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フォレストサイドハウスの住人(その3)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2013/05/28 (火) 17:23 ID:FJRbB8A6 No.2372
この本では、泉の森公園の側に建つこの街一番の豪華マンションFSハウスに住まう住人のエピ
ソードをゆっくりと紹介することにしています。これまでに1613号室の住人、佐原靖男の妻、
幸恵が突然失踪して、偶然この事件にあの鶴岡由美子が関与することになった経緯を紹介しまし
た。そして由美子は佐原の隣家1614号室から出てきた怪しい男と遭遇します。どうやらプロ
の竿師で、この男が幸恵の失踪になんらかの関与をしていると由美子は考えています。そして、
その男は1614号室の人妻と深い関係がある様子なのです。そして、カラオケセックスに夢中
になっている浮気好きで共にFSハウスの住人である二人の主婦、峰岸加奈と門倉悠里にもこの
怪しい男の影が忍び寄っているのです。

この章では、加奈と悠里についてもう少し話を進めます。相変わらず大きな変化のない市民の話題
です。ご支援ください。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その
11)』の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきま
す。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字
余脱字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるよう
にします。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した記事を読み直していただけると幸
いです。

  ・ 文末に修正記号がなければ、無修正です。
  ・ 文末に(2)とあれば、その記事に二回手を加えたことを示します。
  ・ 『記事番号1779に修正を加えました(2)』、文頭にこの記事があれば、記事番号1779に
    二回修正を加えたことを示します。ご面倒でも読み直していただければ幸いです。                                      
                                      ジロー


[2] フォレストサイドハウスの住人(その3)(47)  鶴岡次郎 :2013/05/28 (火) 17:58 ID:FJRbB8A6 No.2373

気になる男

今日も加奈と悠里はカラオケに来ています。待つ間も無く扉がノックされました。今日の相手で
ある男達が来たのです。いつものように扉を開け時、加奈は一瞬ガッカリした表情を思わず表に
出していました。男が一人だったのです。その頃には複数の男と接することに慣れ、男の数は多
いほど楽しいと思うようになっていたのです。

男は170センチに満たない身長で、スリムといえば聞こえはいいのですが、少し痩せ気味で、
それがその男を貧相に見せていました。面長の顔は良く見れば、それなりにいい男なのですが、
睫と鼻が異常に目立つ濃い顔で、そのため全体にアンバランスな印象を受けるのです。ただ、一
度会うと決して忘れないと思える顔でした。そして何よりも、一目その男を見た女は・・、どん
な境遇の女であっても・・、その男を意識せざるを得ない心境になるのです。たぶん、女性だけ
が、いえ、メスだけが感知できる動物的な魅力をその男は身につけているのだと思います。

彼が一人であることを知り追い払おうと加奈は思ったのですが、その男と二言三言話している間
に気が変わったのです。その男を受け入れた加奈を非難する様子をあからさまに見せていた悠里
ですが、面と向かうとカラダの奥から湧き上がってくる何かに侵されて、その男に笑顔を見せて
いたのです。

〈今日はこの男一人で我慢しよう・・、案外イケ面だし・・。
それに、なんとなくそそられる、側にいるだけで濡れてくる感じ・・。
乱交の楽しみは消えたけれど、一人の男とゆっくりやるのも良いかも・・・、
最近、少しやりすぎて、終わる頃はアソコがひりひりするほどだから、
ちょうどいいかも・・〉

口には出しませんが、加奈も悠里もそんな気持ちになっていたのです。


料理が運ばれ、酒を飲み、陽気に歌っている間に三人は次第に打ち解けてきました。寡黙な男だ
と思っていた二人の予想が外れました、決しておしゃべりではないのですが、二人の女の話題に
併せながら随所で面白い話や艶話を披露して、二人の女を笑わせました。歌も玄人かと思うほど
の腕前でした。そして、なんと言っても時折それとなく触れる男の指が、唇が、二人の女の急所
を突くのです。

ダンスをしていると、首筋にそっと息を吹きかけ、耳を軟らかく噛むのです。両手も休んでいま
せん。左手の指が臀部の凹みに軽く触れ、そのまま指は下へ滑り、菊座を強く押すのです。右手
は乳房を下から揉み上げ、指先が乳首を軽く刺激をするのです。女の隙を見て、唇を奪い、舌を
吸い込み、唇まで吸い込むのです。一曲踊ると、加奈も悠里もまともに歩けなくなるほど感じて、
大腿部までべっとり濡らすのです。

こうして酔うほどに次第に女達は淫らになってきました。酒に弱い加奈はともかく、いつもなら
この程度の酒で乱れることが無い悠里でさえ、この日はかなり酩酊した様子で、酔うと淫乱にな
ると本人も言っている通り、かなり欲情した様子を示しています。

加奈が歌い、悠里と男が抱きあってダンスをしています。悠里の手が男の股間に伸びています。
今日も悠里は肩を大胆に露出したワンピース姿です。ただし、下着はしっかり着けています。
しかし体にフイットしたワンピースですからパンテイラインが外からでもはっきり判ります。臀
部を良く見ると、それまでに散々弄繰り回されてそこは洪水状態らしく、下着から染み出た愛液
が、ワンピースに染みを作りだしているのです。

男と女の唇が重なり合いました。女の舌が男の口の中に吸い込まれ、男の舌が女の舌をまさぐって
います。重なり合った唇から混ざり合った唾液が糸を引いて床に落ちています。

歌っている加奈も苦しそうです。いつものなら、男と乱れる悠里を見ながら最後まで歌い切ること
が出来る加奈ですが、今日は事情が違うようです。呼吸が乱れ、瞳が空ろです。下半身をしきりに
もじもじとさせています。遂には、マイクを持つ右手を左手に変えて、右手をスカートの下へ差し
込み、直接その部分を触り始めました。


[3] フォレストサイドハウスの住人(その3)(48)  鶴岡次郎 :2013/05/30 (木) 15:09 ID:k8isF6IU No.2374
加奈の目の前で悠里と男は、音楽に合わせて腰を振りながら、貪るように相手の唇を吸い込んで抱
きあっています。男の手が伸びて、ワンピースのスカートの裾を持ち上げ、白い紐パンが姿を現し
ています。男の手がショーツの紐を解きました。股間部がじっとりと湿っているためでしょう、悠
里が脚を少し開き、腰を捻ると、ショーツは簡単に床に落下しました。

もろだしになった臀部を男の手が優しく撫ぜまわしています。悠里が喘ぎ声を出し始めました。男
の手はさらに女の前に伸び、微妙な部分へ到達しています。悠里は積極的に男の手を迎え入れるつ
もりらしく脚を少し開き、腰を前に突き出すようにしています。

二人の様子を見て加奈はどうにも我慢できない様子で、自らスカートの裾を持ち挙げ、あっという
間にシャーツを脱ぎ落としています。加奈は色鮮やかな黄色の紐パンを愛用しているのです。ため
らわず長い脚を開き股間に指を二本、挿入して激しく手を動かし始めました。息が乱れて、
もう・・、歌う余裕がなくなっています。それでもマイクは手放さないのです。

マイクを通して加奈の喜悦の声が室内に響いています。悠里はというと、既に全裸になり、脚を男
の腰に絡めて男の指を股間に受け入れ、夢中で喘ぎ声を出しているのです。

見る人が見ればそれと判る年代物のアロファシャツを着て、白いズボン姿の男は一切乱れることが
なく、全裸の悠里を優しく抱きしめています。それでも、彼の指は抜け目なく悠里の秘所に埋めら
れているのです。

加奈も全裸になり、マイクを投げ出し、椅子に座って両脚を一杯開いて、指を三本女陰に突き入
れ、そこを激しく擦っています。

男の指で悠里は何度も逝かされ、遂には全身を痙攣させながら、長々と身体を床に伸ばし気をやり
ました。床にはおびただしい愛液の染みが広がっていました。加奈も同様です、右手を股間に差し
込んだまま、悲鳴を上げて気絶しました。

男根はごく普通サイズでした。しかし、その持続力は異常でした。二人は正上位で交互に嵌めら
れ、その都度深々と逝かされ、何度も、何度も天国へ運ばれました。ここまで来て、女達は自身の
身体がいつもと違うことにようやく気がつき始めていました。男根を受け入れた後、腰の周りが何
時までも疼いて、女の部分が、そこだけが異常に熱いのです。いくらでも男根が欲しくなるので
す。確かに二人の状態は異常です。まるで、薬を盛られたように二人の女は狂いだしているので
す。

二時間後、二人は互いの肩を組みあって、ようやく歩ける状態でカラオケ店を出ました。見送った
店員の猥雑な冗談に笑う元気もありませんでした。自宅へ這うようにたどり着き、夕食の準備をパ
スして、朝まで眠り続けました。心配した旦那が声をかけても、ただ眠いと答えるだけでした。


翌朝、朝食の準備のため二人の女はどうにか起き上がることが出来ました。二人の主婦は旦那に昨
夜の失態を詫びました。二人で口裏を併せて、カラオケで飲みすぎて、酷く酔ってしまったことに
したのです。亭主達は少しも疑っていませんでした。

昼過ぎには身体のだるさが消えて、正常に動けるようになりました。それでも、あの男根を食べた
感触は二人の女陰に色濃く残り、二日経っても、三日経っても、痺れるような感覚は消えないので
す。あの男の肉棒で乱暴にかき回して欲しくなるのです。慰めで指を入れると、それが刺激剤にな
り、狂ったように男根が恋しくなるのです。女二人はそれぞれの部屋で全裸になり、乳房を握り、
指を女陰に沈め、悶えているのです。

