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フォレストサイドハウスの住人たち(その7)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2014/05/08 (木) 11:40 ID:88ncIuVg No.2520
浦上三郎と千春の結婚が決まりました。「万人に一人の女・・、娼婦になるために生まれてき
た女・・」、そんな女と浦上は結婚すると決めたのです。
「早期発見が大切です…、対処方法を誤ると、みんなが不幸になりますから・・」と、謎の言葉を
残して佐王子は立ち去りました。「先のことを考えるより、先ず、彼女に溺れる生活を楽しも
う・・」と、浦上は腹を固めています。浦上と千春、ようやくスタートラインに付いた若い二人の
前途には洋々たる未来と、大きな不安が待ち構えている様子です。もう少し二人の生活を追ってみ
ます。相変わらず、変化の乏しい市民の生活を描きます。ご支援ください」

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その
11)』の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきま
す。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字余
脱字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるようにし
ます。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した記事を読み直していただけると幸いです。

  ・ 文末に修正記号がなければ、無修正です。
  ・ 文末に(1)1940.5.8とあれば、その記事にその日、手を加えたことを示します。
  ・ 『記事番号1779に修正を加えました。(2)1940.5.8』、文頭にこの記事があれば、
     記事番号1779に二回修正を加えたことを示し、日付は最後の修正日付です。
    ご面倒でも当該記事を読み直していただければ幸いです
                                        ジロー   


[2] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(166)  鶴岡次郎 :2014/05/08 (木) 11:54 ID:88ncIuVg No.2521

 結婚 (3) 

3人で会ったあの日から三ケ月後、千晴と浦上は結婚式を挙げました。新郎新婦側とも出席者がそ
れぞれ100名を超え、盛大ですが、それほど華美でなくどちらと言えば質素な、心温まる結婚式
でした。新婦側では店長をはじめ、店のみんなも出席しました。巨根の持ち主、専業農家の伊熊正
太郎と結婚して、東京から離れていた千春の元同僚、春美も式に駆けつけてきました。

「おめでとう・・・、千春・・・」

「先輩…」

花嫁ドレスの千春と、留袖姿の春美が抱き合い、互いに涙を流していました。二人きりになると、
春美が少し表情を改めて、口を開きました。

「それにしても、良く佐王子さんが許したね…、
彼は絶対千春を手離さないだろうと思っていた…」

メールや電話で春美には何も隠さず報告していたのです。

「うん・・・、
案外簡単に認めてくれた・・
・・と言うより、私たちの結婚を最初から応援してくれた…」

微笑みを浮かべて千春が答えています。

「そう・・、最初から応援してくれたの・・、
その気になれば、縁談を壊すことなど、
彼にとって、簡単なはずだけれどね・・、

よほど、千春を大切に思っているんだね…、
千春をあきらめた彼がちょっとかわいそうに思える…」

最後の言葉はつぶやくように言っていました。

「佐王子さんそんなに落ち込んでいないよ、
彼の周りには、女がいっぱい居るから、
私一人抜けても、彼の商売には何の影響もないのよ・・」

「そういう意味でなく…、
彼にとって、千春は特別な人だと思うけれど…」

「私が・・、特別の人…、
それって・・、どういう意味…」

「文字通り、特別の人なんだよ・・、
彼にとって、千春は…
千春は彼のことをどう思っているの…」

「勿論、体の関係では、彼との関係が一番深いし、一番感じる相手よ、
一緒に過ごした時間も、多分一番多い…。
それが特別の関係だというのであれば、彼は特別の人よ・・」

どうやら浦上に夢中な千春には彼以外の男性は意識にない様子で、春美の質問の意味を理解できて
いない様子で、会話が空回りしているのです。そんな千春を見て、春美は笑い出しています。

「やっぱり・・、
女は・・、特に花嫁は・・、惚れた男以外には冷淡だというけれど、
千春もそうなんだね…。

まあ・・、いいわ・・、彼のことは…、
とにかく立派な人だと思うよ、佐王子さんは…。

千春がこんなに立派な結婚式を挙げ、お嫁に行けるのは、彼のおかげだよ、
感謝の気持ちを忘れないことだね…」

佐王子の気持ちを本当に理解しているのは案外、春美一人なのかもしれません。


[3] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(167)  鶴岡次郎 :2014/05/14 (水) 16:23 ID:Aq3PSwY2 No.2522

ここで何かを思い出した様子で、春美は周りを見渡し、二人以外誰もいないことを確かめ、それで
もなお声を潜めて千春に質問しました。

「ところで・・・、お婿さんは・・、
その…、千春のことをどこまで知っているの…」

「全部知っている…」

「全部って・・、
じゃ・・、売りのことも知っているの?」

「うん・・・」

「信じられない…、
どうしてそんな話をしてしまったの…」

あいた口が塞がらない・・、そんな驚きの表情を春美が見せています。

「驚きを通り越して、バカとしか言えない…。
そんな話をすれば、まとまる話もぶち壊すことになる…。
判った…、もしかして・・、
千春は彼に出会った最初から、結婚を考えていなかったのでしょう・・・」

「うん・・・、一生、普通の結婚はできない女だと思っていた。
その時も、若くてイケメンだったから、ちょっとからかうつもりで、
私・・・、スケベなところをいっぱい見せてしまった・・・。
少しでも彼の気を引くつもりがあれば、
もう少し、お嬢様らしく振る舞うことだって出来たのだけれど・・」

「パンチラをしたり、
揚句は、股間に手を伸ばしたのでしょう・・、
救いようのないバカ女ね・・・・」

「そうなの・・・、
調子に乗ってからかっていたら、
気が付いたら、あそこを咥えていた…」

「あら・・、あら・・・
それで、結婚までよく漕ぎ着けることができたね・・・
どんな手を使ったの・・・・」

「私は最後まで彼との結婚を考えていなかった。
だって、佐王子さんの情婦(イロ)であり、
売りまでやっている私が彼のお嫁さんになることなど、
許されるはずがないことだし、
いくら、厚顔でも私にはそんなことはできないと思っていた。

その一方で、彼とのデートを重ねる内に、彼への思いを募らせていた、
こんな展開になるのだったら、処女だと言えないまでも、
もう少しお嬢様らしく振る舞うべきだったと激しく後悔していた・・」

しおらしく語る千春を見守りながら、春美は黙って頷いていました。

「彼のプロポーズを私はその場で拒否した。
理由は何も告げなかった…」

その時を思い出したのでしょう、千春の瞳に涙があふれています。春美が手を伸ばしそっと千春の
涙をぬぐっています。


[4] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(168)  鶴岡次郎 :2014/05/15 (木) 14:35 ID:9auJ/pgQ No.2523

千春の頬に付いた涙を丁寧に拭い取り、パフを取り上げ化粧を直しながら、春美がつぶやいてい
ます。

「何度もデートをした後のプロポーズでしょう・・・、
良く、彼はそれで納得したわね…」

「ううん・・、
彼は納得していなかった・・。
その時、私…、自分でも判るほど取り乱していたから、
彼、その場でそれ以上私を追い詰めることを避けた様子だった。
もう一度会う約束をして別れた・・。
でも・・、私はその日が最後の日だと覚悟を決めていた…」

「売りをやっていることを女の口から言えないからね・・、
泣きながら、黙って引き下がる以外手はないよね・・・・」

その時の千春の気持ちを察して、春美も少し涙ぐんでいます。

「・・で、
どうしてまた・・、結婚話が復活したの・・?」

「理由を言わないでプロポーズを断ったことを佐王子さんに話したら、
もう一度彼と出会う計画を立てろと言われた。
別れるにしろ、縁を戻すにしろ、ちゃんと説明する義務があると忠告された」

「当然よね…」

「会えば悲しくなるばかりだから、私は会いたくなかったけれど、彼も話し合いたいと言っていた
ことだし、佐王子さんが言う通り、このまま何も理由を言わないで別れるのは、まずいと悟って、
これを最後の機会にしようと決めて、都内の喫茶店で話し合うことにした」

「いい覚悟だよ・・
一人で会いに行ったんだね…」

「ううん・・、私は一人で行くつもりだったけれど、
佐王子さんも一緒に行くと言い出した」

「佐王子さんと一緒に行ったの…、
それはまずいでしょう…」

「うん・・、私もさすがにそれはまずいと思った。
でも、佐王子さんがどうしても一緒に行くと言って・・・
私の言うことを聞かなかった・・」

「でも・・、それは、やっぱりまずいよ・・」

「うん・・、普段の私だったらそんなことは絶対しなかったと思う・・・。
しかし、結婚はとっくにあきらめていたし・・・、
彼との縁はもう切れたと思っていたから、割り切って考えることにした。

彼のプロポーズを受け入れることができない最大の理由は佐王子さんの存在であることは確かだか
ら、佐王子さんが一緒に来たいのなら、それも良いかと、修羅場になるのは覚悟の上と、少し破れ
かぶれになって、三人で会うことにした」

「惚れぬいて、求婚した女が、
実は・・と言って、
中年過ぎの情夫(イロ)を連れてきたのだから・・、
修羅場になるよね…、普通は・・
そこまで酷いことをしないよ、普通の女は・・・・」

