています。

落ち着いて身の回りを見まわすと恥ずかしいほど衣類が乱れています。これでは
ステイーブは勿論、鶴岡にだって何をしていたか知られたはずだと由美子は観念
しました。それに、疼くような快感がピーターに触れられた股間で渦巻き、浮き
立つような情欲で全身が占領されていて、ちょっとした刺激を受けても燃え上が
りそうになる体の火照りに由美子は途惑っています。
二人の男から湧き上がる濃い体臭と、灼熱の太陽と、芝生から立ち上がる、むせ
返るような湿気が追い討ちを掛けるように由美子に襲い掛かって居ます。ただで
さえ正常な神経を保てない気象条件の中で、もう、由美子は頭が真っ白になるほ
ど欲情しています。

「ああ・・っつ・・、出るわ・・、出る・・ああ・・」
由美子はかろうじて声を抑えて、そっと下腹部をスカートの上から押さえ込んで
います。亀裂から愛液が止め処なく流れ出しているのが、彼女自身にもはっきり
判るのです。大腿から、ふくろはぎに流れる愛液を彼女は拭おうともしません。
男達にそのことを知られることをむしろ彼女は待っているようです。

股間をスカートの上から押さえながら、由美子はカートを運転しているステ
イーブを横目で見ています、彼が由美子の乱れた様子にどう反応するか見極めて
いるのです。ピーターは大人しく由美子を膝の上に載せていますが、由美子の股
間を彼の肉棒が布越しに突き上げています。由美子は紅潮した顔に奇妙な笑顔を
浮べています。ピーターに触られ、乱れて、身体が燃え上がったことを男達に隠
す気持ちは由美子の中ではだんだんに遠く押しやられていて、目のくらむような
暑さと情欲の高まりに由美子は体を預けるつもりになっています。由美子の悪戯
心が彼女の情欲に火をつけました。

「ああ・・、随分蒸し暑いわね・・、たまらないわ・・」
ピーターに巻き上げられて、一度は元に戻したタンクトップの裾を由美子はほと
んど乳首が露出するほど高く巻き上げながら、暑いからシャツを捲り上げたこと
を言葉に表して意思表示しています。
ステイーブとピーターは自分から乳房を露出した由美子の乱れた姿をチラチラと
横目で楽しんでいます。由美子が情欲に取り込まれて悶えていることを、彼女か
ら発散される匂い、そしてその動きからオスの嗅覚で男達は敏感に感じ取ってい
ます。そして息を詰めてじっと由美子の次の動きを見守っているのです。男達も
由美子同様むせ返るような暑さの中で正常な感覚を失い、本能に近い情欲だけが
鋭く、鋭く研ぎ澄まされているのです。
由美子はそんな男の焼け付くような視線を肌に感じ取って、タオルで被った股間
にそっと手を伸ばし、ショーツに指を添えました。そこは先ほどまでピーターの
指で散々に弄ばれたところです。

指の感触で、Tバックショーツの前布はほとんど紐状になって、亀裂に埋没して
いることが判りました。前布を引き伸ばして亀裂に貼り付ける必用が有ります。
由美子はそこまで確かめて、手を止めました。そして、奇妙な笑顔、そう、あの
崩れるような淫蕩な笑顔を浮べて、由美子は前を隠していたタオルをゆっくり剥
がしカートの床に落としました。そして、由美子はカートの中で大きく両脚を開
き、足先をフロントガラスの下に持ち上げました。
側に居て、間直にそこを見ていたステイーブが不覚にも思わず声を出してしまい
ました。由美子は彼をチラッと見たものの、ほとんど彼を無視しています。

白いショーツが紐状になって濡れた亀裂に埋没して、その脇から大陰唇がせり出
し、その周りにべっとり濡れた陰毛が少し色付いた肌に張り付いています。フロ
ントガラスを通して強い夏の光が余すことなく由美子のその部分を照らし出して
います。由美子はそこに指を一本添えて、ゆっくり触りながら、男達がその部分
を楽しむ時間を与えています。亀裂の上部から、透明な液が新たに湧きあがり、
大腿部にまで流れ出しています。

ステイーブは由美子の側に座っていて、ピータは由美子を膝の上に載せています。
鶴岡は少しはなれたところから由美子を見つめています。男達から由美子の全て
がはっきり見えます。愛液の香さえ、男達は嗅ぎだしています。
男達は由美子の突然の行為にびっくりして、声を出すことも出来ないで、じっと
見つめています。ピーターの肉棒が布を突き破る勢いで、由美子の臀部を押し上
げています。ステイーブはカートを止めて、由美子の股間に頭を近づけて覗き込
んでいます。

「ああ・・、こんなになって・・・、
ここが擦れて、変な気分になるのよね・・・
どうしてこんなに濡れたのかしら・・・」
由美子はとぼけた調子で、誰に聞かせるわけでもない独り言を呟きながらそこを
覗きこむようにして、亀裂から紐状になった前布をゆっくりと引き剥がし、指で
丹念にそれ広げています、ようやく紐が三角状の布に復元しました。

由美子の冒険、オーストラリア編(16) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/19 (月) 10:50
女はゆっくり三角巾をそこに貼り付けようとしています、濡れた布は亀裂の形を
鮮明に浮き上がらせ、周りの陰毛一本一本まではっきり透けて見えます。
由美子は男達に見られていることを承知で、いえ、むしろその作業を見せ付ける
ように、ゆっくり亀裂を濡れた布で包み込む作業をしています。布を無事亀裂に
貼り付けて、由美子は最後にホールの部分をそっと人差し指で押し込みその作業
を終えました。

顔を上げ、男達を見回す由美子。三人の男たちは、口をあんぐりあけて信じられ
ないものを見たように表情で由美子を見つめています。由美子がにっこり笑うの
を見て、男たちは慌てて、笑顔を作っています。由美子は脚を下ろし、ピータの
膝の上から滑り降りてカートの外に出て、スカートの裾を下ろし、身繕いしまし
た。もう、あのすっきりした由美子に戻っています。由美子はその場で身体を一
回転して、男達に深々と一礼しました。
身支度が終わったことを男達に知らせたのです。男達は拍手を送りたい気持ちを
かろうじて押さえ込んでいます。由美子の華麗なショウーが終わったのです。

ピーターに指の侵入を許したことも、男達に亀裂の全てを公開したこともあれは
幻であったかのように、由美子は毅然としてプレーに没頭し始めました。男達は
由美子の変化に恐れをなしたように、由美子同様大人しくプレーに専念していま
す。いつものことながら女の感情の動きは男にとっては永遠に不可解なものです。
こんな時は黙って、女の行動についていくのが最良の方策であることをここにい
る男達はよく知っています。決して、淫らな行為を仕掛けたり、そんな素振りさ
えも見せません。

ピーターもステイーブもなかなかの人物です。しかし、由美子は知っています。
ピーターがもう限界まで勃起して、由美子がボールを拾い取る時、白いスカート
の陰に彼女の濡れたショーツを垣間見て、一度ならずパンツの中で放出したこと
も、鶴岡が珍しく勃起させていることも全部由美子は感じ取っています。ただ、
ステイーブだけは勃起させることもなく、時々悲しそうな表情で由美子を見つめ
ているのです。

当の由美子といえば、表面上のクールな態度とはまったく異なり、彼女の欲望は
頂点近くまで達していて、少しの刺激を受けてもがたがたと崩れて、男ならだれ
でも、いえ、男根の形をしたものなら何でも、亀裂に迎え入れたいほど高まって
います。それでも由美子はじっとそれに耐えています。女としてそんなに簡単に
落ちたくない、そんな女の意地が由美子を支えているのです。

男達の熱い視線を下半身に感じ取り、彼等の強い体臭に包まれると、由美子はた
まらくなって、木陰に駆け込み、手にしたゴルフクラブのグリップで、ぐりぐり
とその部分を刺激して、果ては一気にそれを亀裂に押し込むのです。芝生の上に
腰を下ろし、両脚を高々と突き上げ、白い喉を空に向け、グリップを膣奥深く差
し込んで、グリップのイボイボで淫核を刺激するのです。その部分から全身に快
感が突き抜けて、由美子は押さえ込んだ悲鳴を上げて、その場に崩れ落ちます。

ホールごとにそれを繰り返すのですが、男達はそのことに気がついていないよう
です。大腿部からくるぶしまで愛液で濡れているのですが、この暑さでは誰もそ
れが亀裂から流れ出したものと思いません。
由美子は、男達から少しでも干渉されると、崩れ落ちることを良く知っていて、
ことさら男達にはそっけない態度で接して、意識してプレーに専念する姿勢を見
せました。こうしてハーフランドが終わりました。
由美子が我慢できたのはここまででした。狂い出すほど高まった欲望に身を任せ
て、落ちる所まで落ちても良い時間だと由美子は思い始めています。

「ねえ・・、三人でプレーの賭けをしない・・・」

由美子の冒険、オーストラリア編(17) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/21 (水) 23:00
由美子たちが10番ホールにやってきました。
「ねえ・・、インのプレーで賭けをしない・・・」
由美子がその瞳に淫蕩な光をたたえて、二人の男に声を掛けました。どうした風
の吹き回しか、また淫乱な由美子が戻ってきたことを二人の男は直ぐに察知しま
した。歩み寄ってきた由美子の腰をピータが抱き締め、ステイーブもほとんど彼
女に身体をつけるほどに近づいています。由美子はタンクトップの紐をそれとな
く片側だけ肩から少しずらしていて、乳房が半分以上顔を出しています。

ピーターが女の腰を抱き締めながら、女の両脚の間に脚を入れています。女は
チラッとピーターを見て、艶然と笑って、膝を緩めて男の脚を迎え入れています。
男の大腿が遠慮もなく女の股間を割り、短いスカートの裾を押し上げ、彼の大腿
が由美子の亀裂に押し付けられています。
由美子はピーターの片脚にほとんど跨る姿勢です。白いスカートがまくれ上がり、
わずかな布切れで覆われた股間が露出しています。ここまで景色が広がると、
白いショーツからあふれ出た陰毛も、大陰唇も男達はたっぷり楽しむことが出来
ます。

ピーターが時々片足を軽く持ち上げ、女の股間を刺激しています。女は顔をしか
めて、ピーターの脚を両脚で締め付けています。驚いたことに、愛液がピーター
のパンツ通して、彼の大腿を濡らし始めていて、ピーターのパンツに黒い染みが
広がっています。
「アフ・・・、ピーター・・・、フ・・ッ、・・・どうこのアイデアは・・」
由美子はピーターの悪戯に感じていることを男達に隠していません、むしろ身体
をゆすって、男達を挑発しているようです。由美子は、両脚を大きく開いて、
ピーターに膝に乗っていて、彼女の両足は宙に浮いています。

ステイーブが由美子の肩に手を掛けて、ズレ落ちそうになっている肩紐をあっ
さりと外し、シャツを腰の位置に落しました。由美子の上半身は完全に露出さ
れました。小ぶりの乳房が曝されて、色付いた乳首が少し立っています。灼熱
の太陽が照りつけるこの場所では、上半身裸の女の姿がむしろあたりに調和し
て、何の違和感も有りません。少し離れたところにいる鶴岡もその瞬間ハッと
しましたが、直ぐにその景色に慣れて平然と三人の様子を眺めています。

「ああ・・ん、ステイーブ・・でも、このままでいいわね・・気持ちいいわ
裸になると気持ちいいわ・・、皆も裸になればいいわよ
エッツ・・、負けたらキッスをするの・・・、ああ・・・、いいわよ・・・」
その姿勢のまま、3人で何やら話し会っています。
由美子の両脚の間に片脚を挿入した姿勢のまま、ピーターが露出した由美子
の乳房に吸い付いています。顔を空に向けて由美子が高い声で笑っています
が、男の唇を嫌がっていません。ステイーブが笑いながらもう片方の乳房を
触っています。

「エッツ・・、まだあるの・・・、アハハ・・・、それはだめよ・・
ピーター・・、もうよして・・、ああ・・、私、ダメになるわ・・・ああ・・
ああ・・、いい・・、そこを、そこを強く咥えて・・ああ・・・ピーター・・
エッツ、触るの・・、まるでセックスするようね・・・、
どうしょう・・・、ああ・・ピーターもっと強く・・・ゥ」
男達から難題を吹きかけられ、由美子は少し困っています。ピーターと
ステイーブは由美子の決断を迫って、さらに唇と指での攻撃を強めました。
ピーターは左手を由美子の股間に伸ばし、ショーツの隙間から指を入れてい
ます。ステイーブが乳首を吸い、もう片方の乳房を触っています。由美子は
ピーターの膝の上で悶えています。

「ああ・・、ダメ・・・、もう止めて・・ああ・・
分ったわ・・・・、言う通りにするから・・・・ああ・・いいわ、
エッツ・・・、それはダメ・・・よ・・、そんなこと・・・ああ・・・
いいわ・・・、どうでもいいわ・・・・、好きにして・・・
でも、あそこを・・、そんな・・・ああ・・・、でもいいわ」
ようやく由美子の説得に男達は成功したようで、二人の男はハイタッチをし
て、にこやかに笑っています。鶴岡は一人その様子を少し離れた所から見て
いました。由美子が正常な判断が出来たとは思えませんがとにかく掛けの
ルールが決まりました。

「ホールごとにストロークを競い合って、
勝った人が、負けた人から懸賞金一ドルを貰うのよ、
一番の人は二ドル、次の人はプラス・マイナス・ゼロになるわね・・
それで・・・、私はね・・・・別の支払い方を要求されたのよ・・・・」
由美子はそこで言葉を切って、淫蕩な笑みを浮かべて鶴岡を見ました。彼女
が三人で話し合った結果を鶴岡に報告しているのです。鶴岡の前ではさすが
にタンクトップのシャツをちゃんと着ています。

鶴岡は日本で何度かこの種の賭けに由美子が乗っているのを経験しています
ので、由美子の淫蕩な笑顔を見て、ある見当は付けました。しかし、彼から
それを言い出すことは止めました。
「ふふ・・・、分っているようね・・、そうよ・・・
私は一ドル支払う代わりにキッスで支払うことにしたの、ただ彼らがキッス
をする場所が問題なの・・。
最初は型どおり、唇、次には首、背中、乳房、脇の下などのボデイ、そして
次は脚と、彼らが私に勝つたび毎に、順次キッスを許す範囲を拡大するのよ・・、
あなたが良いといえば、私、彼等の要求を受けるつもりよ
そう・・・・、ありがとう・・・、嬉しいわ・・・
ああ・・・ん、なんだか興奮してきたわ・・、ああ・・・嬉しいわ」

明らかな情欲の高まりを示す素振りで、身体をくねらせています。後半、
イン9ホールが残っているわけですから由美子が男の唇で全身を責められる
のは確実です。彼女もそのことを期待していて、もう鶴岡にその香が漂って
くるほど、あそこを濡らしています。
鶴岡が笑みを浮かべて同意するのを確かめると、由美子は鶴岡の唇に噛り付
いてきました。欲情した女の強い香りが鶴岡を襲っています。

「それでね・・・、彼等、キッスだけでは我慢できなくなると言って
ほんと、男の人っていやらしいのね・・・・私、困ったわ」
由美子は鶴岡の首に両手を掛けたまま、囁くように言葉を続けています。由
美子の体が接触している部分が異常に熱いことに鶴岡は気がついています。
こんなに欲情した由美子を見るのは久しぶりだと鶴岡は内心驚いています。
そして、今日はこのまますんなりと終わりそうにないと、奇妙な期待に鶴岡
は気を高ぶらせています。
「ルールが決まった後でね・・・、
ああ・・、そんなことあなたには頼めないわ・・・・」

由美子の冒険、オーストラリア編(18) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/22 (木) 23:26
「ルールが決まった後でね・・・、あの人達・・・
ああ・・、そんなことあなたには頼めないわ・・・・
あのね・・・、彼ら・・・、もっと凄いことを要求してきたのよ・・・」
由美子は鶴岡の首に手を掛けたまま、彼の胸に顔を伏せて、暫くその姿勢を保っ
ています。鶴岡に言おうか止めようか迷っている様子です。見下ろす鶴岡の視線
の先に由美子のうなじに水玉状になった汗が浮かび出ています。そこから強い女
臭が立ち上がり鶴岡の鼻腔を刺激します。

「あなた・・、怒らないでね・・、私、これは断るから・・・
でも・・言うわね、貴方も聞きたいでしょう。ふふ・・・・
あの人達・・、キッスをしながらわたしの体に自由にタッチさせろというのよ・・」
由美子は鶴岡を見上げて、一気に彼等の要求を言葉に出しました。

「エッツ・・、いいの・・、どうして・・・、どうして・・・
でも、あの人達にあそこを弄られたら・・、私どうにかなっちゃうよ・・、
いいの・・・、あの人達、きっと指を入れてくるわ・・・、
ああ・・、そんな・・・」
鶴岡の許可が出て由美子は正直、と惑っています。鶴岡が全てを許す可能性はあ
ると予測していたのですが、こうしてあっさり了解されると、どうお礼を言って
良いかさえ由美子には判らなくなっています。

「本当に良いのね・・・・、ああ・・、あなた、ありがとう・・・、
私、嬉しいわ・・、ねえ、いやらしい女だと思わないでね・・
本当のこというとね・・・、私、彼らにOK言ってしまっていたのよ・・
その時は、興奮して夢中でOKしたのだけれど・・・、
今になって大変なこと約束したと後悔していたのよ、
本当に良いのね・・・、ああ・・、どうしょう・・・・」

二人の男に抱き締められ、体中を舐め尽くされ、身体の隅々まで男の指で弄ばれ
ることを想像して、由美子はカッーと身体が燃える思いになっています。言葉の
途中で鶴岡に飛びつき、情熱的に舌を絡めています。そして、下腹部を彼の脚に
強く押し付けています。

「私だけが触られるの癪でしょう・・・、
それで、対抗して私が彼らに勝てば・・・
一ドルの他に男のあれを舐めることを要求したのよ・・・、
それで話は決まったのよ・・・・・・どう、面白いでしょう・・・」
由美子は負けると、指定した場所にキッスをされて、あそこを彼等の指に開放し、
彼女が勝つと、一ドル貰って、男のあれを舐めることになるのです。なんだか、
男二人に有利なルールに思えますが、鶴岡が口出しすることでもないので、彼は
黙って頷いて、そして笑顔で二人の男に向かって片手を上げました。

二人の男は鶴岡に隠れてこっそり3人で淫らな賭けを楽しむつもりだったのです
が、由美子がそれを鶴岡に話している様子を離れた所から察知していて、先ほど
から心配にそうに鶴岡達を見つめていたのです。鶴岡は彼等の心配が良くわかり、
全て了解の合図を彼らに送ったのです。
二人の男は鶴岡が了解したことを知り、信じられないと一瞬驚いた顔をしていま
したが、直ぐに大喜びの様子で、両手を上げて鶴岡に応えていました。

この時点でも由美子は鶴岡に隠していることが有ります。キッスされる場所の最
後の上がりを由美子は大腿だと鶴岡に言ったのですが、大腿の次に亀裂を開放す
ると由美子は男達に約束しているのです。あの部分にキッスを受けてそのまま無
事で終わるはずがないことは、誰にでも判ります。由美子はそれを男達に約束し
て、鶴岡には話さなかったのです。

「由美子・・・、随分気に入ったようだね、あの二人の男が・・

由美子の冒険、オーストラリア編(19) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/24 (土) 22:24
「由美子・・・、随分気に入ったようだね、あの二人の男が・・
由美子がその気になるようだったら、彼らのものを受け入れても良いよ
かまわないから・・、由美子の気が済むように楽しみなさい・・・」
鶴岡に背を向けて、二人の男が待つカートに向かって歩き始めた由美子の背に鶴
岡がやさしく声を掛けました。亀裂に男の舌を迎える賭けを由美子が了承してい
ることを勿論鶴岡は知りません、しかし由美子の様子を見れば、最後には舌はお
ろか肉棒をそこに迎えることになると鶴岡は察しています。それなら、後ろめた
い思いをしないでそれを楽しむようにしてやりたいと鶴岡は考えたのです。

「ありがとう・・・、パパ、うれしいわ・・・
多分、私、我慢できなくなって、そうさせていただくと思うわ・・・、
パパ、好きよ・・・・ああ・・、私、うれしい・・・・・・」
ハッととして由美子が立ち止まり、そして、一瞬の間を置いて、その姿勢のまま、
大きく頷いて、細い声で鶴岡に返事をしました。その声が上ずっています。由美
子は両手で顔を被い、振向かないで、小走りで鶴岡の側を離れてゆきました。彼
女の首筋が興奮で真っ赤になっています。
鶴岡はうんうんと頷きながら、彼女を見送っています。そして、彼女の脚を濡ら
している液体が汗でないことにその時になって、ようやく気がついています。

「べッツを彼に言うとは思わなかったよ・・、
てっきり、旦那が怒り狂って、俺たちを襲ってくるものと思って
逃げ出す準備をしていたのだよ・・・、ハハ・・・・
それにしても、君たち夫婦は・・・、素晴らしい・・、うらやましい・・」
人の良い、ピーターがカートに戻ってきた由美子を膝の上に座らせて、後から
しっかり抱き締め、その耳に囁くように言いました。

「主人がね・・、主人がね・・、全てを許してくれて・・、その上ね・・・
もしも・・、もしもよ・・、あなた方がそれを望むなら
あなた方のモノを、私のここに受け入れても良いと、言うのよ
勿論、その前に、わたしがその気にならないとダメだけれどね、ふふ・・・」
由美子は艶然と笑って、二人の男を見つめてさらりと言ってのけました。二人
の男は声のないどよめきを発して、由美子を見つめ、そして鶴岡を振り返って
います。鶴岡がもう一度片手を上げて合図をしています。二人の男は丁寧に頭
を下げる日本流の挨拶を返しています。

うまくことが進めば由美子を抱きたい、そのチャンスをどこかで見つけたいと
狙っていたのですが、鶴岡が先手を打って自由に由美子を抱きなさいと言って
くれたのです。二人の男はなんだかあの小柄な日本男性に一本取られた思いに
なっています。彼がそう出るなら、こちらも紳士的にルールと男の友情を守ら
ないとニュージランドの名を汚すことになると男達は考えました。
男とは、時としてあまり重要とも思えないところで愛国心を感じる生き物のよ
うです。由美子が彼等のこの気持ちを知ったら多分笑い出しますが、二人の男
は至極真面目に祖国の名誉を背負って、由美子との勝負に挑むつもりです。

「ねえ・、分ったでしょう・・
そういうわけだから、主人に遠慮しないで、私に挑戦してください
どちらが先に、ここへたどり着くか・・、
そして、その先もお楽しみが待っているかもよ・・
ああ・・、私も頑張ろう・・・、楽しいわね・・」
由美子は二人の男を淫靡な目で見つめて、スカートの裾を高々と持ち上げT
バックショーツの小さな前布でガードされた股間を男達の目に曝しました。
ビラビラと陰毛がはみ出て、そこは猥雑な景色です。そこを目指して、男と女
の戦いが始まりました。

ピーターの膝の上に座っている由美子にピーターが後ろから顔を寄せると由
美子がそれに応えて、首を後に捻り眼を閉じています。二人はかなり長い間、
唇を合わせていました。ピーターの右手が由美子のスカートの中に入っていて、
そこでもぞもぞ動いています。由美子が身体をくねらせています。スカートの
下は、薄いひも付きショーツですから、ピーターの指は自由にホールを訪問
できるはずです。由美子はゆるやかに脚を開いて、彼の手を優しく受け入れて
います。ピーターの股間の高まりが布越しに由美子の亀裂を刺激しています。
もう由美子は誰憚ることなく欲望に身を任せる構えです。
ゆっくり脚を開いて、男の指が動き易くする姿勢を作り、ゆるやかに臀部を動
かして、亀裂に男の高まりがその部分にあたるように身体を動かしています。
見れば、由美子は、ピーターの両手で衣服を捲り上げられ、もうほとんど裸同
然に全てを曝しています。

ゴルフをやらない読者の方は、ゴルフ場でこんなに破廉恥なことが本当に出来
るものかと思いになる方がいるでしょうから、ここで少し説明しておきます。
一般的にゴルフは4人一組で、18ホールをプレーします。最近は電動駆動の
カートに乗って回るのが普通になっていて、カートに乗っている間、プレヤー
は何もすることがなく、同乗者と談話したり、由美子達のように戯れたりしま
す。最近では日本でも外国と同じ様にキャデイはほとんど同行しなくなりまし
た。
前後の組とは時間にして最小でも8分間、距離にして300メートル以上は離
れています。したがって、広いコースを四人で占領してプレーするのが普通で、
そこへは他のプレヤーは絶対侵入して来ません。いわば4人だけの密室プレー
が可能なのです。プレヤーが少ないとこの時間と距離間隔はさらに広がり、4
人の密室での自由時間はさらに増えることになります。

由美子の冒険、オーストラリア編(20) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/25 (日) 14:30
10番ホールは由美子がパー、後の二人はボギーとダブルボギーでした。二人の
男が一ドル札を由美子の胸に差し込んでいます、そして由美子が笑みを浮かべ
てカートのシートに座った二人のジッパーを開いて、男根を取り出しています。
前の組はまだ、フェアウェイに居て、当分テイショットは出来そうもなく、三人
が楽しむ時間は十分有ります。
大男ステイーブの男根は元気が有りません。やや包茎で、並み程度のサイズです
が、身体が大きいので、相当小さく見えます。

ピーターは170に届かない身長で、丸顔童顔で、黒縁の度の強いメガネをかけ
ていて、かなりの肥満体です。いつもにこにこ笑っていて、やや甲高い声とこの
体型が相まって、彼の人の良さが全身に現れています。40歳になったばかりで、
色艶の良い赤ら顔をしています。彼の男根は立派の一言で、太さも、長さも超の
表現がぴったりです。それが、彼の股間で見事に直立しています。勿論亀頭も十
分露出していて、後で由美子が鶴岡に告白していたことですが、ピーターの男根
は、その香と相まって、見るだけで女は興奮させるものだそうです。これに匹敵
する男根はUのものしか知らないと由美子は断言しました。

由美子は嬉しそうに、最初ステイーブのものを頬張りながら、ピーターのものを
手で絞っています。そしてしばらくすると肉棒を交換して楽しんでいます。それ
を繰り返すのです。ピーターのものはとても頬張ることは無理で、舌を大きく突
き出して、その全身を舐めまわします。肉棒を二本同時に舐め回すのは女にとっ
てかなり辛そうに見えますが、これを「・・・とても男の人には分らない・・」
と、由美子は言っていて、女だけに許された楽しみのようです。

男達の手は、由美子の股間と乳房を襲っていて、ステイーブが由美子のショーツ
を脇に除けて大きな指をそこに入れています。既にそこからかすかな水音が発生
しています。タンクトップのシャツは上に巻き上げられて、ピーターの手が自由
にそこを襲っています。

スティーブの男根が、だんだんに元気になり、先端の皮が剥けて、亀頭が姿を現
しています。由美子はその状態を見て、彼女の努力が彼のものを元気にしたこと
で気分を良くして、ステイーブを集中的に攻めています。ステイーブが元気に
なったことをなぜかピーターが凄く喜んでいて、その喜びが異常に思えるほどで
す。

次のホールはステイーブの勝ちでした。前の組がホールアウトするまでの10分
足らずの待ち時間をいっぱい使って、ステイーブが由美子を独り占めして、彼女
を膝の上に乗せ、唇を合わせ、舌を絡ませあいながら、右手を股間、左手を乳房
に添えて巧みに指を使っています。もう、はっきり股間の水音と、由美子の悶え
る声が聞こえます。
由美子はシャツを乳房の上に巻き上げられ、スカートを腰まで跳ね上げられて、
両脚をいっぱいに開いて、男の手を受け入れています。ショーツは脇にかき寄せ
られて、もうほとんど全裸に近い状態で乱れに乱れています。

由美子の右手が動き出し、ステイーブの男根を握り締めています。少し大きく
なった男根の先端から透明な液が流れ出て女の手を汚しています。
それにしても不思議なことに、男の指で散々に攻められ股間を濡らし、喘ぎ、悶
えていながら、クラブを握り、テインググランドに立つと、由美子はしゃっきり
して、先ほどの乱れは何処へ行ったと思うほど、正確で力強いスイングをするの
です。むしろ通常のときより良いショットが出るのです。情欲は筋肉増強剤のよ
うな働きをするようです。

ただ、由美子のゴルフウエアーはかなり乱れていて、タンクトップのシャツは汗
と男の唾液で濡れて女の肌に張り付いていて、ほとんど乳房の上までまくれ上が
り、そこでひも状になっていて、ほとんど上半身は裸に近い姿です。ミニスカー
トの下ではビキニのショーツが狭間に埋没して、陰毛も、ビラビラもあふれ出て
いて、ノーパンよりむしろ卑猥感が強く出ています。
少し小高いテイグランドに立って、脚を拡げていると、側に居る男達には、亀裂
の全貌が良く見え、そこからあふれた愛液が大腿を濡らしているのさえ良く見え
ます。

由美子は乱れた姿を曝すことをむしろ楽しんでいるようで、三人の男達の目は勿
論、時たま通り過ぎるプレヤーの視線さえ気にしていません。ただ、ここまで説
明すると由美子一人が露出しているように見えますが、強い太陽に照らされ、む
せ返るような高温多湿の場内には、男達が目のやり場に困るほど露出した婦人プ
レヤーが沢山います。したがって由美子の乱れた姿は男達の注目を集めますが、
それはことさら、由美子に限ったことではないのです。

男達は必死で由美子に勝つために頑張っています。二人同時に由美子の勝つ場合
も有り、そんな時は、二人はカートを走らせながら、二人がかりで女の身体を嘗
め回し、指で散々に弄り回すのです。男の膝の上で、由美子はあたりに響く声を
上げて全裸に近い状態でのた打ち回るのです。

由美子の冒険、オーストラリア編(21)   鶴岡次郎 投稿日:2006/06/27 (火) 18:55
男達は必死で由美子に勝つために頑張っています。二人同時に由美子の勝つ場合
も有り、そんな時は、二人はカートを走らせながら、二人がかりで女の身体を嘗
め回し、指で散々に弄り回すのです。男の膝の上で、由美子はあたりに響く声を
上げて全裸に近い状態でのた打ち回るのです。

男達が由美子を弄り回すのは、ホールアウトしてからテイー・ショットまでの3
分からせいぜい長くて10分に満たない短い時間ですが、それが繰り返されると、
ボデイブローのように由美子の情感を高めているのです。ここまで高まってくる
と、もう由美子は正常なプレーが出来なくなりました。その結果男達の勝が続く
ことになり、由美子がキッスされる場所はどんどん拡大されていき、ほとんど全
身を二人の男に明け渡す羽目に陥っています。

由美子は勝負が決まると、待ちかねたようにカートのシートに身体を投げ出し、
両手両脚をいっぱいに開いて、男達を招きます。乳房から脇の下をステイーブの
舌で攻められ、大きく開いた両脚を足先から付け根までピーターに舐め上げられ
ています。ピータの指が二本亀裂に挿入され、妖しい動きをしています。悲鳴を
上げ、髪を振り乱して、由美子はもだえています。

由美子はプレー中も、もうメロメロです。賭けのルールは、由美子の中ではどう
でも良いようで、ホールアウトするといそいそと男の胸に飛び込んで行くのです。
もう、由美子はあの部分に男根を入れるチャンスを狙い始めています。
こうなると、プレー中でも彼女は男に絡み付き、キッスを求め始めました。フェ
アーウエイにピーターが一人いる時を狙って近づき、林の中へ男を引っ張って行
き、激しいキッスの後、由美子は両手を地面に着いて、脚を開き、真っ赤に膨れ
上がった亀裂を男に曝し、肉棒を、そこに入れるよう誘っています。しかし男同
士、ルールを守ろうと決めた縛りもあってピーターは笑いながら由美子の違反行
為に挑発されないで、その部分に指を挿入するだけに止めています。

「男の人って不思議ね・・、恥かしい姿を思い切り曝して
女がほしいと言っているのに・・・、
ゲームのルール違反だとか、友達の了解が必要だとか言って、
入れてくれないのよ、自分だって、
洩らすほど興奮していて、我慢できないはずなのよ
誰にも分らないのだから、少し入れて、後は、知らない顔をしてれば良いのよ」

後になって、この日の話になり、少し酔った由美子がその日の不満を鶴岡に愚痴
りました。男達は頑なにゲームのルールを守り、仲間の了解なしでは、由美子が
どんなに誘っても、頑なに男根をパンツの中にしまいこんでいたのです。
「あの時は、私、本当に気が狂うほど欲しくなっていたわ
だって、そうでしょう、毎ホール10分ほど、全身を弄繰り回されて
そして、そのまま放り出されるのよ、それが、いつまでも続くのよ」
由美子はその時のことを思い出して、少し眼を赤くしています。

「もう・・、誰もかまってくれないのだから・・、
一人でやるわ・・、ああ・・ん、いい・・、ああ・・ん」
由美子がいくら誘い込んでも、ピーターは男根を挿入してくれません。堪りかね
た由美子は、その場に座り込んで、比較的太いグリップを持ったパターのグリッ
プ部分を亀裂に押し当て、淫核を刺激し始めました。バターが大きなデルドーの
ように見えます。女は一気にグリップを膣に差し込みました。両脚を天に向けて
突き上げ、両手で激しくクラブを上下させています。挿入されているクラブの部
分が見る見る白濁液で濡れています。

「ああ・・、お願い・・ピーター、ここを舐めて・・、
ああ・・、そうよ・・・、もっと・・、もっと・・
ああ・・、良い・・・、そこを噛んで・・、強く噛んでちょうだい・・ああ・・」
男が由美子の大腿に舌を這わせて、そこを強く噛んでいます。女が仰け反り、痙
攣して軽く逝きました。

「ピーター・・、お願い・・、ちょっと止めて・・
ボールが取れなくなったわ・・、遊んでいたら入り込んだの・・・
どうしょう・・、困ったわ・・、おねがい・・、取って・・・・ェ」
由美子が両脚を広げて、指を亀裂に挿入して、それまでの戯れの様子が消えて、
かなり真剣になって何やら指を使っています。由美子はピーターが運転する側に
座って、カートの揺れに身体を任せながら、手にしたゴルフボールで淫核を刺激
していて、ふと思いついて、膣内にボールを挿入したのです。ステイーブと鶴岡
はかなり遠くのフェアーウエイにいます。

戯れているわけでなく、由美子がかなり困っているのを察知して、ピーターは
カートを止めて、由美子をシートに寝かせて、由美子の脚を拡げて持ち上げ、そ
の中に顔を突っ込み、指で大陰唇を開いて、中をチェックしています。かすかに
ボールが見えます。指を挿入してボールに触れると、ボールはするりと指の間を
抜けて、さらに奥に入り込みました。無理するとボールはさらに中へ入り込みそ
うです。
ピーターは首を捻りながらも、楽しい仕事にニヤつきながら、そこに唇をあてて
強く吸い込んだり、プラステイックのコーヒースピーンを使ったりしていますが
ボールは益々中に入り込み、ピーターの指が届かなくなりました。

由美子はシートに背をつけて、大きく脚を開いて、ピータがその中に頭を入れて、
そこを吸ったり、指を入れたりしているのです。傍から見ると淫靡な風景ですが、
困り果てた二人にだんだんに余裕がなくなりました。ピーターにも、もうニヤつ
いている余裕がなくなりました。

「ピーター・・、貴方のものを入れて、押し出して見たらどうかしら・・

由美子の冒険、オーストラリア編(22) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/28 (水) 11:51
「ピーター・・、貴方のものを入れて、押し出して見たらどうかしら・・
緊急の場合だから、ステイーブも許してくれるわよ」
シートに背を着け、両脚をいっぱい開いて、亀裂を男の前に十分曝して、由美子
は淫蕩な目つきでピーターに話しかけています。ピーターの男根をその中に押し
入れれば、その圧力でボールが押し出されることを狙った発言です。

「ああ・・・ん、いいわ・・・、もっと奥よ・・・、ああ・・」
ピーターは十分にいきり立った男根をゆっくりと亀裂に挿入しています。由美子
は両脚をピーターの腰に絡めて、ボールのことは忘れたように、腰をうごめかし
ています。ショットを終わったステイーブがこちらに向かっているのをピーター
は確認して、半分ほど挿入していた肉棒を慌てて抜き取りました。

「ああ・・ん、ダメ・・、抜かないで、私は未だよ・・、
もう一度・・、ねえ・・、入れて・・・、お願い・・・」
由美子は男の腰に絡めた脚に力を入れて、男根を呼び戻そうとしています。その
時、軽い破裂音がして、ボールが飛び出してきました。肉棒を抜き取られて、膣
が反応して、収縮してボールを押し出したのです。
ボールが出てしまうと、男根をもう一度挿入する大義名分が有りません。由美子
はカートから降り立ち、ピーターを恨めしそうに睨んで、彼女の打球地点に向
かって歩き始めました。ピーターはほっとしています。
「彼女ご機嫌斜めだが何かあったのか・・」
ステイーブが近寄ってきてピーターに尋ねています。ステイーブが声を掛けても、
由美子はあいまいな返事をして、ほとんど彼を無視したのです。ピーターは肩を
すくめるだけです。

二人の男達はそれぞれ勝ち進んで、ステイーブは大腿まで、ピーターはついに最
終段階に到達しました。そのホールで勝負が決まると、由美子は嬉しそうに、そ
の場でショーツを脱いでカートのシートに仰向けになりました。由美子は脚を大
きく開いて、ショーツのないそこを男達にさらしています。ピーターが亀裂に唇
を付け、激しくそこを攻めています。由美子は悲鳴を上げて、男の頭を脚で締め
付けています。ひとしきりピーターが由美子のそこを舐めて、彼女は軽く逝きま
した。

由美子の愛液で顔を濡らし、唇の周りに付着した液を舌で舐めながら、もう、耐
え切れなくなったピーターは股間の高まりをパンツの上から握り締めています。
彼の視線の先にだらしなく脚を開いて、先ほどまでピーターの舌を受け入れてい
た亀裂を曝して、ぐったりしている由美子が居ます。
男二人は全裸に近い由美子を飽きずに見つめています。シートが由美子の愛液で
べっとり濡れています。男も女も限界に来ています。