「ああ・・、会いたい・・、あの男に抱かれたい・・、
あのチ○ポをもう一度、もう一度だけ・・、食べたい・・」

自宅のソファーで、二人の女は全裸になり、両脚を一杯に広げて、三本の指を差し込み、その部分
を激しく擦りながら、声に出して、叫んでいました。


[4] フォレストサイドハウスの住人(その3)(49)  鶴岡次郎 :2013/05/31 (金) 15:38 ID:zGsAW7eM No.2375
加奈と悠里がカラオケ遊びで自身に課している禁止事項があります。それは決してリピートには応
じないことです。男達から再度会って欲しいと言われるのは毎回のことですし、加奈と悠里が惹か
れてもう一度会いたいと思う男も何人かいました。それでも、二人は同じ男と接することを避け続
けてきました。

この戒律は加奈が提案し、悠里が迷いながら了解したことなのです。どちらかと言うと異性交際に
関して悠里は脇が甘く、好きになった男性であれば深みに嵌ってもかまわない、抜き差しできなく
なった時はその時に考えるといったタイプなのです。一方、加奈は自分の浮気で家庭を壊すことを
一番恐れていて、身体の疼きさえ治まれば、男と心を通じ合う必要はないと割り切った考えを持
ち、それを完璧に実行できる強い意志を持っていたのです。

月に一度か二度のカラオケ遊びですから、こうした戒律を厳しく守っても、新しい男は直ぐに見つ
かり、男に不自由することはありませんでした。受付の男性もそのことは十分心得ていて、男達が
強く加奈と悠里を要請しても、決して応じることがありませんでした。しかし今回は雲行きが違う
のです。加奈と悠里は互いに口には出しませんが、あの男にもう一度抱かれたくて、狂い出しそう
な気分になっていたのです。

最初に弱音を吐いたのはやはり悠里でした。夕食の買物で加奈と一緒になった時、悠里が加奈を誘
って喫茶店に入りました。店の奥にある二人がいつも座る場所に腰を下すと直ぐに悠里が口を開き
ました。

「加奈・・・、
明日のカラオケだけど・・・、あの人に会えないかしら・・・、
あの日以来、あの人をずっと思っている・・、

私・・・、がまんできない・・、
ああ・・、どうしたのかしら・・・、
あの人の・・、アレが欲しい・・、本当に欲しい・・・」

最初は冷静に話していたのですが、彼女自身の言葉に興奮したようで、最後にはあられもない言葉
を吐き出し始めたのです。

「悠里・・、ダメ・・、そんなこと言っちゃ、周りに聞えるよ・・」

悠里の危ない言葉にビックリし、加奈が慌てて周りを見渡しています。店内の席はほとんど買物帰
りの主婦が占めていて、おしゃべりに夢中です。幸い悠里の言葉に気がついた人はいない様子で
す。

「実は・・、私も・・、
彼を思い出して・・、自分でやってしまった・・」

「加奈も・・、そうなの・・・、
私なんか・・、朝、昼、夜の三度やっている、
指でアソコが少し擦り切れてしまった・・、フフ・・・、
それでも、疼きは収まらない。

ネェ・・、彼を呼び出そう・・、ダメかしら・・」

性的に興奮した濡れた瞳を加奈に向けて悠里が提案しています。加奈に反対する気力は残っていま
せんでした。

「同じ人を呼ぶと、情が移って・・・、
取り返しのつかないところへ落ちてしまうから、今まで避けてきたけれど・・、
もう一度だけなら・・、もう一度だけなら・・・
それに彼も・・、十分大人だから・・・」

女が夢中になっても、あの男なら上手く乗りこなし、ほど良くつきあってくれるだろうと加奈は考
えているのです。危うい行為だとしり込みしながらも、加奈は悠里の提案を受け入れ、禁を破って
あの男ともう一度会うことにしたのです。悠里は手離しで喜んでいました。後になって、この時の
決断を加奈は大いに悔やむことのなるのですが、男の技と体に溺れてしまった二人の女に別の選択
肢はなかったのです。


[5] フォレストサイドハウスの住人(その3)(50)  鶴岡次郎 :2013/06/06 (木) 12:19 ID:C4HwliMY No.2376
翌日、あの男をもう一度呼びたいとカラオケ店の店員に告げると、案外簡単に引き受けてくれま
した。上手くことが運ばれても、今日のカラオケセックスにあの男を再び呼ぶことはもちろん無
理で、彼と連絡が取れるまでに、かなりの日数待つことになるだろうと二人は覚悟していたので
す。ところが、意外な答が店員から戻ってきました。

「そうですか・・、佐王子さんにもう一度会いたいのですか・・・。
いいでしょう・・、私から彼に連絡をいれます。
多分・・、彼は今日、ここへ来てくれると思います・・」

店員はあの男の名前を既に知っていて、加奈の希望を聞くとニッコリ微笑んで、自信ありげな表
情を浮かべ即答したのです。どうやら、加奈たちからあの男を呼んで欲しいと要請があるのを予
想していて、そのタイミングを待っていた様子です。そして、あの男からいくばくかの金が店員
に渡されているのは確かな様子です。

勿論、加奈も悠里もあの男の名前を知っていました。前回あの男と会った時、互いに自己紹介し
て名前と住所は教えあっていたのです。二人の女は名前は本名を伝えましたが、住所は隣町にし
ました。男は都内、港区にあるマンションの名前を告げ、そこに住んで居て、風俗業界で働いて
いて、新宿区にあるソープの店長をしていると名乗りました。部屋に入って来た男の風貌や雰囲
気から見て決して堅気のサラリーマンとは思えないと加奈と悠里は思っていたのです。

彼が普通のサラリーマンだと言えば、悠里はともかく、全ての行動に慎重な加奈は決して彼を信
用しなかったと思います。それが、不利になるのを承知の上で、ソープの店長だと名乗ったので
す。これで、加奈はある意味で納得し、安心していたのです。彼を信用できる男と思ったのです。

それどころか、素人相手と違い、その道のプロである彼が相手であれば、彼の体に溺れてしまって
も、結婚を迫られたり、ストカー行為を受けるような最悪の事態に陥ることは先ずないと判断し
て、リピートで会うことを決めたのです。この時、彼が悠里や加奈を風俗業界に引きずり込む危険
性を勿論考えたのですが、彼女たちさえしっかりしていれば、無理やり引きずり込まれることは先
ずないと、判断していたのです。

「実は・・、佐王子さんはお二人がよほど気に入った様子で、あの後、何度も連絡がありまして、
お二人が見えることがあれば直ぐに連絡してくれるよう頼まれているのです。お二人がリピートを
避けておられることは承知していますので、お二人の了解なく、私から連絡するつもりはありませ
んでした。

そういうことであれば直ぐに連絡をいれます。お二人の気持ちを聞けば、佐王子さんは喜んで、何
を置いても飛んでくると思います」

受付の男性はその場で佐王寺に連絡を入れました。佐王寺は直ぐに来ると返事したのです。二人の
女はそれを聞いただけでしっとり濡らし始めていました。特に悠里はそこに立っていられない様子
で近くの椅子に腰を下し、両膝をしっかり締め付けて、小刻みに膝を揺すりながら、何かに堪える
素振りを見せていました。


その日、二人はカラオケ店で佐王子の男根に翻弄されました。昼過ぎから夕方の5時近くまで、約
5時間、二人は佐王子の身体と技を堪能したのです。プロとはいえ、女盛りの二人を相手に佐王子
はよく頑張りました。

夕方、店の前で別れた後、二人の女は内股に大きなものが挟まったような違和感を消し去ることが
出来ないで、傍目を恥ながら、蟹股で歩を進めていました。雲の上を歩いているような気分に
なっていて、女陰が疼き、そこから全身に淫靡な気分が広がっていました。今なら、通りがかりの
男が声をかけてきたら、二人は迷わず嬉々として男に付いて行ったと思います。二人はそれほど欲
情していたのです。

カラオケセックスで男に抱かれた後は爽快な気分になり、二人は足取り軽く家路に向かうのがいつ
ものことだったのです。今日はどこか違うのです。カラダの疼きが中々治まらないのです。さすが
に加奈は違和感を悟り、佐王子が何か仕掛けたのではと疑いの気持ちを持っていました。自宅へ着
くと、二人は申し合わせたように汚れたカラダのまま、ソフアーに身体を投げ出し、そのまま一時
間ほど眠りました。

さすがに夕食の仕度をサボることはしないで、夫が帰宅する八時頃にはシャワーも済ませ、化粧も
整え、昼間の乱交の跡を完全に消し去っていました。それでも、夫達の感性は鋭く、妻たちの身体
から発散されるを艶やかな雰囲気を察知して、明日が休日でもないのに、食後、珍しく手を伸ばし
てきたのです。

妻達は勿論拒否をしませんでした。それどころか、大いに燃えて、夫達を喜ばせたのです。普段と
は違う反応を喜びながら、不審がる夫に、昼メロのセックスシーンに感じたせいだと、苦しい言い
訳を妻たちは告げたのです。勿論、そのままストレートにその言葉を信用したわけではありません
が、夫達はそれ以上妻達を追求しませんでした。


[6] フォレストサイドハウスの住人(その3)(51)  鶴岡次郎 :2013/06/11 (火) 15:44 ID:7RrpP.FI No.2377
一週間後、加奈と悠里は佐王子と三度目のカラオケセックスをしました。今までは月二度ほどの
ペースで遊んでいて、二週間は空けるのですが、佐王子が相手だと加奈も悠里もそんなに待てな
かったのです。二人の女は午前10時の開店を待ちきれない様子で、店員が入口ドアーを開ける
と同時に店に一番乗りしたのです。

