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フォレストサイドハウスの住人達(その22) 

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2018/08/29 (水) 13:22 ID:2ZhADSkE No.3159
ソープに勤める妻咲江の親友、浦上千春の教育で、坂上夏樹はセックスの喜びを遅まきながら知るこ
とが出来ました。セックスが人の生活の中で占める重要性を肌で感じ取ったのです。そんな夏樹です
から、研究に打ち込むことで、妻へのサービスが低下することへの罪悪感を以前の数倍受けるように
なっていたのです。

一方、咲江は今まさに、女の爛熟期を迎えていて、毎日でも可能なのです。一人では満足させられな
い、咲江にそれなりの相手を与えたいと、事が終わった後・・、坂上は漠然と考えることが多く
なっていたのです。性経験の乏しい坂上がこのように考えるのは、浦上千春の存在が大きかったので
す。彼女の夫、浦上三郎は性欲旺盛な妻千春に愛人を与え、その上、彼女のソープ勤めも認めている
のです。咲江に十分なセックスを与え千春と同じように輝かせたい、坂上はそう考えたのです。

そこへ、村上総一郎が出現したのです。聞けば、一年前からの関係で、かなり深く潜航していた関係
だと判ったのですが、坂上の中に不思議に強い怒りは沸かず、むしろ浮気を告白して、うなだれる妻
を美しい、妖艶だと感じることが出来たのです。この時、坂上は自分の中に寝取られの気質があると
漠然と感じていたのです。

研究畑一筋の坂上がその種のことに知識を持っていたのは勿論浦上千春のおかげです。「夏樹さんっ
て・・、きっと寝取られの気がある・・、だって、咲江がもしソープに勤めたらって・・、冗談を
言ったら・・、とっても、うれしそうにしていたもの・・・」と千春はそう言ったのです。指摘され
て、坂上自身も何となく納得していたのです。

咲江と村上の関係がかなり純粋な男と女の関係だと坂上は判断しました。無理に引き裂けばかなり心
にしこりが残ることも予測できたのです。仲を引き裂いても、許しても、一歩踏み間違えば破たんの
道を転がり落ちる危険があるのです。同じ危険が存在するのなら、ここは引かずに踏み込んでみよう
と坂上は決断したのです。そして、村上に会って、この男になら愛妻を託せると確信できたのです。
一方では、村上が居れば、妻のとのセックスに多少の手抜きをしても許されると密かに思っていたの
も事実です。

さて、夏樹と咲江、そして村上、三人の関係はどのような展開を見せるのでしょうか、もう少し、三
人の関係を追うことにします。相変わらず、変わり映えのしない、市民の物語です、ご支援くださ
い。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その11)』
の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。また、文中登場する人物、団体は全
てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきます。卑猥な言葉を文脈上やむを得ず使用
することになりますが、伏字等で不快な思いをさせないよう注意しますが、気を悪くされることもあ
ると存じます。そうした時は読み流してご容赦ください。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字余脱
字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるようにしま
す。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した当該記事を読み直していただけると幸いです。

・〈(1)2014.5.8〉文末にこの記事があれば、この日、この記事に1回目の手を加えたことを示し
ます。
・〈記事番号1779に修正を加えました。(2)2014.5.8〉文頭にこの記事があれば、記事番号1779に
二回目の修正を加えたことを示し、日付は最後の修正日付です。ご面倒でも当該記事を読み直してい
ただければ幸いです。


[6] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(726)   鶴岡次郎 :2018/09/12 (水) 11:44 ID:5aveJWi2 No.3165
「この女は、絶対、手放せない、
男なら誰だって、そう思うはず・・、
このいい女を手元にキープ出来るのなら、
女が犯した浮気など問題でない、すべて許してもいい・・、
そう思うはずだね、男なら…」

絶好調の愛のコメントは続きます。

「そうなんですよ・・・、
愛さんは何でもわかりますね・・
女には判らない男の不思議な情感の動きが判るのですね・・。
もしかして・・、そんな経験があるのですか・・?」