由美子は声を掛けられて、のろのろと起き上がり、テイグランドに立っています。
上半身はタンクトップのシャツが乳房の上まで巻き上げられていて、ほとんど裸
で、下半身はもっと乱れていて、ショーツはなく、ミニはほとんど股間を隠すこ
とが出来ないほど濡れて、由美子の臀部に張り付いています。そして先ほどピー
ターに舐められた亀裂が濡れて、サーモンピンクの内壁があふれ出て、大量の愛
液を垂れ流していて、なんとも物欲しげな姿に変身しています。

由美子は打ち終わると、欲情して朦朧とした表情で、ピーターの膝に跨り、彼の
唇に吸い付いています。激しく欲情しているようで、さかんに腰を振り、彼女の
臀部でピーターの肉棒を探っています。そして、ついには手を伸ばし、ピーター
の肉棒を取り出し、その上に座り込んでしまいました。あっという間の出来事で
さすがのピーターもどうすることも出来ませんでした。

破裂音がして、陰茎が由美子の亀裂の中に入り込みました。由美子は首を仰け反
らせて、必死で悲鳴を抑えていますが、湧きあがる快感に耐えかねて低い唸り声
を出し、身体を上下し始めました。
こうなると、もう、ゴルフどころでは有りません。ピーターが由美子を膝の上に
載せたままステイーブと話し合い、二人はある結論に達したようです。 

ステイーブが鶴岡のカートにやってきて、次のホールは鶴岡と一緒に回ると言い
ました。ピーターはテイショットもしないでカートをコース脇の森に向けて走ら
せています。
「ユミコが、我慢できないと言って、ルールを変えたのだよ、
ピーターと私が交互にユミコの相手をすることにしたのだ・・、
ユミコは乱れた天使のように、淫乱で、美しくて、素晴らしい女性だ・・・・・
こんなに興奮したのは、実に久しぶりだよ・・、ユミコは素晴らしい・・」
ステイーブが顔を赤らめて、興奮を隠さない顔で、二人の去っていく方向を見て
います。

後で分ったことですが、由美子に挑発されて感じたことをステイーブはことさら
強調して鶴岡に説明していますが、これには特別の意味があったのです、しかし、
この時はさすがの鶴岡もそのことに気が付きませんでした。

由美子の冒険、オーストラリア編(23) 鶴岡次郎 投稿日:2006/06/30 (金) 15:00
「ピーター・・、貴方のものを入れて、押し出して見たらどうかしら・・
緊急の場合だから、ステイーブも許してくれるわよ」
シートに背を着け、両脚をいっぱい開いて、亀裂を男の前に十分曝して、由美子
は淫蕩な目つきでピーターに話しかけています。ピーターの男根をその中に押し
入れれば、その圧力でボールが押し出されることを狙った発言です。
「ああ・・・ん、いいわ・・・、もっと奥よ・・・、ああ・・」
ピーターは十分にいきり立った男根をゆっくりと亀裂に挿入しています。由美子
は両脚をピーターの腰に絡めて、ボールのことは忘れたように、腰をうごめかし
ています。ショットを終わったステイーブがこちらに向かっているのをピーター
は確認して、半分ほど挿入していた肉棒を抜き取りました。

「ああ・・ん、ダメ・・、抜かないで、私は未だよ・・、
もう一度・・、ねえ・・、入れて・・・、お願い・・・」
由美子は男の腰に絡めた脚に力を入れて、男根を呼び戻そうとしています。その
時、軽い破裂音がして、ボールが飛び出してきました。肉棒を抜き取られて、膣
が反応して、収縮してボールを押し出したのです。
ボールが出てしまうと、男根をもう一度挿入する大義名分が有りません。由美子
はカートから降り立ち、ピーターを恨めしそうに睨んで、彼女の打球地点に向
かって歩き始めました。ピーターはほっとしています。
「彼女ご機嫌斜めだが、何かあったのか・・」
ステイーブが近寄ってきてピーターに尋ねています。ステイーブが声を掛けても、
由美子はあいまいな返事をして、ほとんど彼を無視したのです。ピーターは肩を
すくめるだけです。

二人の男達はそれぞれ勝ち進んで、ステイーブは大腿まで、ピーターはついに最
終段階に到達しました。そのホールで勝負が決まると、由美子は嬉しそうに、そ
の場でショーツを脱いでカートのシートに仰向けになりました。由美子は脚を大
きく開いて、ショーツのないそこを男達にさらしています。ピーターが亀裂に唇
を付け、激しくそこを攻めています。由美子は悲鳴を上げて、男の頭を脚で締め
付けています。ひとしきりピーターが由美子のそこを舐めて、彼女は軽く逝きま
した。

ピーターが由美子の愛液で顔を濡らし、唇の周りに付着した液を舌で舐めながら、
もう、耐え切れなくなった様子で股間の高まりをパンツの上から握り締めていま
す。彼の視線の先にだらしなく脚を開いて、先ほどまでピーターの舌を受け入れ
ていた亀裂を曝して、ぐったりしている由美子が居ます。男二人は全裸に近い由
美子を飽きずに見つめています。シートが由美子の愛液でべっとり濡れています。
男も女も限界に来ています。

由美子は声を掛けられて、のろのろと起き上がり、テイグランドに立っています。
タンクトップのシャツが乳房の上まで巻き上げられていて、ほとんど裸で、下半身
はもっと乱れていて、ショーツはなく、ミニはほとんど股間を隠すことが出来な
いほど濡れて、由美子の臀部に張り付いています。そして先ほどピーターに舐め
られていた亀裂が濡れて、サーモンピンクの内壁があふれ出て、大量の愛液を垂
れ流していて、なんとも物欲しげな姿に変身しています。

由美子は打ち終わると、欲情して朦朧とした表情で、ピーターの膝に跨り、彼の
唇に吸い付いています。激しく欲情しているようで、さかんに腰を振り、彼女の
臀部でピーターの肉棒を探っています。そして、ついには手を伸ばし、ピーター
の肉棒を取り出し、その上に座り込んでしまいました。あっという間の出来事で
さすがのピーターもどうすることも出来ませんでした。

破裂音がして、陰茎が由美子の亀裂の中に入り込みました。由美子は首を仰け反
らせて、必死で悲鳴を抑えていますが、湧きあがる快感に耐えかねて低い唸り声
を出し、身体を上下し始めました。
こうなると、もう、ゴルフどころでは有りません。由美子を膝の上に載せたまま
ピーターがステイーブと話し合い、二人はある結論に達しました。 

由美子の冒険、オーストラリア編(24) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/01 (土) 13:23
ステイーブが鶴岡のカートにやってきて、次のホールは鶴岡と一緒に回ると言い
ました。ピーターはテイショットもしないでカートをコース脇の森に向けて走ら
せています。
「ユミコが、我慢できないと言って、ルールを変えたのだよ、
ピーターと私が交互にユミコの相手をすることにしたのだ・・、
ユミコは乱れた天使のように、淫乱で、美しくて、素晴らしい女性だ・・・・・
こんなに興奮したのは、実に久しぶりだよ・・、ユミコは素晴らしい・・」
ステイーブが顔を赤らめて、興奮を隠さない顔で、二人の去っていく方向を見て
います。後で分ったことですが、由美子に挑発されて感じたことをステイーブは
ことさら強調して鶴岡に説明していますが、これには特別の意味があったのです、
しかし、この時はさすがの鶴岡もそのことに気が付きませんでした。

次のテイショットの位置に鶴岡達が着くと、ピーターと由美子がやってきました。
カートを運転するピーターの膝に由美子が跨って、彼の胸に顔を埋めて、男の首
にしっかり両手をかけて、鶴岡やステイーブの存在さえ忘れたように、恍惚とし
た表情で眼を閉じています。
由美子の股間にピーターの巨大なものが入っていることは確実です。由美子の
シャツも、スカートも腰の位置でひも状になっていて、女は全裸です。その姿で、
両脚をいっぱい開いて、ピーターに跨り、彼の広い胸に顔を埋めているのです。
由美子は時々上半身をゆっくり上下させ、眼を閉じて、低い唸り声を上げていま
す。かすかな水音がその部分から響いてきます。ピーターはズボンとショーツを
下げて、肉棒を由美子の亀裂に挿入して居ます。カートの床に白い液が水溜りを
作っています。

「ステイーブ、この16番は俺にくれないか、
17番と18番は君に渡すから・・」
ステイーブが苦笑いをしながら、二人の様子を見ています。
「ピーター、そのまま駐車場に行って良いよ、
俺と鶴岡は、もうハーフラウンド、プレーするから、
ユミコを十分満足させておやり・・・、それで良いよ・・」
この様子ではしかたがないとおもったのでしょう、ステイーブは頷きながら、ピー
ターに新たな提案をしました。駐車場には彼らが借りたボックスカーが有り、その
中には、二人のベッドが有ります。彼らはホテル代わりにこのボックスカーを使用
しているのです。

ピーターはステイーブの提案を受け入れました。ステイーブが彼の欲望を抑えて
ピーターに由美子を託した意味を、ピーターも十分判っているようです。二人の男
は由美子を最優先で考えているようで、彼女が一番望む形を取るのが彼女への思い
やりだと思っていて、男二人の欲望処理はその次のことにしているのです。
「ユミコ・・、これから駐車場に行くのだが、
人目があるから離れたほうがいいとおもうが、どうする」
ピーターが由美子に聞いています。由美子が小さく首を振って居ます。
「・・・イン・・」
由美子は短くこたえて、あとは恍惚とした表情でピーターに抱きついて離れません。

クラブハウス前の駐車場に行くには、どう回り道をしても、クラブハウスの周りで、
スタートを待つ他のプレヤーがいる場所を通ることになります。このままでは二人
は恥かしい姿を曝すことになるのですが、それでもピーターの肉棒が大切なようで、
由美子は亀裂からそれを抜き出すことを拒否しています。
ステイーブがゴルフバッグから、茶色のウインドブレーカを取り出し、由美子の腰
の周りをそれで被い、ピーターの身体の後でしっかり結わえました。大きなウイン
ドブレーカですから、由美子の胸の辺りを被い、二人の身体が重なり合った臀部も
完全にその布で被うことが出来ています。これなら、由美子の裸体を曝すことを思
えば幾分かは救われます。

ピーターはステイーブに手を上げてカートをスタートさせました。そしてフルス
ピードで駐車場を目指して林の中へ消えました。カートの振動で肉棒が強く入って、
由美子が低いうめき声を上げて、白い喉を見せています。
駐車場への道々で、心配したとおり他のプレヤー達に頻繁に会いました。それでも
凄いスピードで通り過ぎるピーター達に注目する人は少なく、たまにその異様な姿
に気がついて、慌ててもう一度はっきり確認しようとした時は、二人はかなり遠
くへ通り過ぎているのです。


由美子の冒険、オーストラリア編(25) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/06 (木) 23:07
ピーターの肉棒が深々と入り込み、フルスピードで走るカートの激しい振動で、
由美子は何度も逝かされて、ほとんど気を失った状態で、ピーターの胸に顔を
埋めて、由美子はただ低い声で時々唸り声を出しています。
由美子の膣の動きに我を失いそうになるほどの快感を感じていますが、ピー
ターはじっと耐えて、前方を見詰めて、股間の快感から、気を逸らして、運転
に専念しています。それでもカーブで由美子の体が強く横に揺れて、強い力が
肉棒に掛かる時は、ピーターはうめき声を上げて、快感がほとんど痛みになる
ほど感じています。そんな時、ピーターはすこし放出させて、膣壁の攻撃をか
わすのです。これほどの刺激に耐え得る術を身に着けている男はそうざらにい
るとは思えません。

「前方を見つめて、クラブハウスまでの道順をいろいろ考えたり、3つ桁の数
字の掛け算を考えたり、股間から気を逸らすことを懸命に考えたよ・・、
由美子の顔を見るとそれだけでダメになるので、彼女の存在そのものを無視す
るようにしたよ、それでも由美子の声や、彼女の身体から立ち上がる香は容赦
なく俺を攻めてきて、気を散らそうとしても、つい引き込まれて、少しづつ放
出することで何とか耐えることが出来たよ。
あの由美子との交わりを何とか切り抜けられたおかげで、それ以降、どんな女
性とのセックスにおいても、完全に自分をコントロールできるようになったよ」
この後、親友のステイーブにピーターがしみじみ語ったほど、カート上での由
美子との絡みは、ピーターにとって忘れることの出来ない死闘だったのです。

クラブハウスの近くまで来て、ピーターはカートを止めて、由美子をそっと揺
り起こし、話しかけました。これからはカート道路が複雑に曲がっていて、ス
ピードが出せないこと、さらにスタートを待つプレヤーが一番ホールのティイ
ング近くに十数人以上居ることなどを由美子に話しました。
由美子は笑みを浮かべて恍惚として聞いていますが、ほとんどピーターの説明
の意味が分っていないようです。ただ、うっとり頷いているだけです。

裸の女をカートに乗せて、この難所を通り過ぎることはあまりにも破廉恥で、
無謀だとピーターは由美子に告げて、嫌がる由美子を、無理やり身体から離し
て、ウインド・ブレーカを着せて裸体を包み、スカートを下ろし、側の席に座
らせました。これでも少し様子は変ですが、一応様になります。

由美子は恍惚の表情でピーターにもたれて、うっとりしています。注意深い人
でしたら、由美子が情事直後の恍惚状態にあることを即座に見抜くはずです。
ルージュが所々飛び散って、二人の男根を十分に咥えた唇は真っ赤に充血して
います。瞳が潤んで焦点の定まらない様子です。そして、緩みがちな大腿部は、
汗とは異なる液体で濡れています。側に寄れば、強い女臭が立ち込めているは
ずです。そしてこうした状態に由美子が陥ると、男が近づけば由美子はそれに
反応して予想外の淫らな動きを見せることになるのですが、今日初めての由美
子に出会ったピーターはそうした由美子の性癖を知りません。
裸体を包み込んで何とか体裁を整えたことで、無事駐車場までたどり着けるは
ずだとピーターは安堵して、ゆっくりカートをスタートさせました。

ピーターがもう少し由美子の性癖を知っていれば、彼はもう少し慎重に運転し
て、男達と由美子の距離を置いたはずですが、幸か不幸かさすがのピーターも
由美子が欲情した時の異常な行動まで予測出来なかったのです。もう戻ること
ができない状態になった時、初めてピーターはそれを知ることになるのです。

一番ティインググランドに近かづくと、予想通り、スタートを待つプレー客た
ちが、30人ほど集まっていて、スタート前の興奮状態で、声高に話し合って
道を塞いでいます。
ピーターは歩くほどのスピードでカートを走らせて、彼らに近づきました。男
達は胡散臭そうに道を開けていますが、彼ら自身のスタート準備に夢中で、
カートの乗員に注目する者は居ません。股間を露出して、欲情した女がそばを
ゆっくり通り過ぎるのを誰一人も気付かないのです。遊びに夢中になると男は
全てを忘れる動物のようです。
無事通り過ぎることが出来そうだとピーターは喜んでいます。

「見て・・、見てちょうだい・・、私、・・私、裸よ・・」
由美子はほとんど接触するほど近くを通り過ぎる男達の身体を感じ取り、股間
から大量の愛液を迸らせて、声を抑えて叫んでいます。少し脚を開いて、注意
深く見れば陰毛さえ見えるほどにスカートを持ち上げています。それでも、僅
かに残っている由美子の理性が淫らな彼女の気持ちを押さえ込んで、それ以上
の行動を由美子は我慢しました。もし男達の一人でも、由美子に関心を持てば、
事態は急展開していたのですが、幸か不幸か男達は今から始まるゴルフプレー
に気も漫ろになっていたのです。

目指すクラブハウスは目と鼻の先です。一番ホールの側を通り過ぎると、もう、
プレヤー達の姿は有りません。ティインググランドの側にある小屋の中で、ゴ
ルフ場のスタッフが一人忙しく書類の整理をしているばかりです。そのスタッ
フも由美子達をチラッと見たきり、直ぐ書類に眼を戻しています。その小屋の
側を曲がり切るとこんもりした林を抜けて、クラブハウスの地下道に通じる細
い道に入ります。ここへは今の時間誰も来ないはずです。

もう安心だとピータは喜びの笑顔を見せて、ゆっくりハンドルを切ってその道
に入りました。カートが鋭いブレーキ音を上げてストップしました。
カートの前2メートルの所に、道幅いっぱいに、ほとんど寝転がるように座り
込んで休んでいる三人の男が居ました。このゴルフ場所属の雑役夫達で、木陰
での小休止のようすです。

由美子の冒険、オーストラリア編(26) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/07 (金) 13:18
カートが突然この道に入ってきたのを見て、男達がその場で立ち上がろうとして、
その動作を止めました。男達はピーターを見て、そして側に居る由美子を見て、
眼を光らせて、じっと彼女を見つめて、動かなくなったのです。
明らかに彼女のものでない大きなウインドブレカーを身に付け、彼等の低い姿勢
から見ると由美子の股間が短いスカートでは隠しきれなくて、女がやや脚を拡げ
ている隙間から、暗い陰毛さえ見え隠れしているのを男達は目ざとく見つけてい
ます。

その時、なんと、由美子は艶然と笑って、脚を開き、スカートを少し捲り上げて、
腰を前に突き出して、濡れた股間を彼らに曝し始めたのです。そこまで曝すと、
サーモンピンクの内壁も、白い泡も、黒い陰毛が濡れているのもはっきり見えま
す。男達の間に声のないどよめきが湧き上がり、全員が由美子に注目しています。
この時点でもピーターは由美子の意図が読めていませんでした。

「ピーター・・、ちょっと待っていて・・、彼らに挨拶したいの・・
いい・・・・、心配しないで・・・・、
ねえ・・、ほんのチョッとだけ・・・・、ねえ・・」
朦朧とした表情で、目だけがキラキラ光り、唇を半開きにして、その間から赤い
舌がチロチロと出たり入ったりしています。むせ返るような暑さで全身にびっ
しょりと汗が吹き出ていて、由美子はゆっくりとウインド・ブレイカーの前を開
きました。ブラのないシャツを通して、乳首が浮かび上がっています。もう慣れ
てしまったピーターの嗅覚では感じ取ることが出来ませんが、少し離れた所に居
る男達は、はっきりと由美子の女陰臭を嗅ぎ取っています。そして、おそらく由
美子も男達が恐ろしいほど股間を緊張させているのを感じ取っているはずです。

先ほどから、男達の間をフルスピードで通り過ぎて来ていて、何時見られるか、
いつ触られるかと悶えるような不安と期待で身体が燃えて、それが爆発しないま
まここまでやってきたのです。いま、由美子の身体の中で欲求不満がじりじりと
広がり、限界近くになっていたのです。
そして、ここで作業衣を汗で濡らした男達と遭遇しました。強い男の匂いと、無
遠慮な視線を全身に浴びて、由美子は一気に頭が白くなりました。そして、夢中
で脚を開き、腰を前に突き出し、スカートを捲り上げていたのです。

ピーターは由美子の様子を見て、全てを悟りました。ピーターの力ではもう戻す
ことの出来ない次元に由美子が入り込んだことを知ったのです。そこでは情欲だ
けが由美子の行動を取り仕切るのです。ピーターは黙って頷いています。ここは
黙って、彼女の思うままに振舞わせることにして、彼女の身の安全だけは守りき
る覚悟をピーターは固めました。そして注意深く辺りを見回し、人影がないのを
確かめています。この三人以外の男の影が見えれば、ピーターは由美子を連れて
ここから立ち去るつもりです。

由美子はカートを下りて、ゆっくり男達の方へ歩いて行きました。歩きながら由
美子はウインドブレーカを取り去り、かろうじて乳房を被っていたシャツも脱ぎ
捨てています。小ぶりの乳房が全て露になっています。男達の強い性臭に酔った
ように由美子は全身をゆらゆらと動かしながら、男達に近づいています。

差し伸ばされた男の手を縋るように握り締め、由美子は男達にほとんど体が接触
するほど近づいて、その場に腰を下ろしました。
女も男達も無言で、じっと見詰め合っています。その辺りには凄まじい熱気が立
ち込めて、全身から滝のように汗を流しながら、女も男もそこに居るだけで気を
失うほどの熱気を感じています。
由美子は男達の前に座り込み、脚を閉じて、両手を後ろに着いて、膝を強く閉じ
ています。由美子の強い女臭と男達の汗の匂いが交じり合って、そこは、獣の棲
家のように生臭い雰囲気になっています。

男達の視線は由美子の股間に向けられていますが、そこは固く閉じられています。
むき出しの臀部が路面に直接着いていて、その辺りをよく見るとわずかな隙間か
ら、陰毛と亀裂の一部が顔を出しています。男達は何が始まるのか、我を忘れた
様子で由美子を見ています。

「ねえ・・、見て・・・」

由美子の冒険、オーストラリア編(27) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/10 (月) 11:52
「ねえ・・、見て・・・」
由美子が片足を伸ばし、一人男の肩にそれを載せています。亀裂が露になりまし
た。男は由美子の脚に手を掛けて、それに唇を付け、次第に激しく吸いだしまし
た。由美子は気持ちよさそうに笑いながら、もう片方の足を、もう一人の男の膝
に載せました。もう、両脚は大きく開かれて、余すところなく由美子の亀裂は三
人の男の目に曝されています。

由美子は二人の男に両脚を外側へ引っ張られて、それ以上開かないほど、股間を
全開にしています。男達は情熱的に唇を由美子の足に押し当てながら、次第に中
心に向かって唇を移動させ始めました。由美子の背後からもう一人が彼女の身体
を支え、由美子の顔を後ろに向けて、激しく唇を吸いだしました。

三人の男に、唇、両脚を吸われて、由美子は悶えています。陰毛も大陰唇も、淫
核も全て露にして、由美子の亀裂から、大量の愛液が迸り出て、路面に大きな染
みを作っています。

脚を吸っていた男の唇がとうとう、亀裂に到達しました。唇がそこに触れると、
由美子は痙攣して、彼女を支えてくれる男に強く抱きつき、その唇に噛り付いて
います。

一人の男が亀裂にかじり付き、一人が唇を奪い、もう一人が、由美子の乳房を
吸っています。由美子は路面に座り、眼を閉じて脚をいっぱい開いて、呻き声を
上げています。

男の一人が、カートに残っているピーターを見て、自分の股間を指差し、同意を
求めていますが、ピーターが首を振っています。由美子は痙攣して、両脚の間に
男の頭を挟んで、軽く気をやりました。

女が逝ったことを知った男達が由美子からゆっくりはなれました。由美子は腰に
スカートを巻きつけて、ぐったりして路面に横になっています。汗と愛液で由美
子の全身が濡れています。

ピーターが由美子の上半身にウインドブレーカを掛けながら、彼女に優しく声を
掛けて、カートをスタートさせることを告げています。由美子が起き上がり、
そっとスカートの裾を下ろし、男達一人一人に別れのキッスをしてカートに戻り
ました。

男達は口をあんぐり開けて、このことが現実のことなのか真昼の幻想なのか分ら
ないといった様子です。そして男達が道を開けるとカートがゆっくり動き出し、
地下道に消えました。

クラブハウスの地下道へ入りました。ここを通り抜けると、駐車場は目の前です。
地下にあるカートのプール場では二人の若者がカートを洗車していました。上半
身裸で、白いショートパンツ姿です。由美子たちのカートが近づくと社交的な笑
みを浮かべて振り返り、ピーターに挨拶しています。しかし、次の瞬間彼等の目
が驚きで大きく見開かれ、洗車をしている手を止めて、彼らに近づいてくるカー
トを、いえ、由美子の姿をじっと見ています。

由美子は、ミニスカートを穿き、ウインド・ブレーカを着ていたのですが、この
地下道には熱気が渦巻いていて、とてもウインド・ブレーカを着ていられる状態
では有りません。それを脱ぎ捨てて、由美子の上半身は裸です、短いスカートの
下にはショーツを穿いていません。二人の若者が目ざとく見つけたそこは先ほど
男達に曝し愛液でずぶ濡れです。由美子は恍惚状態で、脚を拡げて、不思議な笑
顔を浮かべて若者たちを見つめています。

さらにカートが近づき、二人の若者と由美子は一メートルと離れていません。亀
裂がはっきり見えます、白い泡も、サーモンピンクの内壁があふれ出ているのも、
シートが愛液で濡れているのさえ、余すところなく、そこは若者の視線に曝され
ています。
二人の若者は、アルバイト学生のようで、にきびが目立つ顔を真っ赤にして、そ
れでもそこから眼を離すことが出来ないで、その場に立ち尽くしています。

この地下道に入った時から由美子は若者達に気がついていました。裸に近い姿で
由美子は沢山の男達の間を通り抜け、そして、先ほどたまりかねて、股間を三人
の男達の前で曝しました。駐車場に着けば、ピーターの肉棒がいただけると分っ
ていても、由美子はもう我慢の限界に近づいていました。体の中から湧き上がる
欲望はもう由美子の理性では抑えることが出来ません。濡れた膣をメチャメチャ
に突き崩してほしい、何でもいいここに入れたいと、由美子は発狂しそうになる
思いになっています。

40度近い暑さと、地下室特有のねっとりした湿気が追い討ちを掛けて、由美子
は興奮と暑さで頭を真っ白にしています。
二人の若者が亀裂を見て、立ち尽くしているのを由美子は薄眼を開けて確認しな
がら、さらに脚を拡げています。カートは若者たちの手前、一メートルで止まり
ました。そこで若者のチェックを受けて、駐車所へ向かうのです。

由美子の冒険、オーストラリア編(28) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/11 (火) 12:36
チェック用紙を手に持って、一人の若者がカートに近づきました。もう一人の若
者はカートの側に跪いて、カートの方向を、いえ、由美子の股間をじっと見てい
ます。ここでの若者達の仕事はカートを借りる時に登録した内容をチェックする
だけの簡単なものでほんの数秒で済む手続きです。ピーターとその若者が一言二
言話し合って用件は済みました。後はこのまま駐車場へ向けてカートを動かせば
この場を無事通過できます。ピーターがアクセルをまさに踏み込もうとしたその
時でした。

「ピーター・・、お願い・・、私・・・、私・・、
もう・・、我慢できない・・、メチャメチャして欲しい・・
ああ・・、オマ○コが疼く、我慢できないわ・・・
チ○ポが欲しい・、ああ、チ○ポが欲しいよ・・ゥ、ここに入れて・・・・ェ」
最後の言葉は淫らな日本語で呟きながら、由美子は、両脚をいっぱいに広げて、
その足先をカートのフロントガラスに押し付けるようにして、両手で濡れた亀裂
を掻きむしり、指さえそこに挿入して、上ずった声で、ピーターに訴えています。

若者たちは突然乱れ始めた女の様子にびっくりしています。そして、大きな眼を
見開いて、由美子の指で掻き毟られている局部を、覗き込んでいます。

由美子の様子を見て、もう限界だとピーターは察知しました。このまま駐車場に
連れて行くのはあまりに非情だと彼は考えました。目の前に美味しいご馳走が二
人も居るのです。彼らを見て由美子の理性は全て吹き飛び、彼等の男根を求めて
、狂い出すほど欲情しているのです。青年たちがカレッジの学生で、ここで働き
ゴルフの練習をしていることをピーターは知っていて、彼らに由美子を与えても、
病気など厄介な問題は少ないと判断しました。

「ユミコ・・、ここでちょっと待っていて、トイレに行ってくるよ
しばらく時間が掛かるけれど、この青年たちが居るから安心だからね・・・・・」
最後の言葉を目の前に居る青年に向かって言い、ピーターはその青年にコックリ
頷いて、カートを下り、地下室の出口に向かいました。
地下道はじっとしていてもジンワリと汗が出るほど熱く、風も有りません。若者
たちもショートパンツ姿で、全身に洗車用の水しぶきを浴びて、涼を取りながら
仕事をしていたのです。こんな状態ですから、今の時間、このカートプールに来
る人は誰も居ません。ここは密室と同じです。若者たちを見てしっかりした人物
であると判断できますし、誰かに見咎められる心配も有りません、ピーターは安
心して由美子を残せると判断しました。

ピーターが地下道の出口に立って、後を振り向くと、由美子がカートのシートに
横になって、二人の若者を受け入れようとしています。一人の若者を両手で抱き
締め唇を重ねていて、もう一人が大きく拡げられた両脚の間に跪いて、由美子の
脚に顔を寄せています。由美子が二人をリードしている様子です。

ゆっくりと時間をつぶして、ピーターは戻ってきました。全裸の由美子が床に膝
を着いて、後ろから若者の肉棒を受け入れ、手と口で、もう、一人の若者の肉棒
を頬張っています。由美子の唸り声が地下道にこだましています。三人の体に
シャワー状になった水が降りかかっています。若者たちが壁にホースを固定して
シャワーを降りかけているのです。
ピーターは、彼らが絡んでいる場所から少しはなれた所にあるカートの席に座り、
三人の絡みが終わるのを待つことにしました。ピーターと三人の距離は2メート
ルです。ピーターの瞼から、汗が水玉になって滴り落ちています。ここに来て、
直ぐに全身水浸しになるほどの汗が噴出しています。

後から攻めていた若者があっさり叫び声を上げて、由美子の背中に大量の精液を
放出しました。続いて前に居た若者が痙攣して由美子の口内に発精しています。
次に、二人の若者は場所を交代して、ユミコを責めていましたが、この時も二人
は短時間で放出しました。由美子は唇の周りにあふれ出た精液を指で掬い取り、
それを舐めながら、笑みを浮べて、若者達に何事か話しかけて居ます。臀部から
大腿はそれと分る白濁液でべっとり濡れて、床に滴り落ちています。

ピーターは、これで終わったと思い、その場に立ち上がりました。しかし由美子
達の様子を見て、苦笑いして、またそこに座り込みました。
由美子は背を床に付けて寝転がり、両手両脚を開いて、若者を呼び寄せています。
白濁液で汚れた亀裂が真っ赤な口を開いて、若者たちを呼び込んでいます。若者
の股間はもう十分になっていて、一人の若者が飛びつくように由美子に抱きつき、
狂ったように激しく腰を由美子に打ちつけています。由美子も若者に両手両脚で
絡みつき、若者の口と云わず、鼻と云わず、舌を突き出して舐め回し、彼女も若
者の動きに合わせて腰を突き上げています。

やがて、激しい快感が二人を襲ってきたようで、由美子は頭を振り、狂ったよう
に叫び、由美子の上で激しく腰を律動させている若者の白いからだが真っ赤に変
色しています。二人の絡まりあう体にシャワーが降りかかり、地下室の淡い光に
ぬめぬめと光っています。
もう二人は、言葉にならないうめき声を上げて、狂ったように腰をぶつけ合って
います。あたりに激しいラッパ音が響き、二人の性器がはまりあった部分から、
白い泡があふれ出し、それが、降りかかるシャワーに流されています。

「中に出して・・、大丈夫だから・・」
由美子のその言葉を聞いて、若者は痙攣して、由美子の中に放出して、彼女の体
の上でぐったりしています。由美子は両手両脚で若者にしがみ付き、彼の肩に噛
り付き、その部分から鮮血が糸を引いて流れ出て、降りかかる水滴に流されてい
ます。長い時間、二人はそのままの姿勢で、抱き合っていました。

由美子の冒険、オーストラリア編(29) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/16 (日) 11:14
・・・と、もう一人の若者が、由美子の上にいる若者の肩をそっと叩いていま
す。その若者の股間には肉棒が彼の腹に接触するほどにせせり立ち、その先端
から惜しげもなく透明な液が流れ出ています。二人の若者はハイタッチをして、
互いの場所を交代しました。
上に乗っていた若者が去った後、由美子は両手両脚を大の字に広げて、降りか
かるシャワーを楽しむようにして、眼を閉じています。由美子の股間にある白
い泡がシャワーの水で流されて、コンクリートの床の上をゆっくりながれてい
ます。次の若者は由美子が大きく開いた両脚の間に立って、股間の男根を片手
でしごきながら、ただ黙って由美子を見下ろしています。彼は由美子が目覚め
るまで待つつもりです。

若者の視線を感じたように、由美子がそっと眼を開けました。そして、彼女を
見下ろしている若者を見て、さらに眼を移して彼の股間にせせり立つ男根を見
つけました。由美子の股間にあった白い泡は跡形もなく流されて、今は漆黒の
陰毛に守られてサーモンピンクの内壁を食み出させている亀裂がきれいな姿を
現しています。
由美子はにっこり笑い、両手を上げて、若者をその手のひらで招きました。若
者がゆっくり彼女に被いかぶさっています。由美子は笑みを浮かべて、若者を
抱き締め、何事か囁いています。そして、若者が頷いて、腰を強く由美子に押
し付けました。彼女は顔を仰け反らせて、大きな悲鳴を上げました。両脚を上
げて若者のたくましい腰に絡めています。激しいラッパ音がして、若者の命が
由美子の亀裂に深々と入り込んでいます。

それから30分、若者と由美子は濡れた床の上を転げまわり、ある時は床に座
り込んだ男の膝の上で由美子が白い喉を上に向けて悶え狂い、ある時は床に寝
た男の上で女が激しく身体を揺らし、男と女は降りかかるシャワーに打たれな
がら悶え狂いました。
やがて、由美子の両脚を肩に担ぎこんで、腰を激しく律動させていた若者が痙
攣して、獣のような声を出して、放出して、二人の性宴は終わりました。由美
子は深く逝っていて、若者が彼女から離れた時もうわ言のような呻き声を出す
だけでした。床に長々と横たわる由美子、そしてその側に腰を下ろし、じっと
彼女を見守っている、二人の若者、三人の上にシャワーが降り注いで居ます。

「暑いわ・・、身体が汚れたし・・、あれで私を洗ってちょうだい」
由美子が洗車用ホースを指差して、あれでここを掃除してくれと一人の若者に
指図しています。ホースの筒先が由美子の亀裂に向けられました。細く絞った
比較的弱い水流がそこから放出されて、由美子の股間に水しぶきを上げ始めま
した。由美子は嬌声を上げながら、脚を開き、指で亀裂を広げて、水流をそこ
で受け止めています。時々感じるようで、脚を閉じ、じっと快感に耐えていま
す。若者は次第に興奮して、水圧を最大にまで上げて、由美子の全身に強い水
流をぶつけています。由美子は身体を揺り動かすほど強い水流を頭から足先ま
で受けて、床を転がり、両手両脚を広げて、由美子は大声を上げています。
由美子が立ち上がり、脚を拡げ、両手を使って亀裂を開き、若者たちに向かっ
て声を上げ、彼らを挑発しています。若者たちは、由美子の股間を狙って二本
の水流を当てるのですが、由美子が逃げ回るので、なかなか思うように由美子
の股間をゲットできません。
嬌声上げ、逃げ回る裸体の女、その後を激しく水を吹くホースを持って追いか
ける裸体の男二人。神話を絵にしたような光景だ、さしずめ、由美子は好色な
魔女かな、それとも女神かな、とピーターは笑を浮かべながら彼らを見ていま
す。

由美子は二人に追い詰められて、逃げ場を失って地下道の壁に磔になったよう
に両手両脚を広げています。そこを狙って、強い水流が迸ります。絶叫する由
美子、激しい水音、血走った目つきで、今は完全に由美子を苛めることに快感
を感じている若者二人。
その時ピーターが三人に声を掛けました。振り返りピーターを見て、我に戻っ
たように、若者たちは水を止めました。水流が止まり、二人の若者は悪い夢か
ら覚めたように由美子を見て、そして互いの顔を見合わせて、慌てて由美子に
近づき、水溜りの中に崩れ落ちている由美子を二人がかりで抱き上げています。

激しい水流が由美子の全身を真っ赤に染めています。由美子は、濡れた顔に恍
惚とした表情を浮べて、眼を閉じています。
ピーターが側により彼女を二人の若者から受け取り、抱き上げてカートに座ら
せて、濡れた衣類を拾い上げ、見送る裸体の若者達に手を上げて、駐車場に向
かって、ゆっくりカートをスタートさせました。由美子は裸体をピーターの体
にあずけて、うっとりと眼を細めています。

由美子の冒険、オーストラリア編(30) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/18 (火) 12:10
それから一時間余り経過して鶴岡とステーブがプレーを終えて駐車場に戻ってき
ました。駐車場から若い二人連れの女性が彼等の方向に向かって歩いてきます。
ゴルフウエアー姿ですから、これからスタートのする人達のようです。彼女たち
と目が合い、簡単な挨拶を交わした後、その内の一人がステイーブに早口で何か
言って、それから少し頬を染めて、その後足早にクラブハウスの方へ消えて行き
ました。ステイーブが笑いながら鶴岡に説明しました。
「ピーター達が仲良くやっているのを彼女達に聞かれたらしいよ、彼女達、黒い
ボックスカーには近づくなと注意してくれたのだよ」
近づくとボックスカーの扉も、カーテンも閉じられています。車体が風もないの
に揺れて、開け放たれた窓から由美子の悲鳴が断続的に聞こえてきます。鶴岡と
ステイーブは顔を見合わせて、肩をすくめあい、暫くロビーでビールでも飲むこ
とにしました。

それから一時間、二人はもう、良いだろうと相談して、駐車場に戻ってきました。
事態は変化有りません。由美子の悲鳴はさらに高くなっています。カーテンの隙
間から車内を覗き見ると、それと分る生臭い性臭が二人を襲ってきました。そし
て、髪を振り乱し、顔といわず身体といわずぬらぬらに濡らした由美子が絶叫し
て、悶えている姿が二人の目に飛び込んできました。後ろから貫かれて、由美子
は車のシートに腹ばいになり、臀部を後ろに高く付き上げているのです。

「鶴岡、この様子では、いくら待っても彼らは終わりそうもないから、このまま
私がボックス・カー運転して、奥さんをお宅まで送り届けますよ、ツルオカは、
一人で車を運転して、先導してください」
ステイーブが笑いながら提案をしてきました。確かに由美子とピーターの絡みは
今、最高潮に突入した様子で、短時間で二人の絡みが終わるとは思えません。そ
れなら、二人には走る車の中で楽しんでもらうことにして、とりあえずここから
離れることにしたのです。幸い、ボックス・カーの運転席は、後の空間と遮断す
ることが出来て、ステイーブは雑念を持たないで、運転に専念できます。