佐王子もそこは心得ていて、女達に遅れること数分で店にやってきました。夕方4時近く、よう
やく三人の遊びは終わりました。三人はほぼ5時間近く絡みあっていたことになります。悠里と
加奈はもう・・、佐王子以外の男は考えられなくなっていました。そうなると、カラオケ店を使
用する意味がなくなり、彼らは地下鉄の駅近くにあるシティホテルを使用するようになりました。
ホテルの費用は佐王子が持ちました。

シティホテルでの3Pは、その後3ヶ月間続き、6度行われました。月二回の3Pに加奈と悠里
は満足している様子でした。しかし、何事も必ず終わりが来るもので、7度目の約束の日、加奈
が指定されたホテルに出向くと佐王子が書いた加奈宛の手紙がフロントに残してあり、それには、
3人でのセックスパーテイを終わりにすることが書かれてありました。

佐王子の手紙を受け取った後、加奈は明らかに沈み込んだ様子を見せて、ホテルのロビーに座って
いました。どうやら悠里がここへ来るのを待つつもりの様子です。一時間待って、悠里が来ないこ
とを確認して加奈はことの進展をはっきり悟りました。加奈はトボトボとホテルを出て行きました。

〈・・佐王子のキャンセルを悠里は事前に通知されていた・・〉

悠里を待っている間、突然のキャンセルを分析していた加奈は、そう・・、結論を出していたの
です。加奈には当日ギリギリまで結論を延ばし、しかも手紙で別れを告げ、悠里には事前に連絡
をした佐王子の狙いを加奈は考えました。不愉快の想像でしたが、一つだけ思い当たることがあ
るのです。

3Pをしている時、加奈は二人から取り残される焦燥感と嫉妬心を感じることが多くなっていた
のです。一人の女陰に男根を挿入して、もう一人の陰部を口で慰めるのがいつもの佐王子のやり
方ですが、男根を挿入する時間が圧倒的に悠里の方が長いと、そして、最後の精を吐き出すのは
二対一の割合で悠里の方が多いと、加奈は感じ取っていたのです。

多分、当の佐王子は、プロですから出来るだけ公平に二人の女に接しようと行動したはずです。
それでも微妙な感情が男の行動に表れるのを、加奈は見逃さなかったのです。口にも態度にも出
しませんが、佐王子が悠里に惹かれ、加奈への対応がおざなりになっていると加奈は敏感に感じ
取っていたのです。

加奈と悠里は二人揃って、これまで何度となく男達と乱交をして、乱れ狂う姿を互いに見せ合って
きた仲です、そうした経験を通じて、セックスへの感度が圧倒的に悠里の方に分があることを認め
ている加奈です。おそらく、加奈の知る女性の中で悠里は一番の好き者で、セックス感度が一番優
れていると、加奈は悠里を密かに評価しているのです。

悠里に接する男達の態度も、加奈に接する時とは大いに異なるのです。悠里の高貴なまでの美貌に
怖気づいて男達は最初は丁寧な対応をするのですが、やがて、オスの感性でメスの本性を嗅ぎ取る
と、男達は悠里を性奴隷のように扱い始めるのです。悠里も男達から乱暴に扱われるのを嫌ってい
ないで、乱暴に扱われば扱われるほど激しく悶えるのです。

男に抱かれた時の乱れ方も加奈が驚くほどで、「とても、あのように恥ずかしいことは口に出来な
い・・」と加奈が驚くほどの乱れ方のなのです。そして、何よりも加奈が感心するのは男の要求を
ほとんど拒否しないで受け入れるのです。男が喜ぶ事であれば自身が辛い思いをすることを厭わな
いのです。

大柄で、モデルにしたいような見事な肢体を持ち、きりっとした美人である加奈はどこか寄り付
きがたい雰囲気をいつも漂わせているのです。一皮剥けば、セックスが好きで、どんな男にでも
抱かれるつもりになっている加奈ですが、そのセックス好きの気持ちを表に出すことが出来ない
のです。そして、男に抱かれ、燃えてもどこか冷めたところがあって、悠里のように全てを忘れ
て燃え尽きることが出来ない体質なのです。

〈悠里のように何もかも忘れてセックスに溺れきることが出来ない・・・。
これでは・・、どんな男だって、悠里を選ぶはず・・・〉

男達に接する時、加奈はある意味で悠里に敗北宣言をしているのです。しかし、現実に佐王子か
ら差別扱いを見せられると穏やかな気持ではいられなくなっているのです。佐王子のキャンセ
ル通知を見て、そして、悠里がホテルへ来ないことを確かめると、加奈は言いようのない怒りに
身体が震えるほどでした。


[7] フォレストサイドハウスの住人(その3)(52)  鶴岡次郎 :2013/06/12 (水) 13:45 ID:4.PBnWjE No.2380

とぼとぼと家路の歩を拾いながら、加奈は悠里と佐王子のことを考えていました。消そうと思って
も頭に浮かぶのは二人が激しく絡みあっているシーンです。妄想を続ける内に、今出てきたばかり
のホテルの一室で、悠里と佐王子が激しく絡みあっているのを目撃してきた錯覚に加奈は陥ってい
ました。

〈・・酷い・・、私をのけ者にして・・、
二人は・・・、抱きあっている・・。
淫らに両脚を一杯開いて・・、濡れたアソコをもの欲しげにうごめかしている。
ああ・・、彼の・・、美味しいチ○ポが・・・、
ああ・・・、酷い・・、こんな扱いを受けるなんて・・〉

それは何度も見せ付けられた悔しいシーンなのです。当然加奈と佐王子が絡み合う姿も悠里に見せ
付けているのですが、当然ですが、そのことは加奈の記憶には無いのです。加奈の妄想シーンの中
で、愛液をあたりに撒き散らし、悠里は大声で「チ○ポ・・」、「チ○ポ・・」と、喚きたててい
るのです。狂ったように互いの身体を貪り食っている二人の姿を加奈ははっきりと頭に描き出して
いたのです。


その頃、加奈が失意の気持ちを抱いて家に向かっている頃、左王子は悠里の自宅に居ました。既に
一戦を終えた様子で、二人は全裸で居間のソファーに身を投げ出しています。悠里は男の膝の上に
座り、背中を佐王子の体に委ねて、うっとりした表情をしています。しどけなく開かれた両脚の間
に女陰が顔を出しています。股間の薄い陰毛は愛液で濡れ、洪水の後のようになっています。後ろ
から悠里の身体を抱きしめている佐王子も勿論全裸です。後から絡めている両手で女の乳房をゆっ
くり揉み解しながら、女の耳に何事か囁いています。男と女の様子を見ると、こうした関係を持つ
のは今日が初めてではない様子です。

「加奈さん宛ての別れの手紙をフロントに残しておいた・・、
今頃、加奈さんは手紙を読んでいるはず・・。
どうしているかな・・、怒っているだろうな・・」

「・・・・・・・・」

男の膝の上に据わったまま、身体を起こし、不審そうな表情で悠里が佐王子を見ています。どうや
ら佐王子の言っている意味が悠里には良く判らない様子です。佐王子が経緯を説明しました。
ようやく、佐王子の説明を理解した悠里は、驚きの表情を浮かべ、次の瞬間、荒々しく佐王子の手
を払いのけ、立ち上がり、ソファーに座っている男に怒りの表情を浮かべ、なじるように言いまし
た。

「今日のパーテイは加奈の都合で止めたと言ったじゃないの・・、
どうしてそんな嘘を言ったの・・・」

「・・・・・・・・・」

悠里の剣幕に驚いて佐王子は次の言葉が出せないで、黙って悠里を見上げています。その様子を見
て、悠里の怒りはさらにヒートアップしています。

「何か言ってよ!
何も知らされていない加奈は今日、ホテルに出かけたのでしょう・・、
そこであなたからの手紙を見て、パーテイの中止を知った・・。
・・で、手紙には、何て書いたの・・?」

畳み掛けるように悠里が詰問しています。

「ここらが潮時だから、このパーテイを解散すると書いた・・。
中止の理由は何も書かなかった・・」

「それだけ・・?
それでは、あまりに加奈が可愛そう・・・
もっと、丁寧に説明すべきよ、会って事情を説明すべきだった・・」

激しかった情交を物語るかのように、そこかしこに愛液がこびり付いた全裸のまま、佐王子を睨み
つけながら、悠里が佐王子に食って掛かっています。佐王子は平然とした表情で悠里を見上げてい
ます。元気を失っていない股間の男根も悠里を見上げているのです。


独断で勝手なことをした佐王子への怒りが治まると、悠里は加奈の気持ち考える余裕が出来まし
た。そして、その場に立っていられないほどの焦燥感に襲われていました。

「どうするの・・、そんなことをしてしまって・・・。
私達三人の仲は一通の手紙で終わりに出来るほど軽いものでなかったはず、
少なくとも、加奈と私の関係はそんな簡単なものではない。
どうして、私にも相談しないで、一方的にそんなことをしたの・・?」

加奈を傷つけた事実は消すことが出来ず、この場になっても、加奈への言い訳さえ悠里は思いつく
ことが出来ないのです。結局は佐王子の独断を責めることになるのです。その様子を見て、佐王子
が重い唇を開きました。

「三人で会っている内に悠里に惹かれてしまった・・。
俺は・・、悠里だけが抱きたい・・、
その気持ちを抑えて、加奈さんを抱くのは、
加奈さんにとっても失礼なことだと思った・・」