あきれた表情で春美がつぶやいています。

「うん・・、
絶望的になっていたとはいえ、
女の風上にも置けないほど酷いことをしたと、
あの日の事を思い出すたびに、情けなくなる・・」

「・・・・・・・・」

神妙な表情で千春がつぶやき、春美が黙って頷いています。


[5] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(169)  鶴岡次郎 :2014/05/16 (金) 18:12 ID:4kbK34e6 No.2524

心から愛情を注いでくれている男の前に、女は別の男と一緒に現れたのです。 そしてその男は並
の男でなく、50歳近い闇の稼業に就いている男だったのです。女として絶対犯してはならない罪
を、その罪の重さと醜悪性を十分知りながら、あえて千春は罪を犯したのです。

口では千春を責めていますが、春美には判っているようです。その時、千春は絶望と、罪悪感で平
常心を完全に失っていて、自身の醜い、汚い一面を最愛の男にさらすことで、彼女自身を奈落の底
へ突き落す心境になっていたのです。

「佐王子さんと一緒にいる私を見た時、
彼は私と佐王子さんの関係をすべて悟ったと思う・・。
それでも、彼は顔色も変えないで、テーブルに着いてくれた」

「できた男だね…」

「・・・・・・・」

涙をいっぱいためて、千春が頷いています。

「『なんて大きな男だろう・・、
この人と結婚したい・・、
彼のモノになりたい…』と・・・、
私はその時、狂い出したくなるほど、彼を求めていた…。

でも・・、
『私にはどうすることも出来ない』
その思いだけが強く私に乗しかかり、
私は、彼の前でただうつむいて座っているだけだった・・」

「お婿さんに惚れ直したわけだ…、
失った人の大きさを再認識したわけだ、

辛いよね・・・、何もかも、自分のせいでそうなっただけに、
悲しみも、不満も、一人で背負うしか道がないからね…」

春美にも似たような経験があるのでしょうか、深い同情を示し、千春がそれに応えて黙って頷いて
います。

「重苦しい雰囲気の中で佐王子さんが口を開いた。

佐王子さんは自分のことを女衒だと名乗り、
私をたらしこんで、この4年間、私を弄び・・、
売春までやらせていると、あっさり話してしまった・・」

春美が絶句して千春を見つめています。

「佐王子さんがそこまで話すとは思っていなくて、
正直、その時は一瞬、佐王子さんを恨んだ・・・。
でも、直ぐに、これで良いのだと思い直していた・・。

酷いことをしてきた私など、
結婚を夢見ることなど、勿論許されないし、
ここで思い切り辱められ、ののしられ・・、
すごすごと彼の前から消えるのが私にふさわしいと思い直していた・・」

「そう・・、佐王子さんが全部しゃべったの…
話を聞いたお婿さんは、びっくりしたろうね・・・」

佐王子の意図にここで気が付いたのでしょうか、春美は何事か考えている様子で千春をなぐさめる
ことも忘れたようで、少し的外れの言葉を返しています。


[6] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)170  鶴岡次郎 :2014/05/17 (土) 16:14 ID:nhHuZEB. No.2525

佐王子ほどの人物があえて千春の恥部を、その恋人にさらけ出したのです。佐王子には特別の戦略
があったはずだと春美は考えているのです。

「それからどうなったの・・」

話の展開に興味がわいてきた様子で、春美が身を乗り出すようにして問いただしています。

「彼の愛情も、信頼も、すべて踏みにじってしまった・・、
私は・・、酷い女だ・・・
これで何もかも終わった…と、私にはその場にいることさえ意味のないことに思えて、
その場から立ち去ることだけを考えていた。

そんなわけで、その後続いた二人の会話を、私はほとんど聞いていなかった…」

「『私は千春さんの過去を問題にしません。
私は改めて、千春さんに結婚を申し込みます・・』と言ってくれた。

私は…、その言葉の意味が最初はわからなかった…、
でも、彼が手を伸ばし、やさしく私の手を握ってくれたので、
彼の気持ちがやっと理解できた…。

うれしくて…、何も言葉が出せなかった…」

千春がまた涙を流し、春美がていねいに涙をぬぐっています。

「それにしても、危ない綱渡りだったね…、
佐王子さんはそれなりに勝算があって、秘密を全部暴露したと思うけれど、
そして・・、結果が良かったから、正しい選択と言えるけれど・・、
一つ間違えば、まとまる話をぶち壊していたことになる。
私なら、絶対話さない・・・・」

春美にとって佐王子の行動はかなり意外なものでした。結婚を決めた以上、当然、売春の件は闇に
葬ったはずだと思い込んでいたのです。

春美が現役のシュー・フィッター時代、千春と同様、春美も体を提供して売り上げを伸ばした経験
があるのです。結婚して数年経っていますが、今でもその秘密は夫に話していなくて、墓場までそ
の秘密を持っていく覚悟でいるのです。

〈浦上さんの人柄を見込んで・・、
この人ならと思って、千春の秘密を話したのだ…、
結婚した後、千春が秘密を抱えて悩まないように・・、
佐王子さんが親心を出したに違いない・・。

それにしても・・、良く決心した、なかなかできないことだ、
私など、昔を思い出して、夫の顔をまともに見ることができないことが、
今でも時々ある…。

こんなに罪悪感で悩むのであれば、
いっそ、何もかも話してしまおうと思うことがあるけれど、
その勇気が出ない…

話せば、自分は楽になれるけれど、夫を悩ませることになる、
そんなことは絶対できない、
私一人が悩みを抱えて生きていくと決めている・・〉

遠くを見る視線で、既に、自分では結論を出している自身の身の上を春美は考えていたのです。

「この人なら秘密を話しても大丈夫と佐王子さんに見込まれた浦上さんは勿論、
彼の人柄を見抜いた佐王子さんもすごい・・・、
二人ともなかなかの男だよ・・。

千春・・、良い人に巡り合えたね…、
本当に良かった…」

「うん・・・、
私のような女には本当にもったいない人だと思う・・」

「もったいないなんて・・、
そんなことはない!
千春にそれだけの価値があるからだよ!」

「・・・・」

語気を強めて言い放つ春美を、びっくりした表情で千春が見詰めています。


[7] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(171)  鶴岡次郎 :2014/05/19 (月) 10:59 ID:o4hocgTM No.2526

姿勢を改め、春美は真正面から千春を見つめています。その昔、仕事上で失敗した時、今のような
表情で見つめられ、叱られたことを千春は思い出していました。

「いいかい、これから先、二度とそんなことを言ってはダメだよ、
千春は素晴らしい女だと、女の私だってそう思う・・・。
とってもスケベーで、女の私には時々鼻に付くことはあるけれど・・、
これだけは確信をもって言える・・、
ちょっと悔しいけれど、どんな男だって千春に惚れると思う・・。

佐王子さんだって、千春の価値を認めているから、
自信をもって、千春の秘密をお婿さんに話したのだと思う・・。
それで逃げ出す男なら、千春にはふさわしくないと思ったのだよ・・」

「良く判らないけれど・・・、
今、先輩が言った内容と同じようなことを佐王子さんが三郎さんに言っていた」

「そうだよ…、
変に卑下した考えを持ってはダメだよ…、
たくさんの女の中から、千春は選ばれたのだから・・、
自信をもって、お嫁に行ってほしい…。

千春が大威張りでお嫁に行くことを佐王子さんは願っているのだよ、
そして、千春を選んだお婿さんだって、
いつまでも千春が過去の悩みを抱えてくよくよするのを望んではいない・・。
そのことを絶対忘れてはいけないよ…」

「判った…、過ぎたことはくよくよ考えません・・。
これから先のことだけを考えて、いいお嫁さんになります…」

「千春・・・」

感極まった春美が涙をあふれさせて、千春を抱きしめていました。


式までまだ時間があるので、春美と千春はお茶を飲みながら、のんびり話し合っています。

「前の奥さんとは死別したと聞いてたけれど・・」、

「うん・・、素晴らしい人だったようで、
彼女の死後、ショックで、彼・・、女の人を抱けなくなっていた・・」

「そう・・、男の人にそのような現象が出る話、時々聞くね・・、
女性にそんな症例が少ないところを見ると、
男性の方が繊細な神経を持っているのかな・・、

それで、そちらの方はどうなの・・、
まさか、今でも出来ないってことはないのでしょう…」

「ウフフ…、それは大丈夫・・、立派にできるよ、
でも、出会った当初は少し心配するほどの症状だった…」

「それは、良かった…、
千春が彼を立ち直らせたのだね・・
・・で、どうなの…、
彼で満足できそうなの…」

特別の意味を込めて春美が質問しています。


[8] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(172)  鶴岡次郎 :2014/05/21 (水) 14:42 ID:4UOjd8rs No.2529

その質問を予想していたようで、花嫁姿には似つかわしくない、みだらな笑みを浮かべています。

「やはりそこを突いてきましたね・・、
先輩も好き者ですね…、
佐王子さんからも同じ質問を受けたけれど・・、
私って・・、そんなにスケベーに見えるのかしら・・」

造った怒りの表情を浮かべ、春美に質問しています。

「あらら・・、怒った…、
ゴメン、ごめん・・、
佐王子さんもそうだと思うけれど、千春のことを本気で心配しているから、
立ち入った質問をしたのだよ・・、悪く思わないで…」

「判っているけど・・、
いいわ・・、本当のこと言います…。

私、彼の手で毎回失神しています。
こんなこと佐王子さん以外の男では経験したことがありません。
太さも、硬さも、テクも・・、みんな…、
彼にはすごく満足していまぁ・・す・・。
ウフフ…、この返事でご満足ですか…」