40分後、二台の車は鶴岡宅の車庫前に付きました。鶴岡がボックス・カーを覗
くと、ピーターの上に由美子が乗り、夢中で体を上下して、絶叫しているところ
でした。由美子は興奮の最中ですが、何度目かの頂上に上り始めた時で、周囲に
注意を払う余裕があったようで、窓から覗き込んでいる夫の顔を見て、由美子は
少し慌てています。体内に深々と挿入されている肉棒を抜き取るべきか、このま
まで良いか由美子は迷っています。
全身が汗と二人の体液で濡れて、大きく拡げている由美子の股間には、恐ろしく
巨大なピーターのものが由美子の亀裂からその姿を一部見せています。室内は喚
起窓を開けているのですが、むせ返るような性臭で満ちています。

「由美子・・、着いたよ・・・」
「ああ・・、あなた・・・、着いたよ・って、どこへ・・ああ・・・」
由美子は鶴岡に声を掛けられて、慌てて、身体を持ち上げました。ズルズルと淫
靡な音がして、ピーターの肉棒が抜け出て、亀裂から愛液と性液が滴り落ちてい
ます。由美子が慌てて、ピーターの肉棒を両手で隠していますが、その程度で隠
れる代物では有りません。由美子は股間を被うことをあきらめたようで、ピー
ターの身体から滑り降りて、裸のまま、鶴岡の所に這って来ました。激しい絡み
で、股間に痛みを感じているようで、不器用な這い這いをして、鶴岡の側まで由
美子はやってきました。そして、窓の外を見て、驚いています。自宅前に居るこ
とに気がついた様子です。

「ハフ・・フ・・、いつの間に・・・、
ステイーブも居るわ・・、私達・・・・ああ・・、恥かしいわ・・、
ずっと・・やっていたの・・すみません・・・、ふふ・・・・・・」
由美子は少し赤くなって、鶴岡に頭を下げています。全身を汗と愛液で濡らし、
凄まじい匂いを全身から発散させています。室内からバスローブを持ってきて、
由美子とピーターに着せて、ボックス・カーから二人を連れ出しました。

由美子の冒険、オーストラリア編(31) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/24 (月) 11:35
家に入ると由美子は淫蕩な意味ありげな表情でピーターの手を引き、寝室に連れ
て行きました。しばらくするとほっとした様子でピーターがその部屋から出てき
て、別の部屋にある浴室でさっと汗を流して、ステイーブと一緒にこの家から慌
しく出て行きました。夜のデイナーを地元の商取引仲間と約束していたのです。
「由美子、二人は帰ったよ・・・、
どうしても外せない仲間とのデイナーの約束があるとのことだよ、
ピーターが十分なことが出来なくて申し訳ないと言っていたよ」
由美子がバスタオル一枚の姿で長い風呂から出てきました。ゴルフをやり、少年
たちと絡み、性豪ピーターとの死闘を演じた女とは見えないほど、さわやかで、元
気な様子です。いつものことながら、由美子は絡みを積み重ねるごとに元気に、
妖しくなります。

「ピーターたら・・・、そんなこと言っていたの・・・
嫌だわ・・引き止めたのは冗談だったのに、変な人ね・・
十分楽しませていただいたわ・・、良かったわ・・・
あら、あら、ごめんなさい・・、変なこと言って・・、気を悪くした・・
私って嫌ね・・、恥かしいわ・・・、いくらでも欲しがって、ほんとに嫌だわ
ごめんなさいね・・・」
由美子はまだまだ体の疼きが止まらなくて、ピーターに今晩この家で泊まるよう
ねだったのは秘密にしたかったようで、そんなことまで、ピーターが鶴岡に伝え
ているのを知って由美子は少し困惑しています。一方では由美子自身、底知れな
い彼女の欲望にややあきれているのです。
由美子は数え切れないほど他の男に抱かれ、そのほとんどの体験を鶴岡に報告し
ていますが、現実に由美子の絡みを鶴岡が見たのはほんの数えるほどです。それ
も遠くから絡み合う由美子を見る程度で、今回のように絡み合っている由美子の
視線と鶴岡の視線が交差するほど鶴岡が接近したのは初めてです。

ボックスカーの中でピーターの肉棒を股間に咥えて鶴岡と視線を交わした時、由
美子は奇妙な快感にとらわれました。鶴岡と視線を交差しながら他の男と交わる
のも悪く無いと由美子は思いはじめていて、今晩ピーターとステイーブを家に泊
めてそれを再現しようと考えていたのです。それを鶴岡に気付かれたのかと由美
子は心配したのですが鶴岡は由美子がピーターを引き止めたことさえ気にもして
いない様子です。実際のところは鶴岡にしてみればそんなことでいちいち驚いて
いては由美子と付き合っていけないといった心境です。そして、3P、4Pに由
美子が興味を持ったことをもし鶴岡が知ったら、彼はさらに驚くはずです。

「パパ・・、ありがとう・・、パパのおかげよ、十分楽しみました。
いつものことだけれど、私ばかり楽しんで、
それに、恥かしい姿をパパに見せてしまって・・・
私、変でなかった・・・・、夢中だったから・・、パパのこと気がつかなくて
私、悪い女ね・・・、ごめんなさい・・・」
由美子が少しまぶしい顔をして鶴岡を見つめ、そして、身体を摺り寄せてきて、
います。
「でも・・、あの人達、突然ね・・、もう少しゆっくりして行けばいいのに
私お別れの挨拶も出来なかったわ・・・・もう一度会いたいわ・・・・・・」
「そうだろうね・・・、ステイーブ達も由美子のことが忘れられないようで
明日・・、由美子さえ良ければ・・フイッシングに行かないかと誘われたのだ
けれど、どうする」
由美子の表情が急に明るくなりました。それなら、そうと早く云って欲しいと
あからさまに機嫌が良くなっています。
「魚釣りって・・、私やったことはないわ・・、出来るかしら」
二人の男達とまた会えると知って、由美子は素直に喜んでいます。そして、一
年前のハワイでのクルージングを思い出して、由美子は期待を膨らませて、そ
れに気がついて、少し赤くなっています。

「うん・・、20フイートのモーター・ボートを借りて、沖に出て釣りを楽し
むとのことだ。ステイーブがその道の達人で、全ての準備を向こうでやってく
れるらしいよ。
で・・・、どうする、返事をしないと、明日5時過ぎには彼らが迎えに来るよ」
由美子が何かを期待して、上気した表情になっているのを鶴岡は笑みを浮かべ
て見ながら、少し意地悪く、由美子の意思を尋ねています。
「貴方はどうなの・・、私は貴方次第よ・・・」
由美子は明日着ていく衣類をあれこれ頭で考えながら、気のない素振りで返事
しています。

ピーターと由美子が車の中で抱き合っている時、クラブハウスのロビーで一時
間ほど鶴岡はステイーブといろいろ話し合いました。
ステイーブは自動車販売会社を20年前一人で立ち上げ、それこそ寝食を忘れ
て頑張った甲斐があって、従業員50人のその国では中堅の販売会社までに成
長させることが出来ました。
ピーターとは会社創業以来の関係で、今でも変わらないベストパートナーだと
ステイーブは言っています。ピーターは親譲りの自動車修理工場を経営してい
て、親の遺産を大切に守って、堅実な経営をしています。

「2年ほど前から・・・、お恥かしい話だが、立たなくなって・・・

由美子の冒険、オーストラリア編(32) 鶴岡次郎 投稿日:2006/07/25 (火) 11:44
「2年ほど前から・・・、お恥かしい話だが、立たなくなって・・・
うん・・・、妻とは数年前離婚していて、その点、気が楽なのだが・・・」
ステイーブは意外なことを鶴岡に話し始めたのです。ステイーブは53歳になる
と云い、他の病気については自覚症状もないので医者にもこのことを相談してい
ないと言いました。
「今度の旅行も、ピーターが私のことを心配してくれて、気分転換にでもなれば
と誘ってくれたのだよ、ピーターは元々、奥さんとこちらに来る予定だったのを
変更して、私と付き合ってくれたのだよ・・
奥さんは後から来て、僕と入れ違いにピーターと残りの休暇を楽しむことになっ
ているのだが、彼がいてくれて僕はどれだけ助かっているか、本当に彼には感謝
しているよ」
二人は信頼しあっている良い友達なのです。鶴岡は寺崎を思い出していました。
心が通い合う友は人生の宝です。鶴岡は何度も寺崎に窮地から救いだされました。
ステイーブは多くを語りませんが彼がED(勃起不全)に陥った時、ともすれば
自暴自棄に陥りそうになったステイーブをピーターが支えたに違いないのです。
ステイーブは窓から見えるゴルフコースに視線を移して、瞳を少し濡らしていま
す。

「・・それが、先ほどゴルフ場で・・、ユミコに・・、
うん・・、君の厚意に感謝しながら・・・・・ユミコに咥えて貰って
久しぶりに、本当に久しぶりに立ったよ・・・」
ピーターは、この機会を逃さず由美子にお世話になれとステイーブに勧めたので
すが、屋外で嵌めるなど、彼にはとてもその自信がなくて、それでパスしたので
す。それでピーターが孤軍奮闘して由美子を抱きました。ピーターに由美子を抱
きたい欲望はもちろん有りましたが、彼とて分別盛りの40男ですから、何もゴ
ルフ場で由美子を抱くほど飢えてはいなかったのです。由美子と淫らに屋外で絡
めばステイーブがそれを見て、彼の病状がさらに改善されることを狙ったのです。
その狙いは確かに当たっていました。ステイーブは鶴岡とこうして淫らな話をす
るだけで久しぶりに身体が高揚しているのです。

被害にあったのは由美子でした。由美子はそうしたピーターの思惑を知らずに屋
外で二人の男に散々弄られ、ピーターの肉棒をカート上で受け入れ、考えられな
いほど恥かしい思いをして遂には自制心がプッツリときれて、ゴルフ場のアルバ
イト学生とも絡み合う結果になったのです。
鶴岡はステイーブの話を聞いていて、ピーターの狙いを知り、あんなに乱れた由
美子を少し可愛いそうに思っていますが、それで一人の男が深刻なEDから立ち
直るきっかけを掴んだのであれが、真相を由美子が知っても、彼女なら笑って了
解するだろうと思っています。

「今日、ツルオカとユミコに会えたのは、神のご意志だと感謝しているよ、勿論
ここへ連れ出してくれたピーターが居なければツルオカ達に会えなかったから、
ピーターが神の使いかもしれないね」
ステイーブは本当に嬉しそうに鶴岡に話しています。最初会ったとき、短気そう
で、余裕のない男だと思った印象が、今は、ゆったりとした人物に変わっていて、
会社経営者の風格を十分感じられるようになっています。「男の自信」がこれほ
どまでにその人を変えるものかと、鶴岡はまざまざと見せつけられて、感嘆して
います。

「明後日、ピーターの奥さんと入れ違いに私は帰国する予定で、明日は一日釣り
を楽しむ計画だが・・・
ついては、お二人を釣りに招待したいのだが・・、どうだろう・・・
今日のお礼の意味もあるし、それ以上にお二人とはこのまま別れたくない気持ち
が強くて、ぜひ都合をつけて欲しいのだが」
ステイーブはかなり真剣に鶴岡に頼み込んでいます。鶴岡達は元々しっかりした
予定がなくて、明日はテニスか、ゴルフをやるつもりでいたのです。鶴岡は、由
美子と相談して返事すると言いました。
「20フイートのボートを借りていて、沖に出る計画だよ・・、
明日の朝、5時30分ごろに自宅に迎えに行くよ、釣具は勿論、ウインド・ブ
レーカーや防寒服も準備してあるから、何も準備しなくても良いよ、身体一つで
構わないから、都合が悪ければそれまでに返事をくれれば良い、何も連絡がなけ
れば、迎えに行くから・・、それで良いね・・・」
すっかり元気な、出来る男に戻ったステイーブはてきぱきと明日の計画を取りま
とめました。

由美子は鶴岡の話を聞いて、ゴルフ場でいいように遊ばれたのは、ステイーブの
治療のためだと知って、少し不満そうですが、そのおかげでこれからはとても経
験できそうも淫らな絡みが出来たのだから、彼らに感謝してもいいと思い直して
います。そして、明日は洋上の密室に男三人、由美子一人ですから、今日の程度
ではすまない過激なことになると今から身体を潤ませています。鶴岡はそんな由
美子を横目で見ながら強い酒を一気に喉に流し込んで、明日が早いから、と言っ
て立ち上がりました。由美子が嬉しそうに鶴岡の腕に縋っています。二人はもつ
れるように二階の寝室に向かいました。由美子は今日4人目の男を迎えるつもり
になっています。

由美子の冒険、オーストラリア編(33)  鶴岡次郎 投稿日:2006/09/04 (月) 20:33
本編を再開するにあたり今までの概略を説明します。
鶴岡夫妻は退任記念旅行でオーストラリアに来ています。二人はゴールドコース
トの近くに在る別荘地ポートアイランドにコンドミニアムを借りて気ままに過ご
しています。
別荘地内で隣人夫妻とひょんなことから乱交パーテイを開くことになったり、ゴ
ルフ場で知り合ったステイーブとピータに対して由美子は自分の身体を掛けてゴ
ルフの賭けをやり、二人の男とすっかり仲良くなりました。ステイーブは由美子
のおかげで長年悩んでいたED症状に改善の兆しが見えたことを喜んでいました。
こうしてすっかり意気投合した男三人と由美子は南太平洋での釣りに出かける約束
をしたのです。

4、 洋上

翌朝、玄関の呼び鈴がなり、鶴岡が玄関に出てゆくと、格子ガラス戸の扉の前に
ステイーブ立って居て、鶴岡に向かって手を上げています。外はようやく明るく
なった頃で、朝靄があたり一面に立ち込め、半袖では肌寒く感じるほどです。
ステイーブはショートパンツにウインド・ブレーカーを着ています。扉を開ける
とステーブが部屋の中に入ってきました。由美子は何十年来の知り合いのように
彼と抱き合って挨拶をしています。
由美子は白いミニ・スカートに赤いタンクトップのシャツで、ブラはしていない
ようです。この上にウインド・ブレーカー着ればお出かけの支度は完了です。
朝靄の中から、ピーターそして二人の婦人が笑顔を浮べて現れました。ステイー
ブが二人の婦人を鶴岡と由美子に紹介しました。

「ピーターの奥さん、カレア夫人と、僕の秘書、ミス・ミチコです」
カレア夫人は40歳前後、美智子は30歳を少し過ぎています。カレアは180
を超えるほどの長身で針金のように痩せていますが、表情が豊かで豊かな知性が
感じられる婦人です。美智子は由美子ほどの身長で、丸顔で笑顔が綺麗な日本女
性です。
「旅行会社の手違いでカレアとミチコが一日早くこちらに着いてね、それで二人
を連れてきたよ、今日は6人で釣りを楽しみたいと思っているが、良いかな」
ステイーブが鶴岡と由美子にそう紹介して、婦人二人が同行するがそれでも良
かったら一緒に来てほしいと言外に伝えています。由美子は多少がっかりしてい
ますが、鶴岡は異論有りません。

モーターウエイを一時間近く南へ登って、オークランド近くの港に係留してある
高速艇に6人は乗り込みました。20フイーとの高速艇は3段構造になっていて、
最上部が操舵室と船長の居室、2段目が甲板、そして最下段はキャビンです。8
人が楽に過ごせる椅子席の居間と、洗面所、トイレ、シャワーと8人分の寝台が
有ります。言ってみれば居室部分が少々手狭で、その代わり広いベランダを持っ
た2DKのアパートが船に載っている感じです。
ステイーブは船長帽を被り、全員の前に立って船中での注意を与えています。彼
はこの海に何度も来ていて経験豊富で、説明を聞いていても自信に溢れています。
ここから緯度線に沿って東に70キロの所にある魚場を目指すことになっていて、
片道約6時間ほどの航海です。そこでマグロを吊り上げるのが目標です。

快晴でほとんど無風、快適な航海が続きました。イルカの群れが高速艇と競争し
てどこまでも付いて来て、華麗なジャンプを何度も見せました。体長2メートル
ほどの大海亀も現れました。トビウオが鳥のように甲板に舞い降りてきました。
マンタもその大きな姿をゆったりと見せました。その気になれば30センチ級の
魚は入れ食いで釣れました。由美子を始め乗員は大騒ぎで魚たちの華麗なショウ
を楽しみ、甲板に跳ねるトビウオを手づかみで掴んでキャキャと騒ぎました。
鶴岡が得意の包丁をふるって刺身を造ると初めて生魚を食べるというカレアをは
じめ皆が美味しい、美味しいと皿の上にある刺身を総て平らげました。

男三人に女三人がほとんど裸体に近い身体を曝して狭い船内で過ごすわけですか
ら、食欲が満たされると異性の身体が気になり始めます。先ず久しぶりに会った
ピーターとカレアがキャビンに引きこもり、唸り声をあげ始めました。ピーター
達の辺りを憚らない声を聞いて二人の女、由美子とミチコがそわそわとし始めて、
デッキに座って釣りをやっている鶴岡の側に由美子がやってきて身体を擦りつけ
始めました。鶴岡の膝の上に乗った由美子は既にショーツを濡らしていて、この
場で鶴岡を受け入れるつもりのようです。
美智子は操舵室に居るステイーブの所に上って行って彼に寄り添っていましたが
彼がそれらしい反応を見せないのを知って、そっと彼から離れて一人デッキに
立って海を眺めています。そんな美智子の様子が気になるようで由美子は鶴岡の
膝の上に座って彼女を目で追っていましたが、何か思いついたようで膝を締めて
股間に入っている鶴岡の手を止めました。もう少しで由美子と鶴岡はその場で愛
し合うところまで来ていたのですが、鶴岡との絡みより大切な仕事が由美子を
待っていることに彼女は気が付いたのです。

「ねえ、悪いけど少し待って・・・、やはりステイーブはまだ本物でないのね、
私、彼の所へ行くわ、貴方、美智子さんを、ね・・」
由美子が鶴岡の耳に囁き、やや淫蕩な目で鶴岡を見て笑みを浮かべました。鶴岡
が頷くのを確かめて、由美子は立ち上がりデッキから操舵室に登ることが出来る
梯子の手すりに手をかけ、鶴岡を振り返り彼女はまたにっこり笑いました。
女が抱けない状態に居る男をみて、そのまま捨てておくことなど由美子にはどう
しても出来ないことなのです。結果はともかく由美子は女の意地を掛けて、ステ
イーブを攻めるつもりです。鶴岡も由美子のその気持ちを理解して側面から支援
する体制です。
由美子が操舵室に通じる梯子上り始めると、由美子の黄色いショーツがミニス
カートの陰に見え始めました。それはわずかな布が前を被っているだけのもので、
腰に位置にある結び目を解けば一瞬の内にその部分が露になるもので、ほとんど
ショーツの役目を果たさず、ただその部分の淫猥さを強調する役目しか有りませ
ん。


由美子の冒険、オーストラリア編(34)  鶴岡次郎 投稿日:2006/09/05 (火) 11:39
「静かな海ですね・・・・、こちらではもう長いのですか」
鶴岡が声を掛けると美智子がゆっくりと振向きました。眼に涙が溢れています。
「ステイーブと二日前にゴルフ場で知りあい、初対面の私を気に入ってくれて、
なぜか彼がいろいろ話してくれました。別れた奥さんの話とか、会社の事など、
10年来の友人に接するように私に話してくれました」
デッキの手すりに手を掛けて、美智子と並んで海を眺めながら鶴岡はゆっくり
と美智子に話しかけました。
こうして並んで話していると美智子から由美子に似た雰囲気とほのかな香が
漂ってきて、鶴岡は美智子に親しい気持ちを持ち始めています。

美智子は髪の毛をショートにカットしていて、瞳が大きく、それがいつも濡れ
ているようで、崩れ落ちるようなか弱い印象を見る者に与えます。白いタンク
トップのシャツに白のショートパンツで、それだけが彼女の存在を主張してい
るように豊かな胸が前にせり出しています。
「貴方は当然知っていますよね、ステイーブの悩みを・・」
美智子が大きな瞳を鶴岡に向けて瞬きもしないでじっと見つめて、そして、
ゆっくり頷きました。美智子の表情から彼女がステイーブを深く愛しているこ
とを鶴岡は察知しました。

「彼は男同士の心安さからか、そのことまで初対面の私に話してくれました。
勿論、親友のピーターも彼のことを知っていて、今度の旅行に彼を連れ出した
のはその治療が目的だったのです。そして、彼の治療が目的で、ピーターは私
の妻をステイーブの見ている前で抱きました。ピーターのこの荒療治が効いた
らしくて、何年ぶりかで興奮したとステイーブが私に言っていました、
ステイーブはピーターと妻の絡みを見て、男を取り戻すきっかけを掴んだよう
です」
美智子が驚きの表情で鶴岡を見つめています。

「先ほどから貴方とステイーブの様子をずっと見ていて、彼がまだ貴方に手を
出せないでいることを知って、妻がステイーブの所へ行きました。
昨日、由美子の乱れた姿を見て、ステイーブが何かをつかんだことを知ってい
て、由美子はそれを再現させるつもりのようです」
美智子はもう驚きを通り越して、当惑に近い表情で鶴岡を見つめています。由
美子と鶴岡がそこまでステイーブに肩入れしていることが信じられない様子な
のです。鶴岡は美智子を見て頷き、黙って視線を操舵室に向けました。美智子
も鶴岡の視線に連られてそちらを見ています。

操舵室の窓に由美子とステイーブの上半身が透けて見えます。由美子はすでに
シャツを剥ぎ取られて、小ぶりの乳房を露にして上半身裸のステイーブに抱き
しめられ、激しく唇を吸われています。美智子は複雑な表情で抱き合う二人を
見ています。
「由美子は昨日から続けている治療の最終仕上げを今日するつもりです。貴方
さえ良ければこのまま由美子に治療を続けさせますが・・・、どうしますか」
美智子はじっと二人の姿を見つめていて、そして暫くして、心が決まった様子
で鶴岡を真っ直ぐに見つめて、ゆっくりと頭を下げました。鶴岡が手を伸ばし
美智子抱きしめ唇を合わせました。美智子がそれに激しく反応しています。

由美子が操舵室の扉を開けて、笑顔を浮べて操舵室に入ってきた時、彼女の半
裸に近い姿を見て、そして悩ましい由美子の香を嗅いだその瞬間、ステイーブ
は下腹部に盛り上るものを感じ取りました。昨日ゴルフ場で感じたあの高まり
を体が覚えていたのです。
先ほど美智子がこの部屋へやって来た時、彼女の気持ちが痛いほど判り、ステ
イーブは今日こそ彼女を抱きたいと焦り、そのはやる気持ちが彼を萎ませたの
です。由美子の場合、ステイーブには焦りはなく、感じるままに行動できる安
心感がステイーブの男を立てたのです。昨日ピーターと絡み散々に見せ付けら
れた淫らな由美子の姿を思い出し、そして彼女の香に彼の身体が反応したので
す。

ステイーブは迷わず船を停止させ、フローテイングアンカーを下して船を固定
すると、由美子に歩み寄り彼女をゆっくり抱きしめました。
彼の下腹部はもう由美子がその高まりを肌で感じるほどです。男は由美子の露
出した肩から首にゆっくり唇を這わせながら、タンクトップのシャツを剥ぎ取
り乳房をあらわにして、その乳房に舌を絡めて、手をスカートの下に伸ばし、
ショーツの紐を解き放ちました。黄色の小さな布きれが由美子の足元にはらり
と落ちました。ステイーブの指が由美子のそこに届き、その部分が驚くほど溢
れていることを察知しました。数年ぶりのことだとステイーブは感慨を込めて
ゆっくりとその感触を味わっています。

そこはまだ十分でないものの、由美子が添えた片手に余るほどの存在感を見せ
ています。由美子は男の唇をゆっくり外して、にっこり微笑んで、その場に跪
き、ショートパンツをショーツごと一気に下ろしました。やや下を向いている
男根が久しぶりに女性の前に現れました。由美子はやさしくそれを咥えて、
時々ステイーブを見上げて微笑んでいます。ステイーブが由美子の頭を優しく
撫ぜています。

男が女を抱き上げ、操舵室に備えられている船長用のベッドに女を横たえまし
た。女はベッドの上で両手両脚をいっぱいに開いて男を見つめて微笑んでいま
す。男根を咥えていた女の唇が充血して、濡れた頭髪が額に張り付いています。
男が由美子の足元に腰を下ろしました。その視線は由美子の全身を舐めるよう
にさまよっています。由美子はゆっくり片脚を持ち上げて、その足先を男の肩
に置きました。由美子の亀裂は愛液をコンコンと噴出しながら、ほとんど男の
顔に接するまでに接近して、その部分をいっぱいに広げています。男がゆっく
りとその部分に顔を埋めています。そこを啜り、舐める音が狭い操舵室内に淫
靡に響いています。

「ステイーブ、来て、来て、もう我慢できない」

由美子の冒険、オーストラリア編(35) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/06 (水) 15:32
「ステイーブ、来て、来て、もう我慢できない」
ステイーブがゆっくり由美子の脚の間に膝を着き、彼女の両脚を持ち上げ肩に担
ぎ上げ、ゆっくり腰を沈めました。静脈がくっきりと浮かび出た生白い男根がや
や色付いた亀裂に吸い込まれています。陰茎に絡まり、その濡れた感触にステ
イーブはうっとりとして眼を閉じています。腰を止め、全神経をそこに集中して
久しぶりに遭遇した女のその部分を感じ取ろうとしています。
由美子はゆっくりとその部分の筋肉をうごめかせ始めました。ハワイで女神の降
臨を受けて以来由美子はその気になればその部分の筋肉をかなり自在に操れるよ
うになっているのです。

「ああ・・、いいね、これだよ、やっと出来た・・、6年ぶりだ・・」
ステイーブの目から涙が溢れてそれが由美子の乳房に滴り落ちています。由美子
はステイーブの様子を見つめながら、膣壁をさらに律動させました。男根が膣壁
を圧倒するように膨張しています。彼のフィニッシュが近いことを悟った由美子
は膣壁の律動を止めました。
「ステイーブ、フィニッシュは美智子さんの中でね・・・、
ねえ・・、そうしてちょうだい、美智子さんが下で待っているのよ」
ステイーブは由美子の言葉を聞いてようやく由美子の心遣いと友情に気が付いた
ようです。彼はゆっくり頷いて、男根を由美子の中から抜き取りました。

デッキの上では、両手をデッキに着いた美智子の背後から鶴岡が挿入を果たし、
さかんに腰を使っています。二人とも既に全裸になっています。美智子は顔をゆ
がめて、かなり高い声で悲鳴を上げています。彼女の股間から愛液があふれ出て
デッキに音を立てて落ちています。既にそこは小さな水溜りができています。
美智子はあたりを気にすることなく大きな悲鳴を上げて、久しぶりの男根を思う
存分味わっています。
操舵室から鶴岡と美智子が絡む様をステイーブと由美子が見ています。

「あら・・、美智子さんと鶴岡が・・・・、美智子さんもずっと我慢していたの
ね、ステイーブ、美智子さんを許してあげてね」
「由美子、許すなんて、ミチコに辛い思いをさせたのは僕だから、今日、鶴岡と
ピーターに僕からお願いして、ミチコを抱いてもらうつもりだったのだよ」
ステイーブが微笑んでゆっくり首を振っています。そして由美子を抱きしめ、軽
くキッスしました。
「そう、ステイーブ優しいわね、私、美智子さんをここへ呼ぶから・・・、
ねえ、ステイーブ、無理に成功させようと思わないでね、彼女も貴方のことを良
く知っているから、失敗しても何も問題ないのよ、私の時と同じ様に気楽にね、
内の旦那だって、いざとなると三度に一度は何も出来ないのよ、ときどきダメに
なるのは仕事の出来る男の宿命よ、女は好きな人に抱きしめられるだけで、それ
で十分満足するのよ、忘れないでね」
ステイーブが笑顔で頷くのを見て、由美子は全裸のままで梯子に足を掛けて降り
始めました。股間からあふれ出た愛液で大腿部がじっとりと濡れていて、それが
陽光を受けてキラキラ光っています。大胆にステップを踏む由美子の股間は露に
なっていて、ステイーブの男根で引き出されたサーモンピンクの内壁が亀裂から
はみ出ているのが良く見えます。

鶴岡と美智子が絡んでいる側に由美子が立ちました。二人は夢中で絡んで居て、
由美子に気が付きません。
「貴方、最後まで行かないで、それは私に残しておいて欲しいわ・・・」
由美子の声に美智子が先ず気が付いて悲鳴を上げました。その瞬間、鶴岡は美智
子の強い締め付けを受けて、思わず唸り声を上げています。
「ああ・・ん、由美子さん・・、ごめんなさい・・、こんなつもりではなかった
のよ・・、ああ・・ん」
「良いのよ、美智子さん、私もステイーブに抱かれてきたのよ、これでお相子よ、
ステイーブも、ほら、あそこで見ているわ」
鶴岡の男根を後から受け入れた姿勢のまま美智子は操舵室の方向に視線を移して
います。操舵室のドアーが開いていて、そこに全裸のステイーブが立っています。
そして彼の股間には男根が隆々としています。ステイーブは美智子に笑顔で手を
振っています。

美智子が立ち上がりました。後ろにいる鶴岡が慌てて身を離しています。美智子
は我を忘れた状態でステイーブを見あげています。鶴岡の肉棒がそこから去った
ことにも気が付かないようです。
これまでに何度も美智子はステイーブと抱き合い、そのつど不成功に終わってい
たのです。美智子はそれでも良いから結婚しようと彼に迫ったのですが、ステ
イーブはこんな状態の男と一緒になっても先は見えていると言って、頑なに美智
子の愛を拒否してきたのです。そのステイーブが元気な姿を見せているのです。
美智子は夢を見ているような気分です。美智子は由美子の両手を握り、眼を赤く
して感謝の気持ちで彼女に頭を下げました。ステイーブを立ち直らせたのが自分
でなくて、由美子であることもそんなに気になりません。ステイーブが長い間悩
んできたのを知っている美智子は自分のことより、とにかくステイーブが元気に
なってくれたことがうれしいのです。

「彼、あなたを待っているわ、私の中で逝かないで、あなたを待っているのよ、
さあ、急いで・・・」
美智子はコックリ頷いて由美子を軽く抱きしめ、側でニコニコ笑っている鶴岡に
キッスをして・・・

由美子の冒険、オーストラリア編(36) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/07 (木) 11:08
「彼、あなたを待っているわ、私の中で逝かないで、あなたを待っているのよ、
さあ、急いで・・・」
美智子はコックリ頷いて由美子を抱きしめ、そして側でニコニコ笑っている鶴
岡にキッスをして、梯子の側に駈けより、梯子に足を掛け、上り始めました。
見上げる鶴岡の目に、美智子の亀裂が余すところなく曝されています。亀裂か
ら愛液が滴り落ち、デッキに飛び散っています。美智子は上を見て、梯子を
上っています。操舵室からステイーブが身を乗り出すようにして、美智子に手
を差し伸べています。彼の股間は十分な状態を保持しています。

「美智子さん、焦らないで、ゆっくりよ、彼を追い詰めないでね、少し勢いが
なくなったら、口でやさしく吸うと良いわ、その時玉をね・・、優しく手で摩
るのよ」
由美子が美智子の背中に日本語で語りかけました。ステイーブには由美子の声
が届いていても、その意味が判らないはずです。美智子が振向いて頷いていま
す。美智子の裸体が操舵室の中に消え、入口の扉が閉められました。

「美智子さん、案外簡単に貴方を迎えたのね、彼女が貴方を受け入れるとは思
わなかったわ、驚いたわ・・。でもそれで良かったのね、あなたに抱かれてい
るところを見られて、私を抱いたステイーブに文句が言えなくなったわね、そ
れにしても貴方、私が側に来たのも判らないほど夢中になっていたわね、そん
なに美智子さん良かったの、憎らしいわね」
由美子が鶴岡の男根を強く握り締めて、笑いながら彼をなじっています。鶴岡
に抱かれて居るところを由美子に見られたことで、美智子はステイーブと由美
子の仲を抵抗なく受け入れることが出来たのです。勿論由美子は鶴岡がその目
的で美智子を抱いたと気が付いていました。それでも由美子は今後のために一
言釘を刺しておいたのです。
鶴岡は由美子の恨み言を聞き流しながら、彼女の片脚を持ち上げ、立居で挿入
を果たしました。由美子も鼻を鳴らしながらそれに応じています。二人は挿入
したままデッキの上に倒れこみました。

それから暫くして操舵室から美智子の悲鳴が聞こえてきました。ステイーブが
ようやく美智子の中に入り込んだようです。
デッキの上で上になり、下になりして絡まりあう由美子のうめき声と美智子の
悲鳴が絡まりあって、海原に吸い込まれています。日はまだ高く、海面は鏡の
ように凪いでいます

目的にしたカジキマグロは釣れませんでしたが、冷凍庫に入りきれないほどの
魚が釣れました。そして何よりもステイーブがかなり回復してきたのが大きな
成果です。
ステイーブの治療のためともう一つの目的もあって、男達を刺激することを決
めた女たち三人は、相談して、揃って特別の装いを着けています。わずかな紐
状の前布が股間を被っているショーツを穿き、男性用のTシャツをその上から
着て、船内で過ごすことにしたのです。ゆったりとしたシャツから乳房がこぼ
れ、脚を組んで椅子に座ると亀裂の大部分が見え、そこが露出されているより
卑猥な眺めになります。女達のお色気攻勢でステイーブは完全に立ち直りまし
た。勿論、鶴岡とピーターはそんな女達を見ていきり立っていました。

ステイーブがいつでも可能になったので、6人は話し合い、女三人がその気に
なれば彼女たちが自由に男を選べることをとり決めました。
こうして帰りの船旅は男達がハンドルを交代で握り、6人は入り乱れて絡みを
堪能することになりました。最初の内こそ、女たち三人を抱けるので男達が攻
勢でしたが、絡みはじめて2時間を過ぎた頃に鶴岡が先ず脱落して、継いでス
テイーブが落ち、ピーター一人が頑張る状態になりました。女達は余裕で男三
人に抱かれていました。
夜遅く港に着いた時、男達は車を運転する気力も体力もなくなっていて、女た
ちが交代でボックスカーを運転して帰路につきました。
「また、こんな船旅がしたいわね」
車中、由美子が楽しそうに言うと、カレアと美智子が笑顔で頷いていましたが、
男達は元気なく下を向いていました。50男である三人の本音は、今度こうし
た船旅をする時は、屈強な若者を連れてくる必要があると思っています。

由美子達が日本に帰って暫くして、ステイーブと美智子が婚約したとの連絡が
入りました。そのステイーブの手紙に美智子の自筆でステイーブがすっかり元
気になったこと、ほとんど毎日楽しんでいるとの日本語の追伸文がしたためら
れていました。鶴岡は同年代のステイーブ思い、彼の身体を心配してそれを思
わず口に出して、由美子に笑われました。
いずれステイーブ夫妻とピーター夫妻は日本に来ると言っており、由美子は美
智子、カレアとメール交換してその時の計画を今からあれこれ楽しんでいます。

由美子の冒険、オーストラリア編(37) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/08 (金) 11:26
5  「土ボタル」見学ツアー

由美子夫妻は地元の観光会社が企画する日帰りのツアーに参加することにしまし
た。夜7時に鶴岡達をホテル前でピックアップしたマイクロバスは市内外のホテ
ルをぐるぐる回りその玄関で待っている観光客をピックアップして、郊外のレス
トランへ8時頃に着きました。そして大きな円形のテーブルで今日集まった観光
客が仲良く食事をすることになりました。
全員日本人で、鶴岡夫妻を含めて5カップル、10名です。新婚旅行中の若い
カップルが二組、看護士姉妹、そして由美子が成田で注目した中年の夫人と若い
男性のカップルです。
同じ日本人とはいえ、たまたま短時間のツアーで一緒になった仲ですから、最初
から食卓は不自然な雰囲気に包まれていました。たまりかねた鶴岡が年の功で、
看護士姉妹に声をかけ、その話に二組の新婚夫妻が乗ってきて、食事の内容も充
実していたこともあって、次第ににぎやかな打ち解けた場になったのですが、年
の差のあるカップルは二人きりの世界に入っていて、その場に溶け込もうとしま
せんでした。

食事を済ませると30名ほどの団体観光客を乗せた大型バスがやってきて、鶴岡
たち10名はそのバスに乗り込みました。そのバスが目的地に向けて出発した時
は夜9時を過ぎていました。これから一時間半ほど内陸に向かって入り込むこと
になります。
ヘッドランプが片道一車線の狭い道路を照らし出す中をバスはかなりの高速で走
りました。昼間であれば、牧場が広がる綺麗なところだとガイドは説明していま
したが、観光客のほとんどは昼間の疲れでぐっすり寝込んでいて、鼾さえあちこ
ちから聞こえてきます。鶴岡夫妻の前席にあの疑惑のカップルが座っていました。

「タッチャン・・・、ダメ、ダメよ、ああ・・ん」
婦人が押し殺した声で若い男の悪戯をたしなめています。由美子は勿論気が付い
ていて、興味津々の様子で前に身を乗り出しています。
「兄さん、いつ来るかな・・・、僕達がここに居ることに気が付いているよね」
「ああ・・、ダメ・・、そこはダメ・・、後でね、ね・・・、ああ・・ん
あの人、来るもんですか・・、ああ・・ん、そこがいいわ
あの人、案外、気が付いていないわよ、来ないと思うわ・・・・、
ねえ・・、我慢できなくなったわ・・、こうするから・・ほら・・」
女が座ったまま体を横に捻っている様子で、鶴岡夫妻の前にある背もたれが女の
動きにつれて揺れています。シートと衣服がこすれあう音が暫く続いて、突然女
の押し殺した呻き声がしました。その瞬間、由美子が鶴岡の膝を強く握り締めま
した。鶴岡は前に居る二人に代わって辺りを見回しています。幸い周りは中年過
ぎの団体客が取り囲んでいて昼間の疲れでぐっすり寝込んでいます。この様子で
は少々の音には気が付かないと鶴岡は安心しています。