「でも・・、私は・・、加奈を裏切ることはできない・・・」

「しかし・・、悠里だって・・・
この部屋で何度も俺に抱かれていることを加奈さんには隠している。
いずれ、そのことだって加奈さんは知ることになる・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

既に加奈を何度も裏切っていると佐王子から言われて、悠里は何も反論できませんでした。佐王子
に向かって振り上げた手の落とし所がなくなり、悠里はうな垂れたまま、佐王子の正面にある椅子
に座りました。いつものように彼の膝の上に戻ることが出来ないのです。(1)


[8] フォレストサイドハウスの住人(その3)(53)  鶴岡次郎 :2013/06/13 (木) 16:37 ID:5Wt5RJlw No.2381
記事番号2380に修正を加えました(1)

悠里のしょげ返る様子を見て、佐王子は少し慌てた様子で立ち上がり、女の体にぴったり寄り添う
ようにして、女の側に据わりました。故意か偶然か、男根の先端が女の手の甲に触れて、先端に止
まっていた愛液の一部が女の手に移っています。糸を引くほどの粘液ですから、双方になんらかの
反応があってもおかしく無いのですが、男も女もそのことに気がつかないふりをしています。しか
し、女の体に触れた男根は見る見る内に元気になり、主の意向を知っているのでしょう、充分に立
ち上がり、女の指が絡まってくるのを待っている様子を見せています。

「ゴメン・・・、悠里を責めるつもりはない・・。
悠里は何も悪くない、強いて罪人を捜せば俺だと思う・・。
加奈さんと悠里が友達であるのを知っていながら、悠里にほれ込んでしまった俺が一番の罪人で、
悠里は勿論、加奈さんも悪くない・・・」

そう慰めながら、佐王子は女の肩に手を掛けて引寄せました。

形だけの抵抗を見せる女を抱きしめ、男は静かに唇を寄せました。最初は首を振って嫌がる姿勢を
見せていた悠里ですが、次第に抵抗を弱め、彼の唇を受け入れ、挿入される舌も黙って受け入れて
いました。

男根が女の身体のあちこちに触れています。男の両手指も忙しく動き始めました。唇、手そして男
根が総動員されて女を攻め始めました。徐々に反応が高まり、彼女の手が男根を握り締めるまでに
回復しました。そんな悠里の反応を確かめて、佐王子が攻撃を一時停止して、再び語り始めまし
た。

「俺が悠里に惚れてしまって、悠里の前で他の女を抱く気がしなくなっているのだから、いつまで
も、三人仲良く男女の関係を続けることはできない。それは悠里にも判るだろう。加奈さんとの仲
を解消する時期がそこまで来ていたのだ。

こうなった以上、話し合って別れるより、残酷なようだが、形ではっきり見せるのが加奈さんにと
っても、いいことだと思った。それで、加奈さん宛ての手紙をフロントに置いた。手紙の内容を読
み、悠里がホテルに来ない事実を知り、頭のいい加奈さんのことだ、全てを悟ったと思う。

一時的に俺達を恨むだろうが、男と女の仲のことだ。冷静になれば加奈さんはきっと判ってくれる
と思う・・・」

かなり手前勝手な説明ですが、惚れた男の口から出ると悠里は頷くことしか出来ませんでした。女
の友情より、佐王子との関係を悠里は優先させたのです。悠里が黙って佐王子の首に両手を絡め
て、顔を寄せ、男の口を激しく吸い出し始めました。そして、女の手が伸びて男根に指を絡め、ゆ
っくりと揉み解し始めているのです。こうした展開になると、二人の間にもう言葉は要りません。

男の手が女の股間に延びています。女は両脚を大きく開いて男の指を受け入れました。そして、さ
らに積極的に男の唇を貪り始めました。女はセックスに溺れることで親友のことを忘れるつもりの
ようです。

それから数分後、男と女が床の上で激しく交わり始めました。この時、女の脳裏から親しかった友
人の面影は完全に消えていました。


[9] フォレストサイドハウスの住人(その3)(54)  鶴岡次郎 :2013/06/18 (火) 15:23 ID:3peQQOgY No.2382
シティホテルでの3Pがキャンセルされた直後から、加奈と悠里との連絡は完全に途絶えていま
した。それまでは買い物や散歩で、毎日顔を会わせていた二人ですが、加奈から連絡しても悠里
から返信が来ないのです。

悠里が加奈を避ける理由はある程度まで推定できたのですが、加奈はそのことをあえて考えない
ようにしていました。自身が仲間はずれにされているのを認めることに、彼女のプライドが許さ
なかったのです。先ず、悠里からなんらかの謝罪があるべきだと加奈は考えていたのです。

三日経ち、一週間経っても悠里から何の連絡も無いのです。加奈は少し焦りました。同じマン
ションに住んでいても、セキュリティーの行き届いたこのマンションではたとえ住人でも、直接
他人の部屋へ行くことが出来ないシステムが採用されていて、彼女の部屋を訪ねるためにはマン
ションの玄関で一般訪問者と同じ様に悠里を呼び出し、彼女の部屋を訪ねるためのカードを発行
してもらう必要があるのです。悠里が携帯電話と同じ様に居留守を使う可能性が高く、彼女の部
屋を訪問する気にならないでいるのです。

悠里への対応に行き詰まった加奈は、それだけはしないと決めていた自戒を破って、佐王子に連
絡を入れました。手紙で別れ話を伝えてきた佐王子ですから、普通ならつっけんどんな対応をし
てもおかしくありません、それが、別れ話などなかったように気さくに加奈に対応しました。少
し構えていた加奈は当惑しながらも、彼の優しさにほだされて、彼と会う約束をしてしまいました。

親友悠里との仲を修復するため、修復の手がかりを得るためと加奈は自分に言い聞かせて佐王子
と会うことにしたのです。身体の関係があった男と女が会えば、以前の関係が蘇る可能性が高い
ことを知りながら、いや、半ばそのことを期待しながら加奈は佐王子と会うことにしたのです。

約束した日、加奈と佐王子が面談したことは確かなのですが、加奈と悠里の仲は、その後、何も
改善しませんでした。どうやら加奈と佐王子が2人きりで会ったことは、三人の男女にとって、
成果も、そしてことさら悪影響も出ませんでした。加奈は相変わらず悶々としながら一人で買物
に出かけ、寂しい気の抜けたような日々を送っていたのです。

2人が連絡を断ってから一ヶ月経過しました。この頃になると、このまま、絶縁したまま、悠里
との仲は終わることになるだろうと、加奈はあきらめの気持ちを持つようになっていました。

そんなある朝のことです。マンションのエレベータで偶然二人はバッタリ出会いました。加奈は
13階で、悠里は16階に住んで居るのです。これまでエレベータで出会はなかったのが不思議
なくらいですが、どうやら今日まで悠里が加奈を避けていたのです。そして、今日、加奈と出会
う覚悟を決めて悠里は加奈が乗る時間のエレベータを選んで乗り込んできたのです。

二人は連れ立って近くの喫茶店へ向かいました。悠里は覚悟を決めているらしく、神妙な表情で加
奈の後に従っています。加奈は少しきつい表情を浮かべています。

「加奈・・、
私はあなたに顔向けできないことをしてしまった・・」

「・・・・・・・・・・」

席に着くなり悠里が深々と頭を下げ、そのまま頭をあげようとしませんでした。

「悠里・・、
そんなに謝らなくても良いのよ・・・、
佐王子さんのことでしょう・・、

一ヶ月前、ホテルへ行ったら、彼から別れの手紙が届けられていた。
バカな私は、その時点でも悠里がホテルに来るものと信じ、一時間ほど待った・・。
いくら待っても、悠里も、勿論彼も来なかった・・・。

ここまでくれば、いくら鈍感な私でも、ことの事情が読めた。
私だけが取り残された気分で、泣きだしくなるほど悔しかった・・・」

「・・スミマセン・・・」

「ううん、いいのよ・・、
正直言って、その直後は悠里を恨んだけれど、今は何とも思っていない。
彼とは続いているのでしょう・・・?」

「ウン・・、
ほとんど毎日のように会っている・・」

笑みさえ浮かべて平静な表情でいる加奈の様子を見て安心したのでしょう、最初は緊張で青ざめ
た硬い表情を浮かべていた悠里が本来の調子を取り戻したようです。以前のように、親しい友人
に話しかける優しい調子で語り始めました。

「あの頃、私・・、彼に抱かれたくて・・、毎日、身体が疼いて・・、
どうにもたまらなくなって・・
ホテルで抱かれるだけでは足りなくて、
加奈には黙って、彼を自宅へ誘いこんだの・・・」

薫り高いコーヒーを前にして、悠里が堰を切ったように語り始めました。


[10] フォレストサイドハウスの住人(その3)(55)  鶴岡次郎 :2013/06/18 (火) 15:29 ID:3peQQOgY No.2383
「一度禁を破って、その味を知ると、もう・・、我慢することが出来なくなった・・、
主人が長期の出張になったことを幸いにして、毎日、彼を自宅へ招き入れた。

居間や、玄関、ベランダ・・、そして、私達夫婦の寝室で、
一日中、彼に抱かれた。
彼の来る日は、お昼の弁当を準備して、ただ悶え狂った・・・。

新婚時代だって、こんなに激しいセックスはしなかった・・。
私はどうしょうもない、淫乱な女なの・・。
この一ヶ月のこと・・、
主人にはとても言えないけれど、加奈には全部話します・・・」