「・・・・・・・」

千春の質問に愛は照れ笑いを浮かべて、ただ黙っています。大病院の理事長令嬢と婚約し、次期院長
を約束された男と手を取り合って、駆け落ちした経歴を持つ愛なのです。恋に落ちた男の情感、その
大きな包容力、そのすべてを正確に愛は理解できるのです。

「『この人なら・・、
この人なら、きっと受け入れてくれる、
浮気を・・、不倫の愛を・・、
全部告白しても、
受け入れてくれるかもしれない・・・』
咲江はそう思ったと・・・、私に話してくれました・・・」

話しながら千春は泣いています。愛も、由美子も涙を浮かべています。由美子にすれば彼女が仕掛け
た罠で咲江が不幸になる話だけは聞きたくない気分だったのです。坂上夏樹の大きな器のおかげで、
咲江が救われ、由美子もまた救われたのです。

「そして咲江はこんなことも言いました。
『このチャンス逃したら、
この人を永久に失うかもしれない…、
全てを告白して・・、その結果に掛けよう…』」

千春の説明は核心に入っています。

愛と、由美子が、じっと千春の顔を見つめてその先の報告を待っています。

「『村上さんとの関係を続けてもいいよ、
嫉妬心で焼き尽くされる気分も悪いものではない・・』、
ご主人はご自分の寝取られ気質まで咲江に披露したの…」

「やったね・・、
そこまで来ると、もう・・、大丈夫だね…」

愛が涙を流しながら頷いています。由美子もほっとしています。

「咲江は、はっきり言わなかったけれど・・、
浮気を告白した直後、夜のベッドの上でだって、
咲江は大変貌を遂げたはずよ・・
そのことでも、旦那様のポイントを稼いだと思う・・」

千春が恥ずかしそうに言っています。

「そうだよ・・、
浮気は女の性感を飛躍的に向上させるからね…
でも・・、どんなに感じても・・、
思うまま、その快感を表に出すことは出来ない・、
むしろ控えめに反応しなければ、怪しまれる…・・・」

「おっしゃる通りです…」

「それが・・、浮気を旦那様に告白すると・・・、
もう怖いものは何もない・・・、
感じるままに、悶え、叫ぶことが出来るようになった・・
女はそんな時、大変身するからね…・」

愛が興奮して説明しています。

「愛さん・・・、
相当・・、浮気の経験があるようですね…」

「無いわよ・・、
由美子と違って…
私は旦那一筋よ‥」

「あら・・、
そこで私を引き合いに出す…?」

由美子が抗議して、三人が声を出して笑っています。


[7] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(727)   鶴岡次郎 :2018/09/15 (土) 11:48 ID:VcZze0rI No.3166

ここへきて由美子に笑顔が戻った様子です。咲江が浮気を夏樹に告白したと聞かされた時は、明らか
に顔色を変え、大きな罪を背負っている様子を見せていたのです。咲江夫妻がもしも離婚することに
なれば、それは由美子の責任だと思い込んでいる様子を見せていたのです。坂上夏樹が見せた大きな
男気のおかげで、離婚の危機は去り、以前より咲江夫妻の仲は良くなったことを知ったのです。罪悪
感に打ちひしがれた影が由美子から消えました。

「寝室での反応が驚くほど変貌した咲江さんを見て・・、
妻の浮気はそれほど悪いものではない・・、
たまには、武者修行で他の男を経験させるのも、
悪いことではないと、咲江さんの旦那様は考えたのね・・…」

由美子がほとんど泣きながら言っています。咲江夫妻の仲が以前に増して良くなったことを喜んでい
るのは判るのです、それにしても由美子の喜ぶ様は度が過ぎています。その由美子の喜び様に少し驚
きながら千春が答えています。

「その通りだと思います・・、
旦那様は、妖艶に変貌した咲江を見て、
こんなにいい女になるのなら
この女の罪をすべて許してもよい思ったに違いありません‥。

咲江は咲江で、旦那様の優しさを感じ取り、
この人を裏切り続けることは出来ないと決心して‥
全てを告白した…。
旦那様の愛情が、咲江の鎧をはぎ取ったのです・・・」

由美子の涙が伝染したのでしょう、千春も涙を流して語っています。愛も泣いています。

「ご主人の言葉、その体から迸し出る優しさ、愛情が・・
咲江さんの告白を呼び出したのね…。
この人になら告白しても、大丈夫だと咲江さんは思ったのね・・
男と女、夫婦となったからには、
咲江さんと旦那様のように、互いに心を通わせたいね‥」