「ああ・・ん、タッチャン・・、もっと・・・、いいわ・・ムム・・・・」
女のかすれた声が密かに洩れてきます。抑えても、抑えても、抑え切れない忍び
声で、身を前に乗り出し聞き耳を立てている由美子がやっと聞き取れる声で、む
しろ由美子の出す荒い呼吸音の方が鶴岡には良く聞こえるほどです。
猫が皿を舐めるような音さえ由美子は聞き取っています。そして、それが20分
も続いた時、男の低い呻き声がして、女が深く息を吸い込んで、そこで二人の動
きはばったり止まりました。快調に走る車の音だけが車内に響いています。由美
子がほっと肩で息をして、鶴岡に体を押し付けるようにして背もたれに身体を戻
しました。その瞬間、由美子の強い女臭が鶴岡をムワーと襲いました。

「悲しいわね・・、この先、二人はどうなるのかしら・・」
由美子が鶴岡の耳に唇を押し付けて囁いています。二人の会話と成田で垣間見た
二人の不思議な行動から推測して、由美子は二人の関係を自分なりに作り上げて
います。そして不倫の恋路の破局が由美子にも見えるのでしょう。束の間の快楽
に悶える二人に由美子は感情を高ぶらせながらも、彼等に同情を寄せています。
不倫の恋の魔力とその辛さを由美子は良く知っていてとても他人事だと笑ってい
られない心境なのです。

10時過ぎにバスは目的地に着きました。深い原始の森に囲まれた広場に観光客
は降り立ちました。そこは深い霧に包まれ、数メートル先の立ち木さえ見えませ
んが広場を照らす白色灯の光がキリに散乱して、あたりは白く輝くベールに包ま
れたようで、夢世界に到着した感じです。目が慣れてくると既に数台のバスが駐
車している黒い影が見えます。
10名毎にグループを作りガイドの後に続いて鶴岡たちは狭い階段を下り始めま
した。ビニール製の黄色いレインコートを着て、懐中電灯を手にして、幅50セ
ンチに満たない狭い山道をゆっくり下ります。さすがに歩道は完全に舗装されて
いて、谷側には手すりが有り安全は確保されているのですが、暗闇で、その上懐
中電灯は足元しか照らせないことになっているので、観光客たちは声を潜めて
ゆっくりと山道を下ってゆきました。谷川の水音が聞こえる位置まで下りてくる
と気温が下がって、靄がさらに濃くなってきました。

「あちらをご覧下さい・・・」
若い女性ガイドの張りのある声が響き、眼を凝らすと、山側の暗闇に点々と蛍光
色の小さな光が見えます。まさにホタルそのものです。ただホタルと違って、単
調に光っているだけでそこには光の瞬きは有りません。そこから、山道を1キロ
も歩くとネイチャーブリッジ(自然橋)と呼ばれる洞窟に着きました。ここが目
指す場所です。

由美子の冒険、オーストラリア編(38) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/09 (土) 23:51
暗闇に光る蛍光の正体はオーストラリアとニュージランドの限られたところにの
み住むグローワーム(光る虫)と呼ばれる昆虫です。彼らは湿度90%以上、太
陽光の届かない場所にしか生息できなくて、強い光を浴びると死滅すると思われ
ていて、懐中電灯の光を照射することも禁じられています。
夏の初めに孵化して、全身がほぼ透明な体長3センチほどの幼虫になり、体から
粘液を出し、蜘蛛の糸に似た罠を張り、体を蛍光させて小さな昆虫を呼び寄せ、
それを捕獲して食するのです。夏の終わりに脱皮して幼虫から蛾に変身するので
すが、その時、食事をする機能を総て捨て去っていてただ生殖能力だけが残され
た体に彼らは変わります。そしてわずかな時間を惜しむように命を掛けた灼熱の
恋をして、産卵を済ませると彼等の命は尽きます。

洞窟に入る前に、ガイドの合図があるまで決して洞窟の天井を見ないように注意
された観光客たちは洞窟の中央に集まって、忠実に地面を見つめていまや遅しと
ガイドの合図を待ちます。そして一斉に上を向いた瞬間、どよめきがあたりにこ
だましました。満天の星空でさえこれには敵わないと思えるほど、洞窟の天井一
面に虫たちが命の光を燃やしていました。そこはまさに小宇宙です。
「悲しいわね、あんなに綺麗に輝いていて、成虫になったら食べ物も食べないで
恋をするのね、そして恋の終わりと同時に短い生涯を終えるのね・・・
ほら・・・、あの二人ここでも・・・」
鶴岡に囁く由美子の視線の先に暗闇でひっしと抱き合うあのカップルが居ました。
二人のシルエットが土ホタルの光に浮かび上がっています。彼らもまた愛し合う
時の短さを知っていて束の間の交情に命を燃やして居るのです。

帰りのバスの中ではほぼ全員が深い眠りに陥りました。鶴岡夫妻の前に居るあの
カップルも、すやすやと眠っています。鶴岡は由美子の寝息を聞きながら、土ホ
タルの一生を考えていました。総ての生き物がそれぞれにこの世に生きる大切な
意味と目的を持っていると言われていますが、土ホタルの場合その意味と目的は
何処にあるのか鶴岡は考えているのです。
「お兄さん・・、許してください・・・・」
前の席にいる若者がかなり高い声を出しました。夢を見ているのでしょうそれっ
きり若者は声を出さず眠り込んでいます。由美子も鶴岡の肩に頭をつけてすやす
やと眠っています。

深夜を過ぎた頃市街にバスが戻ってきました。団体客がぞろぞろと降り、そして
それぞれのホテルに今日知り合ったカップル達が名残を惜しみながら手を振って
降りて行きました。おそらくはもう会うこともない人達ですが、悲しいばかりに
きれいな土ボタルを見た後、人々は人恋しくなっているようでホテルの玄関に
立って去っていくバスにいつまでも手を振っていました。由美子は少し眼を赤く
して手を振って彼らに応えています。最後に残ったのは前の席にいる例のカップ
ルと鶴岡夫妻です。そして、そのカップルもあるホテルの前で降りました。

ホテルの入口に一人の中年男が立っていました。バスから降り立った二人は直ぐ
その男に気がついたようで、バスの中から見ている由美子達にも二人の驚く様子
が良く判りました。二人は覚悟を決めたようで頭を垂れてその男の前に近づきま
した。若者が何事かその男に言っています。その瞬間男の右手が動いて若者がそ
の場に倒れました。女が悲鳴を上げています。
由美子が思わず立ち上がろうとするのを鶴岡が押さえました。涙を浮べて振り返
る由美子に鶴岡はゆっくり首を振りました。そしてバスはゆっくりそのホテルか
ら離れて行きました。鶴岡が振り返ると中年男が先に立ち、その後をぐったりし
た若者に肩を貸して歩く女の姿が映りました。これからホテルの部屋で繰り広げ
られる修羅場をあのカップルはどう切り抜けるのか、鶴岡の気持ちは重くなって
います。
「あの二人の夏は終わったのね・・、どうなるのかしら・・」
由美子が涙で濡れた瞳で鶴岡を見つめて、独り言のように囁きました。

こうして土ホタルツアーは切ない思い出を残して終わりました。ただ、あの地の
環境が守られる限り、来年もまた、新たな光があの洞窟に点ることは確かです。
そうあって欲しいと鶴岡は念じました。かよわくて、その存在がどれほどの意味
を持っているのか判りませんが、彼らもまたかけがえのない地球の宝なのです。
「ねえ・・・、あの二人、来年は無理でも、いつかきっとここへ戻ってくるわ、
私、それを信じているのよ」
「うん、そうあってほしいね、その時、二人は晴れて夫婦になっているだろうね」
由美子が少し寂しい笑顔を浮かべて鶴岡に同意を求めています。鶴岡が小さく頷
いて由美子をそっと抱きしめました。鶴岡達がコンドミニアムに着いたのは深夜
の2時を回っていて南十字星が西に大きく傾いていました。

由美子の冒険、オーストラリア編(39) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/10 (日) 15:20
6  ゴールドコーストの誘拐事件 

鶴岡達のコンドミニアムからゴールドコーストまでは車で30分の距離で、その
気になれば毎日でもそこへ出かけることが出来たのですが、好んで海辺に出る習
慣が若い頃から鶴岡夫妻にはありません、それでゴールドコースへも暫く脚を向
けなかったのですが、世界的に有名な海岸を訪問しないのは失礼にあたると由美
子が言い出して、ある日、昼近く二人揃ってそこへ出かけました。
砂浜に沿った道路に車を駐車して、公衆洗面所で水着に着替えて、二人は久しぶ
りに海に出ました。

水平線から水平線まで白い砂浜が延々と続いていて、かなりの人出はあるのです
が、日本の海岸で見るような混雑とは無縁の景色がそこに広がっていました。
海水を透して白い砂地が良く見え、1キロほど沖に出てもまだ水面が胸の辺りに
止まっているほどの遠浅で、さすがに世界的な海水浴場と呼ばれるだけのものが
ここにはあります。ただ、遮るものもなく太平洋と直接繋がっているこの海岸で
は静かの時でも、腰ほどまでの海面がせりあがって一気に頭を超えるほどの波が
押し寄せてくることがあります。泳ぎが不得意な者には危険ですが、慣れるとそ
の変化が面白くて、鶴岡と由美子は童心にもどって時間の経つのも忘れて波と戯
れていました。

鶴岡の足先に異物が当たり、海面を透かすと栗色の髪の毛が目に入りました。急
いでそれを抱き上げ、彼は夢中で海岸に向かって走りました。腰ほどまである海
水が鶴岡の走行を妨害して早く走ることが出来ません、それでも鶴岡は懸命に走
りました、両手に抱いた小さな生命が託されていると思うと彼の身体は不思議な
力を得て超人的に動きました。もう限界だと鶴岡が思った時、太い手が伸びてき
て力強くその子を鶴岡の手から奪い取るようにして抱き上げました。
「OK、後は私に任せて・・」
高台で見張っていたレスキュー隊の一人が鶴岡の異常な姿を発見して駆けつけた
のです。鶴岡はヘナヘナとその場に腰を落し、そのまま大の字になって倒れこみ
ました。。周りに人垣が出来たのも知らないでその場に長々と身体を投げでして、
「口の中から心臓が飛び出すような思い」とはこのことなのだと鶴岡は自身の状
態を人事のように分析しながら、彼は全身を使って激しい息使いをしていました。

鶴岡の側で人工呼吸を施され、7歳ほどのその少年は直ぐに息を吹き返し元気な
声で泣き出しました。取り囲んでいた人垣がほっと安心した様子でざわめきが起
こりました、中には拍手する者さえいます。鶴岡はその様子を感じ取りようや
く身体を起こすことができました。数人の手が伸びてきて鶴岡に握手を求めてい
ます。鶴岡はその挨拶に応えながらまだしっかりしないぼんやりした頭の中で少
年が助かったことをようやく理解しました。

その少年が担架に載せられて救急車へ運ばれ、人垣も解けて平静に戻った砂浜に
座って鶴岡が由美子と一緒に一息ついています。そこへその少年の父親だと名乗
る50歳前後の男がやってきました。Tシャツとショートパンツ姿です。
男は鶴岡とレスキュー隊員の機敏な処置のおかげで息子が助かったことを鶴岡に
告げて、息子は検査のため母親が付き添って病院に行ったが、歩いて救急車に乗
ることが出来たほど回復していて、もう心配のない状態だと鶴岡に告げました。
これだけのことを先ず鶴岡に告げて、男は鶴岡の手を両手で握り涙を流していま
す。言葉に詰まってお礼の言葉が出ないのです。側にいる由美子も連られて涙を
流しています。

父親が少し眼を離した瞬間、高い波に少年が脚を掬われ流されたのです。少年は
一気に100メートルほど流されたようで、190センチ近い身長の、屈強なそ
の父親でさえ少年を救い出すことが出来なかったほど波の流れは速かったのです。
もし、発見が30秒遅かったら少年は命を落していたとレスキュー隊員がその父
親に言いました。
「妻と一緒になって波に浚われた子供を夢中で捜していたのですが、何処にも見
当たらなくて、途方にくれてふと海岸の方に眼を向けた時、100メートルほど
先であなたが子供らしいものを抱えて岸へ向かって走っているのを見つけました。
私も直ぐ貴方の後を追いましたが、あなたの走るスピードが速くて追いつくどこ
ろか、どんどん距離が離れて行きました。私は貴方の走る姿を見ながら、泣きな
がら祈っていました・・・貴方が神の化身だとその時信じました」
その父親は、その時の様子を思い出したらしくまた涙を出し、それを拭いながら
話しています。鶴岡夫妻も二人の娘を持つ親ですからその父親の気持ちが痛いほ
ど判りました。由美子はまたもらい泣きしています。

お礼をしたいから海岸の近くにある自宅にぜひ来て欲しいというその男の申し出
を鶴岡は丁寧に断りました。男は名刺を鶴岡に差し出し、この地に滞在中ぜひ一
度は訪ねて欲しいと何度も繰り返し、これから病院に行くと言ってその場を離れ
ました。名刺を貰っても多分ここを訪ねることはないだろうと思いながら鶴岡は
名刺の内容に眼を走らせました。その男は経営者らしくプレジデントの肩書きが
有りました。当然のことながら、鶴岡の知らない会社名です。海岸を出て、車で
コンドミニアムに向かう頃には鶴岡の記憶からその会社の名前が消えていました。

由美子の冒険、オーストラリア編(40) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/11 (月) 15:55
ゴールドコーストで人命救助をしたその夜、コンドミニアムの電話が珍しく鳴り
ました。てっきり日本に居る娘からの長距離電話だろうと思って受話器を取り、
弾んだ声で返事をした鶴岡の耳に聞き覚えがない若い女の声が聞こえてきました。
その女性は柿崎歌子と名乗り、土ホタル・ツアーで一緒になった看護士だと自己
紹介し、ツアー会社から鶴岡の電話番号を聞きだして連絡して来たと言いました。
鶴岡はレストランで隣り合わせになった看護士姉妹を思い出していました。姉は
30歳中ごろで、妹は30前の年で、二人とも独身だと言っていました。看護士
だけに人当たりが良く、飛びぬけて美人ではなかったのですが、二人ともさわや
かな印象の女性だったと鶴岡は思い出しています。

「姉の麻衣子が、今日で二日もホテルに帰らないのです。心配でホテルの人に相
談して地元の警察の人にも話を聞いていただいたのですが、犯罪に関係している
と断定できないし、二日間では行方不明者として手配することも出来ないと言わ
れて、暫く待つ以外方法が無いと言われました。それでも、心配で、心配で、鶴
岡さんのことを思い出して電話してしまいました」
歌子は気丈にも泣かないで話していますが、鶴岡はその悲しみを受話器から十分
感じ取ることが出来ました。鶴岡はその場で決断して由美子と一緒に歌子のホテ
ルを訪ねることを彼女に伝えました。既に夏の太陽が沈んであたりに夕闇が迫っ
ている時間でした。

ホテルの部屋に鶴岡夫妻が入ると歌子はものも言わず由美子に抱きついて、大き
な声で泣き出しました。異国の地で、ほとんど言葉も通じない状態で彼女なりに
頑張り、二日間何とか耐えて来たのですが鶴岡と由美子の顔を見て今までの緊張
の糸がプッツリと切れたのです。
ソファーに歌子を連れて行き由美子は彼女を抱きしめ、全身をゆっくり撫ぜてい
ます。そして由美子は歌子を抱いたままの姿勢で鶴岡を呼び、彼の耳にルーム
サービスで消化の良い食事を取り寄せることを伝えました。三日前に見た歌子に
比べてげっそりと憔悴していて、彼女がこの二日間ほとんど食事も睡眠も十分に
とっていないことを由美子は察知したのです。
由美子に抱かれて十分泣き、温かいスープと卵サンドイッチをお腹に収めると歌
子は見違えるように元気になりました。

土ボタル・ツアーの翌日、二人で市内の繁華街に出かけてお土産店や、ブティッ
クをひやかして歩き、表通りから少し奥まった薄暗いブティックに入るまでは二
人一緒だったのですが、妹の歌子が友達に約束をしたお土産を思い出し、そこで
姉と別れて別行動を取ったのです。
麻衣子は何着かの試着衣類を手にして笑顔で妹を送り出し、この店には不似合い
に見えるほど厚い木製の扉を持った試着室入りました。そして麻衣子がこの試着
室から出てくるのを見た人は誰も居ませんでした。

お土産を買ってそのブテイックに歌子が戻ったのは二人がその店で別れてから3
0分後でした。姉の麻衣子はそこに居なくて、手まねで歌子が店員に尋ねると、
どうやら麻衣子はその店を出た様子なのです。日本でもこうした経験をしている
ので、麻衣子が先にホテルに帰ったものと思い、歌子は周りの店で一時間ほど時
間をつぶしてホテルに戻りました。その時、夜の9時を過ぎていたのです。
その夜、麻衣子は帰りませんでした。この時点でも、麻衣子が日本に居る時と同
じ様にボーイフレンドが出来て何処かに泊まったと歌子は思っていました。
二人の姉妹は親元から離れて2DKの公団住宅に住んでいて、比較的自由な生活
をしているのです。二日目の午後になっても麻衣子は帰ってきませんでした、こ
こへ来て歌子は姉に何か異常が起こったと判断してホテルの係りと相談して警察
に届け出たのです。

ホテルも警察もそれなりに親身に相談に乗ってくれましたが、女性とはいえ40
歳近い大人が二日間帰宅しないことを直ぐ犯罪と結び付けるまでの根拠が薄くて、
動きが取れないと言ったのです。
地元警察の言い分は常識的で、日本の警察でも同様の返事をするだろうと鶴岡は
歌子の話を聞いていて、そう思いました。それでも一方では、麻衣子が事件に巻
き込まれた可能性は非常に高いと鶴岡は思いました。
こんな時Uがここに居てくれればと鶴岡は彼のたくましい身体を思い出していま
した。そして、鶴岡は突然、昼間助けた少年の父親の顔を思い出しました。19
0センチを越える巨漢で、表情は穏やかで、その態度には子を思う親の心情が溢
れていて、由美子が何度も、もらい泣きしたほど子煩悩な男でしたが、あの時鶴
岡はその雰囲気から彼の職業をある程度まで予測していました。あのUと共通し
た雰囲気があったのです。この局面では彼に相談するのが最適だと鶴岡は考えま
した。鶴岡は財布に入れた彼の名刺を取り出しました。

由美子の冒険、オーストラリア編(41) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/12 (火) 21:05
その男、スミスは鶴岡の話を少し聞いて直ぐホテルを訪ねると言いました。彼の
事務所兼自宅がこのホテルから歩いて数分のところだったのです。スミスは屈強
な若者3人を連れてやってきました。鶴岡から歌子が話した内容を聞き、さらに
鶴岡を通訳にして歌子にかなり突っ込んだ質問をしました。話を聞いているスミ
スから笑みが消え、鶴岡が知っている厳しいUに似た表情がスミスの顔に現れま
した。彼の三人の部下も緊張した面持ちになっています。

歌子からこれ以上聞きだすことが無いとスミスは判断した様子で、歌子から麻衣
子の写真と衣類一式を預かり鶴岡を促し歌子の部屋を出ました。今夜は由美子が
歌子の部屋に泊まることになっています。スミスは事務所に着くまで鶴岡に一言
も説明しませんでした。スミスの様子から察して鶴岡は想像以上のことが麻衣子
を襲っていると覚悟を決めています。

「鶴岡、今晩が勝負だと思うよ、もう一日早く動き出していたら、彼女を無傷で
救い出す可能性があったが、今となっては・・・・、とにかく彼女を取り戻すこ
とに全力をあげるよ、国外に運び去られるともう取り返しがつかないからね」
スミスは不敵な笑みをその頬に浮かべて、早口で集まってきた部下に手際よく指
示を出し始めました。驚いたことに全員拳銃で武装しています。
鶴岡とスミスを残して、6人の部下が事務所から出て行ったのはそれから30分
後でした。その時、時計の針は午前零時を回っていました。

鶴岡が丁寧に頭を下げるのをスミスは手で抑えて、棚からヘネシイーのブラン
デーのボトルを出してきてその琥珀色の液体をたたえたグラスを鶴岡に勧めまし
た。
「ツルオカ、昨日の海岸で貴方が超人的な力を振り絞って走ってくれた恩を考え
れば、私がここでのんびりとグラスを傾けているわけにはいかないのだが、私が
出向くと街中がひっくり返るほどの騒ぎになり、警察もそれなりに動き出すから、
それだけは許して欲しい」
スミスは詳しい事情を説明しませんが麻衣子をさらった相手に心当たりがある口
ぶりです。

白々と夜明けが近い頃、ソファーで眠り込んでいた鶴岡はスミスに揺り起こされ
ました。スミスが黙って指差す方向に、見覚えのある麻衣子が青白い顔で座って
いました。体にシーツを巻きつけていますがその下は丸裸の様子です。スミスの
部下たちは麻衣子をこの部屋に届けて既にこの部屋から出て行った様子です。
麻衣子が戸惑いと不安さが入り混じった表情でじっと鶴岡を見ています。彼女は
ここがどこかさえ判っていなくて、鶴岡を見ても怯えている様子です。彼女の目
には光が有りません。鶴岡は我が眼を疑いました。わずか三日間の間に麻衣子は
見違えるほど変わっているのです。

「麻衣子さん・・、鶴岡です、ほら土ボタル・ツアーで一緒になった鶴岡です。
歌子さんに頼まれて、ここに居るスミスさんにお願いして貴方を助け出しました。
もう、安心しても良いですよ、歌子さんは妻と一緒にホテルに居ますから、夜が
明けたらホテルへ戻れますよ」
麻衣子は鶴岡の言葉が分らないような表情で、ぼんやりと鶴岡の話を聞いていま
したが、暫くしてようやく助かったことを実感したようで、急に表情が変わりま
した。鶴岡はためらわず麻衣子に近づき、シーツに巻かれた裸体の麻衣子をしっ
かり抱きしめました。最初の内は鶴岡の抱擁に抵抗していた麻衣子でしたが、鶴
岡の優しい日本の言葉に次第に打ち解けてきて、体の力を抜き鶴岡に全身を預け
てきました。そして、ようやく麻衣子は泣き出し始めました。低い、しかし消え
入りそうな悲しい鳴き声で麻衣子は泣きつづけました。

スミスが声を掛けて来て、このまま病院に行くか、シャワーを使うか聞いてきま
した。そして彼はこのまま病院に行くことを勧めました。彼の手配で懇意にして
いる医者が既に待機していることも鶴岡に告げました。
麻衣子は気丈にも立ち直り始めていて、このまま病院に行くことを了解しました。
ベテラン看護士の彼女はシャワーより医者の診断と治療が今の自分に必要である
と気がついたのです。それだけの判断が出来るまでに麻衣子は立ち直っていたの
です。
その時、由美子がこの部屋に入って来ました。鶴岡がスミスに頼んで由美子を密
かに呼び寄せたのです。由美子はまだ眠っている歌子にメモ残してきています。
由美子は麻衣子の様子を見て二日間に及んだ囚われの身の間に彼女に何が起きた
かあらかた想像がついたようで、黙って麻衣子に近づき彼女を抱きしめました。
由美子に抱きしめられて麻衣子はようやく気色を取り戻しました。しかしもう泣
くことはしません。そしてボデイガード数人に囲まれて由美子と麻衣子が地下の
駐車場から近くの医院に車で向かいました。

[Res: 202] いつも楽しく見てます。 ゆぅ 投稿日:2006/09/13 (水) 09:33
鶴岡さんの小説の大ファンです。読んでいると引き込まれてしまいます。このようなすばらしい小説が無料で読めるなんて幸せな気分です。毎日たいへんでしょうが頑張ってください。

由美子の冒険、オーストラリア編(42) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/13 (水) 20:46
麻衣子がその医院に着くと待ち構えていた医者が彼女を内診して、その場で局部
を洗浄し、その部分の裂傷部を縫合しました。そして病室に運ばれた麻衣子に麻
薬を中和する点滴が二日間続けられました。麻薬の量が思ったほど多くなくて麻
衣子は入院して三日後には麻薬の後遺症の心配が消えて退院することになりまし
た。
麻衣子はその医院からスミスの手配したガードマン数人に守られて直接空港に行
き飛行機内で歌子と落ち合い逃げるようにして日本に向かいました。スミスは念
のためガードマン二人を飛行機に同乗させ彼女たちが無事日本に入国するのを確
かめさせました。

一方、鶴岡と由美子は深夜密かにスミス宅からコンドミニアムに移送され、それ
以来麻衣子たちともスミスとも一切連絡をとらないようにしました。その異常と
も思える警戒ぶりに鶴岡はこの事件の根の深さを感じ取り、麻衣子姉妹にも由美
子にもこの事件の内容を他人に話すことを禁じ、麻衣子達が日本に帰っても鶴岡
が良いというまで鶴岡への連絡を止めました。
こうしてこの事件は麻衣子の心と体に大きな傷を残して闇に埋もれました。勿論
鶴岡夫妻は予定通りこの地の休暇旅行を楽しむことが出来ました。

それから数ヶ月後の日本に場面は移ります。麻衣子はすっかり元気になって鶴岡
宅を訪問しました。勿論妹の歌子も一緒です。
「しばらくは連絡をするなと鶴岡さんに言われていて、そのとおりにしていまし
た。御礼が遅くなり申し訳有りませんでした・・」
あの土ボタルツアーで初めて鶴岡夫妻が会った時以上に麻衣子はきれいに元気に
なっています。彼女はあの事件の経験を乗り越えて女性として、人間として一段
と向上したように見えます。

「向こうでレイプにあったと病院の懇意な先生に相談して専門医院を紹介いただ
きそこで診断を受けました。その病院で血液検査をはじめいろいろな精密検査を
受けました。検査の結果おかげで心配した病気は一切ないことが判りほっとしま
した。スミスさんの勧めで、向こうで専門医の診断と処置を受けたのが結果とし
て大きな効果があったと私を診断した先生が言っていました。
スミスさんと鶴岡さんに私の命が救われたと思っております。ありがとうござい
ました。ご恩は一生忘れません」
麻衣子は深々と頭を下げました。鶴岡も由美子も麻衣子が大きな傷を心にも体に
受けたことを知っていますので元気で明るくなった麻衣子を見ていると不憫さが
つのり、なんとなく湿っぽくなっています。

「今日は、心のけじめをつけるつもりで、ご迷惑でしょうがあの時の話をお二人
に聞いていただきたいのです。ここで話が終われば私はこのことを自分から言い
だすことはもう一生しないと決めています」
麻衣子はあの事件のことを鶴岡夫妻と歌子に話したいと言いました。鶴岡は止め
たのですが、話すことで気分が楽になると麻衣子が言い、歌子も由美子もその気
持ちが判ると言い出し、結局鶴岡が折れる形で、これで終わりにすることを約束
させて麻衣子の話を聞くことにしました。麻衣子は涙も見せずに淡々と異常な体
験を語りました。

あのブテイックの試着室の中は二重扉になっていて、麻衣子がその部屋に入ると
突然正面の鏡が後ろに開いて、その中から二人のミクロネシア系の男が二人現れ
て麻衣子に麻酔薬を嗅がせて彼女をその店から担ぎ出しました。ほんの十数秒の
間にこれだけのことが起きました。
それからのことは悪夢の連続でした。ブテイックあるビルの地下から運び出され
た麻衣子はそこからそんなに遠くないビルの一室に連れ込まれ、その部屋で麻酔
から覚めて泣き叫んでいると腕に注射を打たれました。そうすると頭は朦朧とし
ているのですが身体が燃えてきて彼女は男の一人に抱かれて唇を吸われると、自
分から積極的に男に身体を預けて行ったのです。

その後何人かの男に次々と犯されて、麻衣子はそれまで経験したことがないほど
感じて、彼女の言葉をそのまま借りると野獣のように吼えて、叫んで、のたうち
回りセックスを長時間やり続けたのです。彼女が疲れると男達は麻薬を注射して
次々と男を与えました。二日間で相手にした男を20人まで数えていたが後は数
えなかったと麻衣子は笑いながら鶴岡達に話しました。

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(42) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/13 (水) 21:07
ゆぅさん
ご返事ありがとうございます。少しでも楽しんでいただけていると
判ると元気が出てきます。最近少し中だるみで自分の書く内容に
嫌気がさして来ていたところで、あなたの言葉で元気が出てきました。

話は変わりますが、拙宅の小さな庭にスズメバチが巣を作り、通りを
通る人やご近所さんを巻き添えにして騒いでおりました。幸い被害は有
りませんでしたが蜂といえど、スズメバチとなると迫力が有りますね。
一夏に総てをかけて飛び回る彼らを見ていると心打たれるものが有り
ます。

先日、妻の督促で駆除しましたが、その後なんだか力が抜けて・・、
今日は肌寒く感じるほどで、夏もこれで終わりですか。
庭の百日紅が今花盛りですがこの花が終わる頃には何かいいことが起き
そうなそんな予感を貴方の投書を見て持ちました。

今後ともご支援ください。          ジロー

由美子の冒険、オーストラリア編(43) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/17 (日) 00:36
散々に男達に蹂躙された後その翌日、麻衣子は目かくしされてどこかへ運ばれま
した。連れて行かれたのはそう遠くない場所で、あるいはあのブテイックのある
ビル内の一室の可能性が高いと麻衣子は言いました。
そこで目隠しを取られ、彼女は丸裸のままスポットライトが照らしだす円形の舞
台に連れ出されました。周りは暗闇ですが数人の男達のざわめきと視線を彼女は
感じていました。司会の男の合図で彼女のオークションが始まりました。

一人の男が麻衣子の側に来て、会場の男達の要求に従って両手と両脚を広げさせ
たり、歯を見せたり、はては体を開いて内部を皆に見せたりしました。そしてわ
ずか10分間で彼女のオークションは終わり、最高値で競り落とした男に真理子
は丸裸のまま引き渡されました。その日、麻衣子を含めて3人の女性がセリにの
せられました。2人の女性はポリネシヤケ系の少女でした。
麻衣子を競り落とした男は満面の笑みを浮かべて彼女を受け取り、その場で彼女
の身体をいろいろチェックして満足した様子を見せて、金を支払い、彼女の裸体
にコートを着せて、そのまま車に乗せて連れ出しました。

丸一日薬漬けになり男達の言いなり犯され続けたことで、ある時から麻衣子はあ
きらめが先行して、大人しく男達に従うことが自分の命が助かる道だと、逃走す
ることは勿論、もう抵抗することさえあきらめていました。その時も麻衣子を競
り落とした男に大人しくついて行きました。麻衣子は鶴岡達にはそれとはっきり
言いませんでしたが、その時の麻衣子は麻薬の影響で体が猛烈に男をほしがって
いて、彼から逃げることより、次に彼とどんなセックスが出来るかの方に関心が
移っていたのです。

車で20ほどの所にあるホテルの豪華な部屋でその男に、中国語を話す東洋人で
したが、優しく愛撫されて麻衣子は何度も頂点に達して、その男が麻衣子の中で
終わり、二人はぐったりして抱き合った姿のままで眠りにつきました。
そこへ数人の男が突然乱入して来ました。麻衣子の側に寝ていた男が侵入に気が
ついて立ち上がったところを一撃で倒され、叫び声をあげようとした麻衣子の口
を男の一人が塞ぎ、丸裸の真理子を手際よくシーツで包んで二人がかりで抱えて
素早くその部屋から出て行きました。その間、男達は一言も口をききませんでし
た。先ほどまで麻衣子を抱いていた男が頭から血を流してベッドの上で気絶して
倒れていました。
男達の行動は素早くその部屋に侵入して男を気絶させ麻衣子を救い出し、部屋か
ら出るまで60秒ほどの間にそのことをやってのけました。それからは鶴岡も
知っている展開で無事麻衣子は日本にたどり着きました。

鶴岡も由美子もそして歌子も言葉を失って麻衣子の話を聞いています。麻衣子の
話を聞いてスミスがあれほど慎重に麻衣子を日本に送り届けた理由が鶴岡にやっ
と理解できました。スミスは同業者仲間の取引に横槍を入れて無理やり麻衣子を
奪い去ったのです。もし、麻衣子が再び奪い返されスミスの行為が仲間内に知れ
るとスミスとて無事ではいられない事情があったのだと、その道に疎い鶴岡でさ
え想像が付きました。
それにしても際どいタイミングで麻衣子は救われました。もう一日救出が遅れて
いたら、麻衣子を買い取った中国語を話す東洋人に彼女は国外に連れ出され、彼
女を救い出すことは永久に不可能になっていたはずです。

麻衣子は話し終わって、あの事件を交通事故と同じような災難だと思って割り切
ると鶴岡に言い切りました。決して忘れることの出来ない体験だけれど、自分を
救ってくれた鶴岡とスミスのためにも強く生きたいと言いました。
麻衣子のことで由美子がずっと心配していることがありました。その心配を麻衣
子の妹が消し飛ばしてくれました。
「鶴岡さん、聞いていただけますか・・・、おねえちゃん・・、昨夜も帰ってこ
なかったのよ、最近の週末はいつもそうなのよ・・・・・、体がよくなったら、
すっかり不良の癖が戻ってきたのよ・・」
麻衣子はベローと舌を出して鶴岡夫妻を見て笑みを浮かべて、妹の歌子に手をあ
げています。
由美子は二人の様子を見て安堵しています。あんな経験をすれば麻衣子が男性恐
怖症になりセックスが出来なくなっても不思議はないのです、由美子はそのこと
を心配していたのですが、話の様子では既に麻衣子は週末にはボーイフレンドと
夜を過ごしているようで、由美子の心配はなくなりました。麻衣子が異性を受け
入れていることを由美子は自分のことのように喜んでいます。女性が何らかの原
因で男を嫌いになることほど不幸なことはないと由美子は思っているのです。

確かにあの事件は麻衣子にとって悲惨な経験でしたが、一方では麻衣子はこれ以
上ない女の悦楽も経験したのです。それは求めてするセックスでは有りませんが
ある意味で至上の悦楽を得た経験だったのです。その意味で麻衣子が男狂いする
危険があっても、男嫌いになる可能性はもともと存在しなかったのです。
この麻衣子の真相は勿論由美子は気がついていません。
鶴岡と由美子は最寄の駅まで姉妹を送って行き、車窓から笑顔で手を振る二人の
女性の幸せをそっと祈りました。

由美子の冒険、オーストラリア編(44) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/18 (月) 11:47
  クリーブランドからノーススタラド島

コンドミニアムを出て10分も車で走るとモーター・ウェイM2に乗ることが出
来ます。M2を30分ほど南へ上って、そこでもモータ・ウェイを降りて通常の
ハイウェイに乗り、広大な田園地帯を海岸沿いに一時間ほど走ると港町クリーブ
ランドに着きます。ここは大学もあるかなり大きな町でここからノースストラド
島行きのフェリーが出ています。
フェリーは一時間に一回の頻度でクリーブランドと島の間を結んでいて、島民に
とっては唯一の交通手段です。午前10時発の便に鶴岡達は乗りました、島で
キャンプなどをする観光客の車が数台残りは常連客が10台ほど乗り合わせてい
て、船内は比較的閑散としています。満席でもせいぜい30台ほどの車でデッキ
がいっぱいになるほどの規模で約40分ほどの船旅です。

ノースストラド島は太平洋の荒波で盛り上げられた砂浜が島になったもので、地
質学的な意味で砂地を基盤にして出来上がった島としては世界で2番目に大きい
島だといわれています。全島の9割は砂地に成長したひ弱な植物に覆われた原野
です。住民の数は1000人ほどで、中学校までがこの島にあります。
島の産業は観光事業とミネラルサンドの精製事業の二つで、塩分を含んだ砂地で
はほとんどの植物は十分育たなくて農業、牧畜そして林業には不向きな土地です。
そして漁業もこのあたりは魚影が薄いようで余り大きな漁獲は期待できないので
す。観光事業と言っても、大きなホテルや、商店街はなく、キャンプ地と民宿程
度の宿泊施設が点在する程度の規模です。したがって観光客も少なく、もちろん
住民の影も少なく、島の何処へ行っても人影を見つけるのに苦労をします。

フェリーの港があるダンウイックが一番大きな集落で、ここにパン屋、女性衣服
の仕立て屋、雑貨屋そしてなんとなくいかがわしい飲み屋がそれぞれ一軒ずつ有
ります。島を走る車の9割近くが四駆で、舗装されている道路が少なく、砂地の
オフロードを走る車でないとこの島では動きが取れないのです。
ダンウイックから車で20分も走ると島の反対側、太平洋側に出ます。そこにポ
イント・ルックアウトの集落が有り、ここが観光事業の中心地です。その海岸に
はサーファーが集まります。島の南端にアミティと呼ばれる漁港が有り十数隻の
漁船がつながれています。この三つの地域が代表的な集落で島の住人は総てこの
いずれかの集落に住んでいます。

ポイント・ルックアウトの海岸に立つとあのゴールドコーストの海岸が色あせて
見える思いになります。水平線まで延々と続く白い海岸線には人影が見当たらな
いのです。青い太平洋を見ながら白い砂浜を歩くと別次元の世界に入り込んだ気
分になります。
遠くにひとり釣竿らしきモノを持って海岸にいる人を見つけて、鶴岡と由美子が
その人に近寄ると、ビキニをまとった女性が浜辺で投げ釣りをしていました。
ビキニと言ってもかなり危なかしい状態で、彼女の大切なところが股間の小さな
布からほとんど食み出しています。人の目がほとんどないこともあって、その女
性はかなり油断しているのです。由美子が注意しようとして鶴岡に止められてい
ます。由美子は笑って頷いています。ここではその景色がそんなに猥雑でないこ
とに由美子は気がついたのです。むしろちゃんと服を着ている由美子達の方が場
違いな風景に見えるはずです。