涙を必死で抑えて悠里は話しています。それほど驚いた様子を見せないで、静かに悠里の告白を
聞いていた加奈がゆっくり口を開きました。

「そう・・、佐王子さんとそんな深い関係になっているの・・、
一ヶ月、毎日のように抱かれたの・・・・、
それでは・・、私と付き合う暇がないよね・・。

悠里が私を避けている理由は何となく判っていたけれど、
メールの返事もないから、病気でなければといいと思っていた・・」

「スミマセン・・、加奈を裏切っている負目があって、メールもできなかった」

素直に悠里が頭を下げています。

「佐王子さんの虜になっているのはなんとなく判っていたけれど、
毎日とはネ・・・、そこまで入れ込んでいるとは想像もできなかった・・・
さすがは、スケベな悠里だね・・・・」

「加奈たら・・・」

加奈があきれた表情に笑みを浮かべています。加奈の表情が穏やかなのを見て、悠里が半泣きの
状態で笑みを返しています。

「実は私もあなたに謝らなくてはいけないことがあるの・・
私も・・・・、彼を自宅に招き、抱かれたことがある・・・」

「嘘・・・ゥ・・!」

ビックリした表情で悠里が加奈を見つめています。驚きで声が出ない様子です。

「嘘じゃない・・、
あのホテルで二人からすっぽかされて、彼と悠里の関係が判った。
それでも悠里を信じたい気持ちがどこかにあった・・。
悠里が私を避けるのを知り、彼と悠里の関係を確信した・・」

話の途中から、堪らなくなったのでしょう、加奈から視線を外し、悠里が涙に濡れた顔を伏せて
います。


[11] しばらく夏休みをいただきます  鶴岡次郎 :2013/06/18 (火) 15:37 ID:3peQQOgY No.2384
突然ですが、少し早い夏休みをいただくことにしました。7月の終わりか、8月の初めに復帰でき
ると思っています。ご迷惑をおかけますがご了承下さい。

少し早いですが、暑中お見舞い申し上げます。関東では梅雨の最中ですが、これが明けるとすご
い暑さが襲ってくるそうです。どなた様もご自愛されて、熱い夏を乗り切ってください。ジロー


[12] フォレストサイドハウスの住人(その3)(56)  鶴岡次郎 :2013/08/05 (月) 13:37 ID:r34LuGHA No.2386
「恐れていたことが現実になったと思った。
それまでにも、彼が私より悠里に興味を持っているのは何となく感じ取っていた。
    
最終的に彼が悠里を選んだと判っていても、悔しくて、諦めきれなくて・・
彼と悠里がどこかで抱きあっていると思うと、悔しくて・・、
夜も良く眠れないほどだった・・・」

当時を思い出したのでしょう、すこし遠い眼をして加奈は宙を見つめながら話しています。悠里
は床を見つめて、悲しそうな表情を崩さず、黙って聞いています。


「で・・、どうしても悠里に負けたくないと思った。

別れ話を切り出した男に、未練がましい姿は見せたくないと思ったけれど、
こちらの出方しだいでは、挽回のチャンスは残っているはずだと思った。
勇気を奮って、彼に連絡を入れると、あっさり私に会ってくれることになった。

私の家で会いたいと言った時、いままでの私なら、そこまで夫を裏切ることは出来ないと断るは
ずだけど、あの時は何が何でも彼を手に入れるため夢中で、あっさり彼の条件を受け入れ、彼を
部屋に入れた。

悔しいけれど、ここまでくれば女はダメね、その日、彼に抱かれた」

ハッとした表情で悠里が顔を上げ、加奈を見つめています。加奈が悠里を見つめ、笑みを浮かべ
ながらゆっくり頷いています。

「その日の彼は凄かった・・・・・。
私はいままで一度も経験したことがないほど狂ってしまった・・」

淡々と語る加奈を嫉妬と驚きと入り混じった複雑な表情を浮かべて悠里が見つめています。悠里
の表情から涙は消えています。

「抱かれている時も、その後でも、私は悠里のことには一切触れなかった。
彼も悠里のことは一言も言わなかった。

ただの男と女に戻って、やることだけはやっている感じだった。
抱きあっていると、悠里のことを考える余裕がなかったのも事実ね・・・」

笑みを浮かべる加奈を見つめる悠里の視線が鋭くなっています。もう・・、加奈から眼を逸らせ
ることはしません、最初の頃見せていたおどおどした様子はとっくに消えて、なにやら挑戦的な
雰囲気さえ帯びているのです。


「彼が部屋を出てゆく時・・・、

『加奈さえ、その気があるのなら、俺は明日もここへ来ても良い・・、
連絡を、待っている・・』

そう言って、彼は部屋を出て行った・・・」

「エッ・・、加奈にそんなことを言ったの・・・
私にもおなじ台詞を言った・・・」

意外な展開に悠里の表情が硬くなっています。最初に自宅で抱かれた後、佐王子は悠里にも同じ
台詞を言い残して部屋を出て行ったのです。自分だけが愛されていると信じていた男が、あろう
ことか加奈の部屋に入り、彼女を翻弄した後、別れ際に同じ台詞を残して行ったのです。

悠里は足もとの地面が音を出して崩れていく気分になっていました。信じていたものが脆くも崩
れ去る気分になっていました。視線を落とし、肩を落とし、悠里はじっと何かに耐えている様子
を見せています。悠里のこの変化は加奈が予想したものでした。


[13] フォレストサイドハウスの住人(その3)(57)  鶴岡次郎 :2013/08/09 (金) 17:13 ID:DzKKKsQc No.2387

「彼が出て行く後ろ姿を私はベッドの上から見送っていた・・。
疲労感と、それをはるかに越える快感で身体が動かなかった・・・。

彼が吐き出した精液を顔や胸に残したまま、私はベッドに裸身を投げ出していた。
彼の強い香りは、その時には感じなくなっていたけれど、初めて他の男を入れた寝室の中には、
部屋中に彼の香りが満ちていたはず・・」

加奈はそう言って笑みを浮かべて悠里を見ました。むっとした表情で悠里が加奈を睨んでいます。
男を盗られた・・、そんな表情なのです。

「30分以上私は恥ずかしい姿をベッド投げ出していた・・。
夕暮れ近くなり、さすがにこれではまずいと思い、起き出し、シャワーを浴びた。
バスタオル一枚を体に巻きつけてソファーに座り、冷たいお茶で喉を潤した。

その時、突然・・、猛烈に・・、彼が・・、いえ、男が・・、
ううん・・、アレが猛烈に、欲しくなった・・・・。
この疼き、悠里も覚えがあるでしょう・・、こんな時、悠里ならどうするの・・・?」

卑猥な笑みを浮かべて、悠里を覗き込むようにして、声を潜めて加奈が言いました。悠里は黙って
加奈を睨みつけています。口には出しませんが、悠里には加奈の疼きが良く判っているようです。

「身体は隅々まで綺麗にしたけれど、彼を受け入れた股間には、鮮明に彼の感触が残っていた。
そこが疼きだし、一気に泡を噴出していた・・・。
男の人だったら、こんな時ソープなどへ行くんでしょうけど、自分で慰める以外、女一人では何
も出来ないのよ・・。

私は股を一杯開いて指を使った。
キッチンから人参を持ってきて入れてみた・・。
とても他人には見せられない、情けない姿を曝して、私は必死で指を使った。
渇きは少し治まったけれど、もやもやした気分はどうにも治まらなかった・・」

その時を思い出したのでしょう、加奈は眼を細めて、明らかに欲情した表情を隠そうとしないの
で話しています。モワーッと女の精気が彼女の身体から立ち上がっていました。悠里が厳しい表
情で加奈を見つめています。それでも、悠里もかなり性的な刺激を受けているようで、両膝を強
くあわせて小刻みに脚を動かしているのです。どうやら、悠里自身も自身の体験を思い出し、股
間を濡らしているようです。

「いつまで経ってもアソコが疼くのよ、悠里も経験済みでしょう・・、あの感触。
こみ上げる情欲を必死で抑えながら、ようやく私はその異常な刺激に疑問を感じるようになって
いた・・。

『彼は・・、何か薬を使っている・・』

私が出した結論はこれだった・・・」

加奈の言葉に悠里は驚かないのです。加奈から視線を外し、床に視線を向けています。彼女の反
応を見て、加奈は自身の推理の正しさを確信していました。

「もう一度洗面所に戻り、膣を丁寧に洗浄した・・。
それでかなり興奮は治まった・・」

真正面から悠里を見詰める加奈の視線を眩しそうに悠里が受け止めています。

「薬を流しだし、興奮が治まると、彼への疑惑が湧いてきた。
それで、冷静に彼とのセックスを振り返ってみることにした。
その時は気がつかなかったいろんなことが見えてきた・・」

自信たっぷりに語る加奈です。悠里はただ黙って聞いています。


[14] フォレストサイドハウスの住人(その3)(58)  鶴岡次郎 :2013/08/13 (火) 14:18 ID:5Wt5RJlw No.2388
「確かに情熱的に彼は私を抱いてくれた。失神するほど私が感じたことも確かだった。でも・・、
ものすごく乱れた私に比べて、彼は凄く冷静だった。普通の男であれば、狙った女があんなに狂
い出したら、もっと興奮し、喜びを露にするはずだけれど、彼は違った・・。

その証拠に、彼は最後の最後まで余裕を残していた。私が失神して、ギブアップ宣言をした時、
初めて彼は精子を私の体の上に吐き出していた。後になって考えると、その行為さえ落ち着いた
もので、興奮の頂点で夢中で吐き出す一般の男達の行為とは根本的に異なると感じた。身体の上
に精子を吐き出したのは、手に入れた私という女に彼の刻印を押すマーキングだと思った。彼は
勃起や放精でさえ、自由にコントロール出来るのかもしれない。