「そう・・、それは良かった・・、
正直言うとね、お婿さんは大会社に勤務するエリート社員でしょう、
勉強と仕事に追われてきた毎日だから、あちらの方は少し手を抜くのではと・・、
すこし、心配していたのよ・・・」

どうやら本気で心配していたらしく、春美はほっとした表情を浮かべています。

「千春は自分では気が付いていないようだけれど、
私から見るとかなり好き者だよ、
これ・・、千春のことを悪く言っているのではないよ、
むしろ、うらやましいほど、千春は素晴らしいスケベーだよ、
普通の男では、千春を満足させることは難しいと思っている。
お婿さんがそんなに素晴らしい人であれば問題ない・・、
本当に良かった・・、うん・・、良かった・・・・」

「私がすごいスケベーに思われているのは心外だけれど、
佐王子さんも、先輩も、私のことを心配していただいているのは良く判る。
一応・・・、お礼を言っておきます…」

すこし甘えて、拗ねた表情を見せて千春が頭を下げ、その後、こぼれるような笑みを浮かべてい
ます。

「前の奥さん、理恵さんというのだけれど、
先日、彼女のお墓参りをして、二人の結婚を報告してきた…」

「そう・・、それは良いことしたね・・」

「そこで、理恵さんのご両親に、ばったり出会った…」

「エッ・・・・・」

春美が絶句して千春を見ています。千春はいたずらっぽい笑みを浮かべています。


[9] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(173)  鶴岡次郎 :2014/05/25 (日) 17:52 ID:4cm25VpE No.2530

その日は5年前に亡くなった理恵の月命日だったのです。千春が誘って、理恵の墓参りをしました。
本来ですと浦上家の墓地に葬られるのが筋ですが、理恵の両親の強い希望があり、その上、浦上家
の墓地はかなり都心から離れた場所であったため、理恵は彼女の実家である塚原家の墓地に葬られ
ているのです。

千春と浦上が墓所に近づくと、墓前に跪いてお祈りをしている初老のカップルが目に留まりました。
最初に気が付いたのは当然のことながら浦上でした。

とっさに浦上はそのまま通り過ぎようと考えたのです。しかし、墓前に跪いていた女性が二人に気
が付き、立ち上がり、浦上と千春の方をじっと見つめていたのです。やがて、連れの男性も立ち上
がりました。もう・・、逃げ出すことはかないません。

覚悟を決めた浦上はゆっくりと二人に近づきました。緊張している浦上の様子から、こちらを見て
いる初老のカップルが理恵の両親だと千春は察知していました。
会話が届く距離に近づいたところで立ち止まり、浦上と千春は深々と頭を下げました。

「三郎さん…、お久しぶりです。
そちらの方が・・、
お手紙で知らせていただいた千春さんですね・・・」

「ハイ、そうです。
改めてご紹介します。
こちらが・・今回婚約いたしました・・・」

「はじめまして・・・、
加納千春と申します・・」

浦上の紹介を待たないで千春が快活に口を開き、自己紹介しました。

「はじめまして・・、
お元気で、きれいなお嬢様ですね…。
理恵の父と母です。塚原と申します」

塚原と名乗った初老の夫婦は、千春が気に入ったようで笑みを浮かべて頭を下げています。

4人そろって墓参りを済ませて、どちらから誘ったわけでもなく、近くの喫茶店に入りました。話
題はほとんど千春に関することでした。千春の両親のこと、兄弟姉妹のこと、シュー・フイッター
の仕事の内容、などなど、客商売の千春はさすがに話し上手で、彼女の話を聞いて塚原夫妻は声を
出して何度も笑っていました。

30分ほど話し合って、店を出ました。最寄りの駅まで歩いて10分ほどの距離です。綺麗に整備
された並木道を千春と塚原夫人、浦上と塚原氏がそれぞれに並んで、にこやかに会話をしながら歩
きました。ゆっくり歩を進めながら各人が、こうして親しく4人が一緒に話し合うのはこれが最後
だろうとの思いを抱いていたのです。


[10] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(174)  鶴岡次郎 :2014/05/28 (水) 14:14 ID:ZvmI/552 No.2531

駅が近づき、別れの時を察したのかそれまで聞き役に回っていた塚原夫人が少し改まった口調で話
しかけてきました。ここまでの道々、たわいのない世間話をする千春の話が面白いので、夫人は
ずっと笑い通しだったのです。

「今日お会いできて、
千春さんともこんなに親しくなれて、本当に良かった・・」

「私こそ・・・、理恵さんのお母様にお会いできて本当に良かったと思っています。
出来ることなら、写真で拝見しただけの理恵さんにもお会いしたかったと思っています」

理恵の名前が出て、ほんの一瞬の間ですが、夫人の歩調に乱れが起きました。ここまで二人の会話
に理恵は一度も登場していなかったのです。

「あら・・、こんなこと言ってはいけなかったですね・・、
私、6人兄弟の末っ子で親のしつけが行き届いていないせいで、
一般常識に欠けるところがあると良く言われるのです・・」

「いいえ・・、そんなことはありません…、理恵のことを話題にしないよう、
三郎さんと千春さんがお心を使っていただいているのが良く判っていました。
若い方々に余計な気を遣わせてしまって、私達、申し訳ないことをしたと思っているのです・・」

夫人が笑顔を見せています。

「理恵は一人っ子で、亡くなって二年間ほどは、あの子がいないのがどうしても信じられない気持
ちになっていました。最近になってようやく、理恵のことを平常心で話せるようになったのです
よ・・・。それでも、5年経った今でも、毎月あの子の月命日には、私達ここへ来ているのです。

でも・・、今日、こうして千春さんと思いがけず楽しい時間を過ごせましたし、
三郎さんとも久しぶりにお会いできて、
彼が新しい生活を始めることを確認できました。

私達もいつまで理恵の思い出を追っていてはいけないと思いました。
理恵のいない人生を新しく拓くべきだと思いました。
ここへ来るのは、お盆と、命日の年二回にしようと思っています」

「・・・・・・」

千春は黙って耳を傾けていました。

「千春さん…、私からお願いがあります…。
よろしいでしょうか・・」

「ハイ・・・」

「いろいろ事情はあると思いますが、
結婚生活では赤ちゃんを作ることを最優先してほしいのです。
こんなことを言うのは、おせっかいを通り越して、
失礼極まりない行為だと十分承知しているのですが・・・、
言わないではいられないです・・」

少し涙を浮かべて、塚原夫人は真剣な表情を浮かべて話しているのです。

「ハイ・・、奥様のお気持ちを大切に受け入れます。
私たちも、そうはいっても良い年ですから、子供は早く造りたいと思っています。
もし・・、幸運にもそうなったら、真っ先に連絡します…」

理恵はT大の理系学部を卒業した才媛で、結婚後もつくばの国立研究所で遺伝子の研究を続けてい
たのです。そうした生活環境ですから、どうしても子供のことは先送りされていたのです。

〈せめて・・・、孫を残してほしかった・・・〉

これが塚原夫人の正直な気持ちなのです。そんな気持ちがつい、千春への失礼な忠告になったの
です。勿論、その気持ちを千春は十分理解していました。


[11] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(175)  鶴岡次郎 :2014/05/31 (土) 13:20 ID:85.UvRlI No.2532
夫人の少しおせっかいな忠告を千春が笑みを浮かべて受け入れるのを見て、夫人はもう一歩踏み込
もうと思ったようです。

「おせっかいついでに、もう一つ・・、
これは最後まで、言うか、言わないか迷っていたことですが・・、
あなたと話していて、この方なら・・、
私の気持ちを正しく受け止めていただけると思ったのです・・・」

ゆっくりと歩を進めながら、何気ない口調で塚原夫人は話しています。塚原氏と浦上はだいぶ先を
歩いていて、彼らのところまで塚原夫人の話は届かないはずです。

「これから少し失礼なことを言いますが、
私の歳に免じて許してくださいね・・。
千春さん・・、
三郎さんはあなたにとって最初の男性ではありませんね・・」

唐突で、結婚前の千春が答えに窮する質問ですが、それまでの会話で夫人の人となりが理解でき、
かなり心を許すようになっていましたし、塚原夫人の真剣な表情を見て、この場は素直に、ありの
まま話そうと千春はとっさに覚悟を決めていました。

「ハイ・・・、おっしゃる通りです・・。
彼が初めての男性ではありません。

私・・・、今年で28歳になります・・・。
10代の頃初体験を済ませて、それからいろいろありました。
多分・・、同年代の独身女性に比べて格段に経験豊富だと思います」

さすがに売春行為までは話すつもりはないのですが、経験人数を聞かれれば「自分でも数えきれな
いほど・・」と答えるつもりだったのです。千春の素直な返事に塚原夫人が満足そうに頷いていま
す。