愛も感動のコメントをしています。

「そうなんです・・、
ご主人の優しさ、
その深い愛情に・・、
咲江は自分の人生をかけたのよ…。
そして、期待通り・・・、
いえ・・、期待以上の幸せをつかみ取ったのです。
うれしい話ですね・、うれしい誤算ですね…」

千春の頬を涙が流れています。由美子も、愛も涙をあふれ出させています。
そして、由美子がぽつりと言葉を出しました。

「一生その罪を背負っていこうと心に決めて、
絶対、誰にも言わないつもりだったけれど・・、
ここで言わせていただきます…」

「・・・・・・」

愛と千春が不審そうな表情で由美子を見つめています。由美子が微笑みを浮かべてゆっくりと口を開
きました。

「夏樹さんの優しいお気持ちのおかげで、
救われた女が・・、
咲江さんの他に、もう一人いるのよ・、
それは・・・、私なの…」

由美子の言葉は続きます。


[8] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(728)   鶴岡次郎 :2018/09/19 (水) 10:32 ID:z9JwB1hM No.3167

「みんなで話し合って・・、
咲江さんの幸せを守るには、
この方法しかないと決めたことだけど・・、
偽りの性交を咲江さんに見せつけることに、最初から迷いがあった…。
村上さんに抱かれ、彼を深々と逝かせた直後から・・、
いえ・・、正確には、その最中・・・、
村上さんのモノを奥深く受け容れている時でさえ・・・、
私・・、釈然としていなかった・・・・」

「・・・・・・・」

「男に抱かれていながら・・、
そのことに夢中になれない自分が居ることに気がついていた・・・。
その上、その行為が咲江さんは勿論、村上さんの心に・・、
大きな傷を残しかねないことだと後になって気がついた…・、
取り返しのつかないことに手を染めてしまったと・・・、
ずっと・・、後悔している・・」

「・・・・・」

「男と女が抱き合う時・・、
互いに相手を求め合うメスとオスの感情以外の打算を・・、
ベッドに持ち込むべきでない・・、
セックスは真剣勝負でないといけない、

男と女は、抱き合ったその瞬間、
唇が重なり合ったその瞬間・・、
性器が組み合ったその瞬間…、

たとえ、その感情が一時的であっても…、
夢中になって、この人が好きだと・・、
心を通わせるべきだと私は考えている・・」

「・・・・・」

低い言葉で、それでも力強く由美子の言葉は続きます。

「千春さんの報告を聞いて、
咲江さん夫妻の仲が以前より深まったと知り・・、
私…・、
本当にうれしい・・。
私が犯した罪は決して消えないものだけれど、
咲江さん夫妻への被害が最小限で終わったことを喜んでいる・・・」

「・・・・・・・・」

咲江夫妻の仲が以前にも増して良くなったことを知った由美子の異常な喜びようの理由がようやくわ
かった様子で、千春と愛が深々と頷いています。
しんみりと語る由美子を見て、あの行為で・・、村上との偽りの性交を咲江に見せたことで、由美子
がずっと、そのことを気にして、悩んでいることを愛も、千春も初めて知ったのです。


[9] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(729)   鶴岡次郎 :2018/09/21 (金) 10:56 ID:LObdOpD2 No.3168

「ゴメンナサイね・・・、
由美子の気持ちを少しも理解できなくて…、
そんなに悩んでいるなんて・・、
一言、相談してくれたらよかったのに……」

愛が由美子に謝っています。

「ううん…、
一人の女として、
絶対やってはいけないことをしてしまった・・。
そう思っているから‥、
この罪は一生背負って行こうと決めて・・、
一切の弁解は言わないつもりだった・・」