人懐こい笑顔を見せる彼女は仲間と一緒に海岸でキャンプをしていると言いまし
た。彼女の誘いで彼女たちのキャンプ地へ行くことになり鶴岡夫妻とキャサリン
と自己紹介した30歳前に見えるその女性は、海岸線から山側の林に入って10
分ほど歩いて、3メートルほどのひ弱そうな木々で構成された林の中にある小さ
な池の側につきました。数名の男女がそこにいました。
驚いたことに全員が全裸です。林の陰に彼らが見えて来た時、鶴岡は一瞬目の錯
覚かと思ったのですが近づくにしたがって、全員が生まれたままの姿でいること
が判りました。

キャサリンが全員を集めて鶴岡夫妻を紹介しました。キャサリンを含めて3組の
カップル、6名がそこでキャンプを張っているのです。彼らはたまたまここに集
まってきて意気投合して一緒にキャンプしていて、互いのことはあまり良く知ら
ないようです。
キャサリンとその夫ボブが30歳代の白人で、オーストラリアの南部から来てい
ます。アンナとその夫ジョージは40歳を超えているように見える白人夫妻で本
土の町からここへ遊びに来たと言っていました。もう一組がセリーヌとその夫ブ
ラッドでキャサリン夫妻と同年代で白人とポリネシヤの混血です。それに鶴岡夫
妻が加わりました。

由美子の冒険、オーストラリア編(45) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/19 (火) 20:29
全裸の男女に取り囲まれていると鶴岡は自分がこの地で異端者であることをひし
ひしと感じ、なぜか服を着ていることが恥かしくなっています。この太古の面影
を色濃く残す原生林の中にいると生まれたままの姿でいることが自然に思えるの
です。
裸を見ても鶴岡と由美子がそれほど驚いていないことに皆は満足したようで、鶴
岡達を歓迎してくれました。さっそく鶴岡と由美子は身体を淡水池に浸して汗を
流し、彼らに習って裸体のまま皆が待つところへもどりました。

そこには簡易なキャンプ用の椅子が車座に並べてあり、中央にバーベキュウー用
のかなり大きな炉が設置されていて、拾い集めた薪が丁度いい加減に燃え尽きて
炭火になっています。その上で肉や野菜が香ばしい香をあたりに撒き散らしてい
ます。丁度お昼時で鶴岡も由美子もお腹が空いている事を感じています。
初めて間近に見るアジア人の体に興味があるようで全員が二人の身体を遠慮なく
じろじろと見ています。見られている鶴岡達も最初は少し緊張したのですが、慣
れてくると裸でいることが気にならなくなり、相手の裸もそれほど珍しくなくな
りました。

「ツルオカ、君たちの身体のことで質問があるのだが、聞いていいかな・・・、
君たちは体毛がほとんどない綺麗な体をしているのに、その部分は僕たちよりも
濃い毛があるね何か特別の意味があるのかね、そこにそんなに豊かな毛があるのは」
一番年上で、190センチを越える身長で、おそらく体重150キロは越えてい
るジョージが鶴岡に笑いながら話しかけました。もう、相当飲んでいて酔っ払って
いる様子です。
鶴岡と由美子が笑って、何と答えて言いか迷っています。こんなストレートな質問
を受けた経験がないのです。それでも気分は悪く有りません。ジョージの口調には
疑問に思ったことを口に出す童子に似た素直さが滲み出ていて、そこには卑猥な企
みは何も感じないのです。

「アジア人の方が人間として進化していているからだと思うよ、ハハ・・・・」
ポリネシヤ系の血が混じったブラッドがすかさずコメントしています。ブラッドは
頭のいい男のようです。ポリネシヤ系の血を受けている彼もまた体毛が薄く、その
上その部分に豊かなモノを持っています。ただ彼の場合は体の色にその部分の影が
上手く納まって、全体として調和の取れた見事なスタイルになっています。彼は鶴
岡とそれほど変わらない体型ですが、全員が裸体になると彼とその妻キャサリンが
圧倒的に様になっているのが判ります。二人は長い間ここで生活しているかのよう
にその綺麗な裸体が自然界に溶け込んで居るのです。
鶴岡達もそうですが、他の二組の白人にしても裸になるとなんとなく違和感が漂っ
ていて借りてきた猫のように周囲の景色に馴染まないのですが、ブラッドとセリー
ヌは周りの景色と完全に一体化していて、生き生きとした生命感が迸っています。

「そうだね、女性のその部分にこんなにたくさんの毛があるのは初めて見たよ、
実に魅力的だね」
キャサリンの夫ボブが興味深そうに由美子の裸体を見ながら慎重な口調でコメン
トしました。彼は身長180センチほどですが、針金のように痩せていて全身が
褐色の毛で覆われています。全員がその言葉で由美子の股間に改めて注目してい
ます。由美子はそこに全員の視線を浴びてやや恥かしそうに笑っています。それ
でも彼女はそこを皆に曝したままで隠そうとしません。
「私は日本女性の中では体毛はそんなに多くないほうで、普通です。
何故ここに豊かな毛があるのか私も知りませんが、私のここが変化し始めた少女
の頃、『大切なところにはその部分を守るために神様が着物をその部分に与えて
くれるのよ』と母が教えてくれました」
由美子の回答に全員が拍手を送っています。

「その説に従うと、ボブの頭はもうそれほど大切な部分でなくなったわけだ」
ボブの頭はかなり頭髪が寂しくなっているのです。ジョージの発言に今度は皆が
手を叩いて笑い出しました。
「でも・・、ユミコ、そんなに豊かだと男性と接触する時、邪魔にならないの」
キャサリンがみんなの疑問を代表して質問しています。皆は由美子の回答をじっ
と待っています。
「そうね・・、ほとんど場合問題はないのよ、ただ、沢山の男性と接触する女性
は、時々はお手入れをしているわね、勿論そのお手入れは男性の仕事よ、
だからね・・・、私は時々、ここに毛があるのは、男性にそこをお手入れさせる
ことが目的で、神様が与えてくださったと思うことがあるのよ、フフ・・・」
今度も皆が拍手しています。ただ今回の場合、由美子の艶っぽい話を聞いた男性
陣が一斉に股間を緊張させていて、女性陣がそれを見てくすくす笑っています。
裸でいるとこうしたことが直ぐに判るのが不便といえば不便です。

由美子の冒険、オーストラリア編(46) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/20 (水) 15:02
「私からも質問させて、去年ハワイに行った時もそう思ったけれど、ブラッドの
仲間は皆立派なモノを持っているわね、それを石で叩いて強くしている男を見た
ことがあるけれど、ブラッドはどうなの、特別の訓練をしているの」
由美子がブラッドを見ながら、彼の股間のモノを話題に出しています。キャサリ
ンが奇声を上げて喜び、アンナも手を叩いて喜んでいます。彼女達もブラッドの
モノに惹きつけられていたのです。
ブラッドの妻セリーヌが淫蕩な表情でブラッドを見ています。そして、いいわよ
と話しなさいとけしかけている素振りを見せています。ブラッド以外の男性陣は
白けて様子でブラッドの立派な股間を見ています。彼のそれは先ほど聞いた由美
子の艶話のせいで見事に立ち上がった姿勢を維持しています。

「お褒めに預かり感謝します。僕のサイズは仲間内では普通サイズで、僕より大
きいモノを持っている仲間を何人も知っています。こちらにいる時は何もしませ
んが、祖父母の島に遊びに行くと島の人に見習って石で叩きます」
ブラッドは近くにあった手ごろな石を拾い上げて、男根をタオルで包んで軽くそ
の上から叩き始めました。
キャサリンとアンナが奇声をあげてブラッドの側に駆け寄り、由美子は彼女たち
よりいち早くブラッドの側に寄っていて、もうちゃっかり彼のモノに触れていま
す。
それからが大変でした、女性陣は興奮してブラッドの体に触り始めました。ブ
ラッドも笑いながらそれを許しています。男性陣は表面上、笑いながら女性達の
狂態を見ていますが心中は穏やかで有りません。もしかするとこっそり隠れて石
で自分のモノをたたき始める者が現れるかもしれません。

ブラッドのものに唇さえ付けるほど興奮していた女性達が落ち着いたところで、
ブラッドが話の続きを語り始めました。
「僕の祖父母が住んでいる島では、皆ほとんど裸体に近い状態で一年中過ごしま
すので男性も、女性も何よりも異性の体の良し悪しに注目します。財産、家柄、
学歴、職業などより体が大切だと思っています。当然男性器は男の魅力を語る上
で重要なポイントになり、そこではいつも男性器が露出しているのと同じ状態で
すから、島中の女性は誰が一番大きいか、強いか皆知っています。だから男性た
ちは一生懸命そこを鍛えるのです、強くなったモノを意中の女に見せることから
恋愛は始まります」
ブラッドが笑いを浮かべて島の恋愛事情を話しています。女達はその島に行って
みたいと叫んでいます。男達は黙って酒を飲んでいます。

「男の値打ちがそこで決まることは良く判ったよ、ところでその島では女の評価
は何で決まるの、まさかあそこの毛の量ではないだろう」
ボブがわざと不機嫌そうな声を出して質問しました。皆が彼の投げやりな様子を
見て大笑いしています。ボブの股間は大きな腹の下でよく見えない状態です。
「ボブ、私は貴方のような人が好きよ、あそこが立派であることが男の良さを決
める総てではないのよ。
ところで島では毛の量も勿論大切な女性評価要素ですが、一番大切なことは、
太っていることです。豊かな胸、お腹、脚、総てふっくらしている人が好かれま
す。残念ですが、私はその観点では落第で、
不美人の部類に入りますわ、フフ・・・・」
ブラッドの妻セリーヌがボブの質問を受け止めて答えています。彼女は豊かな胸、
くびれた腰、そして形良く伸びた細い脚が魅力的な女性で、理想的な女体を持っ
ています。今度は女性陣が白ける番です。
私もその点では落第ねと、中年太りの年齢にさしかかっているアンナがセリーヌ
を笑いながら睨みつけて言っています。アンナはその島へ行くと男達から追いか
けまわされる体型です。皆がそれでまた笑いました。

鶴岡はこうした裸体で集団生活するのは初めての経験ですが、こうした場では男
はかなり不利だと思っています。男に元気がないかどうか、それが立派かどうか、
女は勿論男も直ぐ判別がつくのです。ある意味で男の値打ちを皆にさらして歩い
ているわけでそれはそれで厳しい世界だと思っています。そして、やはり強くて
りっぱでいつもそこを起立させている男がリーダに成るだろうと考えています。
鶴岡が見回すと、その意味でリーダ格は褐色の肌を持つブラッドです。ボブも
ジョージも少し腹が出てきていて、その影にひっそり隠れている男根ではとても
ブラッドに敵わないのです。Uがここに居れば、背中の刺青がなくても確実に
リーダーになれると鶴岡は思っています。

男から見て裸の女達に囲まれて暮らすのはやはり最高です。どんな華麗な衣装も
裸体にはかなわないのです。豊かな臀部、盛り上った胸、ゆるやかな曲線が集ま
る終着点に隠されている秘部、そうしたものが男達の気持ちを盛り上げ、それ以
上に男心を和ませるのです。
男女が裸で暮らすことを妄想している時点では女の裸を見ていると男はいつも欲
情して、たまらくなく不安定な気分に陥いるだろうと思うのですが、そんなこと
はなく、裸の女達が周りをなにげなく歩き回る姿ほど男心を安らかにするものは
ほかに有りません。ゆったりとして満ち足りた気分になるのです。勿論性欲は刺
激されますが、それとて激しいものではなく、女性への思いよりと憧れがゆるや
かに燃え上がるのです。むしろ裸体より下着姿の方が劣情を激しく刺激します。
鶴岡はそんな事を発見して新鮮な喜びに浸っています。

由美子の冒険、オーストラリア編(47) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/21 (木) 15:47
食事が進み、酒が入ると席はかなり乱れてきました。男も女も欲望が高まってき
たようです。キラキラと眼を光らせ、互いの体に触れる回数が多くなりました。
ただ、見ているとその欲望の表れ方がごく自然で、見ていてそこには人間社会で
通常繰り広げられている男と女の駆け引きは何もなく、ただ異性をひたすら求め
る気持ちがストレートに現れて居るのです。

獣たちが欲情した時と同じで、周りに憚ることなくただひたすらそれを求めてい
る気持ちが、男にも女にも現れています。女は自然な様子で男根に手を伸ばし、
脚を開いてその部分の興奮状態を男に見せようとしています。男と女は唇を合わ
せ、互いの身体をまさぐりはじめました。ここで守られている唯一つ人間社会の
ルールは互いのパートナー以外に手を出さないことです。このルールもいずれ流
れの中で崩壊する予感がします。
互いにカップルの男根を握り、唇を合わせて4組の男女は低きうめき声を上げて
います。男達は申し合わせたように女を抱きしめるだけでそれ以上の行為を抑え
ています。これからえんえんと続く長期戦を予想していて十分に興奮している女
達をこれ以上刺激する必要がないと思って居るのです。女達は男の膝の上に座り
唇を吸いながら男根に手を絡めています。

誰かが持ち込んだCDプレヤーからスローテンポな音楽が流れてきてキャサリン
とボブが先ず抱き合ってステップ踏み出しました。そしてセリーヌとボブも褐色
の肌を光らせながら抱き合い、音楽に合わせて腰を揺らめかしています。男達の
股間はこうした状況ですからかなり緊張していて、それが抱き会って踊る女達の
腹部を強く押しています。女二人はその肉棒を握り、弄くりながら踊っています。
そしてしばらく踊っていた二組のカップルはその場に倒れこんで絡み始めました。
さんさんと太陽が照りつけ、その木漏れ日が男と女の身体の上に斑点模様を作っ
ています。その模様が激しく動いて男と女が発するおおらかな悲鳴があたりの静
寂に吸い込まれています。
踊に加わらなかったジョージが小柄なアンナを膝の上に抱き上げて挿入を完了し
ています。アンナが悲鳴をあげてジョージの上で足掻いて、男の唇を激しく吸っ
ています。

由美子が立ち上がり鶴岡の手を引いて、目で合図しながら海岸の方向に歩き出し
ました。その姿をジョージとボブが目で追っています。
鶴岡と由美子は海岸に出ました。生まれたままの姿で、白い砂浜と青い海原以外
何も見えない空間に二人はたたずんで、手を繋いで、放心して白い波が砕ける海
原をじっと見ていました。
「もし、時計の針が高速で逆回りして、このまま何百年、何千年遡っても、私達、
同じ様にここに立っていて、周りの景色もきっと変わらないわよね・・」
由美子がポツンと言いました。鶴岡も同じことを考えていました。

海岸を駈け、波打ち際で抱き合って転がり、二人は童心に戻って波に戯れました。
そして、遊び疲れた身体を波打ち際に投げ出して、吸い込まれそうな青い空をい
つまでも見上げていました。足元を時々波が触って行きます。
由美子が鶴岡の上に乗り肉棒を咥えました。一気に高まった鶴岡は由美子をその
場に倒し、挿入して絡み始めました。二人とも大きな声を上げて、野獣のように
絡んでいます。営みを続ける二人の体を波が洗い始めました。潮が満ちてきたの
です。ほとんど全身が水没したところで二人は体を離し立ち上がりました。

しばらくして3組のカップルも海岸に出てきました。女達はすこぶる元気です。
先ほどの絡みで濡れた体を太陽光線に光らせながら、砂浜を蹴散らして駆け出し
ています。男達がその後をゆっくり追っています。そして、ある者は海に入り波
に戯れ、ある者は砂浜の上で絡み合い、4組の野獣が白い砂浜で日が傾くまで戯
れていました。
かなり遠くで人影が見えました、サーファーのようですがこちらの狂態に興味を
見せる様子でもなく、無心に波に挑んでいて、人影もいつか波間に消えました。

その日の内に島を出る予定の鶴岡と由美子は3組のカップルにお礼を言ってその
場を離れました。彼らはここで2、3日過ごす計画です。
「ねえ・・・、あの人達・・、夜はどうするのかしら・・・、
お互いに旦那さんを交換するかもね、私ならそうするわ」
由美子が少し淫蕩な表情を浮べて、うらやましそうに鶴岡に言っています。鶴岡
は黙り込んで前を見て運転しています。鶴岡のまぶたに女達の裸身が鮮やかに蘇
りました。想像の世界に限っても、由美子を含めて4人の女を相手に出来る自信
の持てない鶴岡ですが、あの褐色の肌を持っていたセリーヌにはもう一度会いた
い気分になっています。

由美子の冒険、オーストラリア編(48) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/22 (金) 10:38
真っ赤な太陽が最後の光を地上に投げかけながら水平線に今まさに沈むところで
す。由美子と鶴岡は高台に車を止めて、全身を朱に染めて立ち尽くしています。
180度の視界いっぱいに広がる空と海が溶け合って一体になり、黄金色の輝き
が徐々に赤みを増してきて、気がつくと何もかもが真っ赤に燃え上がり、総ての
邪悪なもの、総ての悩みを燃やし尽くして、そして突然あたりが暗闇に包まれま
した。
東の空にほのかな赤いほてりが残り、それも次第に消えあたりは暗闇に包まれま
した。荘厳な大自然のドラマを鶴岡と由美子は息を呑んで見つめています。二人
は口を利くことも出来ず、ただ東に向かって佇んでいます。由美子がそっと鶴
岡の腕に手を掛けました。鶴岡が由美子の腰に手を掛けています。暗闇が二人の
影を完全に包み込むまで二人はそこに立ち尽くしていました。

こんな大自然のドラマを毎日見せつけられていると小さな人間社会の些細なルー
ルは意味のないように思えてきます。総ての生き物が原始の生活を思い出し、そ
こでは、夫婦の関係は一時の約束事でしかなくなり、男と女であることがより重
要な意味を持ちはじめ、この景色を見ているあの3組のカップルは好みに応じて
互いにパートナーを交歓して、戯れあっているだろうと鶴岡は彼らに思いを馳せ
ています。

「ねえ・・、あのお店少し変ね」
由美子に言われるまでもなく、鶴岡はこの島に着いた時からその店がいかがわし
い店であることに気がついていました。ここは島唯一の商店街です。まわりにあ
るパン屋、雑貨屋、洋品店などはこの時間もう閉店していて店の灯りを落として
います。暗闇の中にその店だけが明々と灯りを通りに投げかけているのです。店
の前には男と女の影が数人見えます。店の中も結構な賑わいであることが遠くか
ら見ていても良く判ります。

帰りのフェリーが一時間後であるため、鶴岡と由美子は港の直ぐ側にあるこの店
へ食事にやってきたのです。この店以外周りにはそれらしい店は有りません。鶴
岡達がその店に入っても誰も注目しません、旅行者が食事目的でこの店に来るの
は普通のことのようです。
この島の唯一の産業であるミネラルサンドの精製プラントが島の太平洋側にあり、
フェリーが出入りする港の設備より大きな規模のミネラルサンドの積み出しプラ
ントがこの港にもあります。この店に集まっている男達のほとんどがそこで働く
労働者のようで、彼等の多くはここへ出稼ぎに来ている人達で、ほとんどが独身
暮らしでこの店が彼らにとって唯一の娯楽施設なのです、仕事の後ここで飲み、
金の余裕があれば女を抱くのです。

一緒に居る女達はその男達に春を売る目的でこの島に棲みついている女です。女
たちも当然いろいろな過去を背負っていて、その人種もいろいろです、誰も彼女
たちの過去を気にしませんし、それを話題に出すこともしません。島の人達も親
しい付き合いこそしませんがかといって彼女達に辛く当たることはしません。そ
の意味で過去から逃げ出してきた女にとってここは総てを忘れさせてくれる場所
なのです。
オーダした簡単な食事を店の奥に在るテーブルで食べながら、由美子は店内を興
味いっぱいの目で見ています。

6人ほどの女がそれぞれに男達と飲んでいます。大きな嬌声を上げているものも
居れば、二人きりで大人しく深刻な話をしているカップルも居ます。
店の奥に広い階段があり、その上が客間兼彼女たちの仕事場になっているようで、
店で話の付いたカップルは手を取り合い、身体をこすり合わせて二階に上がって
行きます。鶴岡は男達が女と一緒に二階に上がって行くのを見送りながら、由美
子がどう思っているか気になっています。建て付けの悪い二階の扉越しに女達の
嬌声が由美子の席まで聞こえてきます。それは明らかに男を迎えている女の声で
す。男達の欲望が赤裸々に展開される店内の様子を、同じ男の一員として鶴岡は
由美子に見せたくない気持ちです。
由美子はそんな鶴岡の気遣いにお構いなく好奇心溢れた表情で周りを見ています。
また話し合いがついて男と女が身体を絡み合わせるようにして階段を上って行き
ます。階段で上から降りてくる男女とすれ違い、女同士はにこやかに挨拶を交わ
していますが、男達はそっぽを向いています。

「ねえ・・、見た今の人・・、二人の女と一緒に上がって行ったわ」

由美子の冒険、オーストラリア編(49) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/24 (日) 19:51
「ねえ・・、見た今の人・・、二人の女と一緒に上がって行ったわ」
鶴岡は勿論気付いていました。しかし、何ともコメントできません、ただ黙って
頷くだけです。その男は40過ぎで、身長はそれほど高くありませんがTシャツ
が張り裂けるばかりに筋骨隆々で、細身のジイーズの前は大きく盛り上って遠く
から見てもその男がかなり興奮していることが判ります。
鶴岡はその男を見て思わず眼を逸らしました。赤裸々に欲望を露にしている男を
見て、同性として少し恥かしくなったのです。由美子が彼をどう見ているかも気
になります。
由美子は明らかに興奮した目つきでその男を目で追っています。二人の女の腰と
肩に手をかけて自信満々の表情でその男は階段を上がっています。女二人はほと
んど乳房が露出するほどのTシャツと下から見るとショーツのボトムが見えるほ
どホットなスカートを着けています。30歳から40歳に見える二人の女性は共
に栗色の髪を肩のあたりまで長く伸ばしていて、目と唇を強調した強いメイクを
しています。

階段の途中で男は二人の女と唇を強く合わせています。女があたりに憚らない悩
ましい声を上げ、その声を聞いて店の中に居る男達が口笛を吹き、奇声を上げて
います。もう階段に居る男はその場ではスターです。片手をあげてみんなの声援
にこたえて階段を上がりきり部屋に消えました。
「彼、張り切っているわね、でも大丈夫かしら、それほど強そうに見えないけれど」
由美子がポツンと呟きました。由美子は二階に上がった先ほどの男が外見から想
像するほど良いものも持っていないし、強くも無いことを察知しているのです。
彼らが部屋へ入るとさっそく女達の声が大きく響いてきました。鶴岡が聞いてい
てもその声は職業的な喘ぎ声だと判ります。由美子が言う通りあの男は二人のプ
ロを相手に出来る器ではないようです。

それに比べて、その隣の部屋に居る男はどうやら本物のようです。そこからは女
の忍び泣く声が断続的に聞こえます。決して大きな声ではなく、むしろ女は必死
で声を抑えようとしているようですが、それを抑えることが出来ないのです。も
う随分長い間女は泣いていますので、終わりに近い頃です。
小柄な風采の上がらない男がその部屋から出てきて、軽い足取りで階段を下りて
きました。その男を見る由美子の目が光っています。
「女性はまだベッドにいるのね、多分彼女動けないのよ、彼、セクシイーね」
男は店に居る顔見知りの仲間に手を上げて、あっさり店を後にしました。この鳥
の男にしては珍しく中肉中背の引き締まった体をしていて、全身がバネのように
しなやかな身のこなしです。この男ならプロの女を散々泣かせて、深々と逝かせ
ることが出来ると思える雰囲気です。

「ねえ・・、パパ・・・、一晩幾らなの・・・」
男の後ろ姿を見送り、由美子がホット一息ついた表情を見せて、悪戯っぽい笑
みを浮かべて鶴岡に聞いています。
「うん・・、アングラな商売だから良く分らないけど、30分間隔で料金が決
まっているようだね、この店の中で交渉して値段を決めているようだが、相場は
大体三十分○○ドルだね、しかも前金のようだよ」
良く知らないと言っておきながら、鶴岡の知識は正確で十分な内容です。先ほ
どから彼等の様子を見ていると、交渉が終わるとさりげなく男達がキャッシュ
を渡しているのです、その様子から鶴岡は女達の相場を読み取ったようです。

「良く知っているわね・・、へえ・・・そんなんだ、一晩に10人も相手すれば、
ここならそれで一ヶ月生活できるお金ね・・・
それだけのお金を払っても・・・・・そうなんだ、男は大変ね」
大金を支払って女を抱く男達を見て、由美子は男の欲望の強さに感動している
ようです。決してその行為を軽蔑している雰囲気は有りません、彼女なりに男
の生理を理解し、その性に翻弄されている男達に同情している様子です。
「ここでは10人は無理だろう・・、そんなにたくさんのお客は居ないよ」
鶴岡は由美子の感情の動きがまだ十分掴みきれないので、当たり障りの無い返事
をしています。由美子は鶴岡の見当外れの返答を気にする様子も無く、眼をキラ
キラ光らせて店内の様子を見ています。


由美子の冒険、オーストラリア編(50) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/27 (水) 22:02
由美子は初めて見る男と女のやり取りに興味津々です。こうした女の商売がある
ことを知っていても、現実にその現場に素人の女が遭遇できるチャンスは少ない
のです。勿論、ここではこの商売は正規のものでないことを由美子は知っていて、
彼女たちが表面上は自由恋愛の形で男達と知り合い、その結果としてお金を得て
いることも由美子は理解しています。
「女の人に暗い影はないわね・・、私と目が会ったきれいな女の人、にっこり
笑ってくれたのよ、その方、階段を上がる時も私を見てにっこり笑っていたわ、
今彼女二階に居るのよ。多分あの部屋よ・・・ぐったりしているのよ。
階段を上がる女の人を見ていると、他人事だと判っていても私どきどきするわ」
由美子は店の女達の行動に感情移入して、自分だったらどのように男にアプ
ローチして、そして二階で男達に抱かれる彼女自身の姿を妄想しているのです。
由美子と挨拶を交わしたその女が本気で燃えて、今は一人ベッドに取り残されて
いるのも由美子を凄く刺激しているようです。

この店へは旅行者や、街の人が食事で訪れることが時々あるので、娼婦たちもそ
れなりの対応を心がけているようで、この店に来る素人の女達に嫌がらせをする
ことはありません。同性に見られるのは辛いはずですが無関心を装っています、
店の女達は当然ただ一人の女性客である由美子に気が付いているはずですが何の
反応も見せません。由美子一人がキラキラ眼を輝かせています。由美子は女達を
卑しんだり、不潔そうに見ていないで、ただ子供のような好奇心を表に出してい
ます。それで鶴岡はことさら由美子に忠告しないで彼女の興味の向くまま放置し
ています。
由美子の場合かなり沢山の男性を経験していますので、不特定多数の男に金で身
を任せる女達を嫌う気持ちは全くないのです、男達へアプローチしてから商談成
立して商売完了まで彼女たちの行動とプロセスに興味を持っています。鶴岡が許
せば、そして時間があればここで彼女たちの仲間になって商売を始めかねないほ
ど彼女たちの行動に興味を持っています。

「ご旅行ですか・・・」
突然二人の後から声がかかり振向くと、由美子と笑顔を交わしていた女性がそこ
に立って笑みを浮かべていました。彼女は二階に居たはずですから、いつの間に
か裏口から入ってきたようです。
今日の商売は終わりだと言いながら、その女性は勧められるままに由美子達の
テーブルに座りました。けだるそうに座る彼女の身体から饐えたたような情事の
匂いが漂ってきます。先ほどの強い男に翻弄された情事の影が全身に色濃く残っ
ています。
ほつれた栗色の毛髪が額に張り付き、ルージュは所々飛んでいますが、それでい
て唇は充血して不気味なほど真っ赤です。勧められるままに彼女はコップ一杯の
ビールを一息で飲み干し、美味しいと言って鶴岡と由美子の顔を見て微笑みまし
た。

由美子と目が会い挨拶を交わして、なんとなく惹かれるものを感じて由美子と話
し合いたい気になっていたと言いました。そうはいってもこの地で一般の女性と
話し合う機会は少ないと彼女は寂しそうに言って、由美子なら話し相手になって
くれそうだと思って声を掛けたと言いました。由美子も嬉しそうにその女と話が
したかったと言って二人の女は明るく笑いあいました。
その女性、ヘレンは30歳代の後半で、スレンダーな身体で身長が170センチ
ほどで、栗色の長い髪を無造作に束ねて頭の上に乗せています。透き通るほどの
白い肌にブルーの瞳が良く似合います。美人ですがどこか憂いが有り、胸も由美
子ほどしかなくて、全身に知的な雰囲気が漂っていて、店にいる他の女性とは少
し雰囲気が異なります。
この商売に彼女の雰囲気が向いているかどうか良く判らないのですが、由美子の
ストレートな質問に商売は順調で結構な稼ぎだと朗らかな笑みを浮かべました。
笑みを浮かべると唇と目尻にある皺がその女性を一段と色っぽくすることに鶴岡
は気が付いています。

「先ほどお相手の方が出て行くのを見ましたよ、セクシーな方ね
お部屋に居る時から、悩ましい声がここまで聞こえてきたわ」
一通り世間話が終わったところで由美子が少し淫蕩な顔をしてヘレンに伝えてい
ます。由美子は相当アルコールが回っているようです。
この席に居ると二階の声がよく聞こえます。先ほど二人の女と一緒に入った男の
部屋から派手な女の嬌声が響いていて、ヘレンは由美子を見て苦笑しています。
「本当ね、ここに居ると二階の声が筒抜けね・・、知らなかったわ、
これでは私の声も聞かれたわね」
ヘレンはそれを恥じている様子ではありません。ヘレンの喘ぎ声を聞いた二人の
感想が知りたいようです。

「今聞こえる声は、私達にも判るわ、営業上の声よね・・・、でもヘレンの声は
すごかったわ、あなたの声を聞いていて主人は勿論私も凄く興奮したのよ、彼が
ここを出て行く時見たけれど、すごい体をしていたわ、私は彼のような男の経験
は無いわ」
由美子の言葉にヘレンは頷きながら片眼を瞑るサインを送って、にっこり笑いま
した。
「そう・・、彼ね・・・、セクシイーでしょう、私の好きな男の内の一人よ、
彼にはいつも最後まで逝かされるのよ、彼に抱かれる時は最初からその気だしね」
ヘレンは鶴岡を見て淫靡な表情で片眼を瞑っています。彼女の全身から情事の香
が立ち上がっているような雰囲気です。鶴岡が興奮している様子を由美子が感じ
取って意味ありげな表情で彼を見ています。

「でもヘレン、いつもあんなに興奮していたらその後、商売にならないでしょ、
凄く疲れるでしょう、フフ・・・・・」
「フフ・・・、そうね、あなたも判ると思うけれど、良くなってくると女って
コントロールできなくなるのよね、でもね、本気になって逝った方が後に疲れ
を残さないのよね、だから私、男に抱かれる時はセーブしないことにしている
のよ、特に彼との時は特別よ、彼ねアランというのだけれど一週間に一度私を
買ってくれるのよ、私、彼の後はその日は商売しないことに決めているのよ、
体が動かなくなっていることもあるけど・・・・、彼の香と感触に浸りきりた
いのよ・・、惚れているのかな」
ヘレンはそういって、全身に恥じらいを見せて首筋まで赤くして、眼を伏せまし
た。鶴岡は恋に悩む少女がそこにいる想いでヘレンを見ています。

「彼の身体が凄いのよ、いくら激しく動いても疲れないのよ、そして小刻みに激
しく動くのよ、全身にバネが入っているように激しく動くのよ、
ああ・・、思い出すわ・・、それにね・・、私のサイズにぴったりなの・・」
眼をとろんとさせて、鶴岡に顔を近づけながら、密やかにヘレンは語り続けてい
ます。由美子はニヤニヤ笑いながら彼女から少し距離を置いてヘレンの興奮状態
と鶴岡の困惑した様子を見ています。

由美子の冒険、オーストラリア編(51) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/28 (木) 12:10
「ツルオカ、向こうにいる子見える、ええ、若くてブロンドの綺麗な子よ、あの
子がこの店でナンバー1の子よ、ジャッキーと皆が呼んでいるわ、一日3人と決
めていて、それ以上はお客を取らないのよ、だから一週間前まで予約で一杯よ」
ヘレンが目で示す方向に金髪の若い女性を取り囲むようにして男達が数人談笑し
ています。胸が大きく白い肌を持っていて目はスカイブルーで、身長は170以
上あるように見えます。肌が透けて見える朱色のキャミソールに、同色のショー
トパンツ姿です。彼女が居るだけでそこが明るくなるほどの存在感がある今盛の
女性です。

「半年前にここへ突然現れて、商売がやりたいと言いだしてその日から始めたの
よ、一ヶ月ほど前本土から青年がやってきて彼女に戻るように勧めたけれど、
ジャッキーはその青年の手を振り切って、この島から逃げ出して二日ほど戻らな
かったのよ、あの青年がかわいそうだったわ、二日目の朝彼がフェリーに乗るの
を見たわ、それっきりね。
ここでは誰も他人の過去を聞かないし、話さないわ、それが仲間のルールなのよ」
ジャッキーは男達に手を上げて店から一人で出ました。今日の商売は終わりなの
です。陽気に店を出たジャッキーは店から数歩離れると、肩を落としとぼとぼと
下宿先に向けて歩き始めました。その後ろ姿に深い疲労と哀愁が見えます。彼女
も何かの運命と戦っているのでしょう。

「ジャッキーの居た席の隣に居る女性、ええ、私より年上よ。エミリーと皆が呼
んでいるけど本名は違うわ。彼女この島で生まれて、この島の漁師と結婚して幸
せな家庭を持っていたのだけれど、三年前彼が海難事故で死亡して、今は彼女が
二人の子供を育てているのよ。島の人達全員が彼女のことを知っているわ」
一人テーブルに座って、ゆっくり飲み物を飲んでいる女性がいます。お世辞にも
美人とは言えませんが、表情が豊かでふっくらとして女性らしい魅力に溢れた中
年婦人です。彼女の側に男がひとり近づいてきて、一言二言話し合い、男が彼女
にお金を手渡し二人は仲良く手を繋いで二階に上がって行きました。
「彼女が一番真剣にこの商売に取り組んでいるわね、どんな男にも嫌な顔を見せ
ないでいつも朗らかに、上品に接しているわ、だから若い子から年寄りまで
ファンは多いのよ」
階段を上がりながらエミリーがそれと判る合図をヘレンに送り、ヘレンがそれに
笑顔で応えています。
ヘレンとここに座っているだけで、他では絶対触れることが出来ない女の素顔に
接して鶴岡は感慨深い表情になっています。

「ねえ・・、奥さん、ああ・・、ユミコは私達の商売に凄く興味を持っているで
しょう、ずっと私達の動きを見ていたから直ぐ判ったわ。いえ、軽蔑したり、
蔑んで見ている感じはしなくて、どちらかと言えば、そう・・、一度この商売を
やってみたいと思っているのではと、私は感じたのよ、それであなたと話したく
なって声を掛けたのよ」
「判りましたか、失礼だと思っていてもすごく興味があって、目が離せなかった
のよ、この商売をやりたくないといえば嘘になるわね、女は誰でもこの商売に興
味を持つと思うわ、違うかしら」
由美子は鶴岡の方を悪戯っぽい表情で見ながらあっさり本音をヘレンに吐き出し
ています。総ての女性がこの商売に興味を持っているというのは言いすぎだろう
と鶴岡は思っていますが、勿論それを口に出すことはしません。

「ユミコは男性経験が豊富でしょう、プロでないことは確かだけれど、貴方の様
子を見ていて判るのよ、男に並々でない関心を持っているわね、これでも私プロ
だから、判るのよ・・、こんなこと旦那さんに聞かせるとまずいかしら」
ヘレンが笑いながら、鶴岡と由美子を交互に見ながら話しています。
「ううん、心配しないで私の男性経験のほとんどをこの人は知っているわ・・・、
貴方には多分敵わないけれど、あなたが言うとおりたくさんの男を知っているわ」
由美子も負けていません。ヘレンも我が意を得たといわんばかりに笑っています。

「やっぱりね・・・・、なんとなく判るのよ、貴方だったら今日から直ぐにでも
ここで売れっ子になるわ。
そうは言っても今まで旦那さましか知らない家庭の主婦がいきなりここで男達の相
手をするのは辛いことなのよ、私も最初そうだったわ。覚悟してこの店に出たから
気持ちの上では2、3日で慣れたけれど、体が慣れるのには一ヶ月近くかかったわ
よ。その点貴方は経験豊富だから大丈夫よ」
今日から娼婦として十分やっていけるとヘレンに保証されても、由美子は嫌がらな
いで嬉しそうに笑っています。

由美子の冒険、オーストラリア編(52) 鶴岡次郎 投稿日:2006/09/30 (土) 22:22
「あそこに居る人、ほら少し肌の色が濃い女性、一月前にここへ来たのよ、綺麗
な人でしょう。スーザンと皆は彼女のことをそう呼んでいるのよ。ブロンドの
ジャッキーと人気を二分しているわ、あの様子だともうじき二階に上がるわね」
鶴岡達の居るテーブルから一番近い席に居るミクロネシア系の血が混じった若い
女性が白人の膝に抱き抱えられて熱烈なキッスをしています。既に金銭交渉は終
わり、二人は二階へ行く前に店の中で互いに高めあっているのです。

「スーザンは南の島育ちで、そこでは男女は半ば公然と愛し合う習慣があるのよ、
だからスーザンは人に見られることは最初から平気だったわ。
この時間だと・・、そうねいい時間だわ、面白いものが始まるわよ」
へレンが意味ある淫蕩な表情をして鶴岡と由美子を見ました。