千春は素直に事実を告げたのですが、それでもこの先、夫人が何を言い出すのか想像もできないで、
少しいぶかし気な、不安な表情を浮かべて夫人の横顔を見つめていました。

「失礼な質問にもかかわらず、まじめに答えていただいて、
さすが、私が見込んだ千春さんだと思いました・・。

でも誤解なさらないでね・・、
当然のことですが・・、
千春さんの過去をここでとやかく詮議するつもりはありませんのよ・・」

夫人はにこやかにほほ笑んでいます。勿論、千春も夫人が千春のふしだらな過去を責めるつもりで
この話を始めたわけではないと思っていました。

「実は理恵は処女で結婚しました。
25歳の時結婚したのですが、今時、その年まで経験がないのは、
少しおかしいですよね・・、そんな子だったのです・・、あの子は…。

私でさえ、夫と結婚する前、
数人の男性を知っていましたからね…、
勿論このことは主人には内緒ですけれどね…、ふふ・・・」

二人の女は顔を見合わせて笑っていました。

〈上品な奥様で、元々育ちはよさそうだけれど…、
案外、さばけたところがある、
今まで気が付かなかったけれど、素晴らしい美人だ…、
それにこのお色気・・・
とても私など、かなわない…、
若い頃は・・、いや、多分今も・・、相当男たちを悩ませているはず…〉

この時始めて千春は気が付いていました。豊かな胸、整った顔、好みの良い服装、凛とした立ち姿、
改めてみると現役の女性として並でない魅力が彼女から発散されているのを千春は感じ取っていた
のです。還暦を過ぎているはずの塚原夫人から、千春ではとても出さない女の色気、女の妖気を感
じ取っていたのです。


[12] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(176)  鶴岡次郎 :2014/06/01 (日) 16:03 ID:43I6LXqM No.2533

互いに結婚前の男性経験を告白して、秘密を共有してしまった女二人、二人の間に今までに感じな
かった親近感が芽生えていました。思った通り千春が見かけの年齢よりかなり経験豊富であること
に夫人は満足していました。一方、良家の奥様然とした夫人の意外な一面、多淫な千春とも話が合
わせられるほどさばけた一面を持ち合わせていることに、千春は驚きと同時に、強い親近感を寄せ
ていました。

夫人は今まで自分一人の中に閉じ込めていた秘密を千春に話す意欲をますます強くしていました。
この機会を逃したら、この秘密をお墓まで持っていくことになる、それではあまりに空しいと危機
感を持ったのかもしれません。夫人は一気に語り始めました。

「二人が新婚旅行から帰って来て、三ケ月ほど経ってから理恵一人で実家へ来てくれました。最高
に楽しい時期だのに理恵がなんとなく浮かない表情なのに気が付きました。

何も知らないまま結婚したので、そのことを心配していたので、彼女の様子を見て、夜の新婚生活
が上手く行っていないのだと、すぐ気が付きました。二人きりになって問いただすと、案の定、夜
の問題でした・・・」

歩きながら話す話題でないと思ったのでしょう、夫人は木陰に立ち止り千春に一歩近づいて話して
います。夫人の吐息を感じるほどの距離に立って千春は能弁に語る夫人の顔をじっと見つめていま
した。

塚原夫人はこの先、何を話したいのだろうと千春はやや当惑気味で、ぼんやりと夫人の意図を探って
いるのです。性的な話題を出したことで夫人は少し興奮しているのでしょう、それまで笑みを浮か
べて千春の聞き役に回っていた時に比べると、頬が色づき、表情も豊かになり、一段と女の魅力が
増しているのです。

「どうにも痛くて我慢できないというのです・・・。
ゴメンナサイね・・、こんな話・・・、
もしかするとあなたには不要かもしれないけれど、
同じ間違いをして欲しくないので、とにかく最後まで聞いてください・・」

千春が黙って頷いています。

「挿入は何とか出来るのですが、その部分に激痛が走って、先端部を受け入れるのがやっとで、全
部を受け入れることができないと言うのです。

新婚旅行先で上手く行かなくて、自宅へ戻ってから二人で話し合って、塗り薬を使ったり、セック
スガイドブックを参考にして、いろいろ試したらしいのですが、効果は芳しくなかったのです。

三郎さんもそれほど女性経験があるわけでなく、かといって病院へ行くのは恥ずかしいので、新婚
旅行から帰って来て三ケ月も経って居るのですが、そのままにしていると言いました。勿論、新婚
ですから、一緒に居れば抱き合います。一応、旦那様を受け入れるものの、その行為が理恵にとって
は苦痛以外何物でもなかったのです。

新婦がそんな風であれば、新郎もおのずと意気消沈します。おそらく二人の生活は甘い新婚生活と
はおよそかけ離れた、ぎすぎすしたものだったと思うのです」

「私の先輩に同じ症状が出て、病院で診察を受けたら、膣の筋肉に一部不整合が存在することが
判り、手術を受けて、正常な性交ができるようになったと聞いています」

「そうなんですって…、私も後になってそのことを知りました・・。結婚後は、夫以外の男性を知
らない環境で過ごして来ましたから、あなたの様にいろいろな情報を手に入れることが出来ないま
ま、歳だけは取ってしまったのです。それで、理恵の話を聞いても、最初は狼狽えるだけで適切な
アドバイス一つできなかったのです・・・」

その時を思い出したのでしょう、塚原夫人は大きな吐息を吐き出し、寂しそうな表情を見せました。


[13] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(177)  鶴岡次郎 :2014/06/02 (月) 14:12 ID:evxmoE7I No.2534

親子ほど年齢が違う千春に、夫人は性の悩みを訴えかける少女のように話しています。千春は彼女
を励ますように夫人の手を握りしめていました。

「事が事だけに他人に相談することは勿論、主人にさえ話すことができないのです。経験の乏しい
女二人で対策を練るより他に術はないと思い込んだのです。探せば、そのことに詳しい人だって
見つかったはずですし、医者に相談することだって出来たはずだけれど、そうしたことを他人に相
談すること自体、タブーだと私たちは思っていたのです。

こうしてあなたと仲良くなれて、あなたがその道にかなり経験が深いことを知りました。もし、
もっと早く、千春さんと知り合っていれば、私たち親子の人生は変わっていたはず・・、
なんて・・、およそ現実離れした思いさえ、抱いてしまったのです・・・。

おかしいでしょう・・・、
それほど私たち親子は世間知らずだったのです・・」

ここで夫人は天を仰ぎ、あふれ出る涙を隠しました。あまりの可憐さに、許されることなら夫人を
抱きしめたいと千春は思いましたが、遠くからこちらを見つめる二人の男、塚原氏と三郎の目を意
識して、千春はその思いをぐっと堪えました。

「二人で出した結論は、三郎さんのモノが異常に大きくて、処女のまま結婚した理恵には容易に受
け入れられないということでした。

大きいと言っても、どの程度大きく、どんなに努力しても理恵には無理なのか、慣れてくれば、何
とかなるものなのか、そのあたりをまず知る必要があると思いました。

彼のサイズを体で知っているのは理恵ですから、彼女の感覚を頼りに、ああでもない、こうでもな
いと、茄やニンジン、果ては大きな大根まで持ち出して、彼のサイズを探ったのです。ようやくこ
れに近いと言って理恵が指差したのが少し小ぶりのダイコンでした。正直、その大きさ、太さに、
私はびっくりしました。世の中にそんな怪物が存在することが信じられなかったのです・・」

〈・・そんな・・、大きいことは大きい方だけれど・・、
怪物と呼ぶほどのモノではない…、
あの程度のモノは、そこらにごろごろ転がっている…
理恵さんの感覚がマヒしていたのかな…〉

浦上のモノを思い出しながら、千春は塚原夫人の大げさな表現に驚き、内心で首を傾げていたの
です。

「女性の膣はかなり懐が深いことは知っていますが、理恵が指差した大根を見て、これは理恵には
勿論無理で、経産婦の私でさえも絶望的になってしまうほどのモノだと思いました。しかし、落ち
着いて考えると、そんな化け物のような男根がこの世に存在するはずがないことにようやく気が付
きました。そして、処女で結婚した理恵が初めて接した男根のサイズを正確に言い当てることなど、
もともと無理なことだと気が付いたのです。

初めて接した男根の異様な姿と破瓜の痛さのあまり、理恵は平常心を完全に失い、三郎さんのモノ
を過大評価したのだと考えました。そうと決まると、これ以上理恵に三郎さんのサイズを訊ねるの
は無駄だと思いました・・・」

夫人の下した結論に千春も納得した様子で何度も頷いていました。


[14] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(178)  鶴岡次郎 :2014/06/05 (木) 13:52 ID:6idZBdaA No.2535

夫人の話はまだまだ先がありそうです。駅前で待っている男二人が少し焦れた様子で夫人と千春の
方を見ているのです。千春は気にしているのですが、夫人は一向に気にしている様子ではありませ
ん。

「今、理恵に必要なのは、あそこに異物を入れることに慣れることで、慣れてくれば、膣も広がり、
愛液も潤沢になり、スムーズに性交ができるようになると私は考えました。

この程度の結論を出すのに、茄や大根を持ち出し、
理恵の中に挿入していろいろ試したのですから・・、
千春さん…、
私たち親子の無知さ加減がおかしいでしょう・・・」

自嘲の笑みを浮かべて塚原夫人は話しています。

「なんとしても一人娘を幸せにしたい思いが強くて、私はあれこれ調べ、考えました。それで結局
行き着いた考えが、理恵の膣を拡大するため、大きなデルドーを買い求めることだったのです。街
のその種の店に出向き買い求めました。それを使って訓練させることにしたのですが、そんなバカ
な行為を誇り高い理恵が受け入れるはずがありませんでした。デルドーは一度も使われることなく、
私の家で保管しています。