「確かに、由美子の言葉を聞くと、
私達・・、もう少し慎重に行動すべきだったと、今になって思う…
ここに居る全員があの計画を良いと思ったのだからね…」

由美子の言葉に愛が同意を示しています。

「本来なら、私一人の胸にしまっておくべきことだったけれど・・、
千春さんの報告を聞いて、
咲江さんご夫妻の関係に大きなひびが発生していないことを知り、
うれしくなって、あなた達なら良いだろうと、つい口を滑らしたのよ…・」

「お互い・・、この先も気を付けないとね・・、
女が・・、女をラブトラップに陥れるようなことをしてはいけないね…。
もっとも・・、私なんか・・、
旦那以外に抱かれる機会は絶対ないから・・、
罪を犯す心配はないけれどね…・、アハハ・・・」

愛が豪快に笑い、由美子が苦笑しています。その場が少し明るくなりました。

「ねえ・・・、
もしかしたら…、
村上さんは・・、知っているかもしれないね・・、
由美子に騙されたことに気がついているのかもしれないね‥」

愛が突然言い出しました。

「そうかしら・・」

千春が首をひねって反論しています。

「きっとそうよ・・、
あの時の女は自分が雇った娼婦だと・・
村上さんが咲江さんに教えたのでしょう・・」

「はい・・、咲江がそう言っていました・・」

「顧客に化けて潜り込んできた由美子に騙されたことに・・、
うすうす気がついたから・・・、
謎の女は、自分が雇った娼婦だと説明したのよ・・・。
私はそう思うよ…・」

「愛さん・・・、
名探偵になれるかもしれない、
とっても面白い推理ね・・・、
ただ、その推理には一つ疑問が残る・・、
由美子さんの芝居に騙されたと気がついていながら、
なぜ、村上さんはすべて自分が計画したことだと言ったの・・・・
村上さんにとって、そうすることにどんな利益があるのかしら‥
村上さんだって、もちろん咲江も・・、
別れたいとは思っていなかったのだから・・、
わざわざ波風を立てる必要はないもの・・・・・」

「う・・ん・・・、
女に騙されたことが悔しかったからかしら…、
それで・・、騙されたことを隠して、
全て自分が計画したことにした・・・、
チョッと弱いね・・、
降参・・、名探偵失格ね・・、この推理は取り消すわ…」

千春に問い詰められて愛があっさり旗を降ろしています。笑いながら千春と愛のやり取りを聞いてい
た由美子が真顔に戻って口を開きました。


[10] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(730)   鶴岡次郎 :2018/09/25 (火) 11:11 ID:/N/yegvM No.3169

「案外・・、愛さんの推理は当たっているかもしれないよ…・・」

愛と千春がびっくりして由美子を見ています。

「あの日・・、私たちが抱き合っているのを見て、激怒した咲江さんが、
捨て台詞を残して村上さんの部屋から出て行ったでしょう…、
その時、村上さんは凄く落ち着いていた…、
私が、咲江さんの後を追うよう勧めたけれど、
黙って首を振っていた…」

「そうだね・・、
本音を言えば、咲江さんだって、引き留めてほしかったはずだね・・、
何故・・、村上さんは引き止めなかったのだろう‥?」

愛が首をひねっています。

「『この人は気がついている…、
私に騙されたことに気がついている…
トリップに嵌ったからには・・、
咲江を追っても無駄だ…』と・・・、村上さんは悟っている。
何も確証はなかったけれど・・、
わたしはそう感じ取った…、女の勘が働いたのかもしれない…」

愛と千春がびっくりしながらも、由美子の話に引きこまれています。

「後のなって落ち着いて考えると・・・、
村上さんが私たちの仕掛けに気がつかないはずがないのよ・・、
私と村上さんが寝ている現場に、
咲江さんが突然入り込んできたでしょう・・、
これが、偶然にしては出来過ぎている…。
捨て台詞を吐いて咲江さんは出て行った・・。
安っぽいテレビドラマでもあまり見かけない、出来過ぎた展開でしょう‥
すべてが・・、現実的でない展開なのよ…・」

「そういえば・・、そうだね・・・、
恋人が浮気相手と一緒に寝ている現場に踏み込むことが出来たのだから・・、
冷静に考えれば、誰かが手引きしたと考えるのが普通だね‥」