スーザンを抱いている男の指が小さなショーツのボトムを押し分けて挿入されて
いて、その中で激しく動いています。スーザンは呻きながら、悶えながら男性の
モノを露出させています。
「ユミコ、スーザンのように皆に見られながら乱れるのって、他人がやっていて
もわくわくするでしょう。本当は店の経営者は嫌がっているけれど、男も女も店
の中で乱れるのが好きよ、本当は恥かしい姿を見て欲しいのよ、判るでしょう」
「凄いわね・・、ああ・・、凄く感じるわね、ヘレン、貴方平気なの、我慢でき
なくなるわ・・・、ああ・・、自分がやっているような気分になるわね」
由美子の声がかすれています、興奮で紅潮した表情でヘレンと鶴岡を交互に見て
独り言のように呟いています。
由美子はもう情欲の高まりを隠そうとしていません。鶴岡も勿論興奮しているの
ですが、由美子の様子を見ていてこのまま収まりそうに無い危うい予感に怯えて
います。

店内で、みんなの注目を浴びながら絡み合うことは確かに一度経験すると当のお
客も病みつきになり、店で女との交渉が終わると女が許せば習慣のように先ず店
内で女を弄ぶことにしています。周囲で見ているお客たちも興奮して結果として
女達の商売が繁盛することになりますので、店のオーナは夜も更けると店の中で
戯れるのを大目に見ています。そのことを知っていて通の客はこの時間帯にやっ
てくるのです。

スーザンは大きく脚を開いて、かなり大きな呻き声を出して乱れています。そし
てついに口で男を咥えてしまいました。男の指はスーザンの亀裂を襲っています。
店内の誰からもスーザンの股間と彼女が頬張っている姿がよく見えます。スーザ
ンはもう完全に夢中になっています。既に商売を離れている様子です。

「慣れているけれど、いつ見ても刺激的な眺めね、でも、見るより、やる方が数
倍興奮するのよ・・・、ツルオカ、もし我慢できなかったら、ユミコとここで
やってもかまわないのよ、みんな喜ぶわよ、フフ・・」
鶴岡は慌てて首を振っています。由美子はにこにこ笑っているだけです。

「あら・・、とうとうやっているわ、オーナーに見つかると拙いけれど、彼、今
ここには居ないから」
スーザンはほとんど半裸の状態で男の膝の上に抱え上げられ、下から男のモノ
を受け入れています。男の生白いものがスーザンの褐色の肌に突き刺さっている
のが鶴岡達の席からよく見えます。由美子はもう陶然として彼女が肉棒を受け止
めたように顔をしかめて、スーザンに感情移入しています。

さすがに店に居る全員が二人に注目しています。二人の接点が店の観客に向けて
開かれています。激しい呻き声と、水音が狭い店内に響いています。スーザンの
辺りに憚らない悲鳴が聞こえ始めました。こうなるともうセックスショウです。
女達は由美子以外、比較的余裕のある表情で見ていますが、男達の顔は明らかに
引きつっています。男達はポケットの残金を調べて女を抱くかどうか最後の決断
を迫られています。

由美子の冒険、オーストラリア編(53) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/01 (日) 23:10
男の膝の上で軽く逝ったスーザンはぐったりしたまま抱かれて二階へ上がりま
した。店に居る男達が彼女に拍手を送っています。
店内に残っている女はヘレンと由美子を含めて5人です。スーザンのショウを
見せ付けられて興奮した男達が動き出しました。男と女の交渉が始まり、なけ
なしの財布をはたいた男達に三人の女が買い取られました。女達が男の手を引
いてそれぞれに二階へ上がりました。女を獲得できなかった男が数名店内に
残っていて、彼らは飲みながらプロのラグビーチームを話題にして情熱的に話
し込んでいます。こうして女の身体が空くのを待つのでしょう。

ヘレンはオークランドの郊外に住む両親に子供を二人預けていて、子供たちが
ハイスクールを卒業するまでと決めてここで働いていると言いましたが、実家
は農場をやっていて孫を養うことには問題はない暮らしぶりのようで、ここで
ヘレンが家計を助けるために働く必要はない雰囲気です。へレンにはこの職業を
恥じているような素振りが有りません、また何が何でも稼がないと困るといっ
た緊迫した生活臭も乏しいのです。一般的にはそんなことは考えにくいのです
が、彼女はもしかすると趣味で売春婦をやって居るのかもしれません。

船便の出発時間が迫ってきて、鶴岡が立ち上がろうとしたところへ、二人連れ
の男がそのテーブルへやってきました。二人は今この店に来た様子です。二人
はヘレンと顔見知りのお馴染みさんで、40歳代の人の良さそうな、もう小父
さんの仲間入りを果たしている少し小太りの男達です。
ヘレンが立ち上がり店の奥へ彼らをつれて行き、そこで話し合っています。男
達は早口で、かなり訛りある言葉でヘレンに話しかけています。男達はなかな
か後に引かない様子です。どうやら今日は店じまいしたヘレンに開店するよう
迫っている様子です。ヘレンは困った顔をして、そこから由美子を見て、そし
て鶴岡を見て苦笑しています。

「困ったわ、この人達どうしても上へ上がりたいというのよ・、それでね・・」
ヘレンはすこし当惑した妙な笑みを浮かべて鶴岡たちの所に戻ってきました。
男達も一緒に付いて来ています。自分達のことだったら、もう少しここに居て
時間が来ればこの店から出て行くから気にしないで良いと鶴岡はヘレンに言っ
ています。
「パパ・・、そうじゃないのよ、この人達、私を抱きたいと言っているのよ、
この人達の言葉は良く判らないけれど、先ほどから私を見て凄くその気になっ
ているのが良く判るのよ、恐ろしいほどよ・・・・だからヘレンは困っている
のよ」
彼らが側に来た時から由美子を露骨な目で見て、かなり股間を緊張させている
のを由美子は例の神通力で察知していたのです。由美子は嬉しそうに、チョッ
と淫蕩な表情で鶴岡にそのことを告げています。

鶴岡は突然、脳天を殴られたような衝撃を受けています。由美子が鶴岡に説明
した内容が正しいとすると男達は由美子を娼婦として見ているのです。鶴岡の
驚きをよそに、彼女は男達の露骨な視線を気にする風でもなく、むしろそれを
楽しんでいるように笑みさえ浮かべて男達を挑戦的な目で見ているのです。
あらためて由美子の服装を見ると、ショーツは着けているものの海岸で丸裸に
なった後ですから、肩を思い切りだしたTシャツにミニのスカートです。店の
女たちより過激なスタイルです。これでは娼婦と思われても仕方が有りません。 

男達の舐めるような目が由美子の全身を這い回っています。上から覗きこんで
いる男達には由美子の小ぶりな乳房の半分は見えます。由美子は自然な素振り
でTシャツの肩をくつろげて乳房の全貌を男達にさらしています。ピンク色の
乳首がぴんと立って男達を惹きつけています。笑みを浮かべて満足そうに男達
の反応を見ながら由美子は脚を大きく組み替えてミニスカートの裾を引き上げ
ました。白いショーツが完全に顔を出し、先ほどからの刺激でその部分に染み
が広がり、濡れた布が亀裂に食い込み、その輪郭を露にしていて、黒い影も
はっきりと見えています。男達が露骨に屈み込んでそこに顔を寄せています。
由美子は組んだ脚を元に戻し、少し脚を開いてそこを十分に男達にさらしてい
ます。

由美子は店の女たちがするように、笑みを浮かべて全身を這い回る男達の視線
を受け止め、ゆっくり身体をくねらせています。先ほどから十分に刺激を受け
ているので、由美子の股間からは絶え間なく愛液が湧きだして、そこから湧き
出た濃い女臭が男達を狂わせています。もう由美子はその気になって、すっか
り娼婦になりきっています。
媚を売る由美子と彼女に食いつきそうになっている二人の男をヘレンは交互に
見ながらニヤニヤ笑っています。

由美子の冒険、オーストラリア編(54) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/02 (月) 20:07
鶴岡は衝撃が収まりません。今まで行きずりの男を含めて数え切れない男に由美
子が抱かれるのを体験してきました。そのつど嫉妬の炎にこんがりと焼かれなが
ら、その感情を楽しんできた鶴岡でしたが、いまだ由美子に身体を売らせたこと
はありません。その商売を蔑んでいるわけでもなく、危険だと思ってそれを避け
ているわけでもなく、そうした機会があっても由美子も鶴岡も心の準備が出来て
いなくて、最後の壁を越えられなかったのです。

ニヤー・ミスでそうした機会に遭遇して、思い止まり、機会を逸した後、鶴岡は
その度毎に由美子が春をひさぐ姿を妄想して体の中から湧きあがる奇妙な感情に
取り込まれていました。それは嫉妬でもなく、まして怒りでも有りません。最愛
の妻が金で買い取られ、彼女の意思とは無関係に男に弄ばれる姿に鶴岡は究極の
痛みと喜悦を感じていたのです。
一度は由美子が売買される姿を見たいそれが鶴岡の秘めた願望になっていました。
それでも、鶴岡は由美子の身体を売り場に曝すことは今まで出来ませんでした。

一方由美子は、そうした機会に遭遇するとその商売をやっている同性と知り合う
ことになり、彼女たちの話を聞くにつけ、彼女たちの雰囲気を見るにつけ、何不
自由もなく過ごしている彼女が興味本位でその世界に飛び込むのは、不謹慎すぎ
ると由美子は今まで思ってきました。勿論、その商売には強い興味と誘惑を感じ
ている由美子です。

二人の男から熱い目で見つめられ、それに応えて恥かしい姿を意識的に曝してい
る由美子を見て、このまま成り行きに任せて娼婦になった由美子を最後まで見て
見たいような、それでいて恐ろしいような、そんな気がして、鶴岡は黙って男達
二人を見上げました。何を思ったのか一人の男が鶴岡に向かって片眼を閉じる合
図をしています。男同士通じるものがあるだろうというシグナルです。鶴岡を由
美子の馴染みと見て、「いい女だね・・、俺にも回してくれよ・・、待っている
から」と、でも言っているように鶴岡には見えました。

「ユミコは判ったみたいね、そうなのよこの人達貴方を買いたいというのよ、ダ
メだと言ったけれどなかなか言うことを聞かないのよ、最初からユミコのことを
私と同業だと思っているのよ。私が悪かったのよ、悪ふざけで、旦那さんのこと
を貴方のお客だと最初に言ってしまったのよ、そしたらユミコの身体が空くまで
待つというのよ。どう・・、熱心でしょう、ふふ・・。だけど、困ったわね・・」
へレンは口で言うほど困っていない様子で笑いながら鶴岡と由美子に話していま
す。
ヘレンはこの商売を出来るだけたくさんの女性に勧めるつもりでいるのです。そ
して特に由美子にはこの商売を経験させたいと思っている様子が最初から見えて
いました。勿論鶴岡はヘレンのその意図を感じ取っていて、そこに何の悪意も無
く、ヘレンが好きだと思っているものを由美子にも経験させたいと思っているだ
けだと、鶴岡はヘレンの気持ちをそう読んでいました。それであれば行き着くと
ころまで行ってみよう、最後は由美子の意思に任せることにして、鶴岡はヘレン
のペースでことが運ばれることに逆らわないことにしました。それによく考えて
みると由美子が売春婦デビューするのにこれほど条件が整うことはこれからもそ
うあるとは思えないと鶴岡は考えています。

「この人達、ユミコと私がここで話し合っているのを見て、ユミコに一目ぼれし
て顔見知りの私に声を掛けてきたのよ、それで、つい私も悪乗りしてそれを否定
しなかったら、どんどん話が進んで、もう旦那さんだと言っても彼ら信用しない
のよ、こちらの人がテッドで、彼が私を、そして向こうの人、ブラウンと言うの
だけれど、彼がユミコを抱くことまで決めているのよ」
ヘレンは笑いながら、それでも当惑した顔で由美子と鶴岡に説明しました。
ヘレンの説明を聞いて彼等の強引な態度が鶴岡にやっと理解できました。そのつ
もりで考えると店の女達の中には東洋系の女性も、ミクロネシヤ系の女性も居ま
した。一般の女性はここにいる売春婦に決して近づきませんから、ヘレンと仲良
く話し合っている過激な服装をした由美子をこの店に初めて顔を出した売春婦だ
と思っても不思議はないのです。
そして何よりも決定的だったのは、由美子がこの店に来て以来かなりの刺激を受
けて、欲情していて、その体からメスのフェロモンをさかんに出して、無意識に
男達を引寄せる動きをしていたことです。飢えたオスがこの香を見逃すはずがな
いのです。

ヘレンの説明を横で聞きながらブラウンが大きく頷きながら由美子に片眼を閉じ
る強力なサインを送っています。ブラウンの興奮を察知した由美子は嬉しそうに
身体をくねらせていて、その股間の染みがさらに広がっています。由美子は勿論
それを隠そうとしません。そして淫蕩な笑みを彼に返しながら、一杯に脚を広げ、
指を使ってショーツのボトムを絞って、それを亀裂に埋没させて、その部分の全
貌をブラウンに見せ付けています。もう由美子はオスをひきつけることに夢中で
す。この作法も店の女達を見て由美子が覚えたものです。
ブラウンは食い入るような目つきでそこを見ています。由美子はさらに淫蕩な表
情を浮べて股間に指を伸ばし、亀裂に埋没した布を脇に除けています。さらけ出
された亀裂の全貌を見てブラウンが口笛を吹いています。由美子が声を出して
笑っています。その表情に抑え切れない淫蕩なものが溢れています。

由美子の冒険、オーストラリア編(55) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/03 (火) 12:54
「私のことそんなに思ってくれてありがとう、本当に残念だけれど、私、今日は
この日本人に買いきり状態になっているのよ・・・・」
由美子が立ち上がり二人に丁寧に事情を説明しています。ブラウンは由美子と鶴
岡を交互に見ながらしきりに頷いています。
「困ったわ・・・私のこの店で初めてのお仕事だから本当はあなたに抱かれたい
わ・・・・、でも、この人にお金を貰ったし・・・、次の機会にね、お願い・・」
由美子はブラウンの耳に口を付けて囁くように謝っています。ブラウンは腰をか
がめて由美子の体に手をかけて、じっと由美子のささやきを聞いています。由美
子の濃い女臭がブラウンをさらに高めています。

ブラウンの体臭は男には少し辛い匂いですが、由美子は彼の体臭が気に入っていま
す。息を深く吸い込んで胸いっぱいに彼の野性的な香を吸い込み、彼に身体をこす
り付けるようにして由美子は囁いています。全身がブラウンの香で埋め尽くされる
ような気がして、由美子は軽い眩暈を覚えるほど感じています。彼女の股間からか
なり高い音が響いて新しい愛液が迸り出ています。由美子はそれを隠そうとしてい
ません。生脚に新しい愛液が筋を造って流れています。

鶴岡とヘレンは勿論その音に気がついています。ブラウンは由美子の膣音を聞き分
けて一気に高まっています。由美子はブラウンの巨大な男根をあの神通力で察知し
ていまさらのように驚き、彼女の身体が先に反応して本気でこの男に抱かれたいと
思い出しています。気持ちよりも由美子のメスの部分が本能的に騒ぎ出しているの
です。しかし、どんなに二人が燃え上がってもこの二人は絡み合うことは鶴岡が許
さない限り不可能なのです。由美子は恨めしそうに鶴岡を見つめていますが、彼は
亡羊とした表情で捕らえ所が無いのです。

ブラウンは興奮した表情で由美子を見つめて、判ったと言って由美子に手を差し出
しました。握手をして潔くここから離れるつもりです。由美子も手を出し彼の手を
握りました。そこで思い直したように由美子は顔を上に上げ、目を閉じて男に身体
を預けました。好意を寄せてくれる彼にサービスをするつもりになったのです。そ
して由美子自身も、もやもやしていて握手だけで彼と別れたくなかったのです。

由美子は男の首に両手を絡めて熱烈な別れのキッスをしています。男は由美子の舌
を吸い込みながら本能的に彼女の股間に指を這わせています。既に紐状になって亀
裂に埋没しているショーツのボトムは男の指を防ぐことは出来ません、そこを掻き
分け男の指は十分に濡れたその部分に簡単に潜り込みました。由美子は脚を開き男
の指が動き易いようにしています。そして、この店の女達がやるように右手で男の
股間をやさしく触っています。男の指は益々エスカレートして、もう二本の指が由
美子の中に入り込んで蠢いています。

由美子は喘ぎながら、強く重ね合わせている唇から悲鳴に近い唸り声を洩らしなが
ら全身を悶えさせています。この店に入ってから、由美子は今まで経験したことが
ない異常な景色を見て、そして最後にスーザンの激しい絡みを間直に見せ付けられ
て、しとどにそこを濡らし、湧きあがる情欲に耐え切れなくてその場で鶴岡に跳び
付きたいのを辛うじて我慢してきたのです。鶴岡がその時少しでも由美子に触れて
いれば彼女はスーザンと同じ様に全身をさらして店内で悶え狂ったでしょう。
ちょっとした刺激があっても由美子の理性は吹き飛んでしまう状態になっていたの
です。

男の二本の指で由美子は完全に我を忘れてしまいました。もう鶴岡のことも、ヘレ
ンのことも、ここが往来に面した店内であることも由美子にはどうでもいい気持ち
になっています。由美子が呻きながら男のTシャツをはぎとっています。男も由美
子のTシャツを剥ぎ取りました。小ぶりの乳房が露になりました。さらに由美子は
男のベルトを緩め男のモノに直に触れています。それは経験豊富な由美子でさえ驚
くほどのものです。由美子は喜色を浮べてそれを愛しげに摩っています。
ヘレンも鶴岡もじっと二人を見ています。店内の男達もようやく二人の異常さに気
がつきこちらの様子をじっと見ています。ここまで来れば次の展開が男達には読め
るのです。由美子の事情を知らない男達はスーザンと同じ様に由美子が次のステッ
プに進むものと期待しています。

由美子がブラウンと激しいキッスを始めると、ヘレンは立ち上がりもう一人の男と
キッスを始めました。ヘレンも十分興奮していたのです。ヘレンはいきなり丸裸に
なりました。男もその場で裸になっています。二人は裸体で激しく抱き合い、唇を
吸い合い、ヘレンが男根をかなり激しく擦りたてています。男がヘレンの亀裂に指
を二本入れて絞り上げるようにしています。男の呻き声とヘレンの喘ぎ声があたり
に響き始めました。

二人の女が乱れ始めたのを知って、店内に居た男達が由美子とヘレンの周りに集
まってきました。もう彼等と女の距離は一メートルと離れていません。むせ返るよ
うな女の香があたりに立ち込め、それに男達の体臭が入り混じって、もうそこは命
の息吹が煌く獣の棲家のようになりました。そこで欲情した二匹のメスとオスが絡
み合い、蠢き、その様子をいきり立ったオスたちが取り囲んでいるのです。

[Res:] Re: 由美子の冒険、オーストラリア編(55) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/04 (水) 00:03
残念でしたね、デイープインパクト。何故、負けたのでしょうね。
それにしても残念です。四歳馬は勝てないのでしょうかね。
少し、落ち込んでいます。馬ごときが、されど馬だからこそ、
口が利ければ、何か言いたいことが、あの馬にはあるように思えます。
                    ジロー

由美子の冒険、オーストラリア編(56) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/04 (水) 23:55
「ああ・・、皆見ているわ・・・、ああ・・、もっと・・、もっと強く
ああ・・、どうにかなりそうよ・・、ああ・・、見て・・、もっと見て・・」
由美子は男達が股間を覗き込んでいるのを知って、完全に浮き上がっています。
そしてブラウンの首に両手をかけて唇を強く押し付け、片脚をあげて男の脚に
絡めています。ブラウンの指で弄ばれている由美子の股間はその全貌が男達の
目にさらされています。由美子は身体を捻って、脚を一杯に開いてそこを男達
に見せようとしています。ブラウンが彼女の意図を知って由美子の足を高々と
持ち上げました。

「ああ・・、ダメ・・・、そんな・・・、ああ・・、もっと・・・
もっと開いて・・・、見て・・、見て欲しい・・ああ・・・」
由美子はもう狂ったように脚を拡げて、男達を見て叫んでいます。鶴岡は少し
離れた所から由美子とそれを取り巻く男達を見つめています。彼の頭はもう
真っ白になって正常な思考が出来なくなっています。それでも不快でなく、由
美子同様極限の快感を得ています。そして彼は由美子が行き着くところまで見
極めるつもりになっています。

「ユミコ、ブラウンはこの島一番のモノを持っているのよ、
ああ・・・いいわ、もっと強く、私も楽しむから、あなたも十分楽しんでね、
ああ・・・、いいわ・・・、突いて・・・、ああ・・・
ツルオカ、ああ・・、由美子をね・・、ああ・、許してあげて、女はこうなる
ともう止まらないのよ、ああ・・・」
既に全裸になっているへレンがもう一人の男、テッドに抱かれて、良く見ると
すでに彼の膝の上に座り込んで挿入を完了しています。それでも喘ぎながら由
美子と鶴岡に声をかけたのです。

「フェリーは最終便にするよ、それまで二時間以上ひまがあるから・・」
鶴岡は由美子と視線合わせてゆっくりと頷きました。そして時計を見て由美子
に二時間以上の余裕があることを教えました。由美子とヘレンは鶴岡のOKサ
インを確認しました。そしてブラウンは鶴岡が由美子を譲ってくれたと理解し
ました。

ブラウンはそこで動きを止めて、ポケットから数枚のドル札を出し、由美子に
手渡しました。由美子は笑顔でそれを受け取り大切そうにバッグに入れていま
す。ブラウンは通常の倍近いお金を由美子に手渡したようです。これで由美子
はブラウンに買い取られました。鶴岡は陶然として由美子が高値で売れた様子
を見守っています。鶴岡の体の底から奇妙な興奮が湧き上がってきています。

ブラウンからお金を受け取りながら、由美子は鶴岡との結婚式を思い出してい
ました。指に鶴岡がリングを嵌めてくれた時、とうとう私はこの人のものに
なったと、その時、喜びとある種の安堵感を持っていたのです。
ブラウンからお金を受け取った瞬間、由美子は鶴岡の妻であることを忘れてし
まいました。今お金を差し出したブラウンが総てになりました。「私はこの人
に買われた」と、由美子はそのことをはっきり意識しました。

由美子は奇妙な気分になっていますが、決して悪い気持ちではなさそうです。
これで由美子の迷いは消えました。もう何もかも忘れてブラウンと絡み合うつ
もりです。いえ、由美子の気持ちをもっと正確に言えばブラウンを喜ばせるた
めに持てる力を総動員して彼に尽くす覚悟です。その気持ちは結婚式場で鶴岡
にこれから尽くそうと決意したあの時の由美子の気持ちに似ています。

ブラウンが器用にショーツとパンツを脱ぎ去り全裸になりました。

由美子の冒険、オーストラリア編(57) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/05 (木) 13:19
ブラウンが器用にショーツとパンツを脱ぎ去り全裸になりました。誇らしげに股
間を由美子に突き出し、周りの男達にもそれを見せています。贅肉の無い腹部の
下に栗色のわずかなブッシュが有り、その下に由美子の腕ほどのモノが、その重
量に耐えかねてダラリと垂れ下がっています。生白い幹に紫色をした静脈が何本
も走っていて、彼が十分に勃起しているのが判ります。先端はやや皮を被ってい
ます。Uのモノを見慣れている由美子はそれが腹につくほどに起立して、テラテ
ラと亀頭を光らせていないのをやや意外に思っていますが、それはそれなりに由
美子の股間を十分に刺激しています。

「オオッツ、グレートコック、ファンタスチック、・・・」
由美子はここの女たちが常套的に使う用語を既に自分のものにしています。ここ
の女達は鶴岡のモノを見てもそのフレーズを使うはずで、男の股間を見た女が天
候の挨拶のように使う言葉です。それでもブラウンはその言葉が自分のモノを特
別に誉めそやしたものと受け止めています、確かにそれだけのモノではあります。
周囲の男達はブラウンのそこをあえて見ないようにしています。

ブラウンが何事か由美子に言っています。チョッと恥じらいを浮べて、少し躊躇
する姿勢を見せて、それでも由美子は笑顔を浮べてスカートとショーツを脱ぎ取
り生まれたままの姿になりました。もうブラウンの言うことには総て従う構えで
す。回りの男達が拍手をしています。
ブラウンがまた何事か言いました。由美子は困り果てた表情でブラウンを見て、
身体をくねらせています。それはあまりに過激な要求で、興奮して我を忘れた時
ならいざ知らず、まだ十分に羞恥心が残っている状態では由美子がたじろぐのは
当然です。
由美子の困った顔を見てブラウンが笑顔を浮べて、両手を広げて由美子を励まし
ています。ブラウンとしてもこれから独り占めする由美子を皆に見せ付けたいの
です。周囲の男達の歓声、口笛、拍手が高まっています。その声が頂点に達した
時、由美子は艶然と笑いブラウンに頷きました。
あれほどの騒音がぴたっと止まり、耳の痛くなるような静寂と、息詰まるような
緊張がこの部屋に漲りました。男達の荒い息遣いだけが響いています。由美子は
潔く床に両手を着き、脚を十分に開き、お尻を突き上げて、そこを男達の視線に
曝しました。男達が一斉にそこを覗いています。

男達の目が由美子の股間に集中しています。亀裂からはみ出たサーモンピンクの
膣壁が溢れ出る愛液で濡れて光っています。由美子は痛いほどの視線をその部分
に感じて、両手と頭を床に着き臀部を高く突き上げて悶えています。
由美子の視線の先に開いた彼女自身の両脚が見え、その頂点から陰毛が垂れ下が
りその先端から恥かしい愛液が雫になって滴り落ちています。
一つ、二つ、後は糸を引くように透明な液体が滴り落ちています。そして彼女の
視線はもっと先に居る数人の男達のぎらついた視線と絡み合いました。 
あまりの羞恥と快感に耐えられなくなって由美子は悲鳴を上げて眼を閉じました。
股間からドット潮が流れ出て激しい水音と男達の歓声が響きました。

またブラウンが何事か叫んでいます。もう由美子は迷いません、嬉々として、床
に腰を下ろし両脚を一杯に広げ、亀裂を指で開いています。男達が歓声を上げて
由美子の両脚の間に頭を入れています。ほとんどそこに接触するばかりに近づい
た男達の荒い息吹が由美子のそこに当り、由美子は仰け反り、呻いて、そこから
新たな愛液をまた噴出しています。
ブラウンが肉棒を由美子の顔の前に差し出しました。由美子は喘ぎながらそれに
舌を絡めています。とても頬張ることは出来ないのです。由美子は夢中になって
ブラウンの肉棒を舐めています。
由美子の舌は幹から袋まで降り、また上がりきって亀頭まで来ています。呻き声
を出しながら何度も何度もそれを繰り返しています。由美子は髪を振り乱し、顔
面を粘液でべっとり濡らし、うめき声を上げながら、舌を突き出し、袋から陰茎
まで狂ったように舐めまわしています。投げ出した両脚の間では、間断なく愛液
が溢れ出て床をべっとりと濡らしています。

周りの男達はあまりに淫乱な由美子の姿態に言葉も出ません、彼らは股間を抑え
てじっと由美子を見つめています。うめき声を上げている由美子の唇から唾液と
も男の液とも判別のつかないものが糸を引いて床に落ちています。そして由美子
の腰の周りには床に大きな水溜りが出来て居ます。

由美子の直ぐ側でヘレンが鶴岡に向けて大きく脚を開き後ろから男に貫かれてい
ます。ヘレンは両脚を一杯に開いて男根を受け入れています。二人の接点から乳
白色の粘り気がある液が湧き出てテッドの袋を濡らしています。男の両手がヘレ
ンの胸をしっかり握っています。
「ツルオカ、しっかり見て・・、私、きれい・・、ああ・・」
ヘレンは喘ぎ、悶えて、もう、プロのたしなみを忘れて夢中です。

ブラウンが突然立ち上がりました。突然消えた肉棒を追って由美子が悶えながら
立ち上がり、彼の首に両手をかけて男の体に脚を絡ませています。いきり立った
肉棒が由美子の裸体に粘液をこすり付けています。もう由美子は自分から脚を開
きそれを迎え入れる姿勢をとり男の体に絡まりついています。男が由美子の両脚
を両手で持ち上げ、十分開いて、亀頭を由美子の亀裂に添えました。由美子はも
う完全に狂いました。

「お願い・・、入れて・・、入れて・・お願い・・ああ・・」

由美子の冒険、オーストラリア編(58) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/06 (金) 08:15
「お願い・・、入れて・・、入れて・・お願い・・ああ・・」
由美子は亀裂に接触する男根を感じて、もうひたすらそれを飲み込むことだけを
考えています。泣きながら両脚を開き、洪水のように濡れたその部分を男に押し
付けて腰を前に突き出しています。Uと絡む時はこの動作で彼の巨大な肉棒を吸
い込むことができるのです。ブラウンのモノは由美子が腰を前に送ると、するり
とそこから外れてしまいます。彼のモノは十分大きいのですが、やや硬度と強度
が不足しているのです。
ゴルフ場で知り合ったピーターが自分の手で陰茎を握り亀裂に宛がっていたこと
を由美子は思い出しました。それに倣って右手で陰茎を握りそれを亀裂に宛がい
由美子は腰を前に押し出しました。その部分が押し広げられる快感がして、ズル
ズルとブラウンのモノが由美子の中に半分ほど納まりました。そこで男が由美子
に向けて腰を突き出しはじめました。由美子が首を仰け反らせて悲鳴を上げてい
ます。

「ああ・・・・・ツ、いいわ・・・、いっぱいよ・・・、あなた、見ている・・」
由美子は悶えながらブラウンの巨根を飲み込んでいます。由美子の体半分をブラ
ウンの巨根が埋め尽くすほどの勢いで、それはゆっくり由美子の体に吸い込まれ
ています。とても無理だろうと思える容量のものが由美子の中にすっぽり収まり
ました。周りの男達から期せずして静かな歓声と吐息が上がっています。

ブラウンは隆々とした筋肉を見せて仁王立ちになっています。由美子を前に抱き
上げ、両手と腰を使って巨大な肉棒を由美子の亀裂に出し入れしています。激し
い肉のぶつかり合う音、湿った淫靡な膣音、そして由美子の悲鳴に近い唸り声が
あたりに響いています。
由美子は喉から絞り出すような喘ぎ声を洩らしながら、眼を閉じ、口を開いて、
男の首に両手をかけて体を支えています。開いた口から唾液が糸を引いて床に落
ちています。
女を後ろから見ている観衆の目に、白い泡が由美子の臀部に沸き立っているのが
見えます。激しいポンピングで愛液が泡になっているのです。由美子は両脚を男
の腰に絡めて両手を男の首に掛けて巨大な男根の上で腰を上下させ始めました。
淫靡な水音が室内にこだまし、二人の接点から不透明な液体が泡と一緒に床に音
を立てて落ちています。辺りに強い性臭が立ち込めています。

男達二人はそれぞれに女を貫いたまま、階段を上がり始めました。日頃肉体労働
で鍛えた彼らにとって女ひとり抱きかかえて階段を上るなど容易いことのようで
男達は余裕を持ってステップを踏んでいます。男がステップを踏む度毎に女たち
は悲鳴を上げています。その度毎に肉棒が深々と子宮まで届き、女達に耐え難い
痛みと快感を与えているのです。男二人は階段を上がりきりそれぞれに個室に消
えました。

店内の男達がほっと肩を落し、思い出したように拍手をしています。これほどの
セックスショウを見たのは男達にとっても久しぶりのことです。大部分の男がズ
ボンの中で射精を完了させています。男達は口数少なく、ある者は店を出て行き、
ある者は強いアルコールを喉に流し込んでいます。これで店内に居た女達は全員
二階に上がったことになります。どの部屋も扉は開けたままでそこから女達の呻
き声と嬌声が聞こえます。

由美子が男と一緒に二階に上がったのを確かめて、鶴岡はその店を出ました。そ
して車を走らせてルックアウトポイントの海岸を目指しました。昼間由美子と裸
で絡み合った場所です。この時間月が出て、誰一人通らない道路を満月の光が青
白く浮き上がらせています。

白い砂浜と真っ黒な海がぶつかり合ってそこに白い波が砕けています。6人の人
影が砂浜に溶け込むようにして動いています。ある者は重なり合い、ある者は両
手両脚を広げて天を仰いで寝ています。目が慣れてくると真昼のようにはっきり
と見えてきます。男も女も丸裸です、長い時間6人が入り乱れて舐めあい、絡み
あいしてさすがにこの時間は疲れ果ててほとんどのものが砂浜に寝転がっていま
す。
「ああ・・・、ツルオカ・・・、一人か、ユミコはどうしたの・・、
それにしてもいい所へ来たよ」
近づいて来る鶴岡を目ざとくジョージが見つけて声をかけてきました。女たちよ
り男達の方が鶴岡を歓迎している様子です。三人の男は疲れ果てて砂浜にぐった
り倒れています。女たちは元気で砂浜を走ったり、男の身体を弄くったりしてい
ます。

ジョージの声を聞いて直ぐに女たちが鶴岡に近づいてきました。彼の側によると
さっそくアンナが鶴岡の服を剥いでいます。三人の女達はその場でじゃんけんを
して鶴岡を攻める順番を決めています。セリーヌ、キャサリンそしてアンナの順
が決まりました。

一番になったセリーヌが鶴岡に首に両手を掛けて唇を寄せてきました。

由美子の冒険、オーストラリア編(59) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/08 (日) 00:25
昼間この海岸を訪れた時、褐色の肌を持つセリーヌを一目見た時から鶴岡は強く
惹かれていました。そのセリーヌが鶴岡の首に両手を掛けて唇を寄せてきました。
鶴岡は憧れの女の腰に手を絡めて、震えるほどの感激を覚えています。彼女の全
身から情事の香りが強く香ってきます。女は男の股間に指を伸ばしそれが十分で
あることを知り、ほとんど歓声に近い声を上げています。
「オッー、ラッキー、大きいわ、それに凄く硬いわ、チョッと触ってごらん」
「セリーヌ、最後まで逝かしてはダメよ、三人で大事に食べるのだからね」
アンナがセリーヌに本気で注文をつけています。

女が脚を絡めて股間を男の膝に押し付けています。大腿に押し付けられる亀裂の
しっとりした感触ほど男心を高ませるモノは他に有りません。男は頭が白くなる
ほど舞い上がりました。男はセリーヌの腰に手をかけて彼女の唇を強く吸い上げ
ました。女の身体は何処にも骨格を感じないほどしなやかで、肌に触れている
手がその中に溶け込むほど柔らかさです。鶴岡はもう総てを忘れました。
強引に女を倒し、女の両脚の間に立ち、女の脚をいっぱいに開きました。女は
喜びと驚きの交じり合った悲鳴を上げて自分から脚を拡げています。男が女の
脚を肩に担いでいます。もう女は十分で女のそこは月光に光ってキラキラ光っ
ています。男が腰を女に打ち付けました。奇妙な破裂音がして陰茎が女の中に
吸い込まれています。二人絡みを見ているアンナとキャサリンは股間に指を添
えてため息をついています。他の男達はほとんどこちらを見ないようにして天
を仰いで寝ています。

セリーヌは男の体に両手両脚を絡めて、唇を吸い、激しく悶え始めました。意
外に引き締まった男の体が褐色の肌の上で激しく蠢いています。女の蜜壷が陰
茎を焼き尽くすように高温になっています。鶴岡はその異常な熱さに途惑いな
がら、自在に蠢く膣壁の動きに恍惚となっています。由美子の膣にも似た木目
の細やかな動きです。
20分も男と女は上になり下になり絡み合ったでしょうか、ついにセリーヌが
悲鳴を上げて鶴岡にしがみつき終わりました。鶴岡は必死に耐えて爆発を逃れ
ました。ゆっくりセリーヌから体を離し、立ち上がり、波打ち際まであるいて
行き鶴岡は海水に身を沈めました。

砂浜に戻って来た鶴岡をキャサリンが待ち受けていました。キャサリンは微笑
を浮べて鶴岡を待っていました。
「やっと、あなたと出来るのね、もう機会は無いと思っていたのよ、嬉しいわ」
この海岸で投げ釣りをしていた彼女と鶴岡の最初の出会いで、彼女は海水着か
ら亀裂を食み出せていました。由美子に言わせると女はどんなに油断してもそ
こを不注意に見せることはないと断言していました。とすれば、キャサリンは
鶴岡にそこを見せるつもりで準備していたことになります。
キャサリンは30歳を少し超えた年齢で、小柄な白い体を持つ笑顔が素敵な女
性です。

その彼女が跪いて鶴岡の肉棒をしゃぶり始めました。呻き声を上げながらキャ
サリンは鶴岡を押し倒し、全身を舐め始めました。鶴岡は夢見る心地になって
股間を極大にして砂浜に横たわっています。
キャサリンが鶴岡の上に跨り一気に挿入を果たし、激しく腰を上下し始めまし
た。唸り声と、キャサリンの乳房が上下して淫靡な音を響かせています。キャ
サリンのブロンドが激しく踊っています。そして20分後、一段と激しい唸り
声を上げてキャサリンが鶴岡の上に倒れこんで痙攣しています。男達が拍手し
ています。

鶴岡はもう一度身体を海水に浸し身を清めています。二人の女を抱いた鶴岡は
さすがに疲れを感じています。鶴岡は身体を波間に沈めてその部分を洗ってい
ます。そっと股間を握りそこがまだ直立しているのを確かめました。波打ち際
にアンナが仁王立ちになって鶴岡を見つめて待っています。連続三人を相手に
するのは鶴岡の年ではこたえます。
鶴岡がここへ顔を出した時、男達が喜色を浮べて鶴岡の突然の来訪を歓迎した
意味を鶴岡は今ようやく理解しています。男達は女達の底知れない欲望に恐怖
すら抱いていたのです。そこへ新たな戦士が登場したのです、男達は助け神だ
と思い、女達は新しい獲物だ思い、それぞれに鶴岡の出現を歓迎したのです。
鶴岡は大きな雄叫びを発して、海水の中から戦場に向かいました。アンナが両
手を広げて鶴岡に突進してきました。

そしてそれから20分後、搾り出した樹液をアンナの身体一面に降りかけて鶴
岡は深々と逝きました。男はもう恥も誇りも捨てて砂浜に身体をぐったりと投
げ出しています。三人の女の中で奮闘した鶴岡の武器は白い泡にまみれてぐっ
たりと力尽きています。こんなに身体を酷使したことは覚えが無いと鶴岡はぼ
んやりと空を見上げています。