デルドーの件もあって、理恵は私に頼ることをあきらめたようです。それ以来、私にはその話をし
なくなりました・・・。その後も私は気にはしていたのですが、母親といえど立ち入ることが難し
い夫婦の問題ですから、理恵から相談が来ない以上、私から声をかけることはできませんでした…」

深刻な話なのですが、千春には少し艶っぽいおとぎ話の様に聞こえていました。その一方で、デル
ドーの件で親子の会話が遠のいたことに、千春は少し違和感を覚えていたのです。

〈理恵さんはなぜそこで、お母様に相談することを止めたのだろう・・、
夜の夫婦生活まで親身に相談に乗ってくれる母親は少ない・・、
私なら・・、そこまでめんどう見てくれる母親の愛情をむげに断ることはしないだろう。
恥ずかしいけれど、そこは母と娘、余人にはできない話もできるはず。
夫婦の交渉のありのままを毎日のように報告して、母親と一緒に対策を考える道を選ぶと思うけれ
ど、理恵さんは、違ったようだ。頭が良くて、自立心の強い理恵さんだから、自分で切り開く道を
選んだのだ・・・〉

千春は三人の兄と二人の姉がいる末っ子に生まれました。商店を営む実家では母親とゆっくり話を
する機会が乏しく、年の離れた長女が母親代わりになって千春の面倒を見てくれたのです。それだ
けに一人子の理恵が母親の愛情を独占しているのを聞き、少しうらやましく思っているのです。

「理恵はつくば学園都市、三郎さんは東京と、離れて暮らしていて、会えるのは週末だけですから、
何も障害が無くても、二人のセックス回数は普通の新婚家庭に比べると少なかったと思います。

それが、楽しはずのセックスを苦痛に感じるのですから、結婚数ケ月後には理恵は研究が忙しいこ
とを口実に月に一度しか家に戻らなくなっていたのです。詳しいことは判りませんが、二人のセック
ス回数はかなり少なかったと思います。

そして、理恵はがんを患い、あっけなくあの世へ行きました。結局、理恵はセックスに喜びを感じ
ることなくあの世に召されたと思います・・・・。そして、三郎さんも理恵に女の喜びを与えるこ
とが出来ないまま死別することになり、悔しい思いをかみしめることになったと思います。

私がもう少ししっかりしていれば、理恵にあんな辛い思いをさせることはなかったのにと後悔して
いるのです・・・」

「・・・・・・・・」

理恵の結婚生活が上手くゆかなかったことにかなり責任を感じている様子で、塚原夫人は気の毒な
ほどしょげ返っているのです。なんと声をかけていいのか千春は困り果て、ただ黙って耳を傾けて
いました。

「こんな恥ずかしい話をしたのは、
あなたには理恵と同じ思いをさせたくないと思ったからです。

率直に聞きます・・・・。
三郎さんとのセックスをあなたは
十分楽しんでいますか・・」

「ハイ・・・、ご安心ください、十分すぎるほど楽しんでいます・・・。
先ほど申し上げたように、私・・、見かけ以上に男性経験が豊富なのです。
多分、私の経験を申し上げれば、理恵さんのお母様はびっくりして、
私を軽蔑することになると思います。そんな女なのです、私って…。

そんな私に、お心づかいいただき、実の母親でもそこまでは言えない親切なお言葉をいただき、
私、感謝の気持ちでいっぱいです」

「いえ、いえ・・、そんなに感謝されるほどのことではありません。
あなたを見ていると理恵が戻ってきたような気分になり、
ついおせっかいなことを言ってしまっただけのことですから・・・。

そうですか、お二人の間には何も問題がないのですね・・、
良かった・・、本当に良かった・・・」

かなり思い詰めていたようで、安どのあまり夫人は涙さえ見せているのです。


[15] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(179)  鶴岡次郎 :2014/06/06 (金) 13:08 ID:x76bA62I No.2536

義理の息子の再婚相手とはいえ、夫人にとって千春は赤の他人です。そんな女の身を本当に心配し
て、千春と浦上の間に何も問題がないと知り、涙を見せるほど喜んでいるのです。優しい夫人の態
度に千春は胸がいっぱいになっていました。

「それにしても・・・、何事によらず、
経験豊富なことは大切なことなのですね・・。
特に男女のことは、許される限り経験を積むことが大切だと・・、
あなたに教えていただきました・・。

この歳になって、やっとセックスの大切さに気が付いているのですよ…。
理恵だって、もっと経験を積んでいれば……」

優しい瞳で千春を見つめながら、塚原夫人は彼女自身に話しかけるようにして語っているのです。

「そう言っていただけると、私・・、すごく慰められます。実は・・、処女で結婚された理恵さん
のお話を伺って、世の中にはそんな清純で、素晴らしい方が居るのだと正直うらやましく思ってい
たのです。ふしだらな生活を送ってきた私自身に少し自信を無くしていたところだったのです。

せっかくの機会ですので、すこし・・、いえ、かなり恥ずかしい部分がありますが、三郎さんとの
出会いから今日までのことを、奥様には何も隠さず、すべてありのまま話します。

聞いていただけますか・・・、そして、可笑しいところがあれば、遠慮なく私をしかりつけていた
だきたいのです…」

夫人の心遣いに千春はかなり心を揺り動かされた様子です。浦上との経緯をここで夫人に報告する
気持ちになったのです。

「三郎さんと初めてお会いしたのは、半年ほど前、私の勤めるお店でした。閉店間近に、三郎さん
がフラーとお店に入ってきたのです。30分ほどの間に互いに意気投合して、閉店後お食事をごち
そうになり、お恥ずかしい話ですが、そのままホテルへ直向しました・・・」

「あら、あら・・、互いに一目ぼれだったのですね・・」

「少なくとも私は一目ぼれでした。
彼が店に入って来た瞬間から、目を付けて、
他の店員を押さえて彼の応対に立ちました・・・。

ところが・・、後で判ったことですが・・、
実は・・、彼・・・、
最初は私のことは何とも思っていなかったようです・・・」

「あら・・、あなたのようなきれいな人を見て、
その気にならない男性なんているかしら・・・」

「そういっていただけると、お世辞でもうれしい…、
正直に申し上げると、私ほどの女に、全く関心を見せないなんて・・・と、
ちょっとむくれたのは確かです…、ふふ・・・・・。

ところが、後で判ったことですが・・・、
その時、どんなに素晴らしい女性でも、
彼の気を引くことはできなかったのです。

彼・・、
理恵さんの死後一度も女性を相手にしたことが無かったのです・・。
その頃の彼は、女性に何も感じなくなっていたのです…」

「エッ・・、5年間一度も女を抱いたことがないと・・・、
そのことを・・、三郎さんがあなたに言ったの・・・?」

「ハイ・・・」

「・・・・・・・」

夫人は絶句して次の言葉が出せないのです。


[16] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(180)  鶴岡次郎 :2014/06/09 (月) 15:39 ID:0lxU3F3A No.2537

夫人の驚きは千春にとって想定範囲内のことでした。若い男が5年近く女性に近づかなかったので
す。誰だって驚き、次にはその理由を知りたくなります。しかし、千春はうかつにも気づかなかった
のですが、夫人は驚きながらも、その理由を知ろうとしていないのです。夫人は必死で何かを考え
ていますが、千春に問いかけようとはしないのです。

彼女自身に問いかけ、自身でその理由を探し出そうとしているようです。夫人の異様な様子を少し
不審に思いながらも、千春は言葉をつづけることにしました。

「彼の気を何とか引きたいと思いました。彼の好みの靴を持ってきて、彼の前に跪いて、靴を足に
合わせながら・・、それとなくスカートの裾を上にたくし上げ、ショーツをチラ見させたり、ブラ
ウスの胸のボタンをはずして、ブラと乳房の一部を曝したのです。

自慢ではないのですが、どんなお客様でもここまでやれば、必ずそれなりの反応を見せるのです。
ところが、三郎さんには何の変化も起きないのです。

むらむらと女の闘争心が沸き上がりました。
普段は絶対やりませんし、お店でも禁じられている、さらなるお色気攻勢を彼にしかけることにし
たのです・・・・」

「まさか・・、あのせいなの・・、
そんな・・・、そんなことはないはず…、
でも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

夫人は独り言をつぶやいてあらぬ方角に視線を走らせているのです。当然、千春の言葉は彼女に耳
に入っていない様子です。ようやく夫人の異常に気が付いた千春がそこで言葉を止め、心配そうな
表情で夫人の顔を覗き込んでいます。

「奥様・・、奥様、大丈夫ですか、
こんな話・・、面白くないようでしたら、止めますが…」

「アッ…、失礼・・、
ついうっかり別のことを考えていました…、
勿論、千春さんのお話には興味があります・・、

お色気攻勢をかけるところまで聞きましたね・・、
ところで・・・、お色気攻勢って何…?」

別のことを考えていて、その内容を千春に知られるのを隠すように、慌てて、お色気攻勢の意味を
質問しているのです。

「奥様には想像もできない世界のことですが、下着をちらっと見せることから初めて、果ては下着
を取り去り、自由にあそこを触らせたりするのです。恥ずかしい姿を見せながら、一方では男性の
股間を触るのです。お店では禁じられているのですが、中年過ぎのお客様の中にはこんなサービス
を結構喜ぶ方が多くて、このサービスのおかげでお店の売り上げが伸びることもあるのです」