愛が由美子の話に乗っています。

「そうでしょう…、
男と女のことでは百戦錬磨の村上さんが
この仕掛けに気がつかないはずがない・・・。
そして、謎の女、由美子の狙いは咲江さんと彼との仲を裂くことだと、
村上さんなら、簡単に読み取ることが出来たと思う・・・」

「なるほど・・、
村上さんは私たちの悪だくみに気がついているね、確かに…・
その様に説明されると、よーく判る…‥」

愛が言葉を発し、千春も頷いています。

「何者かが、村上さんと咲江さんの仲を裂くため動いた・・。
何者かが、私、由美子を送り込んできた・・・。
首謀者は咲江さんのご主人か・・、あるいは知人か…、
村上さんはいろいろ考えたと思う…、しかし結論は出ない。
そこで、村上さんは犯人捜しを止めることにした…・」

「・・・・・・・」

愛と千春が緊張の面持ちで聞き耳を立てています。

「女と寝ている現場を押さえられて、
どうあがいても咲江さんとの仲は、これで終わったと・・、
彼には判ったと思う…。
それなら、散り際は遊び人らしく綺麗に飾ろうと思ったのよ・・・
そこで彼は遊び人の原点に戻ることにした・・・」

「・・・・・・・」

いよいよ、核心に入って来たと、愛と千春が緊張しています。


[11] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(731)   鶴岡次郎 :2018/09/26 (水) 14:13 ID:3ryAfJ1c No.3170

「長年、女を手玉に取ってきた村上さんにとって、
女との別れは、出来るだけすっきりとした形、
遊び人のプライドにかけて・・、
悔いの残らないようにすることが大切なことなのよ・・
この気持ちは私達、女には勿論・・、
普通の男性にもなかなか理解できない心理だと思う…」

「・・・・・・」

由美子の説明に愛も、千春も深々と頷いています。遊び人の心理動向に詳しい由美子に改めて敬意を
込めた視線を送っています。

「咲江さんを浮気の道に引き釣り込み、一年余、旦那様の目を盗み、二人で逢瀬を楽しんできた。
その幕引きを他人の手にゆだねることは出来ないと村上さんは考えたのよ・・。

誰かが仕組んで、謎の女、由美子を送り込んできたとしても、その首謀者が名乗り出ることはまずあ
りえない、村上さん本人が企んだことだと言い張れば、だれも反論できないとの読みが彼には
あった。ここまで考えて、謎の女、由美子は村上さん本人が雇い入れた娼婦だったと言うストリーを
彼は作り上げ、咲江さんに説明したのだと思う・・・。
咲江さん夫妻も謎の女は村上さんが雇い入れた娼婦だと信じていると思う」

「他人は介入させないで、
すべて自分一人の責任でやり遂げる形を残したかったのね…、
何だか・・、遊び人村上さん、その男の美学を感じるわね‥‥。
村上さんて…、素敵な男性ね‥‥、」

「その通りだと思う‥。
ところで・・・、私も村上さんの計画に乗りたいと思うの・・。
これからは、村上さんのストリーを真実としてほしい…
村上さんに雇われた娼婦が私・・、
それが実態だということにしてほしい・・
私がしたことは、全部、お願いだから忘れてほしい・・・」

「いいよ・・、
咲江さんもそう信じていることだし…、
私はいいよ・・、愛さんも異論ないでしょう‥」

千春の言葉に愛が快く頷いています。

「それにしても、咲江さんがうらやましい・・、
凄いアレを持った、優しい旦那さま・・、
そして、凄腕の50男の愛人・・
二人の全く異なる味を持った男に抱かれるのだから
咲江さん・・、体がいくつあっても足りないね‥
ああ・・、うらやましい、
その半分でも、私に回してほしい・・・」

愛が大げさに嘆いています。

「ネエ・・、由美子・・・、
聞きたいことがあるんだけど…」

「なあ・・に、
またスケベーなことでしょう・・」

「当たり・・、
立派なモノを持った旦那様にあんなに可愛がられているのに、
咲江さん・・、
村上さんと最後まで別れると言わなかったでしょう・・、
それどころか、旦那様の許を得たとはいえ、
直ぐに村上さんと寄りを戻したでしょう…、
村上さんて・・、そんなに、おいしい男なの・・」