別の言い方をすると、私が欲しくなって、抱いているのではなく、情欲とは無縁の何か別の目的
があって・・、プロとして、仕事の一環で私を抱いているように思えた。

最終的な彼の狙いは、今でも良く判らないけれど・・。
明らかに、彼は私を・・・、そして多分悠里も・・、
抱くことが最終目的でないはずだと思う。
その先に本当の狙いが隠されていると思う・・・・」

加奈はかなり思い切ったことを言っているのですが、悠里は何も言葉を発しません。驚きで言葉
が出ないわけではなく、どうやら悠里には加奈の指摘に思い当たることがあるようです。

「そこまで考えると、私は完全に目が覚めた・・・。
こんな男のために、大切な友を裏切ることは出来ないと思った・・。

その場で彼に電話して、今後一切の付き合いはしないと言った。
彼は驚きながらも、私の返事をある程度予想していたようで、
何も聞かないで、あっさり私の申し出を受け入れてくれた・・・・。

その後一切のアプローチはない・・」

「加奈・・・」

悠里がポロポロと涙を流しています。加奈がハンカチを取り出し、手を伸ばして悠里の涙を拭って
います。子供のように加奈に涙を拭わせながら、悠里が泣き笑いの奇妙な表情で加奈を見ていま
す。二人の心は一つに戻ったようです。

「加奈がそんなに私のことを思ってくれているのに・・、
私は彼の体に溺れて、加奈のことは忘れていた・・。

ううん、そうじゃない、加奈のことを忘れることなど出来なかった・・・。
出来るだけ考えないようにしていた。
加奈を忘れるために、彼の体におぼれていたのかも知れない・・」

傍目を忘れて、悠里が大粒の涙を落としながら、泣いています。今日まで心に貯めていた苦しみを
吐き出し、悠里は晴れ晴れとした気分で泣いていたのです。

「加奈・・・、
本当のことを言うと、加奈を出し抜いて、勝ったと思っていた・・・。
彼は私を選び、私を愛してくれていると思っていた。
その愛に応えるため、私は彼の望むことなら何でもする気になった。

でも・・、加奈が感じ取っているように・・、
彼は最初から、私を陥れるつもりだった・・。
そうとも知らないで、バカな私は、彼に愛されていると思っていた。
バカでしょう・・・、本当にバカな私・・・」

悠里が顔を上げ、涙に濡れた顔に、何かしら決意を秘めた表情を浮かべて、ゆっくりと語り始め
ました。


[15] フォレストサイドハウスの住人(その3)(59)  鶴岡次郎 :2013/08/19 (月) 13:41 ID:CfmtSf0A No.2390

「私・・、これだけは加奈にも言えないと隠していることがある・・」

加奈を真正面から見て、悠里が話しています。素人離れした整った顔が引き締まり、気高ささえ
感じられるほどの美貌です。加奈はその場の雰囲気を忘れ、うっとりした心地で悠里の表情に見
惚れていました。この瞬間の悠里を抱きしめたい、そんな思いで加奈は悠里をじっと見つめてい
ました。加奈の気持ちが判るのでしょうか、悠里はそっと加奈から視線を外しました。顎から首
にかけて、ほんのりと肌がピンク色に染まっています。

「本当は・・、加奈にはこのことは一生言わないつもりだった。
彼に抱かれた経緯を・・、今日、告白し終わったら・・、
もう・・、絶対会わないつもりだった。

私と加奈は別世界に住む人間になってしまったの・・、
例え、近所に住んでいても、以前のように親しくしてはいけないと思っている・・。

それは全部私が犯した罪のせいなの・・・」

ここで言葉を切り、悠里は最後の言葉を考えているようです。その言葉を出せば二人の仲は永久
に終わることが悠里には判っているのです。両肩を前後に少し振り、悠里は気力を振り絞り言葉
を出しました。

「私・・、売春婦になってしまった・・・」

『 私・・、身体を売っている・・』と言うべきところですが、小説の中から言葉を選んだので
しょうか、普段なら絶対使わない古典的な言葉、「売春婦」と言う言葉を悠里は吐き出しました。
その言葉が今の悠里の気持ちを的確にあらわしていると悠里は感じ取っていたのです。

「・・・・・・・・」

加奈は驚きで言葉を失っています。二人は互いの瞳を覗き込んで、にらみあったまま、その場に
凍りついていました。



「彼・・、佐王寺さんは一匹狼の竿師なの・・」

エリートサラリーマンの妻である悠里の口から『一匹狼の竿師』などという言葉が出ること事態
奇妙で、以前の加奈なら腹を抱えて笑い出すところですが、今の加奈にはそのいまわしい言葉が
悠里の苦悩を具体的にあらわしていると判るだけに、悲痛な思いでその言葉を噛み締めていたの
です。勿論、その言葉の意味はかろうじて加奈も承知していました。

「どんな手段でその情報を掴んだのか判らないけれど、私達がカラオケ通いで男漁りをしている
ことを事前に掴んでいて、彼は計画的にアプローチしてきた・・・。
私と加奈を色仕掛けで落とし込もうと考えたのよ・・・。

そして、色仕掛けに弱い私に・・、
スケベな私に・・、彼は狙いを定め、
徹底的に私を弄んだ・・。
元々、色事が好きだから、私は直ぐに彼のチ○ポの虜になった・・。
私は彼のチ○ポ奴隷に成り下がってしまった・・・」

綺麗な顔に小悪魔的な、それでいてなにやら神秘的な笑みを浮かべ、少し唇を歪めながら、悠里
は話しています。そうすることで、汚れてしまった彼女自身を加奈に見せ付けているのです。

「悠里・・、
ちゃんとした言葉を使いなさい・・!
そんなの悠里らしくない・・」

「ハイ・・・」

悠里が素直に頭を下げています。

「彼・・、カラオケ店で私と加奈に薬を使ったと白状した。
それほど強いものでないけれど、中国から取り寄せた媚薬だと言っていた。
クリーム状の媚薬で、チ○ポ・・、いえ、男根にそれを塗って交わると、素人女ならイチコロだと言っていた」

加奈の推測は当っていたのです。


[16] フォレストサイドハウスの住人(その3)(60)  鶴岡次郎 :2013/08/21 (水) 17:15 ID:tTqIMMjQ No.2391

「彼に抱かれた後、体が疼いてたまらなくなり、
自分で慰めても返って余計たまらなくなり、加奈に相談したら・・、
加奈もそうだと判り、私達はそれまで守っていた禁を破って、
二日連続で彼に抱かれたでしょう・・。

あのカラオケ店の二日間で私は完全に彼の虜になってしまった・・・」

悠里の話に加奈が悲しそうな表情を浮かべ頷いています。加奈も悠里と同じ道を辿っていたので
す。途中で媚薬の存在を疑い始め、初めて佐王子の計略に気がつき、かろうじて佐王子の罠から
逃げ出すことが出来たのです。それでも、加奈は今でも心底から佐王子を拒否できないでいるの
です。言い換えれば、意識では佐王子を拒否しながら、彼に弄ばれた身体はその悦楽を良く憶え
ていて、どこかで会って、優しい言葉でもかけられれば、黙って彼に抱かれるであろう自身の弱
さを加奈は自覚しているのです。それだけに、悠里を責めることが加奈には出来ないのです。た
だ、話を聞くことしか出来ないのです。

「家事をしていても、買い物に出かけても、身体の芯が疼き、恥ずかしいほどアソコを濡らして
いた。元々、スケベな体質だと自分でも判っていたけれど、こんなにスケベだったのかと、自分
でもあきれていた。

正直に言います。どうしょうもなく、彼が欲しかった・・。
主人のことも、加奈のことも、全て忘れて彼に抱かれることだけを考えるようになっていた。

我慢できなくて、彼に連絡したら、彼は直ぐに応じてくれた。
どこかのホテルでと私は考えたのだけれど、彼は私の自宅へ来ると言った。
遊びで男に抱かれることがあっても、自宅へ男を引き入れることなど出来ない、そんなことをす
れば、いずれ取り返しのつかないことになることは判っていた。

それでも、私は・・、彼を部屋へ迎え入れることにした・・。

最初から女の部屋へ上がりこむのは、女を落とすための彼の戦略だと、後で気付いたのだけれど、
その時は、自由に外出できない主婦である私を思いやる彼の優しさから出た申し入れだと思って
いた・・」

悠里は静かに話しています。佐王子の計略に嵌り、そこからからうじて逃げ出した加奈は、悠里
の気持ちが誰よりも良く判るようで、時々頷きながら聞いています。

「ドアー・ベルが鳴り、彼を確認した後、私は着ているワンピースを脱ぎ捨てた。下着は最初か
ら着けていなかった。全裸の私を見て、彼は微笑み、抱きしめてくれた・・・。

その後のことは、今でも良く思い出せない・・・、

玄関で彼に抱きしめられ、息が止まるほど唇を吸われ、
彼の指で全身をくまなく・・、優しく撫ぜられ・・、
それだけで・・、私は・・、恥ずかしいほど濡れて、そして気を失ってしまった・・。

ソファーへ抱いて連れて行かれたところまでは覚えているけれど・・、
それから後、4時間、彼に翻弄されたのだけれど、何も覚えていない。
そして、ベッドの上で目覚めた時、彼の姿は寝室から消えていた・・」


[17] フォレストサイドハウスの住人(その3)(61)  鶴岡次郎 :2013/08/22 (木) 17:02 ID:XypULhpI No.2392

男がベッドにいないことを知り、悠里は反射的にベッドサイドの時計を見ました。夕暮れまでに
まだ1時間ほど残しています。それほど慌てることはないと悠里は一度起こしかけた半身をもう
一度ベッドに倒しています。それでも、喉に激しい渇きを感じ取り、悠里はゆっくり上体を起こ
しました。