「そう・・・、大変な仕事ね…、
気に入った方が相手なら楽しいかもね…、
でも・・、そうはいかないか・・、嫌なお客も来るよね、
気に入ったお客だけ相手することはできないしね・・、
そんな甘い考えでは仕事はできないわね・・」

夫人の反応が面白くて、千春が笑みを浮かべています。

「三郎さんが最初から全く私に興味がない様子なので、
私・・、自尊心を傷つけられた思いになっていました。
それならと・・、スカートをゆっくりたくし上げ下着を見せ、
ズボンの上から彼のモノを刺激したのです・・、
しかし・・、彼は何も感じていませんでした。

それで、私・・、彼の奥さんか、もしくは恋人か・・、
いずれにしても彼の心を独占している女がいるはずだと思い、
その女に、ここで負けるわけには行かないと思ったのです。

ショーツを取り去りアソコをモロに見せつけながら、直接彼のモノを取り出し、
手と口で愛撫しました。
あんなに手こずったのは初めてでした、
もうダメかなとあきらめた頃、ようやく彼のモノに変化の兆しが出たのです、

20分近く私は頑張ったと思います。
手も口にも筋肉痛が後で出たほどでした。
彼のモノが自立した時の喜びは今でもはっきり覚えています…」

「・・・・・・・」

あまりに過激な話を聞いて夫人は言葉を失っているのでしょうか、口をぽっかり開いて、黙って千
春の顔を見ているのです。


[17] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(181)  鶴岡次郎 :2014/06/10 (火) 15:14 ID:BEeQWxFM No.2538
夫人が話の内容を良く理解していないあいまいな表情を浮かべています。千春は少し心配になりま
した。過激な内容の話に夫人が完全に引いてしまったのではと思ったのです。

「奥様・・・、あの・・・、奥様・・・」

「アッ・・、千春さん…」

我に返った夫人が無理矢理笑みを作っています。〈心ここにあらず〉の様子に見える夫人を見て、
千春の中に漠然とある疑惑が首を持ち上げていました。しかし、それは明確な形のないもので、千
春はすぐにその考えを頭の隅に追いやり、夫人と向き合いました。

「調子に乗ってバカなことを話してしまいました。
汚い話ばかりであきれたでしょう・・、
私はこんな女なのです・・。
私のこと、軽蔑されるでしょう…」

「いえ、いえ・・・、軽蔑するなんて、そんなことは絶対ありません。
恋する男性のためなら、女は何をしても許されるべきだと思います。

でも・・、さすがに・・、職場で男性のモノを咥えるなんて・・、
理恵にはもちろん、私でも想像さえできないことでした・・。
正直言って・・、女の見栄や、羞恥心を超えて、
男性を喜ばせることだけに没頭できる千春さんがうらやましい・・・。

理恵だって・・、
あなたのような才覚と、経験があれば、
もっと、三郎さんを幸せにできたと思います。

それで・・、三郎さんはようやくあなたを抱く気になったのね…」

「いいえ・・・、その時は、そこまで話が発展しませんでした。
彼・・、久しぶりにモノが自立できたことを素直に喜んでくれました。
それで、私に気を許したのでしょう・・、正直に話してくれたのです。

奥さんを亡くして4年、
いろいろ試したけれどダメだったと教えてくれました。
どんな女と出会ってもダメだったと言うのです。

私・・・、それを聞いて、
なくなった理恵さんが忘れられなくてEDになったのだと思いました。
理恵さんと彼の関係の深さに強く嫉妬しました・・・。
今夜は何が何でも、彼をものにすると、決めたのです・・。

楽しい食事の後、私から誘ってホテルへ直向しました・・・」

「そう・・あなたからホテルへ誘ったの・・、
さすがにやるわね…、

・・・でどうだったの、彼のサイズは・・・?
理恵の言う通り、すごいモノなの…?」

いささか唐突に、夫人がみだらな質問しています。千春が驚いた表情を浮かべています。夫人も今
まで使ったことが無い淫らな言葉を発したことを恥じて、少し顔を紅潮させているのです。


[18] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(182)  鶴岡次郎 :2014/06/11 (水) 16:07 ID:qJLEPkeY No.2540

「あら…、私・・・、三郎さんのサイズを聞いたりして…、
恥ずかしい・・、千春さんが悪いのよ、
先ほどからきわどい話を聞かせるから、私まで感化されてしまいました・・。
でも、とっても気になっているのよ・・、
経験豊かなあなたが、彼のモノをどう評価したのか・・」

「・・・・・」

「ねぇ・・、黙っていないで、何か言ってよ、
あなたが黙っていると恥ずかしさが増すのよ…」

夫人がことさら快活に振る舞っているのが千春にも読めました。先ほど頭の隅に首をもたげた疑惑
が形を見せ始めていたのです。

〈様子を見る限り、
私からその事実を聞くまでは三郎さんのEDは知らなかったようだ・・、
夫人にとって、この事実は全く予想外の出来事だったようだ・・・。
それでも、不思議なことに、彼の病気の原因には心当たりがあるようだ・・

彼にEDを引き起こさせた原因に心当たりがありながら、
今まで、その事実を知らなかった…。

この事実は何を語っているのだろうか・・・、
いずれにしても、私からそのことを質すことはできない、
夫人が切り出すまで待つことにしよう・・ 〉

このように覚悟を決めた千春は夫人のペースに乗ることにして、出来るだけみだらな話を披露する
ことにしました。勿論、こうした話題が不得意なわけではないのです。

「お店であんなに苦労したことが嘘のように、
ホテルへ入ると三郎さんギンギンになっていて、当の本人でも驚くほどでした。
もちろん、私は大歓迎です・・・」

「そう…、
想像するだけでも、わくわくするね…
・・で、彼のモノをしっかり確認したのでしょう…」

生唾を飲むようなしぐさを見せて、夫人は興奮した表情を隠そうともしないです。

「ハイ・・、先輩から教えられていて、初めての方と寝る時は、
相手の体を十分チェックするようにしているのです。
そんなわけで、三郎さんのモノもしっかり・・、確かめました。
目で見て・・、握ってみて・・、口に含んで・・、十分にチェックしました・・」

「さすが、千春さん・・」

「奥様もご存知のように、どんなに立派な男性器でも、いつでも完璧に、100%勃起すること
はありませんよね、私たちが普段接する男性器は70から80%勃起すれば上々だと言えます。

この時の三郎さんは違いました。四年間の空白を一気に埋めるつもりなのでしょう・・、
彼のモノはいきり立ち、力強く、比較的経験のある私でも、あれほど完璧に勃起したモノをそれま
で見たことがありませんでした」

「そう・・・、凄いね…」

夫人の瞳がみだらに濡れているのです。千春は比較的冷静です。


[19] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(183)  鶴岡次郎 :2014/06/12 (木) 16:00 ID:a6eUA7KQ No.2541

「結論から先に申しあげると、100%勃起した三郎さんのモノは、さすがに並のサイズをはるか
に超えていて、比較的経験のある私でも、安易な気持ちでは、とても太刀打ちできないと思いまし
た。経験の乏しい女性だとあるいは苦痛を感じることがあるかもしれません。しかし、正直に申し
上げると、怪物と呼ばれるほどのモノではありません。

ここだけの話にしていただきたいのですが、彼以上のモノを何度か受け入れた経験があります。私
から見て、彼のサイズは上の下クラスだと思います」

「そう・・・、上の下なの…、あれで・・・、
・・・で、上の中、上の上クラスとなると・・、どうなるの…、
私には、想像することさえできない・・、
千春さんはそんなものを、何度か食べたことがあるの…」

「はい・・、上の上クラスかどうか判りませんが、
少なくとも三郎さんのモノと比べて、
一目でその違いが判るほどのモノを何度か食べたことがあります」

「そう・・、それは・・、
世間で言うほど美味しいモノなの・・」

「私の経験で言うと、普通の女性には、最初からその味の良さは分からないと思います。奥様の
前で、さも経験があるように、こうして生意気なことを言っていても、私も最初から大物を十分味
わうことが出来たわけではありません・・・。

最初の頃、私が十分になっていないのに、乱暴に大物を挿入されて、
そのあまりの激痛で、気が遠くなったことさえあります・・。

その時知ったのですが、私の膣はそのころ未成熟で、柔軟性に欠け、お汁も少なく、あまり大きな
モノを受け入れる体勢ができていなかったようです。多分理恵さんもこれと同じ状態だったと思い
ます。その後経験を積んで、事前準備をすることを覚え、かなりの大物でも、難なく呑み込めるよ
うになりました。

そうなると、大きなモノの本来の味が判るようになりました。やはり大物は味が違います。

最初はやはり苦痛を感じます、全身が張り裂けるような思いをして、大物を何とか受け入れて、丁
寧に攻められると、次第にアソコが潤ってきて、しばらくすると、信じられないほど短時間に高め
られて、一気に頂点に駆け上がるのです。

それから何度も、何度もいかされて・・、もう・・、ここらで終わりだと思ったら、その先がある
のです。大物はここからが違うのです。深い、深い、本当に深いところに落とされるのです・・。

正直言って、何度も経験する必要はないと思います。チャンスがなければ、その味を知らないでも
構わないと思います」

「そう・・・、そんなにいいの・・、
私は・・、多分、その味を知らないまま、女を終わるのね…」

夫人が真顔で呟いています。


[20] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(184)  鶴岡次郎 :2014/06/13 (金) 11:33 ID:BdvXhW22 No.2542