白い砂浜に横たわっている男と女の身体を月の光が煌煌と照らしだしています。
黒い海、泡立つ白い波、青白く光る砂浜、そして満天の星、それらを背景にし
て愛液と性液で濡れた体を月光にキラキラと輝かせて女と男は生まれたままの
姿で横たわっています。砂浜を洗う波音が高く低く響いています。
悠久の時が静かに流れ、男も女もその中に身体を投げ出し、総ての欲望、悩み、
悲しみを忘れて夢の中をさまよっています。人が人として、生き物が生き物と
してそれらしく生きることの意味をここに居る男と女ははっきりと感じ取って
います。

6人の男と女に手を振ってその海岸を去った鶴岡は例の店に戻ってきました。

由美子の冒険、オーストラリア編(60) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/08 (日) 20:25
6人の男と女に手を振ってその海岸を去った鶴岡は例の店に戻ってきました。店
の前にある看板の灯りが落ち、女たちも、客の姿も見えません。奥の席でヘレン
とテッドがコップを傾けながら談笑していました。由美子とブラウンの姿は見え
ません。二人はまだ二階にいるのだろうと鶴岡は思いました。それにしてあれか
ら二時間近く経過しています。二人の凄まじい精力に鶴岡は嫉妬を通り越して少
しあきれています。
ヘレンとテッドが鶴岡の近づくのに気付いて振り返りました。二人は先ほど海岸
で別れた人達と同じ表情をしています。総てを忘れて命を燃焼させ、娼婦と客の
立場を超えた絡みを二人は楽しんだのです。二人の顔には満足感が一杯に溢れて、
何の屈託もない実にいい表情をしています。鶴岡の住む街でこんないい表情を見
ることはほとんど有りません。

「遅かったわね・・、何処へ行っていたの、他の男に抱かれたユミコに嫌気がさ
して、彼女を置き去りにしてもう先に帰ったのかと心配していたのよ」
ヘレンが冗談と本音が入り混じった調子で話しかけてきました。鶴岡はただ黙っ
てにこにこ笑っています。
「あなたがあまり遅いもんだから、由美子はブラウンに連れて行かれたわよ」
真面目な顔で由美子が拉致されたと告げた後、鶴岡の戸惑った表情がかわいそう
になったらしく、由美子はこの店の裏手にあるブラウンの家に招待されたとヘレ
ンは笑いながら付け加えました。そして案内すると言って立ち上がりました。
テッドも付いて来ています。

ブラウンの家はこの店の裏側に隣接する土地に建っているとヘレンは言いまし
た。店を出て表通りを店舗2軒分ほど歩き、その先の路地を左に切れて、20
メートルも歩くとブラウンの家が見えてきました。サッカー場ほどの敷地の中
に小さな平屋が建っていて、虫除けの網戸を張り巡らしたテラスで由美子とブ
ラウンが食事をしています。二人は向かい合って、笑いながらフォークとナイ
フを使い、時々赤い液体の入ったコップを傾けています。そこだけが灯りに照
らされて周囲の暗闇の中に浮き立っていて、鶴岡達の立っている路地からまる
で二人が舞台に居る様に華やかに見えます。

「あら・・・、随分と仲睦まじいわね・・・、まるで夫婦のようね・・・・」
ヘレンはそこで言葉を切って、慌てて鶴岡の方を見ています。鶴岡は平然とし
ていますが、ブラウンの男根が由美子を貫いた時以上に激しい嫉妬を感じてい
ます。二人の様子には肌を許しあった男と女だけが見せる親しさが溢れている
のです。由美子がナプキンを持った手をそっと伸ばし、ブラウンの口の周りを
拭いています。ブラウンは首を突き出し由美子に総てをゆだねています。

よく手入された芝生を踏んで3人が近づいて行くと、由美子とブラウンがよう
やくこちらの姿に気がついたようで立ち上がり、テラスの入口になって居る網
戸を開けて庭に出てきました。
ブラウンが由美子の腰を抱き寄せ、由美子はさりげなく彼に体を寄せています。
仲の良い夫婦が親しい友人を招いて出迎えている風景です。鶴岡の嫉妬心は頂
点に達しています。

鶴岡達が5メートルほどの距離に近づいた時、由美子がブラウンの手から離れ
て鶴岡に駆け寄ってきました。その瞬間ブラウンが悲しい表情をしたのを鶴岡
は見逃しませんでした。由美子は鶴岡に飛びつき、彼の首に両手をかけて唇に
吸い付きました。ワインの香りがすでに男の香りを消していました。あれほど
激しく燃え上がっていた鶴岡の嫉妬心は由美子の柔らかい唇の感触を感じて
あっさり消え去っています。

「どうしたの、いつまで待っても帰ってこないから・・・、

由美子の冒険、オーストラリア編(61) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/09 (月) 22:01
「どうしたの、いつまで待っても帰ってこないから・・・、
もう・・、心配したよ、私、悪いこといっぱいしたから・・それにあきれて、
私をここに捨てて、帰ったかと、すこし心配したよ、本当だよ」
比較的長い口付けの後、由美子が少し真剣な表情をして鶴岡に訴えました。鶴岡
の抱擁を受け、彼の笑顔を見て安心した様子で、由美子は冗談ぽく鶴岡に囁いて
います。
「ヘレンが言ったのよ・・、『鶴岡はもう帰って来ない』って・・・・。
そうしてね、ヘレンはね、『だったら、ここに住み着きなさい』といったのよ・、
そうしたら、ブラウンがね・・・・・いいわ、もう過ぎたことだから・・・、
あら・・・あら・・・これは・・・」
由美子はブラウンのことで何かを言おうとしてその言葉を飲み込みました。そし
て由美子は鶴岡の体から新しい発見をしました。

「あら・・・、この匂い・・・、さては・・、そう、あの海岸に行っていたのね、
セリーヌやキャサリンどうだった。楽しかったでしょう、フフ・・・
道理で・・、すっかり疲れた様子だわね・・・、三人を相手にしたの・・・
私、余計な心配して、損をしたみたいね、ふふ・・・・・」
さすがに由美子は直ぐに気がついたようです。鶴岡は海水で体を洗ってきたの
ですがその程度では消えない女たちの残り香を由美子は敏感に嗅ぎ取ったのです。
鶴岡が昼間の女達と抱き合っていたことを知って、由美子は嫉妬するよりは安堵
しています。ブラウンに買い取られた由美子のことを悶々と悩んでいる鶴岡を想
像して由美子は少し落ち込んでいたのです。彼の迎えが遅いこともその心配を増
幅しました。そして由美子はある覚悟すら密かに固めていたのです。鶴岡のこと
だから、そんな事態は決して起こらないと思いながらも、その可能性を完全に
否定できなかったのです。それは鶴岡への疑いというより、由美子の中に芽生え
た彼女自身の気持ちの揺らぎが形を変えて表れていたものなのです。

鶴岡と由美子がフェリーに乗るのを3人が見送ると言って付いて来ました。この
時間フェリーの客は少なくその人達も既に乗船が終わり、キャビンで休息してい
るようで波止場は閑散としています。デッキの入口に若い甲板員が手持ちぶたさ
そうに鶴岡達を見ています。鶴岡の車はもう船に積み込んでいて、二人が別れの
挨拶を終わり船に乗り込めばその甲板員は入口を閉めるつもりです。

「ツルオカ、ユミコは何もかも最高だよ、俺は多分一生彼女を忘れることが出来
ないと思うよ、彼女を幸せにしてくれよな、お願いだから、」
ブラウンが真剣な面持ちで鶴岡の手を握り話しかけてきました。当然のことなが
ら由美子が鶴岡の妻であることにこの時点ではブラウンは気が付いているのです。

奇妙なことに由美子を抱いた男から必ずこの種の脅かしとも、懇請ともつかない
言葉を鶴岡は良く聞かされます。そのたびに鶴岡はその男達から由美子を預かっ
ている心境になるのです。しかしその気分は不快なものではありません。むしろ
男達と由美子を共有していることで彼らに親近感さえも持つことが出来るのです。
由美子をたくさんの男に抱かせるようになって、いつ頃からか鶴岡はそうした気
持ちを持てるようになっています。この時も毛髪が少し薄くなったブラウンの素
朴な表情を見て、いい顔をしている、友達になれそうだと思うことが出来ました。
また、重労働で岩のように固くなった彼の手の感触を心地よく感じていました。

「今度は一人で来て、ねえ・・、あなたに抱いて欲しかったわ、待っているわ」
ヘレンが鶴岡に別れのキッスをしました。かなり濃厚なキッスの後ヘレンは鶴岡
の耳に呟きました。娼婦の言う言葉は万国共通だと鶴岡は思っていますが、悪い
気はしません。

由美子はブラウンといつまでも唇を合わせて抱き合っています。そして、彼女の
頬から涙が流れ出しています。そして彼女は唇を離し、ホッと大きな吐息をつい
て、男の胸に頭をつけて声を出して泣き出しました。離れたくないと駄々をこね
ている様子です。困り果てた男は由美子をただ抱きしめています。
由美子が積極的に身体を動かし始めました。指を男の股間に伸ばし、既に大きく
なった肉棒を取り出しています。そして脚を男に絡めています。ショーツを着け
ないミニスカートから黒い影が見え隠れしていて、そこが遠めにも濡れているの
がよく判ります。若い甲板員がやや緊張してこちらを見つめています。

ブラウンが鶴岡の方を見て何かを訴えています。鶴岡が軽く頷きました。男はそ
の場でショートパンツを脱ぎ取り、由美子を車のボンネットの上に押し付けて、
一気に挿入を果たしました。
ヘレン、鶴岡そしてテッドも陶然として二人の絡みを見ています。甲板員が口を
開いてこちらを見ています。
由美子は両手両脚をブラウンに絡めて、腰を激しく突き上げています。ブラウン
も渾身の力で腰を打ち付けています。二人にはこれが最後の絡みなのです。ヘレ
ンはなぜか涙をながしています。由美子があたりを憚らない喘ぎ声を出し、絶叫
しています。
「ブラウン、嬉しい・・・いい・・、もっと・・、ああ・・出して・・いいのよ
ああ・・・熱い・・、熱いわ・・・ムム・・・・・」
ブラウンが身体を痙攣させて果てました。それと同時に出航を告げるベルが鳴り
響きました。甲板員がここまで出航を引き延ばしていたのです。
由美子は慌しくヘレンにキッスをしています。ヘレンが由美子に何事か囁き、由
美子が淫蕩な笑みを浮かべてヘレンの背中を叩いています。そして鶴岡に手を引
かれて由美子はフェリーに駆け込みました。

甲板員が笑顔で鶴岡達を迎えてくれました。

由美子の冒険、オーストラリア編(62) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/10 (火) 13:00
甲板員が笑顔で鶴岡達を迎えてくれました。彼は一部始終を見ていて由美子の別
れの挨拶が終わるまで扉を開けて待っていてくれたのです。ほとんど全裸に近い
ほどに乱れた姿の由美子は恥じらいながら甲板員の頬にキッスをしてお礼を言っ
ています。若いその男は頬を染めて由美子の腰に手を回して由美子のキッスを受
けています。由美子はその場で衣服を整え始めました。大腿部に流れ出したブラ
ウンのものも丁寧に拭き取りました。その様子を甲板員の若者が笑みを浮かべて
見守っています。鶴岡は車の側に先に行っていてロックを確かめています。
この波止場でいろいろな別れのドラマを見て来たこの若者にとって、あれほど真
剣で、切羽詰った男女の別れを見たのは彼にとって初めての経験でした。淫らな
景色でしたが若者は決して不快感を持っていません。そして辛い別れをした由美
子に好意的な眼差しを送っています。

デッキに立って由美子はブラウンに手を振りながら泣いています。ブラウンは手
さえ振ることが出来ずただ由美子を見つめてその場に突っ立っています。ヘレン
とテッドがハンカチを振って別れを告げています。フェリーは意外に速い速度で
波止場を離れました。もうその姿が闇に消えてしまっても由美子はデッキにじっ
と立っていました。鶴岡は側に寄り添って由美子の肩に手を掛けました。由美子
が鶴岡の胸に頭を寄せて肩を震わせています。鶴岡は黙って彼女の背中を摩って
います。彼女の全身から情事の香が立ち上がり、鶴岡の嗅覚を刺激しています。

「女ってダメね、体の関係が出来て、その体に溺れると、もうダメ・・・・、
その人のことが忘れられなくなるのよ・・・、辛いわ・・・・、
ああ・・、ごめんなさいね、あなたには甘えてばっかりで・・・、
こんな話、貴方には面白くないわね、直ぐ立ち直れると思うわ・・」
「いいよ、しばらくは彼の思い出に浸っているといいよ、ブラウンも君のことが
忘れられないようで、由美子を幸せにしないと許さないと、僕に迫っていたよ、
よほど君のことが気に入ったようだね」

鶴岡に決して告げることは出来ませんがブラウンとの絡みは身も心も蕩けるほど
素晴らしかったと由美子は思っています。初めてお金を貰って男に抱かれた体験
も由美子を異常に高めました。由美子が行きずりのセックスにこれほど身も心も
溺れこむのは珍しいことです。
膣をこじ開けてずんずんと押入ってくる巨大な肉棒の圧倒的な力を全身で感じな
がら、この絡みのためなら総てを捨て去っても悔いは無いと、由美子はその瞬間
そう思いました。このままこの地に残ってブラウンと一緒に過ごしたいと思った
ほど由美子は至上の悦楽を感じました。港で別れの挨拶をした時たまらくなって、
鶴岡の見ている目の前で車のボンネットの上で抱かれた時も、ブラウンにここで
抱かれるためだったら、たとえそのことで鶴岡に捨てられても悔いがないと思い
ました。

波止場で由美子が悶え、ブラウンの男根をまさぐり始めた時、これまでに一度も
見たことがないほど由美子が男の体に取り込まれていることを鶴岡は知りました。
それは理性ではどうすることも出来ない本能の要求だと思いました。このまま由
美子を無理やり引き剥がすと男への思いはその強い欲望をそのまま昇華して由美
子の心に焼き付けられることを鶴岡は懸念しました。それであの場でブラウンが
由美子を抱くことを許したのです。
身体を接して彼の男根を迎え入れることで体に男の記憶が刷り込まれることにな
り由美子の心の負担がその分減ることになります。体の記憶はいずれ時と共に消
えることを鶴岡は良く知っています。
ヘレンも由美子のメスの部分が狂いだしたのを知って、自分の境遇にそれを重ね
合わせて、理性ではどうにも制御できない女の性を思い、思わず涙していたので
す。

故意に床に落としたキーを拾い上げながら、鶴岡は開かれた両膝の間から由美子
の股間を覗きこみました。先ほどからチラチラ見えるその部分が異様に思えて
ゆっくり見るつもりになったのです。由美子はそこを夫に見られたことが直ぐ
判ったようで、膝を反射的に締めようとして、思い直してさらに大きく膝を拡げ
ました。
開放されてよく見えるようになったそこは縦横無尽に荒らしまわされ、鶴岡が慣
れ親しんだその景色は一変していました。由美子は驚いている鶴岡を見て恥ずか
しそうな笑いを浮かべて、そこに指を添えはみ出したビラビラを確かめて、彼女
自身もその変化に少し驚いています。

「恥かしいわ・・、あきれたでしょう、汚くなっているの・・、嫌いになった・」
陰毛が愛液で濡れ、それが乾き始めていて、肌にこびり付き、亀裂が鮮明に浮き
上がり、その中からサーモンピンクの内壁が数センチも引きずり出されていて、
由美子の細い指に食いつきそうな勢いで、凄まじいばかりの景色です。
「凄いね・・、これが元に戻るまで、彼の思い出は消えないかもね、それに初めて
の売春行為だったし・・・、少しの時間一人にしてあげようね・・・」
鶴岡は由美子の股間へ手を入れ、優しくポンポンと平手でそこを叩きました。由美
子が泣き出しそうな表情で鶴岡を見ています。鶴岡は由美子をデッキに残してキャ
ビンに上がりました。

鶴岡が側を離れてくれて由美子はほっとしています。ブラウンを受け入れたほてり
がまだ残っている状態で夫の側に居ることに由美子は罪悪感と自己嫌悪にいらだっ
ていたのです。いえ、それ以上に今はブラウンの思い出に彼女は浸りきっていた
かったのです。

由美子は黒い海に白い波が泡立っているのをいつまでも見つめています

由美子の冒険、オーストラリア編(63) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/11 (水) 23:43
由美子は黒い海に白い波が泡立っているのをじっと見つめています。思いつめた
女がうな垂れて暗い海を見ている、なにやら危険な様子に見えます。しかし俯き
加減で海を見つめている寂しげな女の頭の中は淫らな情事の思い出でいっぱいで
す、もしこのことを他人が知ったらさどびっくりするでしょう。
先ほど抜き取ったばかりの男根の感触がまだ鮮明に彼女の股間に残っています。
体のいたる所からあの濃い体臭を嗅ぎだすことが出来ます。由美子は股間に指を
そっと入れ、彼の液を掬い取り、その濡れた指を鼻先にかざしています。そっと
その指を鼻先に寄せて香を嗅ぎ、それを口に入れて眼を閉じその味を噛み締めて
います。

もう彼はここに居ない、会うことも出来ないと思うと、狂いだしたくなるほどの
空しさが由美子を襲っています。ブラウンの腕にもう一度抱かれたい、もう一度
あの男根をここに受け入れたい、由美子は泣き出したくなるほどの思いでその欲
望を心の中で叫んでいます。膣がその感情で収縮しブラウンの液を吐き出し、そ
れが由美子の大腿をスーと流れています。由美子は一歩、二歩、よろめくように
歩き、デッキの手すりにすがり付いて、盛り上ってくる情欲にじっと耐えていま
す。

「悲しいけれど素晴らしいお別れでしたね」
先ほどの甲板員が静かに歩み寄って来て、穏やかな声をかけて来ました。青年は
言葉の穏やかさとは反対に素早く由美子に急接近してきて、彼女の肩をがっしり
後から掴み、そして素早く手すりと由美子の間に身体を入れました。これで由美
子が発作的に飛び込もうとしても未然に防げる体制を確保したことになります。
「ああ・・驚いたわ、あら、先ほどの方ね、いろいろお世話になりました。
ああ・・・、ご心配をかけたようね・・、でも、大丈夫よ、飛び込んだりしない
から、安心して・・・・、フフ・・・・海を見ていると気持ちが落ち着くのよ」
異常に接近してきた青年の行動から由美子は彼の優しい気持ちを感じ取って、微
笑み、そっと涙を拭いました。青年は自分の判断が正しかったことを確信してや
や興奮気味です。綺麗な婦人の一命を救ったと青年は思っています。

「奥さん・・、そう呼んでいいですね・・、ご主人はキャビンに行かれたようで
すが、余計ことを言うようですが、もっと彼と話し合ったほうがいいですよ、そ
の上で、しかるべき道を選ぶべきです。命は大切にしてください」
鶴岡が由美子の波止場での行為にあきれて彼女を一人残してキャビンに行ったと
青年は思い込んでいるようです。妻のあの破廉恥な行為を目の前で見せられれば
誰だって怒り狂うか、またはあきれ果てるかのどちらかで、二人の仲は決定的に
なって当然だと青年は考えました。そして由美子がそのことで自分を責めて悩み、
手すりに手をかけたと彼は思ったのです。

「あなたと港に居た男性のお別れの儀式を見ました。びっくりしましたが、それ
以上に感動しました。何か深い事情があるのでしょうね、よかったら話を聞かせ
てください、話すことで気持ちがまぎれるとテキストに書いてありました」
青年は由美子と波止場に居た男性の関係に好意的な見方をしているようです。命
を捨てる覚悟があるのなら、ほかにいくらでも選択の道は開けると彼は思ってい
て、そのことを由美子に教えてたいと思っているのです。

「そう、あなたのテキストにそんなことが書いてあるの・・、
波止場に居た彼はこちらで知り合った島の人で、素晴らしい方よ、あの時、私ど
うしても抱いて欲しくて、あんな恥かしいことをしたのよ、貴方が見ているのも
知っていたわ、でも我慢できなかったの、女って体が燃えるとどんな恥かしいこ
ともやってしまうのよ、おかしいでしょう・・・汚いと思わなかった」
「いえ、私には綺麗で、素晴らしい愛情表現に見えました。私もいつかはあのよ
うに女性に愛して欲しいと思いました。うらやましいとも思いました。
あの方と一緒に暮らせないのですか、そうするのが自然に見えますが」

「そうね・・・、今の気持ちは正直に言うと、彼とあの島で暮らしたい気持ちの
方が強いわね、でも、主人も愛しているのよ、主人と別れて彼の下に走る決心が
つかないのよ、一時の感情に溺れて走ってはダメだとも思い始めたのよ、変な女
でしょう・・、迷っているのは確かよ、でもこれだけは言っておくわ、私、絶対
自殺はしないから、ふふ・・」
由美子は彼女の気持を青年に話していて、次第に彼女自身の気持ちが整理できて
来ました。そしてそれを口に出してみると、先ほどまでブラウンに恋焦がれてい
た気持ちに余裕が出来てきて、客観的に彼女自身の気持ちを評価できるように
なっています。

「ねえ・・、ところでそんなに多いの、ここで自殺する人は」
「いえ・・、それは・・、はい・・、年に10人以上が飛び込みます。航海中は
気がつかないことが多くて、港についてから人数が足りないことを知って騒ぎ出
すのです」
意外に元気そうな由美子の様子を見て青年は多少安心したようで、自殺者の数字
を教えています。しかし実際はこの倍以上の人がこの船から飛び下りているので
すが、青年はその半分を由美子に教えたのです。

「主人と喧嘩したわけではないのよ、私のような女でも主人は愛してくれている
のよ、若いあなたには理解できないでしょうけれど、主人は私と彼の関係を許し
てくれているのよ、ただ、彼との別れが辛くて、ここで泣いて居たのよ、でもあ
なたに余計な心配をかけてしまったようね、主人の所へ行くわ」
由美子がここにいる限り青年がそこを動かないことを知り、由美子は青年に挨拶
をして鶴岡の待つキャビンに向かいました。キャビンは最上階に有ります。

由美子の冒険、オーストラリア編(64) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/13 (金) 14:37
「デッキで海を見て居たら先ほどの甲板員に自殺志願者と間違われてしまったわ、
彼、貴方が私を見捨てたと思って、私の身を心配していたのよ、当然よね、あん
な淫らな姿を見せる奥さんを許す旦那は何処を探してもいないものね。それで彼
に正直に何もかも話したよ、私と彼の関係をあなたが認めていること、私が貴方
を大切に思っている気持ちなどを正直に話したよ」
甲板員の青年に心の迷いも含めて洗いざらい話したことで、由美子は鶴岡に素直
な気持で向き合うことができています。

「彼に説明しているとなぜか私自身も気持ちの整理が出来てきて、気分が落ち着
いたわ、私、色狂いしていたようね、判っているけれど体が私を裏切るのよ、そ
んな気分だわ、でもそれが判ったからもう大丈夫だと思うわ」
由美子は少しはにかみながら鶴岡に寄り添いました。こうして鶴岡に身を寄せ、
彼の体臭と体温に身近に感じていると、由美子は冷静に自分の置かれた立場を理
解することが出来ます。
鶴岡の下を離れてブラウンの腕の中へ走ることは一時の乱れであったことが由美
子には良く判るのです。それが判っていながら理性では抑え切れないところでブ
ラウンを求め続ける得体の知れない感情が由美子の中で渦巻いているのです。

「ねえ・・、海岸の話を教えて、彼女たち旦那さんを交換して、抱き合っていた
でしょう・・あなたも楽しむことが出来たの、三人とも抱いたの・・・、
どうなの、教えなさいよ・・・・、話したくないの・・・
あら、そう・・・、そうだったら私も何も教えないよ」
由美子は身体を鶴岡にぶつけるようにして、笑いながら彼をからかっています。
そうすることで彼女の中に渦巻いている感情から彼女自身も眼を逸らしたいと
思っています、鶴岡にもブラウンのことには触れないで欲しいと由美子は思っ
ています。まだ彼の体液が体の中に残っていて、体中に彼の愛撫の跡が歴然と
存在するのです。そしてチョッと眼を閉じれば生々しく彼の体を思い出すこと
が出来るのです。再び会うことが無いと思うとそれだけで胸が苦しくなるので
す。

鶴岡を愛している気持ちは変わらないつもりですが、それとブラウンを思う気
持ちは別だと由美子は思っています。
由美子は自分でも気がついていませんが、ブラウンに対する由美子の気持ちは
恋愛感情を超越したもっと本能的なものです。この世に哺乳動物が生まれ出て
以来、メスが強いオスに憧れるあの動物的感情がブラウンを思う由美子の気持
なのです。その気持ちはそのオスとの物理的距離が遠ざかるに従い急速に消え
去るものです。現に彼と別れた直後に比べると由美子の気持ちは随分と平静に
なっています。
鶴岡の側に居て、彼の体温を感じているとやっと人間らしい感情が由美子に
戻ってきました。あれは一時の熱病みたいなものだった、私の居るところはや
はりこの人の側だと由美子は思い始めています。

鶴岡は由美子を誘ってデッキに戻りました。二人並んで暗い海を眺めています。
遠くで光の筋が天空を駆け巡っています。空港が近いのでしょう。
「ヘレンのことだけど・・・・、あなたも感じていたと思うけれど、最初会っ
た時から私をあの商売に引き込むつもりだったのね、悪気はないようだけれど、
計画的に私をあの商売に引き込んだのよ」
由美子はある時点からはっきりとヘレンの意図を感じていました。そしてそれ
は決して由美子の意に沿わないものでなく、むしろそれを奥深いところで望ん
でいて、ヘレンがその欲望を引き出してくれたと由美子は思っています。その
意味で由美子はヘレンに感謝こそすれ恨みは有りません。しかし、もし鶴岡が
一緒でなかったら、由美子はあの地から、そしてあの店から逃げ出すことが出
来なくて、ヘレンと同じ道を歩き始めていたと改めて思い始めています。そう
思うと恐ろしいと思う反面、そんな人生も面白いとも思っている由美子です。
勿論そんなことは素振りでさえ鶴岡に見せるわけにはゆかないと由美子は思っ
ています。いずれ気の会う女友達とこのことはゆっくり話し合いたいと思って
いる由美子です。

「最初あの商売を始めたきっかけは判らないけれど・・、彼女あの商売を楽し
んでいるわね、決して生活の糧を稼ぐ目的だけであそこに居るわけではなさそ
うよ、夜毎に違う男達の腕の中で彼女は何を考えているのかしら・・・・、
悲しいわね女って・・・」
暗い、静かな海面に白い泡が立つのを見ながら由美子が囁くように鶴岡に話し
ています。それはヘレンのことを言っていながら、彼女自身のことを語ってい
るように鶴岡には聞こえました。
ブラウンに抱かれて突然芽生えたメスの本能に翻弄された由美子は、ヘレンの
気持が痛いほど判っています。ヘレンもまた目の前の暗い海水のようにどろど
ろした女の性の中で彷徨っているのです。理性も、そして母性さえも捨ててヘ
レンは彷徨っているのです。

「波止場で別れ際にヘレンが私の耳に囁いたこと・・、
判る・・・聞きたいでしょう・・・」
由美子が鶴岡の顔を真っ直ぐに見つめて言いました。鶴岡は由美子の表情に見
惚れて言葉も出ません。情欲に翻弄され、その欲望の赴くまま男に抱かれた由
美子の乱れた表情の中に、ハッとするような強い力が漲っているのです、鶴岡
は全身が沸き立つほどの感情の盛り上がりを抑えることが出来ません。
妖艶とも、生々しいとも、何とも言葉では言い表せないメスの素顔なのです。
女がメスの本能に突き当たり、その本能と真剣に戦った後の誇らしげな表情な
のです。この瞬間、この女は絶対手放せないと鶴岡はいまさらのように心を新
たにしました。

由美子の冒険、オーストラリア編(65) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/14 (土) 16:09
「『今の生活に迷いが出たら、旦那さんと別れてここへいらっしゃい・、
男達に取り囲まれて女一人で過ごす生活も楽しいわよ』と、ヘレンは言ったのよ」
鶴岡に向かってにこりともしないで話す由美子の顔に他人を見るような表情が現
れました。その不思議な表情は次の瞬間には消えていました。その不可解な表情
を垣間見て、ヘレンの囁きに由美子がかなり動揺したことを鶴岡は悟りました。
由美子がヘレンの境遇に憧れることは決して無いだろうと鶴岡は思っていたので
すが、そうでないことを鶴岡は思い知らされました。
それが一時の迷いであったとしても、由美子は鶴岡の下を離れて、この地で生活
することを真剣に考えたに違いないのです。鶴岡は遠くで瞬く灯台の灯りを見な
がら、男と女はこうしてお互い騙し騙され、迷い迷わされながら、少しづつ理解
し合って生きてゆく運命だとしみじみした気持ちで考えています。それだからこ
そ人生は楽しいとも思っています。

由美子は鶴岡に身を寄せながら、ブラウンと過ごした危うい時間をゆっくり噛み
締めていました。
ブラウンとの激しい絡みを終え、いつまでも帰ってこない鶴岡の帰りを店で待っ
ている時、鶴岡は帰ってこないかもしれないとヘレンが冗談交じりで由美子をか
らかいました。由美子は笑いながらそれを聞き流したのですが、心中、そうであ
ればヘレンの誘いに乗ってこの店で売春婦として生きていくのも面白いと由美子
は思っていたのです。
そして由美子は遠慮がちに言い出したブラウンの誘いにあっさり乗って彼の自宅
を訪ねました。乞われるままに彼のために簡単な食事を作り、ベランダで食事を
している時、由美子はブラウンから求婚されました。由美子はその申し出にそれ
ほど驚きませんでした。彼がそれを言いだすのを予想していて、その行為を止め
るよりむしろ彼にそれを言わせるように仕向けたのです。この時点で由美子の中
では鶴岡とブラウンの勝負は五分五分の状態だったのです。

由美子が絡みで見せた反応、そしてあの蕩けるよう感触、そのすべてがブラウン
にとって初めて経験する悦楽でした。そして自宅のキッチンで彼のために食事を
作る彼女の後ろ姿を見ていてブラウンは由美子を獲得できるなら何を犠牲にして
も悔いはないと思いました。この時点で、由美子と一緒に居た日本男性、鶴岡が
由美子の客でなく、夫であることをブラウンは気付いていました。それでもブラ
ウンは自分の気持ちを由美子に伝えることにしたのです。

由美子は当惑した表情で、それでも嬉しそうに、ブラウンの気持ちに感謝をして、
鶴岡が夫であり、彼との生活に満足していて別れるつもりの無いことを告げまし
た。ブラウンはその答えを予想していたようで、いつまでも待っていると泣きな
がら由美子に告げました。
「ありがとう、私、嬉しいわ・・、もしもよ・・・、そんなことは絶対無いと
思っているけれど、もしも、彼が、鶴岡がここへ私を迎えに来なかったら・・、
あなたの申し入れを真剣に考えるわ」
由美子はブラウンを見つめて答えました。そして、そんなことは絶対無いと言い
ながら、鶴岡がここへ来ないことも有り得ると思っていたのです。

食事の後ブラウンも由美子もその気になっていて、鶴岡がもう少し遅れてブラウ
ン家に来ていたら、由美子はブラウンの寝室で夫を迎えることになっていたので
す。その結果、由美子の気持ちはブラウンの身体の力に押し切られていたかもし
れないのです。
肉欲が先行した一時の気の迷いであったにしても由美子の気持ちはそこまでブラ
ウンに傾いていたのです。男と女の関係は本当に不可解のものです。そして
チョッとしたすれ違いが意外な転換点になる可能性を秘めているのです。

鶴岡はそっと由美子の肩を抱きしめました。由美子も鶴岡を見上げて微笑み、頭
を鶴岡の肩に載せてうっとりしています。その時、由美子が低い喘ぎ声を出しま
した。鶴岡が由美子を見て問いかける表情をしています。由美子が首を振って応
えています。
由美子のあの部分からブラウンの液が流れ出し由美子の大腿部を流れているので
す。濡れたその部分に海風が当って、由美子はブラウンの男根を鮮明に思い出し
ています。そして鶴岡の胸に顔を付け、股間に指を添えてそっと呟きました。
「ブラウン、あなたのコックは最高だったわ、
あなたを一生忘れないわ、さようなら・・・・・」

由美子の顎を鶴岡が持ち上げ、ゆっくり唇を下しました。由美子が眼を閉じてそ
の唇を受けとめました。あの甲板員の青年が二人の姿を先ほどからじっと見てい
て、何度も頷き、そして最後には首を横に振りながら船員室へ消えました。
彼は由美子の身の上を心配していたのですが、二人の仲がそれほど悪くないこと
を確かめて安心しています。ただ彼には由美子夫妻の関係はまだ十分に理解でき
ないようです。
その時、汽笛が二度むせび泣きました、クリーブランドが近いのです。そこへ上
陸すればブラウンの記憶は由美子の中でいい思い出に変わるはずです。

ところで、由美子も鶴岡も気がつかずに終わりましたが、二人があの店に顔を出
した時、二階から彼らを見つけて、いち早くその店の裏口から抜け出した影が有
りました。街灯が照らし出した彼女の顔を由美子が見たらきっと驚いたはずです。
あの土ボタルツアーで一緒になった年の差のあるカップルの女性だったのです。
あのツアーの後、彼女の夫らしき男がホテルで待っていて、若い男とその女性は
その男の後をとぼとぼ歩いて裁きの場へ向かっていました。由美子がそのあまり
に哀れな様子に同情して思わず助けに行こうとして鶴岡に止められた経緯のある
女性です。
あれからどんな修羅場が展開されたのか余人にはわかりませんが、あの夫人は流
れ流れてこの島にやってきてあの店で働いているのです。ヘレンは勿論彼女のこ
とを知っていて、そのことは一言も由美子に話さなかったのです。

由美子の冒険、オーストラリア編(66) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/15 (日) 20:50
国立公園

ホープアイランドにあるコンドミニアムから内陸に向けて片道一車線の田舎道を
一時間も車を走らせるとタンボリン山の麓に着きます。この山の周囲に国立公園
が数箇所散らばっていて、この地方では有数の観光地になっています。
オーストラリアの国立公園はこの地方の事情を見る限りでは、日比谷公園のよう
な規模でもナショナルパークとして登録されています。日本の国立公園のように
地域全域を国立公園と呼んでいるのはとは少し事情が異なります。
この地域は亜熱帯樹林が生い茂っていて、かなり雨量もあるところで標高が高い
せいで海に近い地域より快適な気候で早くから避暑地として開発され、文化人た
ちの別荘が立ち並び、彼等のアトリエめぐりも観光名物の一つに指定されていま
す。日本で言えばさしずめ箱根に似た環境です。

亜熱帯植物に生い茂る国立公園の散策は鶴岡達にとってアフリカのジャングルを
探検しているような異国情緒溢れる経験でした。獣道のような細い道を辿って昼
尚暗いジャングルに踏み入るわけですから、ここに危険な動物がいないことを
知っていても二人には緊張の連続でした。それにここでも相変わらず人影が少な
く、さらにウイークデーですから公園内は誰も居ません。本当に人っ子一人見え
ないのです。まさにジャングルに迷い込んだ思いになるのです。

突然、目の前を暗い影が走り、由美子が叫び声を上げて鶴岡に抱きつきます。木
々の間を素晴らしいスピードで小動物の黒い影が駈けています。ワラビーです。
野生の七面鳥がゆっくり歩いて現れて二人を喜ばせたことも有りました。ジャン
グルの中には幹の周りが10メートルほどの大木も有り、亜熱帯特有の板根が偉
容を見せてその大きな根を四方に広げている姿もいたるところで見ることが出来
ました。綺麗な谷川の側でハリモグラの可憐な姿を見た時、由美子が思わずそれ
に手を出しそうになりました。

この地での圧巻シーンは最後にやってきました。ジャングル探検気分を満喫して
森の外に出た時は二人ともすこし疲れていて、どこかで一息入れることにしてベ
ンチを探しました。幸い公園の入口にある広場にベンチが数台設置されていて、
ベンチには既に地元の人が数人居ました。
彼らは鶴岡達がベンチに近づいて来たのを知って二人を振り返りました。確か
にこんな山奥の公園に日本人が来るのは珍しいのだろう思って、鶴岡達は最初の
内はその視線をそれほど気にしませんでした。しかし、二人がさらに近づくとそ
の視線はさらに無遠慮になり、中には薄笑いさえ浮べている者がいるのです。
鶴岡達を歓迎している様子ですが、それだけでは説明のつかない表情です、何か
悪戯が仕掛けてあって、その罠に鶴岡達が引っかかるのをじっと待って居る、そ
の表情に近いのです。不快な感じを受けないものの、由美子は彼等の表情に異常
なものを感じてすこし不安そうな素振りを見せています。
その時、一人の女性が片手をあげて遠くの地面を指し示しました。鶴岡と由美子
は反射的その方向を見ました。

鶴岡と由美子は同時に大きな声を出しました。そこに居た地元の人達はしてやっ
たりと拍手して喜んでいます。
何と、体長一メートル近い大トカゲが歩いて居るのです。のっし、のっしと、
時々どす黒い先の割れた舌を出しながら歩いています。全身にワニのような固い
甲羅を持っていて、子供なら一飲みにしそうなほどに口は裂けています。
オーストラリアには危険な生物は居ないというのは嘘だとその時鶴岡は思いまし
た。地元の人の説明では昆虫を主食にしていて、危険は少ないそうですが、とて
もそうだとは思えない迫力です。ジャングルの中でこのトカゲに出会っていたら
と、そう思うだけで鶴岡は背筋が寒くなる思いでした。