「うふふ・・、
愛さん・・、ずいぶんストレート質問ですね‥」

「だってそうでしょう・・、
女なら、誰だって、興味が沸くわよ・・、
千春さんだって、村上さんの味が気になるでしょう、
それに、村上さんの味を一番理解しているのは
他の誰でもなく、由美子でしょう・・、
ここで聞かなきゃね・・・」

愛の言葉に千春が笑い、由美子が苦笑しています。


[12] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(732)   鶴岡次郎 :2018/10/04 (木) 11:35 ID:NVlWuxpI No.3171
「はいはい、判りました・・、教えます・・。
愛さんにはかないません‥」

由美子が笑っています。

「ところで・・、
村上さんのことを語る前に二人に問題を出します。
愛さん・・・、
あなたにとって、おいしい男ってどんな人ですか‥」

「う・・ん・・・、
そんなこと考えたことがないし・・、
それほど数を知っているわけでないから・・・、
耳学問で知り得た知識も動員して答えると・・・、
やはり・・、アレが硬くて、大きい男でしょう‥」

「千春さんはどう思うの‥」

「アレの硬さや、大きさは確かに大切だけれど・・、
それだけではダメね・・・、
私は、乱暴な男は嫌い・・、
お店へもアレ自慢な人が来るけれど・・、
乱暴に犯せば女は喜ぶ動物だと考えている男が多いのよ。
そんな男は正直言って、ゴメンナサイと言いたくなる…。
アレが普通サイズ以下でも、優しく、丁寧に、愛情込めて、
接してくれる男に出会うと、メロメロになる・・」

千春の言葉に由美子が大きく頷いています。

「さすが、千春さんね・・・、
私も千春さんと同じ意見です。
アレのサイズには、私はそれほどこだわらない。
個人的な思い込みだけれど、アレのサイズを問題にする女は・・・、
愛さんには申し訳ないけれど、まだまだ性的に未熟だと思う…
女の魅力で、男の力を引き出す方法を知らないとも言える…」

女の腕が良ければ男はみんな美味しく変身させることが出来ると由美子は言っているのです。大変な
自信です。それにしても、こうした微妙な問題で、由美子がこれほどはっきりと自分の意見を言うの
は珍しいことです。

「だから言ったでしょう…、
私の知っている男はせいぜい片手で数えられる程度なの、
百人以上の男を知っているお二人とは違います‥
私は、まだまだ未熟なんです‥ぅ ‥!」

愛は少し膨れ顔を見せています。

「ゴメン、ゴメン…、
愛さんを非難したわけではないのよ、
世の中の行き過ぎた巨根崇拝思想に日ごろから少し不満があるのよ‥、
それで・・、言わなくてもいいことを言ってしまいました…、
ゴメンナサイね・・・」

由美子が笑いながら愛に謝っています。

「由美子さんの説に賛成票を投じます。
女は巨根が好きだ・・、
巨根でないと女は深く逝くことが出来ない・・、
そんな巨根神話はひょっとして男性が作り出したのかもしれない‥。
女はそれほど巨根を求めていないと思う…・
やっぱり、優しい人で、私のことを大切に思ってくれる人が良い…」

「それでも、粗チンより巨根がやっぱりいいでしょう・・・・」

千春の説明に愛が不満そうに食いついています。

「そのことであえて言えば…、
大きさより硬さが大切だと思います。
アレがしっかり自立さえしてくれれば、
どんなに粗末なサイズでも、
美味しくいただくことが出来ます」

「千春さんがそう言うなら、そう言うことなのかもしれない‥、
でも・・、やっぱり大きいモノがいいでしょう‥‥
私はそう思うけれどね…?
今まで、不満に思ったことはないの…・?」