夫人の心情を察知したのでしょう、千春がやさしい声で慰めました。

「正直言って、あまり心が通わない、ただ巨大なだけがとりえのモノは、その味がどんなに強烈
でも、生涯の伴侶とする気にはなれません。人それぞれ身体の相性があるとよく言われますが、
毎日接する相手は、ほどほどのサイズが良いと私は思います」

「千春さんが言うと、何となく説得力がある・・・。
あなたが言う通り、究極の味を知るとその後が味気なくなると思う・・、
足りない・・、もう少し大きければ・・、もう少し強ければ・・と、
日頃不満に思っている程度がちょうどいいのかもね…、
私のような平凡な女には、今の主人がちょうどいいのよ・・」

「おっしゃる通りだと思います。
ああ・・、いえ・・、ご主人のサイズのことを言っているのではありません。

私は幸か不幸か、いろいろな男に抱かれて、様々な経験を積むことが出来ました。
大きい人、そうでない人、好みの方、そんなに好きになれない方・・・、
いろいろな男に抱かれました・・。
でも・・、一番良かったのは・・、断然、三郎さんです・・」

「やはり・・、心を惹かれた殿御が、女には一番ていうことね…」

「ハイ・・・」

「たくさんの男を知っていて、その上で・・、
夫にする男はナニのサイズも大切だけれど・・、
心が通い合うことが大切だと言い切る千春さん。
私などとても及ばない見識の持ち主です。本当に感動しました。

三郎さんとのこと、私が余計な心配をする必要は無かったんだ・・。
上の下クラスの三郎さんのモノなど、
問題なく受け入れることが出来ているんだ・・」

「ハイ・・、おかげさまで楽しんでいます。
彼から電話がかかって来て、彼と会えると思うだけで体が熱くなり、
恥ずかしいのですが、彼の声を聴くだけで異常に潤ってくるのです。

彼がいきなり入って来ても、楽々、飲み込み、
彼のモノで苦痛を感じたことは一度もありません。
それどころか、毎回、気持ちよくて、失神してしまうのです…。

ああ・・、こんなはしたないことを申し上げて・・、スミマセン…」

千春がペロと舌を出し、おどけた仕草で頭を下げました。

「いいのよ…、
そう・・、すごいね…、毎回失神するの…、
いいわね…、ちょっとうらやましい・・・・。

千春さんはすごいね…、
本当に、うらやましい・・・

あんな大きなモノを・・・、
最初から楽々受け入れることが出来たなんて・・
その上、毎回失神しているなんて…」

艶然と塚原夫人が笑っていました。そして、次の瞬間夫人の表情にわずかな変化が現れました。ど
うやら、夫人は自身の失言に気が付いた様子なのです。


[21] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(185)  鶴岡次郎 :2014/06/15 (日) 15:51 ID:iqwCU4pE No.2543

夫人のつぶやきを聞いことで、千春の心にある疑惑が確信に変わっていました。このチャンスを逃
すとその事実を質す機会は永久に来ないと思えたのです。そして、今の淫蕩な会話の流れの中なら、
夫人も本音を吐き出すことが出来るはずと思ったのです。

「間違っていたら、勘忍していただきたいのですが…、
もしかして・・・、
奥様、三郎さんのアレをご存じなのですか…」

「あら・・、やはり気が付いたのね…、
千春さんて・・、見かけ以上に頭が良くて、勘が鋭いのね・・。

いいわ・・、いつかは誰かに話すべきだと思っていたことだし・・・、
考えてみれば、話すべき相手としてあなた以上の方は居ないと思えてきた・・」

悪びれた様子を見せないで夫人があっさりと言ってのけました。

「理恵と三郎さんの夜の生活が不調なのは、
三郎さんの巨根が原因だと推定できたけれど、
どの程度に大きく、どんなに努力しても理恵には無理なのか、
慣れれば何とかなるものなのか・・、
それが私たちの最大の問題になったところまでは話したでしょう・・・」

「それで、ご自分で実証見聞してみることにしたのですね…」

「そう・・、
理恵のことを思う気持ちが半分、
女としての興味半分というのが正直な気持ちだった・・。
ただ、このことは理恵には内緒にして進めるべきだと最初から思っていた」

塚原夫人は淡々と話しています。強い日差しを遮る街路樹の下は快適で、そこで立ち止まり、楽し
げに話し合っている二人の女の姿はそのまま一枚の絵画になる景色です。


夫人は浦上を自宅へ招き、ストレートに問題をぶつけました。最初はびっくりして、笑いでごまか
していた浦上も、夫人の説明を聞き、彼女がかなり熱心に、真剣に、若い二人の夜の生活改善を考
えていることを理解しました。

「それで、お母さん、僕は何をすればいいのですか…」

「正直言って、私にも良く判らないの・・。
理恵のアソコが普通と変わらないのなら、
三郎さんのモノが異常に大きいことになる。

慣れてくれば、何とか収まるようになるのか、
何時まで経っても駄目なものか、それを見極めるべきだと思っている・・」

ここまで話して、突然あるアイデアが夫人の脳裏にひらめきました。

「アッ・・、そうだ・・、
三郎さん、他の女との経験があるでしょう、
理恵には黙っているから、その時のことを教えてちょうだい…」

「そうですね・・、
全部玄人の女が相手ですから、あまり参考にはならないと思いますが・・・」

「・・で、何人経験があるの・・?」

「5人です・・」

「エッ・・、5人も・・・、
これだから、男性は信用できない・・・、
・・で、その結果は、どうだったの・・?」

「二、三人から大きいと言われましたが、
出来ないことはありませんでした」

「そう・・、
・・と言うことは、慣れれば理恵でもなんとかなるわけよね・・・」

夫人はここで考え込んでしまいました。


[22] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(186)  鶴岡次郎 :2014/06/16 (月) 15:30 ID:.QQhd7XU No.2544

一分、二分と時間が経ちました。夫人はまだ考えに耽っています。この件では三郎は夫人の言いな
りになると決めているようで辛抱強く夫人が結論を出すまで待つようです。

「三郎さん…、
5人の玄人女と出来たことは朗報です・・。
理恵も慣れれば、三郎さんを受け入れ、セックスを楽しめる可能性が見えて来たわけです。

それで、考えたのですが、この結論の最後のダメ押しで、私の眼で三郎さんのモノを実地検証した
いのです。私から見ても、大丈夫だと思えれば、これほど心強いことはありません。後は、理恵に
経験を積ませればいいことになりますから・・」

「実地検証ですか…、
私は良いですが、どうすればいいのですか…?」

「通常状態をただ見るだけでは不十分だと思います。
臨戦態勢になった姿をとっくり拝見したいのです・・」

「やはり・・、そうでしょうね…
理恵が居れば、何とかなると思いますが、
私一人では少し時間がかかると思いますが、良いですか…?」

「仕方無いですね…」

かなりきわどい話ですが、元々世間知らずで、まじめな二人は、科学実験に立ち会う学者の様に、
みじんも淫らな様を見せないで会話を続けているのです。

ズボンを脱ぎ、ショーツを下ろして、浦上はかなり毛深い股間を夫人の前にさらしました。昼下が
りの塚原家のリビングルームの窓から、明るい日差しが差し込み、浦上の股間を余すところなくあ
らわにしています。それは幾分緊張しているようで、いわゆる半立ちの状態です。そして強い男性
臭が夫人の鼻孔を襲っています。バッグから老眼鏡を取り出し、夫人は至極真面目な表情でしげし
げとそれを見つめているのです。

「立派です・・。
私・・・、こんなモノを初めて見ました・・・」

夫である塚原氏や、結婚前に経験した数人の男性と比較して、浦上のモノははるかにすごいのです。
夫人はその実態を検証する本来の目的を忘れて、魅力的なその姿に見惚れているのです。

「では、失礼して、少し大きくしてみます」

浦上が右手で男根をしごき始めました。夫人が前にいるせいでしょうか、若い浦上のモノでも、な
かなか大きくならないのです。心配そうな表情で、今にもそれに手を出しそうな雰囲気を出しなが
ら夫人はその部分を凝視しているのです。

「ダメですね・・、
人前でこんなことしたことがありませんので、
思うように大きくなりません…」

浦上が弱音を吐いています。何事か決心したようで、夫人が彼に近づき、ソファーに座っている彼
の前に跪きました。そして、股間に顔を寄せて、いきなり男根を口に入れたのです。

「あぁ・・、お母さん…」

予期しない攻撃に浦上が慌てて悲鳴を上げています。それでも、男根は一気に反応して、ぐんぐん
と大きくなっているのです。
  
「ぷわぁ・・・、
凄い・・、これでは慣れない理恵では絶対無理…、
子供を産んだ私でも、自信が持てない…」

一気に膨張した男根が夫人の口を塞ぎ、息苦しさから男根を吐き出しています。それを手に取り、
そのずっしりした重さ、粘りつくような感触、指二本ではその半周分も握り切れないその太さを、
夫人はしみじみと味わっています。


[23] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(187)  鶴岡次郎 :2014/06/17 (火) 11:41 ID:eg3FUBOY No.2545
夫人はそこで口を止めました。そこから続く二人の絡みを予想していた千春は、女の情欲に溺れ、
禁断の行為に走った夫人の告白を聞かざるを得ない困惑と、すこし淫らな期待とわずかな嫉妬心を
抱きながら再び夫人が口を開くのを待っていました。