昼食は地元のワイナリーが経営するレストランで摂ることになりました。
「ねえ、あの方・・・・、そうだわきっとあの人よ」
店の奥まった席にひとりで座っている日本女性に気がついて、由美子が鶴岡の注
意を促しています。土ボタルツアーで一緒だった年の差のあるカップルの女性の
方で、鶴岡達は知りませんがノースストラド島の売春宿に居た女性です。鶴岡が
視線を向けるとその気配でその女性が由美子達に気がついたようで、少し驚いた
様子で、それでもにっこり笑って由美子達に近づいてきました。
「確か土ボタルツアーでご一緒したお方ですね・・、お久しぶりです」
金杉頼子と名乗るその女性は愛想良く笑いながら鶴岡夫妻に頭を下げています。
昼がまだだという頼子を誘って、そこで昼食を摂ることになりました。

「お気づきだったと思いますけれど、あの時、鶴岡さんにお会いした時は私達不倫
旅行の最中でした。あの日、ホテルに帰ったら夫が日本からやってきていました。
その場で離婚届を突きつけられて、私は無条件に判を押しました。そして、その
日から貯金は凍結され、カードは使えなくなり、手持ちのわずかなお金を持った
ままこの地で放り出されました」
鶴岡達が想像していたより激しい結末が彼女待っていたのです。

「達也君と言う若い連れはあの人の末の弟です。彼のお父さんが亡くなった後、
彼はあの人に大学にやってもらっていたのです。それで、あの人と私の離婚が成
立するとあの人が達也君に一緒に帰るか、私とこの地に残るか好きな道を選べと
いったら・・、達也君どちらを選んだと思います」
頼子はそこでワインを一気に喉に流し込んで、悲しそうな顔をして鶴岡と由美子
を見ました。

「そうなのよ・・・、達也君、あの人に両手を着いて謝って、あの人と一緒に帰
りたいと泣きながら訴えたのよ。結局私がそのホテルを出て行って、それで終わ
りになったわ」
頼子は寂しそうな表情で彼との恋が終わったことを鶴岡達に告げました。

由美子の冒険、オーストラリア編(67) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/16 (月) 15:45
頼子は寂しそうな表情で彼との恋が終わったことを鶴岡達に告げました。あまり
に悲しい結末に由美子は言葉も出ません。不倫の恋とはいえ、もう少し潤いのあ
る別れが欲しいと由美子は思っています。
「あれから10日余りすぎたわね、こちらでの生活資金と日本へ帰るチケット代
を稼ぐために、私、売春婦になったのよ」
頼子があっさり、平然と言ってのけました。由美子も鶴岡も驚きで言葉が出ませ
ん。驚く二人の顔を見て頼子はにっこり微笑みました。

「2、3日前だったかしらノースストラドブルク島であなた方を見かけたのよ、
そう、あの店よ、商売が終わって階段を下りようとした時、ヘレンと話し合っ
ているあなた方を偶然見つけたのよ、咄嗟に裏口から逃げ出したから、あなた
方に会わずに済ませたけれど、後でヘレンからあなた方のことは詳しく聞いた
わ、ヘレンはあなた方をとってもいい人だと言っていたわ」
ヘレンは由美子とブラウンの関係はしゃべっていないようで、親しくなった日
本人旅行者として鶴岡夫妻のことを頼子に話しているようです。
頼子が初対面の鶴岡夫妻にあっさり総てを告白する気になったのはヘレンの影
響が大きいのです。ヘレンが信用する人であればその人を全面的に信用できる
と頼子は思っているようで、辛い別れからその商売を始めた経緯を鶴岡夫妻に
総て話しました。頼子がゆっくり身の上を語る相手を初めて見つけたのです。

男と過ごした思い出のノースストラド島を訪ねた頼子は思い余ってあの店に迷
い込んで一人で強い酒を飲んでいる時、ヘレンから話しかけられました。こち
らの言葉がそんなに出来ない頼子の話をヘレンは気長に聞いてくれました。
そしてヘレンはあの商売を頼子にも勧めたのです。総てに絶望していた頼子は
あっさりその道に入りました。ヘレンと会った最初の夜から頼子はお客を取り
ました。その後も何かとヘレンの助けてもらっていると頼子は説明しました。
そして今日は一日休暇をとって達也と過ごした思い出のこの地に一人で来たと
頼子は寂しそうに微笑みました。

「2ヶ月ほど働いたらチケットを買うお金がたまる見込みだけれど、今の気持
ちはもう少しこちらに居ようかなと思っています。ヘレンが優しくしてくれる
し、男達も気の良い人ばかりで、こんなに何も悩みがなく楽しい毎日が送れる
のは久しぶりだと思っているのよ、私はあの島で、もう一度生きる勇気を授
かったのよ・・・・。
あら・・、バスの時間だわ、行かないと・・、そうですか、ご馳走になります」
頼子は時計を見て立ち上がりました。鶴岡が慌てて頼子に何事か囁きました。
鶴岡の申し出を聞いて、頼子は一瞬言葉を失い、じっと鶴岡を見詰めていまし
た。そして眼を少し赤くして、丁寧に鶴岡に頭を下げました。
「ありがとうございます。こんな境遇に置かれると人の優しさが身に染みます。
本当に感謝します。ですが・・・、今回はお気持ちだけをありがたくいただい
ておくことにします。先ほど申し上げたように、今の生活に私、満足していま
す。帰りのチケット代も何とか稼ぎ出せそうです。
自分で自分の道を切り開いてみるつもりで頑張ります。もし、ダメな時は助け
てください。その時は連絡します」
鶴岡夫妻から連絡先を聞いて、頼子は二人に挨拶をして元気に店を出て行きま
した。彼女が言うとおり、彼女の後ろ姿にはたくましく生きようとする元気が
漲っています。

「元気そうね・・、でも気がつくと彼と楽しく過ごしたここへ来ているのね、
彼が忘れられないのよ、なんだか辛いわ、私、泣きたくなったわ・・・・」
由美子は眼を真っ赤にしています。
由美子と同年代の女が恋に破れて、身から出た錆と言ってしまえばそれまで
ですが、あまりにも残酷な男の心変わりのせいで異国に一人放り出されて、
帰国費用を稼ぐため体を売っているのです。

「ねえ、あなた・・、頼子さん、どうしてノースストラド島へ行ったのかしら・・、
やはり彼と過ごした楽しい思い出の場所だったのね、あの島は、きっと・・・」
鶴岡は由美子の呟きを聞き流しながら、あのルックアップポイントにある
太平洋を望む絶壁を思い浮かべています。それらしい柵も無く簡単に断崖の上
に立つことが出来る場所で、鶴岡も由美子もそこに立つと身の引き締まる思い
がしたのを憶えています。
総てに絶望した頼子が達也と過ごした思い出の場所であるその地を人生最期の
地に選んだとしても不思議はないのです。
思い切れなくてあの店に迷い込んでヘレンと出会い、そして勇気づけられて、
ヘレンと同じ道を歩み始めた。鶴岡はそんなことを考えています。勿論由美子
にこのことを言うつもりはありません。

「頼子さん、ヘレンと同じ様に強く生きて行くわよ、きっと。女はいざとなる
と強いから、そしていつか本当の幸せを掴むは・・、そうあって欲しいわね」
由美子は涙ぐんだ目で鶴岡を見て、寂しい笑顔を浮かべています。鶴岡が微笑
を返しています。

由美子は頼子の哀れな境遇に同情して涙を流していますが、鶴岡は、頼子が
語った不倫の恋の顛末に男達の巧妙で、卑劣な罠の匂いを嗅ぎだし、持って
行き場のない怒りを持て余していたのです。

由美子の冒険、オーストラリア編(68) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/18 (水) 21:07
頼子の夫、桜井は中規模程度の不動産会社を経営していて、頼子は彼の会社で長
年社長秘書を勤めていたところ、5年前、彼の強い希望で桜井の後妻に納まった
のです。頼子は多くを語りませんでしたが、桜井には5人の妾が居て、その内の
一人、明美と呼ばれる一番新しい妾を桜井は一年前から自宅へ引き入れたのです。
当時、桜井邸には桜井と頼子、桜井の末弟である大学生の達也、そしてお手伝い
が二人居たのですが、そこへ明美が入ってきました。

頼子の初めての男は桜井ではなかったのですが、それでもほとんど男性経験のな
いまま彼女は30歳以上年の差がある桜井の後妻に入りました。結婚後一年程度
の間は桜井は頼子を大切にしたのですが、新鮮味が薄れてくると桜井は未熟な頼
子を抱くことがなくなり、妾たちの所へ通い詰めになり、頼子は身も心も満たさ
れない毎日を送っていたのです。そうした環境に居る頼子の心の隙間に入り込ん
だのが達也で、桜井が留守の夜に頼子の部屋に達也が忍び込んできて、ほとんど
犯すように関係を結んだのです。

達也に暴力的に犯された頼子は、一気に達也に引き込まれました。男と女のこと
に関して、心も、身体も頼子はあまりに幼すぎたのです。ようやく女の喜びを
知った頼子は達也の巧みな性技にズルズルと引き込まれてゆきました。そして、
達也の誘いに乗ってオーストラリア旅行に出発しました。そして画に描いた様な
破局を迎えたのです。
このオーストラリア旅行が当然夫にバレルことを頼子は覚悟していたようで、桜
井との離婚はこの旅行を決めた時点で心に決めていたのです。ただ、頼子にとっ
て計算外であったのは桜井がオーストラリアまでやってきて、その場で離婚届に
判を押させて、その上身一つで頼子を放り出したことでした。
その仕打ちを受けてみて、頼子は自分のあまりに軽はずみな行為を大いに反省し
たのですが、その時点で非はすべて頼子に有り、桜井の酷い仕打ちを無条件に受
け入れる以外方法が無いと思うほど頼子は追い詰められていたのです。

頼子の告白を聞いていて、何も証拠を掴んだわけでは有りませんが、これは仕組
まれた不倫離婚劇だと鶴岡は直感しました。妾におぼれている桜井との生活に絶
望していた頼子は面倒な不倫劇をつくり上げなくても、話し合いで離婚に応じた
はずですが、その時は桜井に非が有り、彼は多額の財産分与することになるはず
で、それを惜しんで彼は汚い不倫話をでっち上げたのです。
しかし、鶴岡は男達の卑劣な企みに気がつきながら、最後までそのことを頼子に
話しませんでした。義侠心が篤い鶴岡にしては珍しいことです。
ここで、二人の男達が演じたの卑劣な罠を鶴岡が推測した跡を少し追ってみます。

何故、離婚届の用紙を準備して桜井がオーストラリアまでやってきたのか、浮気
妻をわざわざ外国へ迎えに行くほどの夫は妻への未練がたっぷり残っていて、離
婚を望んでいないはずで、話し合って、結果として止むを得ずそうした結末に
なったとしても、現地で離婚届に捺印させる必要は全くないのです。
彼の行為を浮気の現場を抑えることが目的であったとも考えられますが、頼子と
達也の場合は既に浮気を隠すつもりはなく、八方破れの覚悟で二人は短い愛の時
間を楽しんでいて、桜井がわざわざ外国に出かけなくても浮気の証拠を掴む機会
は国内でもたくさんあるのです。
ここまで考えると残る可能性は一つです。なんらかの事情が有り、桜井は頼子と
の離婚を決意して、桜井に頭の上がらない達也を言いくるめて頼子の浮気をお膳
立てしたのです。頼子を追い詰めて、相談する人もいない外国で彼女一人の判断
で捺印させる環境条件を桜井が仕組んだと考えると彼がオーストラリアにやって
きた理由の説明がつくのです。

そして決定的なのは、怒りに狂ったにせよ、社長と呼ばれている人生経験が豊富
な人物が、無一文の裸で妻を外国で放り出していることです。そのことが頼子に
とっていかに危険であり、無謀な行為であるかを彼ほどの男が知らないはずはな
く、頼子への憎しみで思わずそれをやってしまったように見せかけていますが、
事実は用意周到に準備された桜井の冷徹な作戦なのです。

彼女を孤立無援にして無条件で離婚届に捺印させた後、その離婚届が無事役所で
受理されるまでの時間稼ぎをするため、頼子をこの国に縛り付ける必要があった
のです。
国内で頼子の浮気を糾弾すれば、彼女は弁護士事務所に駆け込ことになります、
桜井とて妾を同居させている身ですから、無条件で頼子に離婚を納得させること
は出来なかったはずです。それを考えての桜井の計算尽くめの行動なのです。
勿論それによって頼子が心身ともに傷つくことには一切無頓着なのです。その時、
彼の感情の中には頼子への憎しみや怒りさえも存在しなくて、ただ冷たい打算だ
けが存在していたのです。

一方二人の男に騙された頼子は暴力で犯されたことがその発端であったとしても、
最後には達也を愛し、彼との肉体交渉を男の愛情表現だと錯覚して、短い二人だ
けの時間を楽しんだのです。いずれ破局が来ることは覚悟していて、夫から無条
件離婚を言い渡された時も何も反論もせず、ただ自分の非を夫に謝り、潔く身一
つで夫の前から消えたのです。
そして、彼女が一番辛かったのは信じていた達也が自分から去ったことでした。
その時点でも、男達の行為を卑劣な罠と疑うこともしないで、彼の選んだ道を
それなりに評価して彼を憎むことはしなかったのです。

ここまで推測してきて、年の割には世間の暗部を知らない頼子が二人の男の卑
劣な罠に嵌ってしまったと鶴岡は確信しました。そして、男達の卑劣な行為に頼
子が疑いを持たないで、天使のように見えるのが鶴岡のイライラをさらにつのら
せました。
一時は死さえ考えた頼子ですが、今は異国の地でしっかり生きる決意を固めてい
るのです。このままそっとしておくことが頼子のためになると鶴岡は思っていま
すが、それにしても二人の男の卑劣さに鶴岡は怒りが収まらない気分です。既に
離婚が成立している今となっては、打つ手は限られていますが、頼子の様子をし
ばらく監視して、ことと次第によっては鶴岡は二人の男を糾弾するつもりになっ
ています。

帰りのバスの中で、頼子は通り過ぎてゆく景色、それは観光バス中から達也と一
緒に見た景色です、それを見ている彼女の瞳から涙が止め処なく溢れ出ています。
彼女はそれを拭おうともしません。バスはゴールドコーストを目指して細い道を
ゆっくり下りています。その地もまた達也とめくるめく夜を過ごしたホテルのあ
る思い出の地です。

由美子の冒険、オーストラリア編(69) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/20 (金) 22:04
オースラリア人 

良く知られているようにオーストラリアはかって英国の流刑の地でした。勿論そ
の土地には土着の住民も居て、英国からの移民と土着の民は長い年月を経て混ざ
り合っています。ここ30年ばかりは近隣のアジア諸国からの移民が流れ込んで
きて、首都シドニーではチャイナタウンをはじめ、アジア諸国の拠点が出来て、
街中にいろいろの人種が混在しています。まさに人種の坩堝と呼ぶにふさわしい
地になっています。
アメリカに住んでいる日本人がその国の人種差別に嫌気がさし米国から流れ込ん
でいるとも言われていて、この国はコスモポリタンには住み易い国のようです。

ゴールドコーストに来て由美子が一番に驚き、喜んだことは豊満な女性が多いこ
とです。あまり良い傾向ではないのですが、日本では痩せた細身の女性がもては
やされていると錯覚している女性が多いのです。日本の男達はそれをそれほど望
んでいないにもかかわらず、日本女性の多くに痩身願望が存在します。それが、
この地に来ると老若男女を問わずおおらかに豊かな体をしているのです。
大自然に抱かれていてあらゆるスポーツも盛んですが、食べ物が安くて美味しい
ので人々はつい肥満タイプになっているようです。
「ねえ・・、ここへ来ると私、細すぎて恥ずかしい気がするわ・・、ふふ・・・」
いつも体重計と睨みっこしながら食事をしている由美子が、陽気な声で鶴岡に伝
えていました。

オーストラリア人にはシャイと言う言葉が一番似合います。親切なのですがその
気持ちをあまり表に出そうとしません。道に迷っている鶴岡達を遠巻きにして心
配そうに見ているだけで、積極的に手を差し伸べませんが、一旦鶴岡達が働きか
けて、彼らがその気になると徹底的に面倒見てくれます。
日本人がその昔に置き忘れて来た人情とか、親切とかそうした人間らしい気持ち
がこの国の人々にはまだ色濃く残っているのです。それでいて生活レベルは日本
のそれを上回ります。一度その国を知るともう一度行きたくなる国、それがオー
ストラリアです。

シドニーの港に通勤客用の大型ボートが頻繁に出入りしていて、湾岸に沿って建
つ住宅街から都心に朝晩、通勤客を運んでいます。鶴岡はそこの改札口で働くエ
ドモンドとひょんなことから知り合いになりました。
湾内をボートに乗って見物しようとしてどの便がいいか迷っている鶴岡に声をか
けてくれたのがエドモンドでした。50歳を越えている男で、身長は170セン
チほどですがこの国で小男の部類に属します、当然はちきれそうな豊かな体躯で
す。湾内の見物が終わって鶴岡と由美子が彼の職場に顔を出してお礼を言うと、
もう少しで非番になるから、良かったら一杯やらないかと声をかけてきました。
勿論鶴岡は大歓迎です。

エドモンドとオぺラハウスの近くに在るスタンドバーで落ち合うことにして、鶴
岡たちはそこで夕日を眺めながらビールを傾けていました。ここは、湾に面した
ビルの一階に在り、ちょっとした柵は在りますがその先は水辺になるところまで
テラスが伸びています。テラスに50客ほどの簡易な椅子とテーブルが有り、
人々はビルの中にあるカウンターで簡単な食品と飲み物を買い求めて、テラスの
テーブルで仲間と楽しい時間を過ごすのです。
特にオペラハウスの開演時間を待つ人達が大勢着飾って集まっていて、興奮した
様子で高い声で話し合っていました。夕日がその人達を影絵のように浮かび上が
らせ、その影がハーバブリッジの黒い風景と重なり合って幻想的なシーンを作り
出していました。

「いいわね・・、決して贅沢でないけれどなぜか心休まるわね・・」
由美子が彼等の様子を見ていてポツリと囁きました。鶴岡も同じ思いにとらわれ
ていたのです。一杯200円足らずのビールをいただきながら、のんびり過ごす
時間がとてもゴージャスに思えるのです。この気持ちは何処から来るのだと鶴岡
はいつもの詮索癖で分析しています。
やはり周りの人々の落ち着いた様子と、物静かな態度が最大の要因です。この国
の人々はスローモと思えるほどゆったりとしています。かなり周りは混み合って
いるのですが、ゆったりと譲り合って先を争って場所をとる様子もないのです。
一人一人が相手のことを無意識に気遣っていて皆が気持ちよく過ごせるのです。

エドモンドが一人の女性を連れてやってきました。制服を普段着に着替えた彼は
年齢よりもかなり若く見えますが、連れの女性は20歳代だと言っても通用する
雰囲気で、鶴岡は最初、彼が愛娘を連れて来たかと思ったほどです。
オペラハウスとハーバブリッジを見通せる絶好のポイントにある居酒屋をエドモ
ンドは予約していました。さすがシドニー子です。この居酒屋は公園の側にある
ビルの10階にあり10人も入ればいっぱいになる小さな店で、地元の人でもこ
の店を知っている人はかなり通だと思えるようなところにひっそりと在りました。


由美子の冒険、オーストラリア編(70) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/23 (月) 14:46
席が決まり、飲み物が出揃ったところで改めて互いの自己紹介をしました。エド
モンドはシドニー生まれで地元のハイスクールを卒業していろいろな職業を点々
として、米国にもしばらく滞在していたことがあり、そこでもかなりいろいろな
ことをやってきたと言いました。いい思い出が少ないようで彼は過去のことを多
く語りませんでした。
10年ほど前から今の仕事に就いていて、後5年もすれば60歳の定年を迎える
と言いました。彼が同伴した女性はメアリーと言い、5年ほど前離婚して、その
頃エドモンドと同じ職場に就職して、主として売店でお土産やスナックの販売を
担当していると言いました。笑顔の可愛い、由美子と身長が変わらない小柄な女
性です。

「エドには入社以来いろいろ教えてもらって、今日こんなに楽しく生活が出来る
のは彼のおかげです。本当に感謝しています」
メアリーの口ぶりでは離婚の痛手から抜け出せない彼女を励まし、元気づけて立
ち直らしてくれたのがエドモンドのようです。感謝の気持ちがいつしか恋心に変
わったようで、二人を見ていてもメアリーがエドモンドに熱を上げている様子が
ありありで、鶴岡も由美子も思わずにやりとするほどなのです。

お酒が進み、質素ですが丁寧に作られた地元料理は美味で、鶴岡はこの国で初め
て美味しい食事にありつけた思いになっています。ワインも美味しく、景色も最
高で、その上、いい友達と食事をするわけですから鶴岡夫妻は普段のつつしみを
忘れてすっかり、度を越してアルコールをいただきました。
「エド、二人はどうして結婚しないの、何も障害が無いようだが」
普段の鶴岡は決してこれほどぶしつけな質問はしないのですが、メアリーの気持
ちが痛いほど判り、その上相当酔っ払っていたのです。
メアリーがはっとした表情で鶴岡を見て、そしてエドモンドを見ています。エド
モンドも相当酔っていて、やや朦朧とした眼を鶴岡に向けてゆっくり首を振りま
した。
「ツルオカ、俺はリリーが好きだよ、結婚したいと思っているよ、
だけど彼女は俺などと結婚する人ではないのだよ」
エドモンドは鶴岡に向けて酔眼を据えて、睨みつけるようにしながら言いました。
メアリーは今にも泣き出しそうな表情でエドモンドを見つめています。

「彼女はこの町の有名なカレッジを卒業しているのだよ、それに比べて俺は、若
い頃から悪いことばかりやってきて、財産も無く、勿論誇りに思う学歴も無く、
後5年もすれば定年退職だよ、こんな俺が彼女に結婚を申し込むことが出来ると
思うかい」
エドモンドはそういって、テーブルの上にうつ伏せになりました。泣いているわ
けではなく酔っ払って眠気に耐えられなくなったようです。長い勤務の疲れが出
て睡魔に耐えられなくて軽い鼾を立て始めています。

「いつもエドはこうなんですよ、私が何度も結婚して欲しいと、そのことをそれ
となくほのめかしているのに、年だから、財産が無いから、そして最近は学歴が
無いからと言い訳を言いだしたのよ。本当に私のこと愛しているのか疑ってしま
うわね」
メアリーは口調の厳しさとは反対に優しく彼を見つめながら、鶴岡夫妻に寂しい
笑顔を見せました。
「ねえ・・、メアリー、あなたとエドモンドは体の関係はもちろんあるので
しょう」
由美子が女性同士の気安さからか核心を突く質問をしました。メアリーは寂しそ
うに首を振っています。

「オーストラリア人はね・・、あらごめんなさいね、日本人も多分そうだと思う
けれど、お互いに遊びと判っている時は簡単に抱き合うのよ、でもどちらかに結
婚の意志がある時は、絶対と言ってもいいわ、互いに合意しない限り抱き合わな
いのよ、だから私達が抱き合う時は、結婚をすると決めた時ね」
メアリーの話には説得力が有ります。
「・・で、エドはどうして結婚する決意が出来ないのだろう、彼が結婚に踏み切
れない、隠された理由が他にあるのだろうか」
鶴岡が独り言のように呟いています。エドモンドが言う結婚できない理由はあま
りにもその根拠が貧弱で、信用できないと鶴岡は思っています。

エドモンドがすっかりダウンしたので、鶴岡が彼に肩を貸してその店を出ました。
湾岸にあるベンチに彼を寝かして、メアリーと鶴岡夫妻は酔いで火照った体に気
持ちよい海風を受けてうっとりしています。しばらくここで酔いを醒ます計画で
す。
「ねえ、メアリー、思い切って彼に抱かれて、実績を作ってしまったらどうかし
ら。先ほどの話では貴方が結婚したがっていることは彼も十分知っているわね、
それであれば、間違いでも、弾みでも、極端なことを言えば騙してでも彼に抱か
れてしまえば彼はもう逃げられなくなるでしょう。
ねえ・・、そうしてしまえば、彼も迷いが消えて、あなたと結婚できるでしょう。
彼は貴方を愛しているから、貴方が不幸になると判っている結婚できないと思っ
ている節があるわ、それが間違っていることを身体で教えるのよ」
由美子が真剣な表情でメアリーに説明しています。鶴岡はその案に賛成も、反対
もしません。彼はやはりエドモンドが何か隠していることがあると思っているの
です。それがわからない限り無理やり彼を追い込むのは危険ですが、一方では結
婚とはいつでもそうしたリスクを負うものだと鶴岡は思い悩んでいます。ここは
二人の女の企みに賛成も反対もしない中立の立場いることを鶴岡は決めました。

由美子の冒険、オーストラリア編(71) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/24 (火) 23:12
由美子とメアリーはひそひそ話し合い、時々くすくすと笑い、ベンチで眠ってい
るエドモンドを淫蕩な目つきで見ています。
「エッツ、そんなことするの、私、出来るかしら・・・・、
それに最近は何もないから、自信ないわ、そんなに濡れないわよ・・・・」
「なんでもないわよ、眠り込んでいる彼のモノを舐めたり、擦ったりしていると
その気になるわよ、けっこう楽しいものよ、直ぐに濡れだすわよ、ふふ・・・」 
「いやだわ・・、ユミコって、言うわね・・、やってみるわ・・、
なんだか興奮するわね・、私の身体その気になったみたいよ、これなら大丈夫よ
ねえ・・・、ユミコ、あなたもツルオカをそうして騙したの、ふふ・」
メアリーが淫蕩な笑顔を浮べて由美子の説明に頷いています。
鶴岡はまだ中立の姿勢を保っています。二人の女はある結論に達したようで鶴岡
に助けを求めました。鶴岡は迷いが有りますが、この場ではとりあえず彼女たち
の指示に従うつもりです。

エドモンドは翌朝いつもの時間に目覚めました。昨夜は久ぶりに飲みすぎて頭が
ガンガンしています。鶴岡を誘ってあの店へ行ったところまでは覚えているので
すが、それ以降の記憶がまるっきり無いのです。自分の部屋で寝ているところを
見ると鶴岡達がここまで運んでくれたのだとエドモンドは思っています。
今日は遅番で午後に出勤すればいいことになっていますので、とにかく彼はもう
一眠りするつもりで、両手両脚をいっぱいに伸ばし思い切り大きな声を出して伸
びをいれました。全身に心地よい痛みが走ります。
その時、右手が温かい物体に触れました。驚いて横を見ると、栗色の髪の毛が横
に見えます。

驚き、起き上がり恐る恐る覗き見るとメアリーがすやすやと眠っています。メア
リーのすべすべした上半身がほとんど乳房辺りまで露になっています。この分で
は彼女は全裸の様子です。そして次にエドモンドは驚愕の事実に気がつきました。
彼もまた全裸なのです。そして、彼の股間は多量の液でじっとりと濡れているの
です、そしてその匂いから判断すると明らかにその液体は女性の体液です。
彼は総ての事情を察知しました。それでも彼はその事実をまだ信じられない様子
で、首を捻り浮かない表情を崩しません。

メアリーを起こさないようにそっとベッドを出て、彼は洗面所に入りました。そ
こで仔細に自分の身体をチェックしています。いたるところに昨夜の情事の跡が
残っています。股間を汚している液体、唇にも、胸にも、そして大腿部にも鮮や
かなルージュの跡が歴然と残っています。彼はシャワーを使いながら昨夜のこと
を必死で思い出そうとしています。しかし、直ぐにその努力が無駄なものである
ことに気がつきました。
その時、突然彼の股間が緊張し始めました。昨夜のことを思って男が興奮し始め
たのです。寝室に最愛の女が全裸で寝ているのですから、正常な男としてそれは
むしろ当然の反応です、それにしても彼の驚きはすこし異常です。
泣き出しそうな奇妙な表情で、自分のモノを興味深げに触っています。それはか
なりの硬度を保っていて臨戦態勢に入っています。男はそれをいつまでも愛しげ
に触っています。

彼が洗面所から出てくると、メアリーがベッドの上に座っていました。既に
カーテンが開けられていて朝日が彼女の裸体を照らし出しています。エドモンド
はメアリーを見てその場に棒立ちになりました。
紅潮した顔に恥かしそうな表情を浮かべてメアリーがエドモンドに朝の挨拶をし
ています。男はこんなにきれいなメアリーを見たのは初めてだと感嘆しながら、
朝日に輝く白い身体をやや呆然として飽きず見ています。
彼女はほとんど全身をさらしていて、わずかに膝の上に乗せたシーツで股間の影
が少し隠されているだけです。彼女の視線の先にエドモンドの起立した男根が見
えます。

メアリーはそこから視線を外さないで膝にかけていたシーツをなにげない仕草で
剥ぎ取って、両手を後ろに着いて、男に向けて投げ出した両脚をゆるやかに開い
て、股間を十分に男の目に曝しました。濡れたそこはサーモンピンク内壁が見え
るほどに息づいていて、新たな液で濡れ始めています。
女の体に心を奪われたように男はその場に立ち尽くし、朝日に光る女のその部分
をじっと見詰めています。女は男の視線を感じて、さらに両脚を広げました。
もう、そこはゆっくりと蠢いて透明な泡を吹き出しています。女は息詰まるよう
な興奮で思わず声を出しそうになり、首を後に反らせて片手で口を被っています。
女の視線の先で男の陰茎が直立して、黒いシルエットを見せています。男の裸体
がこれほどまでに女心を乱すものだとメアリーは認識を新たにしています。

「朝起きて彼がシャワーから出てきたら、カーテンを開いて十分に朝日を取り入
れて、その光の中で貴方が一番綺麗に見えるポーズを取るのよ、決して裸を隠し
てはダメよ、恥かしくても我慢するのよ、十分に彼が貴方の身体を楽しむ時間を
与えて、あなたもシャワーに立つのよ、もうその時は、彼に抱かれているのだか
ら恥かしがってはおかしいのよ、何処も隠さないで笑みを浮かべて洗面所に向か
うのよ、その後は・・・、その後は神様だけが知っているわ」
由美子が昨夜メアリーに授けた作戦の第2ラウンドがいよいよ動き始めます。
第一ラウンドはエドモンドの表情を見る限り大成功だったようだとメアリーは感
じています。

由美子の冒険、オーストラリア編(72) 鶴岡次郎 投稿日:2006/10/29 (日) 11:45
メアリーがベッドの上から滑り降りて床に立ちました。生まれたままの姿でにっ
こり男に微笑んでいます。豊かな大腿部の頂上付近が昨夜の情事の名残を止めて
いて、しっとりと濡れて朝日に光っています。
男は彼女の濡れた体を見て行為の存在を改めて確認して観念しています。そして、
その光る白い身体を見て男は湧きあがる欲望を抑え切れなくなっています。昨夜
既にその身体をいただいていると思うと、もうその欲望を抑える強い意志が萎え
てきます。一度堰を切った欲望はもうかれの理性ではどうすることも出来ません。
「リリー・・」
「ああ・・、エド・・」
女はそれを待っていたのです。興奮で泣きべそをかきながら男の胸に顔を埋めま
した。肉棒が女の腹部を強く押し付けています。その部分に焼けるような痛みを
感じて女は弱い悲鳴を上げて男の首に両手をかけ、片脚を男の脚に絡めて腰を押
し付けました。
濡れた感触を大腿部に感じながら男は優しく女を抱きしめました。そしてそのま
ま男はベッドの上に女を押し倒しました。

昼過ぎエドモンドはメアリーに見送られてその部屋を出ました。彼女は物憂げに
ベッドの上で上体だけ起こして男を見送っています。栗色の毛髪が汗ばんだ顔に
絡みつき、大胆に投げ出した両脚はゆるやかに開いていて、濡れた股間が陽光に
光っています。遅い朝食の後、二人は絡み合い、心ゆくまで楽しみ、彼の出勤時
間になってもメアリーは起き上がることも出来ないでいるのです。

「ユミコ、やったわ・・、彼、結婚を申し込んでくれたわ、私、今日は会社を休
んでこちらの部屋に引っ越すのよ・・・・。うれしいわ・・」
メアリーが由美子のホテルに連絡を入れています。真っ先に求婚されたことを報
告しているメアリーの声が潤んでいます。
「彼、今、出勤したわ、ええ、私はベッドの中から電話しているのよ
ええ、そうよ、一杯抱かれたわ、もう、くたくたよ、ふふ・・、
でも、なんだか彼を騙したようで、チョッと気になるのよ・・・、
そうね・・、抱かれたことは間違いないわけだから、もう気にしないわ、
ありがとう、あなたのおかげよ」
メアリーは弾むような声を残して電話を切りました。

メアリーからの電話と入れ違いに、鶴岡にエドモンドから電話が有りました。
彼はメアリーと結婚を決意したことを鶴岡に告げました。鶴岡がお祝いを
言っています。
「ツルオカ、俺はある事情があって、一生結婚をしないと決めていたのだが、
昨夜、ツルオカと飲んだ酒があまりに楽しくて、つい飲みすぎて、意識の無
い状態で俺はリリーを抱いてしまったのだよ。ツルオカと飲んだおかげで、
彼女と結婚できるきっかけが出来たわけだね」
エドモンドが明るい屈託のない声で勤め先から連絡して来ました。鶴岡も結
果がよければ総てよしと思っていて、女二人の秘密は彼に話さないつもりで
す。
「ところでエド・・・、一つ聞いてもいいかな、君のその結婚できない事情
とはいったい何だったの、良かったら教えてくれないか」
鶴岡がこの際だ確かめておこうと、その気になってエドモンドに質問してい
ます。少しの沈黙があって、エドモンドが明るい声で答えました。

「今まで誰にも話せなかったことだが、もう、過ぎてしまった話しだし、
ツルオカには話しておきたいから、思い切って告白するよ」
エドモンドはそこで言葉を切り、頭の中で話を整理している様子で、二人の
間に沈黙の時間が流れました。その時間は決して気まずいものではなく、楽
しい話をどう話そうかと悩んでいるエドモンドの気配を鶴岡は感じていました。
「もう、十年以上俺は女が抱けなくなっていたのだよ、バカなことばかりやっ
てきた付けをここに来て払うことになったとあきらめて、メアリーの気持ちが
判っていながら、本当のことがどうしても言えなくて、いい加減な理由をつけ
て彼女の気持ちを断っていたのだよ、
彼女を愛しているだけに辛かったね・・・」
電話の向こうで淡々としゃべるエドモンドの表情が見えるようで、鶴岡は思わ
ず目頭を熱くしています。その鶴岡の気持ちが判ったようで、エドモンドも急
に声を湿らせています。

「それが前後不覚に酔っていたとはいえ、りリーを抱くことが出来たことを知り、
シャワーを使った後、俺はまだ信じられない気持ちでじっとあそこを見たよ、そ
したら、むくむくと・・、ツルオカ、俺はあんなに嬉しかったことはないね。
そして洗面所を出ると、朝日の中に神々しいほど綺麗なりリーが居たのだよ、
丸裸で俺の前に綺麗な体を見せてくれている彼女を見ると、俺はたまらなくなる
ほど高まっていたね、昨夜は酔っていて気がつかなかったけれど、その時ははっ
きり自分に自信が持てたよ、勿論何度も、何度もりリーの身体を楽しんだよ、今
は少々ぐったりしているが、りリーのことを思うとあそこだけは強く大きくなる
のだよ、これには俺自身も驚いたね、俺は完全に復活したよ、嬉しいね」
涙声で切々とエドモンドは鶴岡に訴えています。鶴岡が途中から受話器をスピー
カモードに切り替えていて、エドモンドの話を由美子も聞いていて、彼女も眼を
赤くしています。

「なんだか私、それと気付かないで随分と人助けをしたみたいね・・・・、
私達の企みが彼の病気も治癒してしまったのね・・・・。
今だから言うけれど、昨夜飲んでいる時、彼が私を見ても全然変化しないので
私、正直言って、がっかりしていたのよ、今まで初対面の男性と会うと必ず反応
してくれていたから・・・、彼はリリーに夢中で私には興味が無いと思っていた
の・・・、彼、病気だったのね・・」
由美子が電話の終わった鶴岡の所へ涙を拭きながら近づいてきて、鶴岡に身体を
こすり付けるようにして彼の側に座りました。

昨夜、由美子はメアリーにあの作戦を教えたのです。
泥酔状態のエドモンドを鶴岡に頼んで彼の部屋に運んでもらい、メアリーが体液
を搾り出し、それを裸にした男の体に塗りこめ、彼の唇や、体に唇を押し付けて
キッスマークを残すこともしました。そして丸裸になったメアリーがエドモンド
のベッドで夜を過ごしたのです。その結果、彼はメアリーを抱いたと思い込み、
幸運なことに、長年悩んでいたEDまでもが完治したのです。
「やはりメアリーの体液バックの効果と彼女の魅力が彼の病気を治癒したのね
私はそれを信じているわ、学会でこのことは話題にならないかしら」
由美子が本気でそう言っています。

それから三日後、鶴岡夫妻はシドニー空港に来ていました。エドモンドとメア
リーが見送りにやってきています。
「ユミコ、私、とっても幸せよ、貴方が居なければこんなに早く彼と結婚できてい
なかったわ・・・、彼ね・・、とっても優しくて・・、毎晩可愛がってくれるのよ、
私、結婚してから彼の朝食を一度も造ったことがないのよ、ふふ・・・
ねえ、判るでしょう・・、彼、とっても強いのよ・・」
最後の言葉は由美子の耳に口を付けてメアリーは囁いています。それからメアリー
は興奮で少し頬を染めながら、あの日のいきさつを詳細に由美子に報告しました。

「ツルオカ・・、一人で居た頃が懐かしくなっているよ・・、
毎晩頑張るのは俺の年では体にこたえるのだけれど、新婚だしね・・、
りリーに迫られると不思議にできる状態になって、無理するのだよ、
これも俺の運命かな・・・・長くは生きられそうもないね。ハハ・・・」
エドモンドは口で言うほど深刻な顔をしないで、笑顔を浮べて鶴岡に報告してい
ます。
いろいろな事件があって、それなりの思い出を残して鶴岡と由美子のオーストラ
リアの休日は終わりました。鶴岡夫妻を乗せた飛行機は二度ほどシドニー上空を
旋回して、さらに高度を上げて、一路日本へ向けて北上しました。8時間後には
冬の成田に到着する予定です。               了


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由美子の冒険、オーストラリア編 (2006年5月〜2006年10月作品)