「正直に言うと・・・、
今まで男に抱かれて、サイズ不足で不満に思った記憶がない…、
いつも美味しくいただいています…。
こんな私って少し変ですか…?」

笑いながら千春が愛に答えています。

「判った・・・・、
それって…、千春さんが名器の持ち主だからよ・・・、
由美子さんや、千春さんに接した男たちは・・、
名器の洗礼を浴びて最大限に勃起するのよ・・・、
だから、お二人はいつも美味しく男を食べているのだと思う。
一方、私は・・・、美味しいはずのモノを食べても、
大きく硬く育てきれないから・・・、
いつも、フニャフニャした不味いモノを食べているのよ…、
悔しい…・、ふふ・・・・・・」

自分の意見を言いながら、最後には笑い出している愛を見て、由美子と千春が声を出して笑っていま
す。それでも、二人は愛の説明が間違っていないことは十分承知しているのです。


[13] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(733)   鶴岡次郎 :2018/10/11 (木) 10:23 ID:Wm4jq0o. No.3172
「愛さんの話を聞いていると・・・、
私達が凄くスケベーに聞こえますね・・、
由美子さんはともかく・・・、
私は・・、普通の女ですよ…」

「あら、あら・・、ご謙遜を…、
日に数本、アレを食べている女性を、
普通の人とは言いませんよ‥‥」

「そうかしら…
ふふ・・・、そうかもね…」

「そうよ・・、自覚が足りないのよ・・」

愛と千春が笑いながら、危ない言い争いをしています。由美子が笑って二人を見ています。

「本性を探れば・・、
女はみんなスケベーかもしれない・・・、
少なくとも・・、私は…
スケベー女と言われても、否定できない…」

由美子が少し改まった調子でぽつりと言いました。愛も、千春も黙って頷いています。

「村上さんの話に戻すね…
彼の凄さは・・・、
一言で言って、女心を持った男性なの・・・」

「女心を持った男性・・・・!」

愛も、千春も判ったような、判らないような表情です。

「かゆいところに手の届くような愛撫をしてくれるの・・、
そこを触られたら・・、私・・、ダメになります・・
そんなポイントを確実に探り当て、丁寧に攻めてくる・・
あの指使いは、まさに女性、そのものだと思う…」

「そうなんだ・・・・・」

二人の女はようやく理解した様子です。

「それでいて、
男根はしっかり存在感を主張しているし・・、
肌の香りも女を狂わせる男の匂いに満ちている・・。
そんな人が一時間はおろか、二時間も攻めて来るのよ、
どんな女だって狂ってしまう…
まさに、モンスターよ・・、
見かけは普通の男だけどね…」

「ふ・・ん・・・・・」

由美子の説明に、愛も、千春も絶句して、軽口一つ、口に出せないのです。

「でも・・、由美子さんは・・・、
そのモンスターと対等に戦った・・。
由美子さんもすごい・・
私だったらと思うと・・、
ワクワクする半面・・、怖い気持ちの方が強いです…」

千春が感嘆の声を上げています。ソープ勤めなどで経験豊富なだけに由美子の簡単な説明で、村上の
すごさを十分実感できているようなのです。

「彼が有名な業師だと知っていて・・、
それなりの心構えをしていたから、
対等に戦えたけれど・・・、
もし・・、予備知識が何もなかったら・・、
返り討ちにあって、ボロボロにされていたと思う‥」

10年以上前、竿師だった村上と戦った経験を由美子は持っていたのです。もちろん、村上も由美子
のことを思い出していたのです。互いに相手の素性を知っての上での戦いだったのです。

「由美子の話を聞いていて、
村上さんの凄さがなんとなく判ったけれど、
正直言って、私には実感できない…。
それでも、経験豊富な二人の専門家がそう言うのだから・・・、
ナニの大きさだけでは、男の力は測れないのは確かなようだね‥。
それで、モンスター村上さんを落したポイントは何だったの‥?」

愛がまたもよストレートな質問をしています。

「それは・・、
企業秘密でライバルには教えたくないな・・
うふふ…・・」

「ライバルだなんて・・、
由美子さんに対抗するつもりは最初からありません‥」

千春が口をとがらせて、文句を言っています。

「ああ・・、ゴメン、ゴメン・・、冗談よ・・、
でも・・、あなた方が私のライバルであるのは事実よ、
私にとって、16歳以上の女性は・・・、
全員がライバルだよ・・」