「そこまでだった・・・。
正直言って、欲しかったけれど・・・、
いくら何でも娘の夫と関係を持つ・・、
そんな獣のような真似はできませんからね・・」

そう言って、夫人は千春に寂しい笑みを投げかけました。千春も軽く頷いて夫人の意見に同意して
います。冷静に対処した夫人の行動に千春は内心で拍手を送っていたのです。

「私がそれ以上何もしないことを察知したのでしょう・・、
彼は大きくなったモノの始末にトイレへ駆け込み、
私はただ茫然とその場に座っていました・・・。

彼が洗面所から戻り、何やら呟いて頭を下げて、私の前から去りました。
それ以来、彼から連絡もなく、私からも連絡しませんでした。

三郎さんはこの日のことを理恵にはしゃべらなかったと思います、娘は私の破廉恥な行動を知らな
いと思います。それでも、何となく理恵に申し訳なくて、それまで頻繁に彼らの家を訪ねていた私
でしたが、その事件以降、彼女たちの家に行く気になれなかった。

私に会うのが辛いのでしょう、三郎さんは実家には来なくなり、理恵はもともと実家に寄り付くタ
イプでありませんでしたから、二人が実家を訪ねることはありませんでした。こうして、私の無分
別な行動が私と娘夫妻の間に決定的な壁を造ってしまったのです・・」

淡々と話していますが、夫人の瞳には涙があふれているのです。

「その後まもなく理恵の癌が見つかり、あっけなく、あの子は旅立ちました。結局、三郎さんとは
気まずい思いをしたまま今日まで来てしまったのです。彼が重度のEDに罹っていたなんて夢にも
思わなかった。あなたの話を聞いて初めて私は重大な過ちを犯したことに気が付いたのです。

私とのあの忌まわしい行為にまじめな三郎さんはずっと罪悪感を抱いていて、その罪を理恵に告白
する前に彼女が亡くなり、罪悪感の捨て場を失った三郎さんは一時的なEDに陥った。そうに違い
ないと私は思っています。

謝って済むとは思えませんけれど、もし機会があれば、直接三郎さんに謝りたい気持ちですが、今
となっては遅すぎます。私は生涯この罪を背負ってゆくつもりです。

でも・・、あなた出現で、三郎さんは5年間のEDから抜け出すことが出来た。もし、あなたと出
会っていなければ、三郎さんは一生EDのまま過ごすことになっていたかもしれないのです。そう
であれば、私の罪はさらに許しがたいものになり、私の命でも償いきれないものになっていたと思
います。

三郎さんの男があなたによって蘇ったことで・・・、
私もあなたに救われました・・・。
千春さんには本当に感謝しています・・・」

夫人の長い告白に千春はじっと耳を傾けていました。夫人が深々と頭を下げるとあわてて、千春も
頭を下げています。

「そう言っていただけると・・、
スケベーな私でも人さまのお役に立てることがあるんだと・・・、
少しホッとします…」

「スケベ・・、さすが千春さんは面白い言葉を使うのね・・、
そう・・、スケベーな千春さんの力で、
三郎さんも、わたしも・・、そして多分理恵も・・・、
救われたのよ…、すべてあなたのおかげよ…」


[24] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(188)  鶴岡次郎 :2014/06/18 (水) 16:13 ID:EB9E2l.A No.2546

夫人の告白を聞きながら、千春は自分が持っている情報を重ね合わせて、なぜ浦上が重度のEDに
陥ったのか彼女なりの分析をしていました。夫人は義母である身を忘れて破廉恥な行為を仕掛けた
自身の罪だと考えているのですが、千春は夫人のせいとは思っていないのです。夫人とのあの行為
をくよくよ悩み、それでEDに陥るほど、浦上は弱い男でないと思っているのです。このままでは
夫人が哀れだと思う気持ちが強くなり、千春の立場からそのことに触れるのは問題だと思いながら、
勇気を奮って口を開きました。

「奥様・・、三郎さんのEDのことですけれど・・、
奥様はご自分一人の責任だと思い込まれていますが、
私は、少し違う考えを持っています…」

「千春さん・・、
私のことを思って慰めていただけるあなたの気持ちはありがたいと思います。
三郎さんがEDになった原因は、あなたも気が付いているようですが、
おそらく、複数の要因が存在すると思います。
しかし、その中の一つが私の汚い行為であることは間違いない事実です。

彼の発症が私の責任だと言っても、それは私の気休めだけで、
今となっては、償うことも、謝ることさえも出来ないのです。

三郎さんのこれから先のことは千春さんにお願いするより他に手はないのです。
本当に申し訳ないのですが、彼のことをよろしくお願い申します・・」

「ハイ・・・・・」

千春は夫人に自身の意見を告げる気になったのですが、浦上のEDのことになると夫人はただ頭を
下げ、許しを請うかたくなな姿勢を崩さないのです。この様子では、この場で千春の分析結果を披
露しても、自身の罪だと思い込んでいる夫人が千春の言葉を正しく受け取らず、単なる慰めの言葉
と受け取る可能性が高いと考えたのです。慰めと誤解されると少し厄介なことになると思い、千春
は黙り通すことにしました。もし、夫人がそのことで深刻に悩み続ける様子であれば、機会をとら
えて、浦上から説明するのが一番だと千春はとっさに考えたのです。

千春の分析では、浦上のEDは夫人の破廉恥な行為のせいではなく、理恵との結婚生活を充実した
ものに出来ないまま、理恵と死別してしまったことに対して浦上は強い罪悪感を持ち、男として一
人の女を幸せにできなかったことに自信喪失した結果、重度のEDに陥ったと千春は考えているの
です。

客観的に見て、千春の分析結果に説得力があるように思えますが、本当のところは、どちらが正し
いのか、あるいはまったく別の要因が作用しているのか、良く判りません。

いずれにしても、これから先、よほどのことが起きない限り、千春はこの問題を自分から掘り起こ
すことはしないと覚悟を固めていました。今日、夫人が口にした事実全てを封じ込むつもりでいる
のです。


「あぁ・・、ご主人と三郎さんが迎えに来ています・・
女の長い立ち話に痺れを切らしたようですね…」

先に駅に着いていた塚原氏と浦上が歩み寄ってくるのを見て、千春が声を出し、男たちに手を振って
います。

「千春さん・・、今日は楽しかったわ…、
結婚生活を楽しんでくださいね…、
またお会いできるといいですね…
それと・・・」

塚原夫人が千春の耳に口を寄せて何事かささやいています。千春が口に手を当てて恥ずかしそうに
笑って夫人を見ています。『大物を食べ過ぎて、体を壊さないように・・・』と、夫人が囁いたの
です。

「それでは・・、またお会いできる日を楽しみに待っています・・。
奥様・・、ご忠告通り、大好物を食べ過ぎて体を壊さないように、頑張ります・・」

千春と塚原夫人はにこやかに笑みを浮かべて別れのあいさつを交わしました。


[25] フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(189)  鶴岡次郎 :2014/06/19 (木) 14:39 ID:4CZkjdzs No.2547

二人になった浦上と千春は自宅へ向う電車の中で、のんびりと会話を交わしていました。理恵の墓
参りを済ませたことで、結婚式前に済ませておくべき準備がすべて完了したのです。塚原夫妻には
結婚後、機会を見つけて挨拶をする予定だったのですが、図らずも理恵の墓前で出会うことになった
のです。塚原夫妻と良い出会いができ、夫妻に結婚の報告と別れの挨拶ができたのです。これで思
い残すことなく結婚式に臨めると・・、浦上は上機嫌でした。


また千春は塚原夫人からとっておきの告白を聞くことが出来て、それはそれで満足していました。
すべてが順調に進み、若い二人は充実感と幸福感でいっぱいになっていたのです。

「塚原夫人と随分楽しげに話していたね・・、
どんな話をしていたの・・」

「私のお店の事や、お客様のこと・・
ああ・・、それに、私の男性経験を聞かれた・・」

「へぇ・・、
夫人とは初対面だろう…。
そんなことまで話すんだ、
女の人は凄いね…、
・・で、何と答えたの・・・」

「正直に言ったわ・・、
三郎さんが初めての人でないことも、
三郎さん以外の男性を複数知っていることまで話した」

「塚原夫人は驚いただろう・・」

「そんなに驚いていなかった・・、
私を見て、この女はある程度、経験を積んでいると判っていた様子だった。
そして、経験が豊富なことはいいことだと、笑って、励ましてくれた・・。
アッ・・、そう、そう・・、早く子供を作れとも言われた・・」

「子供をね…」

浦上が遠くを見る表情をしていました。彼の表情を見て千春には感じるものがあったのですが、そ
のことを無視して、陽気に次の言葉を出しました。

「私・・、
頑張りますと答えた…
子宝に恵まれたら、真っ先に連絡するとも言った…」

「夫人は・・、理恵のこと・・・、なんか言っていたの・・」

「理恵さんのことはお互いに意識して、話題にしなかった・・」

「そう・・、そうだったの・・」

「いい人達ね・・、理恵さんのご両親・・」.

「うん・・・」

それ以降、二人が理恵のことを話題にすることはありませんでした。


[26] 新しいスレへ移ります  鶴岡次郎 :2014/06/19 (木) 14:43 ID:4CZkjdzs No.2548
新しい章を立て、新スレへ移ります。ジロー


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