改めて自身の裸身を眺めて、そのあまりに淫らな姿を見て悠里は苦笑しています。蹂躙された股
間は原形を止めないほどに白い粘液で覆われ、顔から胸にかけて男のものらしい粘液が大量に撒
き散らされていて、その大部分は既に乾き始め、その匂いに対して嗅覚が麻痺した悠里は感じ取
ることが出来ませんが、そこから凄い淫臭が吐き出されているのです。

「ああ・・、痛い・・・」

身体を起こそうとすると、大腿部と陰部に鈍い痛みを悠里は感じとりました。激しい性交の後遺
症である筋肉痛です。その痛みに何とか堪えて、悠里はゆっくりと床に立ちました。

「ああ・・・」

今度はとても耐え切れない痛みが悠里を襲いました。堪らず、その場にうずくまりました。彼女
の両手は子宮のあたりを押えています。佐王子と交わり始めてこの痛みを悠里は知りました。最
初は慌てましたが、何度か経験する内に悠里はこの痛みと上手く付き合う術を会得した様子です。

屈みこんだまま悠里はじっと耐えています。こうすることが一番の対策だと彼女は知っているの
です。60秒ほど経過しました。悠里がゆっくり立ち上がりました。鈍痛は残っている様子です
が、射すような痛みは消えているのです。長い男根で突き上げられた子宮がようやく正規の位置
に戻ったのです。

居間にも、洗面所にも彼の姿はありませんでした。どうやら、目覚めない悠里を残してこの部屋
を出て行った様子です。そのことを確かめた悠里はどっかりとソファーに腰を下しました。明ら
かに落胆した様子です。

そのタイミングを計っていたように悠里のケイタイが鳴りました。

「ああ・・、佐王子さん・・・、
ハイ・・、起きています。大丈夫です・・」

夕暮れになり、旦那が帰宅するまでベッドに倒れているとまずいと思って、心配した佐王子が電
話をしてきたのです。

「エッ・・、明日も来てくれるのですか・・・、
うれしい・・・、予定があったのですが、そちらは断ります・・・
ハイ・・、12時過ぎに待っています・・。
ああ・・、昼食はこちらで食べてください・・・
ああ・・、私、うれしい・・・・」

こうして悠里は落されたのです。


「毎日、昼間、彼を部屋に招き入れ、抱かれた。
コンビニの弁当を食べる以外はずっと裸で過ごし、彼の愛撫を受けた。
彼は想像以上の強さだった。
新婚当初だって、夫はあんなに長時間、激しく抱いてくれたことがなかった・・」

二週間ほどの間に、それまではいかがわしい雑誌でしか見たことがないセックスの数々を悠里は
教え込まれました。


[18] フォレストサイドハウスの住人(その3)(62)  鶴岡次郎 :2013/08/24 (土) 16:08 ID:LR95YLJo No.2393

カラオケ店で男漁りをすることだって普通の主婦から見れば大変な経験ですが、そんな経験が子
供の遊びに思えるほど、悠里にとって佐王子とのセックスは刺激的でした。人生観から、着る物
の好み、そして食生活まで影響を受けるほど佐王子とのセックスは悠里に大きな影響を与えました。

元々セックスが好きでしたが、佐王子と知り合ってからは悠里の生活はすべてセックスを中心に
動き始めていたのです。

「その全てをここではとても言えないけれど・・、
これを言えば、多分加奈も私がどんな経験をしたか想像がつくと思う・・。

お尻を使うことはそれまでも何度か経験があったけれど、
本当のことを言って、その行為はそれほど好きでなかった・・。

ところが、私・・・、お尻でも逝くことを憶えてしまった・・。
いまでは、どちらかのホールに彼を受け入れて・・・、
片方のホールを指かデルドーで愛撫されることが普通になった・・

彼と過ごした一週間足らずの間に、私はスッカリ変ったと思う・・
着る物も、より露出度の高いものを好むようになった・・」

悲しい経験を話しているはずですが、悠里はうっとりと瞳を濡らし、むしろ誇らしげに話してい
るのです。以前の悠里ならとてもいえない禁句をすらすらと言っています。加奈は一ヶ月ぶりに
会った悠里に何かしら違和感を覚えていたのですが、それが何か判らなかったのです。今、悠里
の話を聞いて、悠里の変化の本質を正確に理解していました。多分男なら一目で判ったはずです
が、悠里の全身から発散される得体の知れない女の精気に加奈は違和感を抱いていたのです。

胸は少し多めに拡げられ、悠里が少し上体を動かすと、豊かな乳房の頂点近くまで垣間見えるよ
うになっているのです。白い脚を悠里が見事な仕草で組み直すと、スカートの陰から時折黄色の
ショーツが見えるのです。

「マンションのベランダで全裸を曝して抱かれたり、夜主人が出張で居ない時、公園で浮浪者に
見られながら抱かれたり、媚薬のせいもあって、私は彼に抱かれるためなら何でも厭わない気持
ちを持つようになっていた。

彼は決して無理強いはしなかった。全ての行為を私は喜んで受け入れていたの、勿論、いかがわ
しい行為に最初の内は慣れなくて、恐がっていたけれど、
直ぐに慣れて、積極的に彼の命令に従うようになっていた。

そうなの・・・、私は自分から進んで、彼の命令を受け入れる女になったのよ。
私は・・、とんでもなく淫乱な女なの・・・」

悠里の話は加奈の想像をはるかに超えていました。どうやら、悠里は佐王子の罠だと悟った後も、
彼から逃げられない様子なのです。理性や倫理観を超えたところにある至上の悦楽に身を任せる
道を悠里が選んだことを加奈はようやくに理解していたのです。

そこまで悠里を追い込んだ佐王子の力を知り、加奈は背筋に悪寒を感じる気分になっていました。
そして、一時は佐王子の体に溺れながら、その罠から逃げ出したわが身を、加奈は誇らしく思い
ながら、どこか寂しい思いを抱いていました。あのまま、佐王子の誘いに応じていれば、悠里同
様この世に存在する悦楽の頂点を経験できたはずだと、加奈は思っているのです。女と生まれて、
その悦楽の頂点を知らずに終わることへの複雑な感情が加奈の心の奥で蠢いていたのです。

悠里の告白はここで終わりませんでした。

「ある日、自宅へ佐王子さんが50歳過ぎに見える、見知らぬ紳士を一人連れてきた。どこかの
中小企業の社長で、身元がしっかりした男だと紹介された。

その日から、毎日のように、毎回違う男性を佐王子さんは連れてきた。

『一流マンションに住まう若い人妻・・・、
熟れた身体を持て余している人妻・・・、
そんな人妻を彼女の自宅で抱く・・・・、

旦那のいない寝室で、熟れきった人妻を抱く一時をあなたに・・・』、

それが、娼婦に成り下がった私のセールス用キャッチ・フレーズなの・・・」

むしろ楽しそうに悠里は話しています。

「数えてみると、これまで一ヶ月足らずの間に、30人近い男に買われたことになる。一日に三
人と交わったこともある。悲しいことに、私の身体は彼等の愛撫に反応して、いつでも、しとど
に濡れている・・。

加奈には正直に言う・・、
私は・・、身体を売る行為をそれほど嫌と思っていない。
このまま、私はズルズルと落ちるところまで、堕落していくと思う・・」

冷静に、加奈の表情を見ながら、笑みさえ浮かべて悠里は語っています。一方、あまりの話に加
奈は言葉が出ない状態です。


[19] フォレストサイドハウスの住人(その3)(63)  鶴岡次郎 :2013/08/25 (日) 16:56 ID:XnYM6vfM No.2394
「これが、私の秘密の全て・・」

加奈の反応を楽しむかのように、悪戯っぽい表情を浮かべて、加奈の顔を覗きこみながら悠里が
告白を終えました。抱えている大きな重荷を下ろしたように悠里はむしろすがすがしい表情をし
ています。一方、加奈は先ほどから言葉を発していないのです。いろんな感情と思惑が加奈の中
で凄いスピードで駆け巡っているのです。今の加奈には、何が正で、何が悪なのか、そのことさ
え判断がつかない状態のようです。

「今日・・、加奈に会うつもりでエレベータに乗った・・。
以前いつもこの時間加奈が出かけることを知っていたから、二、三度往復すると簡単に加奈に出
会えた。

加奈に会って、佐王子さんのことは告白するつもりでいたけれど、
売春のことを話すかどうか、最期まで迷っていた。
でも・・、加奈が佐王子さんの誘惑を振り切ったことを知って、加奈には全部話すべきだと
思った。もっと早く加奈に話していれば、ここまで身を落とすことにはならなかったと、少し後
悔している・・。」

「彼から逃げられないの・・・?」

「逃げ出したいと思うことは何度もあった・・。このことがバレたら、離婚は当然、主人や両親
を酷く傷つけることになると判っている。彼と別れようと何度も思ったし、そのことを彼に告げ
たこともある・・。彼は無理に引き止めなかった・・、でも、私が別れられなかった・・・」

「なぜ・・、どうして、悠里・・」

その訳が、判っていながら、加奈は質問しないではいられませんでした。

「主人に抱かれた時など、申し訳ない気持ちで一杯になって、その時は、今度こそきっぱり別れ
ようと決心していた。そして、彼が部屋に来ると、今回を最後にすると、彼にもそのことを告げ
、彼もそれを了承してくれた。