由美子がけらけら笑っています。


[14] フォレストサイドハウスの住人達(その22)(734)   鶴岡次郎 :2018/10/12 (金) 11:24 ID:5aveJWi2 No.3173
「女の心を持っていても・・、
男であることには変わりない、
男の弱点を突くのよ・・」

「男の弱点って…?」

「女を見るとやたら挿入したがる動物でしょう・・
男は…・、そう思わない…」

「はい・・・、そう思います・・・、
もっとも・・・、
そんなところが大好きなのですが・・・」

好色そうな笑みを浮かべ千春が答えています。

「そして・・・挿入すると、
精液を奥深く吐き出そうとする本能がある・・、
多分、神が男たちに与えた生殖本能のなせる結果だと思う」

「そうね・・・、そう言えば・・・、
看護師の時代、友達から危ない話を聞いたことがある。
アレのエラが張っているのは・・・・、
他人の精液を掻き出すためだとか・・、
とにかく、
男は自分の精液を注入したがる動物であることは確かね…」

愛が昔の話を思い出して披露しています。

「なるほど・・、
他人の精液を掻き出して・・、
自分の精液を奥深く注入する、
そのためにあの形が出来上がっているのね‥‥、
ただ入れるだけなら、あんなにエラが張っている必要はないものね・、
勉強になります…、ふふ…・」

千春が真顔で感心して、その場の笑いを誘っています。

「だから、男を倒すには・・・、
ソコを突くのが一番・・・、
何が何でも、挿入させ、精を吐き出させる、
それが勝利への近道なの・・
精を吐き出すと、男は羊のようにおとなしくなる…」

「・・・・・」

由美子の説明に二人は無言で頷いています。

「私が知っているほどだから・・・、
村上さんは、勿論、男の弱点を十分心得ている…、
竿師として、女より先に行くのを恥と考えているから、
挿入する前に私をメロメロにすることを考えるのよ・・、
あの手この手で私をもてあそんだ…」

「敵もやるね…」

「私の全身を舐め、丁寧に愛撫するの・・・、
気が飛んで、危ないと思うことが何度もあった…、
何度も、何度も頂点近くに達しながら、
それでも、意識を切らさないよう頑張って・・、
男の体を愛撫し、男根をしゃぶり続けた・・」

「・・・・・・・」

愛と千春がうずく体を少しゆすりながら聞き耳を立てています。

「そして、遂に・・、
彼が挿入してきた・・、
やったと・・、思った…。
後は、時間の問題だった…
あらゆる技を駆使して、全力で膣筋肉を働かせた…
私・・、ここの筋肉の使い方には、少し・・・、自信があるの…」

「・・・・・・・」

笑みを浮かべ、人差し指を立てて、由美子が自身の股間を指しています。その気になれば、勃起し
た男根をへし折ることもできる凄い威力を秘めているのです。愛と千春は由美子の淫蕩な雰囲気に圧
倒されています。ただ、黙って、淫らな笑みを浮かべる由美子を見ているのです。

「でも…、
良かったね・・・、
咲江さん夫妻に、何事も波乱が起きなくて・・、
私一人が・・、美味しいモノをお腹いっぱい食べたけれど…、
これも役得かな…、ふふ…・
これで、このお話は終わり・・・、
これから先はこの話をしないことにしよう…」

「ハイ…」

愛と千春が素直に頷いています。愛が自慢のお茶を入れました。三人は黙って、ゆっくりとその味を
楽しんでいます。壮絶な村上との一戦を思い出しているのでしょう、由美子は綺麗な瞳を宙に向け
て、懐かしそうな表情を浮かべています。愛と千春がそんな由美子に優しい視線を送っています。春
の昼下がり、温かい日差しが売店の中にも入って来ています。三人の女は、少し淫らな話に体を火照
らせながら、咲江と村上の結末を聞いて、幸せな気分に浸っているのです。


[15] 新しい章へ移ります   鶴岡次郎 :2018/10/15 (月) 14:26 ID:vMR7wgko No.3174
区切りが良いので、ここで新スレッドを立てて、新しい章へ移ります。ジロー


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