しかし、彼に抱かれると、身体が別れを受け入れてくれなかった。もう一度だけ、次に抱かれた
ら別れよう・・と、安易な逃げ道を選んでいた。そんな先送りを何度も繰り返し、今では、どう
にも抜け出せない地獄の入口へ入り込んでしまった・・。

加奈・・、私はダメな女なの、このまま奈落の底へ落ちる運命なの・・・」

「・・・・・・・・」

女の性に振り回されている悠里の悩みが良く判るだけに、彼女を責めることは勿論、慰めさえも
加奈は言えないのです。同じ立場に立てば悠里と同じことをする可能性が高いと、悠里の話を聞
きながら、加奈は自身の中に潜む、女の業を見つめる気分になっていたのです。

「悠里が別れたいと思えば、佐王子さんは手を引いてくれるのね・・?
それとも、写真とかで脅かされているの・・?」

別れられない理由は悠里の中にあると判っていながら、加奈は気休めの質問をしています。意外
なことに悠里がその質問に食いついてきました。彼女もまた彼女自身の中に潜んでいる女の性を
直視することが出来ないで、別の理由を探そうとしていたのです。

「写真・・・?
そういえば、彼・・、写真を撮っていて・・、
私が本気で逃げ出したら、近所にその写真をばら撒く心配がある・・」

「そのことで彼から脅かされたことはあるの・・・?」

「ううん・・、彼は何も言わない・・。
もし、本気で別れ話をするとその写真の存在が気になると・・、
私が一人で心配しているだけかもしれない・・・・

多分、彼はそんな非道なことはしないと思う・・・」

佐王子と離れられない言い訳に写真を持ち出したと悠里はあっさり認めています。佐王子と別れ
るつもりがないのです。勿論、そんな悠里の女心を加奈は見通していました。


[20] フォレストサイドハウスの住人(その3)(64)  鶴岡次郎 :2013/08/27 (火) 15:19 ID:jJLlCC9Y No.2395

カラオケ店で男漁りをしている時、加奈も悠里も遊びを盗撮されることに事のほか神経を使いま
した。浮気の証拠は一切残さないよう、男達のケイタイを受付に預けさせ、カメラや録音機を隠
し持っていないことを念入りに確かめていたのです。そんな悠里が佐王子に撮影を許しているこ
とが判ったのです。その事実だけでも悠里の佐王子への気持ちの強さが理解できます。聞けば聞
くほど、深みに入り込んで動けない悠里の立場が鮮明になるのです。やや気落ちした気分で加奈
は口を開きました。

「写真は危険だとあれほど申し合わせていたでしょう・・・、
どうして写真なんか撮らせたの・・・
彼が無理やり撮影したの・・・?」

「ゴメン・・・、
私が撮ってほしいと言ったの・・。

だって・・・、
二人でふざけている時、鏡に写った恥ずかしい姿を見て、凄く興奮したから・・、
二人が絡まっているところを撮影して、後で見ることが出来れば、
楽しいだろうって思ったの・・・」

「あきれた・・・、
・・・で、二人で見て楽しんでいるの・・・?」

「うん・・、
自分の乱れた姿を後で見ると凄く興奮するのよ・・、
一人でいる時でさえ、それを見て楽しんでいる。

それだけではない、私の恥ずかしい映像をテレビ画面に映し出して、
お客と一緒にそれを見ることもある・・」

加奈には隠さず、何もかも話すと決めている様子で、悠里は、むしろ楽しそうに話しているので
す。聞いている加奈が悠里の身を心配して不安そうな表情をしているのです。

「お客と一緒にいる時間は限られているから、出来るだけ早くことを済ませたいのだけれど、私
のお客は比較的年齢の高い人が多いから、若い人と違って、私のハダカを見るだけでは十分にな
らないのよ。それで、私の恥ずかしい映像を見せることにした。すると、それだけで興奮して、
私に飛び掛かってくるの、私もそんな遊びが嫌いでないから、乱れた映像を見ながら、お客の男
根を受け入れるのよ、60過ぎのおじさんが2時間の間に三度も逝くことがある・・」

「・・・・・・」

加奈はいささかあきれています。加奈の表情を見た悠里が慌てて、言葉を継でいます。

「ああ・・、心配しなくても良いのよ・・・。
お客の住所も、名前も、職業も正確に掴んでいるから、
お客の口から、秘密が洩れる心配はないのよ・・。

そして、その気になれば、いつでもその映像を処分することが出来るのよ、
加奈が心配するように、本当に危険なら、今度彼に会った時、
全部処分するように頼んでみる・・」

〈そんな簡単なことではないでしょう・・・〉

そう言いたい気持ちを抑えて加奈は悠里を睨んでいました。売春にしても、淫らな写真のこと
でも、悠里の受け取り方は楽観的過ぎます。悪く言えばあまりに幼すぎるのです。のん気そうに
話している悠里を見て、加奈は密かに決意を固めていたのです。


[21] フォレストサイドハウスの住人(その3)(65)  鶴岡次郎 :2013/08/28 (水) 13:43 ID:FJRbB8A6 No.2396

加奈の表情が段々に厳しくなったのを見て、悠里が心配そうにしています。そして、加奈のご機
嫌を取るようにして口を開きました。

「売春と言っても、自宅でする仕事だし、先ほども言ったように、お客は身元がしっかりした紳士
だし、それに、変なことをさせる客が居ても、佐王子さんが私を必ず守ってくれるのよ・・。

ある時、私が嫌がっているのに、アソコの毛を無理やり剃ったお客が居た。そのことを佐王子さん
に言いつけたら、佐王子さんその場で私に頭を下げて謝ってくれた。そして、二、三日後、かなり
の金額を差し出して、そのお客からこの金を代償として出させたこと、今後出入りさせないし、し
っかり口止めもした、と教えてくれた。たぶん、そのお客はかなりのお金を出した上、恐い脅かし
も受けたと思う・・。

彼も言っていることだけれど、お金を得ていることを除けば、
私のしていることは、カラオケ店で知らない男に抱かれるのと、
それほど違わないと思う・・・、加奈もそう思うでしょう・・・?」

罪を犯して落ち込んでいるのは、どちらか判らなくなるほどです。渋い表情を隠さない加奈を、
笑みを浮かべた悠里がしきりに慰めているのです。

「私は加奈が心配してくれるほど惨めな気分ではない。
このままの生活を少し間なら・・、そうね・・、一年ほどなら・・、
続けてもいいとさえおもっている・・。

それにね・・、これは言いたくないことだけれど、
不景気で主人のお給料が上がらないでしょう、
いただくお金が家計に、とっても助かるのよ・・・。

いずれ、私の商品価値が下がって、彼もお客達も、私から離れて行くと思う、
それまで、せいぜい楽しむことにする。
だから、もしこんなに汚れた私でも加奈が嫌でなかったら、
これまでどおり、加奈とは仲良く付き会いたい・・・」

「嫌になるなんて・・、
どんな時でも悠里は私の大切な友達だよ・・」

「うれしい・・、加奈に嫌われたらどうしょうと思っていた・・。
いろいろ言ったけれど、私は平気だから、あまり心配しないで・・」

ことさら陽気な表情で、半分は本心を込めて、悠里が加奈を逆に慰めています。どう返事をして
良いか加奈は困り果てているのです。

いずれ佐王子が女を手放す時が来ると悠里は言っていますが、苦労して手に入れた女を竿師がそ
う簡単に手放すはずがないことは、素人の加奈にも良く判るのです。骨の髄までしゃぶられて、
ボロボロになって捨てられた時は、全てを失っていることになるのです。今の内に何とか救い出
す手を考える必用があると、加奈は焦っているのですが、そんないい案はすぐには沸いて来ない
のです。


「中国製の媚薬を使っていると言ったわね・・・、
その薬の銘柄判るかしら、出来ればサンプルがあれば良いけれど」

何かを思いついたようで加奈が質問しました。

「ウン、判るよ・・、今も持っているけれど・・、何に使うの・・・?
佐王子さんが自由に使っていいと言って、寝室に何本かチューブを置いて行った。
お客との時は勿論、旦那とやる時も使っているの・・、
もう・・、手離せない、コレを使うと天国へすぐに行けるの・・・。

それにね・・、男も元気になるのよ・・・、
信じられないほど、固くなるから・・、ふふ・・・・。

私って、本当にスケベだと思う。いつでもこうして持ち歩いている。
いざという時には使うつもりなの・・、
何処で男から声をかけられるか判らないでしょう・・・フフ・・」

本気なのか、冗談なのか判らない様子を見せて悠里が話しています。天性の淫乱というのでしょう
か、清楚な顔に似合わない淫らな言葉をちゅうちょなく使っています。加奈は少しあきれて、悠里
を責めることさえしなくなっています。

「男性のアレに塗ることもあるけれど、あらかじめ膣内に塗っておくともっと効果的よ・・、
加奈も試してみるといい、きっと病み付きになるから・・、フフ・・・」

うっとりと好色そうな瞳を輝かせて悠里が言っています。弱い薬ですから、禁断症状が出るほど
の麻薬ではなさそうですが、悠里はその魅力にスッカリ嵌っているようです。

悠里がバックから取り出した薬を受け取り、その日、二人は別れました。すべてを告白した悠里
は爽やかな笑みを浮かべて意気揚々と帰りました。一方、悠里から告白を聞かされて、重荷を背
負わされた形の加奈は大きな悩みを抱えたことになります、悠里のさわやかな表情とは違って苦
悩する女の表情を浮かべていました。


[22] Re: フォレストサイドハウスの住人(その3)  鶴岡次郎 :2013/08/28 (水) 13:50 ID:FJRbB8A6 No.2397
新しい章を立てます。新スレへ移ります。 じろー


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